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その他エアコン関連

2024年4月25日 (木)

あ、それ意味ありませんので。

エアコン入れ替え工事の現地調査に伺ったところ、
室外機の二段置台にアースが接続されている
室外機の二段置き金具にアースが接続されていました。

二段置き金具(二段置台)は文字通り室外機を二段に積む金具です。

これねぇ、たぶん施工した人はこの金具にアースを接続すれば2台の室外機両方にアース工事をしたことになると思ったのでしょう。

でもざんねん。

これでは2台ともアースは接続できていません。

まったく意味のない配線なんです。

それというのも二段置台と室外機は絶縁ブッシュにより電気的に絶縁されているからです。

またそのことを知らない工事屋さんはこの絶縁ブッシュを防振ゴムだと思っているなんてこともあります。

アース線を接続するのはこっち
室外機のアース端子
室外機にあるアース端子です。

あくまでアースはエアコンに漏電が発生したときの保安目的なので本体に接続されていなければ意味がありません。

電気工事士の資格があるならば実務に関する基本的なことを学ぶべきでしょう。

資格を取っただけでは現場で通用しないのが現実ですね。

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2024年4月 9日 (火)

壁から抜けるボードアンカー

前回の記事では落下しそうな室内機について書きましたが、今回は実際に壁から抜けたボードアンカーを見てみましょう。

昔からエアコンが落ちる定番と言えばこれ
壁から抜けたねじ込み式ボードアンカー
ねじ込み式ボードアンカーです。

施工が楽で材料費が安いため、いまでも使用している業者さんがいるようですが、各エアコンメーカーからはずいぶん前から使用禁止となっているもの。

抜けた壁の穴は
ねじ込み式ボードアンカーが抜けた跡
内面がフラットになっており、石膏ボードが崩れ抜けたことがわかります。

このアンカーは石膏部分に荷重が掛かるため保持力が弱く、いったんボードが崩れると簡単に抜けてしまいます。

つぎは金属製かさ式ボードアンカーの抜け。
金属製かさ式ボードアンカーが抜けた状況
こちらはメーカー推奨のボードアンカーなのですが、抜けてしまい石膏ボードの周囲までが崩れ膨らんでしまっています。

その原因はボードアンカーの施工不良。
ボードアンカーの傘が開きすぎている
傘が変形しボードを崩してしまうほど開ききっています。

これについては当店サイトにあるこちらのページもご参照いただければと思います。

またこのボードアンカーは石膏ボードの厚みに合わせたものを使用しないといけません。

安いからといって壁厚に合わない短いものを使用すると傘がボードの中(石膏部分)で開いて破壊します。

長すぎれば固定されずカタカタ動いてしまいます。

これらのようにボードアンカーの選定や使用方法が間違っていると設置後数年経ってから突然室内機が落下なんてことに。

そして抜けてしまうと石膏ボードに大きな穴や崩れが発生し同じ場所には取り付けられなくなります。

場合によっては壁の補修工事から行うことになってしまう事例もあります。

ボードアンカーは適正な種類、長さ、施工がそろって本来の保持力が出ます。

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2024年4月 7日 (日)

室内機、こうなってきたら要注意

これは壁掛け型ルームエアコンの室内機の側面。
壁掛け型ルームエアコンの室内機側面。
微妙ですがちょっと危険な感じがします。

というのはこの壁との隙間、
室内機上部の壁との隙間
エアコン落下の兆候かもしれません。

室内機の下部と比べ上部は隙間がかなり大きくなっています。

もちろん室内機の荷重で若干上の方の隙間が大きくなるのは通常ですが、これほど差がある場合は注意が必要。

とくに以前と比べて隙間が大きくなったと感じる場合は点検したほうがよいかもしれません。

でもご自身で室内機を壁側に押したりするとその衝撃で落ちてしまうこともあるのであまりさわらないほうがよいでしょう。

室内機がこのように傾いてくる原因としては
・室内機の重みによる壁の変形。
・壁に固定しているアンカーなどの抜け。
等が考えられます。

壁の変形は室内機の質量が14kg以上のもので起こりやすく、とくに壁から出っ張った奥行きの大きい形状(機種)で多くなります。

アンカー抜けは室内機の質量や形状による場合もありますが、多くは施工不良によるものです。

その他には壁の強度不足や湿度などの環境といった事例も。

室内機が落ちてからでは被害が大きくなるため早めに点検、必要であれば修理をしましょう。

またこのようなことが起きないよう、あらかじめ壁の強度に合わせた室内機の質量や形状のエアコンを購入することをお勧めします。

省エネ性能(電気代)ばかりを気にして機種選定すると後悔することがあります。

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2024年3月30日 (土)

木造に開けるエアコンの配管穴

長年エアコンに携わっているといろんな工事を目の当たりにします。

その中でエアコンの配管用に開けられた穴により一戸建て木造の柱が切られているなんてことが。

それは・・・

ある新築(木造)のお宅にエアコン取り付け工事へ伺いました。

木造一戸建ての新築では多くの場合、エアコンを取り付けるとき同時に壁の配管穴を開けるのですが、そこではハウスメーカー(工務店)から依頼された工事業者で予め穴が開けられていました。

その配管穴にはスリーブ(樹脂の筒)が入れられていたのですがツバが壁から5mmほど出たタイプだったため当方で使用している薄めのツバのスリーブに入れ替えることに。
(ツバが厚いと室内機にあたり傾くため)

そして既存のスリーブを抜いてみたら柱の幅が1/2近く削られるように穴が貫通しているのを発見。

これを知ったお客さんはもちろんお怒りのご様子。

完成したばかりの家の柱を取り替えるという大工事が行われることになってしまいました。

この穴開けをした業者さんはおそらく室内側の石膏ボードに穴を開けた時点で柱があることに気付いたと思います。

しかしそこでやめずに貫通してしまった。

石膏ボードを開けた段階で止めてミスを報告していればコトは軽く済んだはず。

このようなことはどのみち遅かれ早かれ見つかることです。

失敗はそのとき素直に認めて対処するのが一番。

ごまかすと事態を大きくし信頼を失う結果となってしまいます。

また他にはツーバイフォーなどの住宅で窓の上など開口部の上に穴を開けてしまうケース。

在来工法とは異なりこの部分は建物の強度に重要な木材があります。

これは建物に対する知識がまだ乏しい初心者がしてしまう失敗。

しかもその重要度を知らないためなんの悪気もなくエアコンを設置して帰ってしまいます。

エアコンの設置工事は本体を設置する知識だけでなく建物の構造をある程度理解しておく必要があります。

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2024年3月18日 (月)

エアコンにもリコール?

リコール
リコールと聞くとすぐに思い浮かぶのは車。

メーカーから通知が届いて自家用車をディーラーへ持っていったという方は割と多いのでは。

近年ではいろいろと他の製品でもリコールが多くなっています。

ルームエアコンではそれほど多いとは感じませんがたまに出てきますね。

ご存知の通り、リコールはメーカーの設計や製造の欠陥により行われるもの。

現在でもあるメーカーからは過去に販売された製品に呼びかけがされています。

内容としてはだいたい発煙・発火という類のもの。

室内機のファンモーターや室外機基板などの欠陥はときどき聞きます。

ただし各メーカーの対応を見ている限り、製品の欠陥により人命にかかわる場合や重大な損害や傷害等を生じるケース以外はリコールは行われていません。

たとえば欠陥により水漏れや冷媒漏れなどという程度ではメーカーが認識していても公開されることはほぼありません。

そこは企業経営の判断が大きく作用しているのかもしれませんね。

それはそれとして、ご自宅のエアコンがリコールになっていないか一度確認してみては?

メーカーサイトのお知らせ項目を見たり、”エアコン リコール”などと検索をすると出てくると思います。

もし該当機種で対策がなされていない場合は早急に対処してもらいましょう。

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2024年3月 7日 (木)

エアコンの引越しは減少

トラック
引っ越しシーズンになりましたねぇ😊

それに伴い発生するのがエアコンの移設。

10数年前までは3月から4月にかけて移設工事でてんやわんやでしたが・・・

でも時代は移り変わりいまではめっきり減ってしまいました。

思うに企業の転勤制度の廃止や減少もあると思いますが賃貸住宅などではエアコンが設備として備え付けられていることも大きな要因ではないでしょうか。

引越し屋さんの下請けエアコン業者というのも少なくなっているのかもしれませんね。

過去を振り返ると当方も一時期(20数年前に半年間ほど)引越しのエアコン下請け業者をしたことがあります。

当時は引っ越しに伴うエアコン移設が盛んで、その半年間はほぼ休まなかった(休めなかった)記憶がありますヨ。
(超ブラック😆)

ピークの時では1日に7台の取り外しと5台の取り付けを各家庭移動しながら朝から夜まで行ったという強行軍のようなこともしました。否、させられました。

まあこれではまともな工事などできるわけもありません。

体調の心配をする余裕もなくFAX(古😁)で流れてきた1日の仕事を終わらすことができるのか不安を抱えながらひたすらこなすだけの毎日。

たしか当時、下請け業者の末端工事価格は出張費込み取り付けで¥4000、取り外しでは¥1500~2000という考えられない超安値。
(もしかしていまでもこんなかな?)

元請会社(ブローカー)ががっちり中間マージンを取っていきますから。

しかも現場で発生したパイプ交換など直接お客さんからいただいた集金分も半分元請けがもっていくというありさま。
(もちろん材料費は下請け負担)

このまま長く続けたらさすがに身体を壊すと判断し下請けは辞めました。

もし続けていたらすっかり手抜き工事屋になっていたかもしれませんねぇ😆

それはそうと今後も引っ越しによる移設は減少傾向が続くと思っています。

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2024年3月 3日 (日)

エアコンの点検や修理とは

「エアコンの冷暖房が効かなくなったのは何が原因ですか?」という問い合わせをいただくことがあります。

まぁ、「点検してみなければなんとも・・・」という回答になってしまいますが😅

冷暖房が効かなくなった原因というか故障の種類は多岐にわたり、本当に点検しなければわからないものなんですよ。

その中でも多い症状としてはまず”ガス漏れ”と言われる冷媒漏れ。
冷媒漏れ(ガス漏れ)
これは皆さんよく聞くのでご存知ですよね。

ちなみにエアコンを運転しても冷媒は消費しないので漏れさえしなければずーっと減ることはありません。

点検をして冷媒不足の判定をすると「それでは足してもらえますか?」と言われることがあります。

しかし漏れた場合は足しても無駄なんです。

そこからさらに点検して漏れている個所を探し修理をしなければまた抜けてしまうからです。

”漏れたら補充”という発想は昔の車のクーラーの簡易的な対処に似ておりそこから来ているのかもしれません🤔

また現行の冷媒はオゾン層は破壊しなくとも温暖化係数が非常に高いものなので漏れたままにしてよいわけではありません。

それにエアコンの性能発揮のため機種ごとに冷媒の規定量(質量[g])が決められており補充をしても規定量に戻すことは不可能。

漏れ箇所を修理後にシステム内を真空にした後、秤を使用して規定量を充填するのが正しい修理となります。

つぎに多いものとしては”基板故障”です。
エアコン室外機の制御基板
その中でも室外機の制御基板は故障率ではトップです。

この制御基板は室内機との信号のやりとり、ファンや弁の制御、各所温度検知、電源の整流からコンプレッサーのインバーター駆動までを担っています。

室外機は風雨や直射日光にさらされるので故障率が上がるのも仕方ありません。

また厄介なことに一番使用率の高い真夏や真冬に何の前触れもなく突然故障するので「え?なにどうしたの?」って感じになります。

点検を行い基板故障が判明した場合は基板まるごと交換になります。

基板上の細かな各パーツを交換して直すといった修理は改造扱いになるため現在では基本的にしません。

上に挙げた”冷媒漏れ”と”基板故障”がエアコンが効かなくなる原因としては多い印象です。

そのほかに列挙すると、コンプレッサー不良(ロック、圧縮低下など)、ファンモーター不良、四方弁動作不良、膨張弁動作不良、サーミスタ不良、施工不良、設置環境、etc...

とすぐに思いつくだけでこれだけあるので問い合わせで「何が原因ですか?」と聞かれても答えようがないわけです。

「経験からして・・・」などと当てずっぽうで修理はできませんので。

なので点検をして何が壊れているのか判定(判断)することになります。

まぁ、エアコンの不具合は冷暖房の効き具合だけではなく水漏れや異音などもあり、それらにもいろいろな原因があります。

エアコンに関するものであれば「こんなこと聞いていいのかな・・・」ということでも点検に伺いますのでご相談いただければと思います😊

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2024年3月 1日 (金)

マルチエアコンの利点欠点

いまでもたま~に施工依頼のあるマルチエアコン。

いったいどんなメリットやデメリットがあるのか・・・

現在マルチエアコンを使用されている方はもしかするとこの記事を見ないほうがいいかもしれません🤔

まずこちらは一般的に多く使用されているペア(シングル)などと呼ばれるタイプの図。
ペア(シングル)エアコンの図
2台のエアコンが書いてあります。

室外機1台に対し室内機も1台接続されています。

エアコンに必要な電源もそれぞれ1台ずつ専用に設ける必要があります。

またこの方式では室内機と同じ台数の室外機を置くのでそれだけ設置スペースも必要となります。

家の周りに室外機がずら~っと並んでいる光景はよく見かけますね。

さてそれではマルチタイプはどうでしょう。
マルチエアコンの図
これは3室マルチと呼ばれ、室外機1台に室内機が3台接続されています。

これであれば室外機の台数が少なくてすみ、設置場所にあまり困りませんね。

専用の電源も室外機に供給すればよいので電気工事代も少なく済みます。

とこのようにマルチエアコンにはメリットを感じます。

しかし現在マルチを選定するユーザーはあまりいません。

それはなぜでしょう。

1、マルチエアコンは高価。
ペアタイプより本体価格が高くなる傾向があります。

2、配管など施工費用が高くなる。
室外機設置場所から室内機が遠くなることが多く、その分配管・配線費用が高くなります。

3、室外機故障時に一斉に使用不能になる。
室外機が故障した際には接続された室内機の冷暖房がすべて使えなくなります。

4、1台の室内機が故障した際にそのマルチエアコン全部の入れ替えになることがある。
修理部品がない場合に室外機と接続された他の室内機のセットで入れ替えを迫られることがあります。

5、1台のみ室内機を運転しても電気を多く消費する傾向がある。
室外機のコンプレッサーやファンは大きめのものが搭載されているため。

以上のようなデメリットが・・・

そのほかにマルチにまつわる事例としては、

[新築時にハウスメーカーなどの勧めでマルチエアコンを導入]
   ↓
[10年以上使用して故障しマルチをやめてペアタイプへの入れ替えを検討]
   ↓
[しかし専用の電源が室外機に1つしかないため電源工事が高価に]
   ↓
[はじめにマルチを導入して後悔・・・]

というパターン。

「マルチの方が場所をとらなくていいですよ」と勧められ、しかも隠蔽配管(壁内などにパイプを埋め込む方式)などで施工してしまったらもう最悪😱

マルチを選定するのはペアタイプでは室外機の置場がない場合に限ったほうが無難です。

中古住宅を買われる場合もどんなエアコンが付いているのか、また付けられるのかよく確認したほうがいいですね😊

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2024年2月19日 (月)

ハイアールがエアコン参入

ハイアールという中国メーカーが日本でルームエアコンを販売開始するそうです。

さてどんな製品なんでしょうかねぇ。

過去にはLGやアイリスオーヤマなども登場しましたがやはり古くからあるメーカーにはかなわない感じがします。

詳細な仕様がわかれば資料を入手してみようかとも思いますが・・・

6畳用から14畳用までのラインナップで熱交換器の凍結洗浄機能があるようです。

凍結洗浄は数年前から日立等で採用されていましたので目新しい機能ではありませんが。

一番気になるのは本体の静音性や耐久性、そして部品の保有期間、販売の継続性などですね。

また施工性、メンテナンスなども工事や修理をする者としては気になります。

はたして求める性能なのか今後が楽しみです😊

2023年3月17日 (金)

室内機の重さと能力

近年、室内機の傾きや壁の変形に関する点検や調査依頼が増えています。

室内機は据付板という鉄板を壁に取り付けてそこへ引っ掛けるかたちで付きます。
室内機を取り付ける据付板
そのため上部の引っ掛け部には下方向への荷重とともに室内機の厚み(奥行き)による据付板を手前にはがそうとする力が加わります。

なので質量が大きく、厚みのあるエアコンではそれらの力も大きくなりしっかりした壁へ強固に固定しないといけません。

そうでないとねじなどが抜けて落下したり弱い壁では変形して次第に傾いてきます。

軽い室内機であれば住宅の壁に使用されている石膏ボードの変形も防ぐことができ落下の危険も少なくなります。

機種選定でお客さんから
「小さい冷暖房能力のエアコンを選べば軽いから大丈夫ですか?」
と聞かれます。

6畳用の小さな容量であれば軽いと思われるかもしれませんがそうではありません。

室内機の重さは冷暖房能力ではなくシリーズ(モデル)によります。

高機能な上位機種のシリーズは6畳用(冷房能力2.2kW)であろうと18畳用(冷房能力5.6kW)であっても大して質量は変わらず大きくて重いものです。

スタンダードモデルであればだいたいは能力に関係なく軽く造られています。

性能ばかりに目を向けず、建物(壁)の状況も考慮して機種選定することが大切です。

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