「エアコンの冷暖房が効かなくなったのは何が原因ですか?」という問い合わせをいただくことがあります。
まぁ、「点検してみなければなんとも・・・」という回答になってしまいますが😅
冷暖房が効かなくなった原因というか故障の種類は多岐にわたり、本当に点検しなければわからないものなんですよ。
その中でも多い症状としてはまず”ガス漏れ”と言われる冷媒漏れ。
これは皆さんよく聞くのでご存知ですよね。
ちなみにエアコンを運転しても冷媒は消費しないので漏れさえしなければずーっと減ることはありません。
点検をして冷媒不足の判定をすると「それでは足してもらえますか?」と言われることがあります。
しかし漏れた場合は足しても無駄なんです。
そこからさらに点検して漏れている個所を探し修理をしなければまた抜けてしまうからです。
”漏れたら補充”という発想は昔の車のクーラーの簡易的な対処に似ておりそこから来ているのかもしれません🤔
また現行の冷媒はオゾン層は破壊しなくとも温暖化係数が非常に高いものなので漏れたままにしてよいわけではありません。
それにエアコンの性能発揮のため機種ごとに冷媒の規定量(質量[g])が決められており補充をしても規定量に戻すことは不可能。
漏れ箇所を修理後にシステム内を真空にした後、秤を使用して規定量を充填するのが正しい修理となります。
つぎに多いものとしては”基板故障”です。
その中でも室外機の制御基板は故障率ではトップです。
この制御基板は室内機との信号のやりとり、ファンや弁の制御、各所温度検知、電源の整流からコンプレッサーのインバーター駆動までを担っています。
室外機は風雨や直射日光にさらされるので故障率が上がるのも仕方ありません。
また厄介なことに一番使用率の高い真夏や真冬に何の前触れもなく突然故障するので「え?なにどうしたの?」って感じになります。
点検を行い基板故障が判明した場合は基板まるごと交換になります。
基板上の細かな各パーツを交換して直すといった修理は改造扱いになるため現在では基本的にしません。
上に挙げた”冷媒漏れ”と”基板故障”がエアコンが効かなくなる原因としては多い印象です。
そのほかに列挙すると、コンプレッサー不良(ロック、圧縮低下など)、ファンモーター不良、四方弁動作不良、膨張弁動作不良、サーミスタ不良、施工不良、設置環境、etc...
とすぐに思いつくだけでこれだけあるので問い合わせで「何が原因ですか?」と聞かれても答えようがないわけです。
「経験からして・・・」などと当てずっぽうで修理はできませんので。
なので点検をして何が壊れているのか判定(判断)することになります。
まぁ、エアコンの不具合は冷暖房の効き具合だけではなく水漏れや異音などもあり、それらにもいろいろな原因があります。
エアコンに関するものであれば「こんなこと聞いていいのかな・・・」ということでも点検に伺いますのでご相談いただければと思います😊