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エアコン工事・修理作業

2022年12月30日 (金)

本年最後は穴の埋め直し工事

エアコンのパイプが貫通している配管穴のパテを修正してほしいとの依頼をいただきました😊

場所は川崎市多摩区のマンション、ありがとうございます😄

穴はパテという粘土のようなもので埋められているのですが、そこに隙間ができてきたそうです。

エアコンが4台設置されているので、埋め直しが必要なところを修正します。

古いパテは撤去して新しいものに交換します。

1台目の室内側
パテ修正前1台目室内側
パイプとパテの間に隙間ができていました。

それにしてもこれ
素人のようなパテ埋め
まるで素人さんが埋めたような仕上がりですね😆

わたしが駆け出しの頃にはこんなことしたらやり直しさせられたレベルです。

パテを取り去ると穴のつばが壁から外れてました。
穴のつばが外れている

そこで今回は
パテを細長く伸ばしてつばの裏に貼り付ける
細長く伸ばしたパテをつばの裏に貼り付けて壁へ戻すことにしました。

戻して
穴のつばを壁へ戻す
これで外れない。

パテを埋めました。
1台目室内パテ埋め完了

仕上がりはこんな感じ
1台目室内パテの仕上がり
本職ならこの程度はできないとだめですねぇ。

2台目の室内
2台目室内パテ修正前
これも同じような状況です。

しかしパテをつば全体に付けてしまっているのでこびり付いて取り去るのが大変。
古いパテを工具で削り取る
工具を使って削り取ります。

勢い余って壁へグサッ!なんてことにならないよう慎重に行います。

2台目室内仕上がり
2台目室内パテ仕上がり

今度は外側を見てみます。
外側のパテの状況を確認する
左が1台目、右が2台目。

化粧カバーがついているので取り外します。
配管カバーの出口部分を開けた
2台目のほうはパテがありません😆

1台目は付いてますが・・・
穴パテに隙間
隙間がありますね。

両方とも埋めなおしました。
カバー内のパテを埋めなおした
ここは見えなくなるので隙間がないようにだけ気をつけます。

カバーを元通りに戻して1台目、2台目は完了
化粧カバーを元通りに戻した

3台目と4台目の外側は問題なしと判断し室内のみを埋めなおします。

3台目修正前
3台目室内パテ修正前
隙間は無いようですが、ここはリビングで見た目が・・・

修正後
3台目室内パテ修正後

4台目修正前
4台目室内パテ修正前
御覧の通り。

修正後
4台目室内パテ修正後
これですべて完了😊

ルームエアコンでパテをきれいに仕上げるのは初歩で習うこと。

それを「埋まってりゃいーんだよ!」なんて仕事じゃお金はもらえませんね。

ということで今年最後の締めの現場も無事終了。
(緊急依頼がなければですが)

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2020年10月 3日 (土)

室外機のショートサーキット解消、他

室外機が狭いところに置かれ、効率低下や故障を心配されて工事に伺いました。

場所は東京都府中市。
事前に下見をしています。

すでに室外機の取り外し作業を始めてしまってますが、
室外機が建物の壁と塀の隙間に置いてある
壁と塀の間になんとか収まってます。

これでは送風ファンが回っても満足な風量は出ませんね。
しかも吹き出した風が塀にあたって後方へ吸い戻されます。

施工した業者(引っ越し業者の下請けらしい)からは特に説明もなく取り付けていったそうです。

心配されたお客さんはご自身で社外品の風向調整ルーバーを室外機の前に取り付けたとのこと。

これだけ隙間が少ないと純正の風向調整板は付かないですね。

しかもこのエアコン、
冷房能力7.1kWの室外機
冷房能力が7.1kWもあります。

一般に23畳用と言われる大きなもの。
室外機から出る熱量もそれなりに大きくなります。

塀に遮られることにより、吹き出し風量が下がり熱交換量の低下と共にぶつかった風が再度室外機背面の熱交換器に戻るショートサーキットで更なる効率低下が起きます。

このような状態で使い続けることは、
・冷暖房効率の低下
・電気代上昇
・コンプレッサーへの負荷増大
・室外機基板の故障
・その他

といいことは一つもありません。

とにかく工事を早く終わらすことだけを考えて施工した結果ですね。

工事業者って速度至上主義(=楽して利益)みたいな人が多いんですよ😅

まあそれがこの社会の現実でしょうけど・・・

今回は室外機をかさ上げして直します。

室外機取外し完了。
室外機取外し完了
設置していた位置には排水マスが・・・

そのまま設置していいのか念のためお客さんに確認。

これも取り付けた業者は何も説明していなかったようです。
ここにマスがあることは知らなかったとのこと。

他に場所もないのでそのまま元の位置で設置することになりました。

パイプを加工。

冷房能力7.1kWのエアコンは冷媒管が太いので一部ベンダー曲げ加工
冷媒管ベンダー曲げ
一度使用した冷媒管は硬くなっているので手で曲げるのはムリでした。

室外機をかさ上げするにはブロックを積むか、平地置台金具を使用する方法などがあります。

お客さんと事前に話し合い、ブロックをご希望とのことでそちらを使用します。

室外機を設置
積んだブロックの上に室外機を設置
接続します。

室外機をのせる際にお客さんに手を借りました。(ありがとうございます😊)

取り付け完了
室外機取り付け完了
サイドに転倒などしないように室外機の足はブロックにねじ固定。

そしてブロックはステンレスの針金で固定しています。

室外機両サイドに排水の塩ビ管があるので転倒することはないと思いますがより安全のために。

試運転をして動作もOK。

風も勢いよく前方へ吹き出し、お客さんも少し驚かれていました。

7.1kWともなればかなりの風量と熱交換量ですので。

これにて無事終了・・・ではありません。

別の部屋に設置されているエアコンのドレンホース(排水ホース)
別のエアコンのドレンホース
お客さんお手製の虫よけネットが付いてますね。

ネットは詰まりやすいのでこまめな清掃が必要です。

でもそれが問題ではありません。

下見のときに
ドレンホースが配管化粧カバーに挟まれて潰れている
こういうの見つけちゃうんですよ😅

ドレンホースが配管化粧カバーに挟まれて潰れてますね。

これじゃあ詰まって室内に水漏れするのも時間の問題。

こちらも修理します。

カバーを外すと
潰れたドレンホース
ハイこの通り。

これで良しとする神経が・・・😆

もしかして故意?

潰れた部分は切断して交換。

切断時に潰れ部分に溜まっていたヌメヌメの物体がズボンにビチャッ!と付着。(オエッ🤣)

きっとなんちゃら菌が満載ですよ。

カバーにホールソーで穴あけ
配管化粧カバーにホールソーで穴あけ
ここからホースを出します。

出来上がり
ドレン修正完了
もう大丈夫です。

他業者のエアコン工事を見ると職業上いろんなことに気付いてしまうんですよね。

もちろん修正費用も見積もりに入れてます。

こうしたことは本来、設置した業者に修正してもらうものですが、すでに信頼を失っているため「もう頼みたくない」というのが大半のようです。

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2020年3月26日 (木)

落ちかけのエアコン修理

エアコンの右側面が壁から浮いてきて落ちそうになっていると点検、修理の依頼をいただきました。(東京都目黒区)
ありがとうございます😊

状況は
室内機が外れかけて傾いている
傾いているのがわかるでしょうか?

向かって右側が壁から浮いてきています。

工事をしたのは引越し屋さんの下請けエアコン業者のようです。

ふとコンセントを見ると
エアコンのアースが接続されていない
アースが接続されてません。

あー、これだけで他にもいろいろありそうな予感・・・🤔

脚立に登って上からのぞくと
室内機の据付板を固定しているねじが抜けている
ねじが抜けてますね。

建物はマンションなのですが、室外機とつなぐパイプを通すための配管穴は梁の高さに開いている珍しいタイプ。
そのため本体裏に配管穴があり室内機を一度下ろさないと据付板の取り付け直しができません。

しかもその穴(長さ1mほど)の中でパイプが接続されているためエアコンをいったん全部取り外して取り付け直すということになりました。

バルコニーに設置された室外機とパイプ
バルコニーにある室外機とパイプ
配管化粧カバーの端末部分にパーツがありません。

これではカバーのフタがスライドして下がってしまったり外れて風で飛んだりします。

パイプのテープ巻き部分はぐにゃぐにゃと曲がって無理につながっていました。

とりあえず動作を確認したらガスを室外機に戻すポンプダウン開始。

室外機のカバーを開けると
室外機の端子台部分はひどい接続状態
こりゃかなりひどいですね。
室内機側もそうとうなもんでした。

作業しながらパイプを見ると
冷媒管が折れているように見える
これはきっと折れてます。

断熱材を切って
冷媒管が折れていた
やっぱり。

これだけ潰れていると冷媒の流れが阻害されて効率などが落ちます。

修理見積もりにパイプ交換も入れていたのでよかった。

パイプの取り外しが終わって室内機を下ろすと時期的に出ないはずの水が出てきます。
お客さんに聞くと冷房や除湿は去年から使ってないとのこと。

どこかにドレンの逆勾配がありそこに去年の夏からの水が溜まっていたということになります。

据付板は
引掛け部分が変形した据付板
中央の引掛け部分が手前に変形してますね。

この部分は本体に引っ掛かっておらず室内機天板裏にあたった状態で付いてました。
それなりの経験者であれば感覚的な違和感で気が付くはずですけどね。

ねじの抜けていた部分
石膏ボードに打たれたねじが抜けている
3本打ってありましたが抜けてます。

内1本は角度を変えて強度を高めたつもりでしょうか?

配管穴を覗くと
配管穴が逆勾配
室内の穴の40cm奥にコンクリート躯体(梁)に開いた穴がみえますが明らかに室内側の穴が低い。

この逆勾配で水が溜まっていたんです。

点検の際にこちらの娘さんが「なんか、カンッ!て音がする」と言っていたのを思い出しました。
通常は逆勾配があるとポコポコと連続的に聞こえることがありますが、あまりの逆勾配でときどき単発的にその音が出たのかもしれません。

室内機に近いところで音がするとカンカンと聞こえることがあります。

水漏れの原因になるのでこのまま設置するわけにはいきません。

お客さんと相談し室内側の穴を開け直して勾配を確保する方法をとりました。
室内の穴を開け直してドレン勾配確保
室内壁からコンクリート躯体の穴までの空間には塩ビの筒を入れました。

据付板は強固に取り付けてこれで安心。

パイプの接続は配管穴の中になるので室内機を床に置いた状態で接続してから引っかけます。
どうしても一人ではパイプを送るのが無理なのでお客さんに屋外から引っ張ってもらいました。(ご協力いただきありがとうございます😊)

工事(修理)完了
落ちかけた室内機の修理完了
以前使用されていた穴にはフタを付けました。

室内機の設置高さも低すぎずいい感じになりました。

バルコニー側
室外機とパイプの仕上がり
配管化粧カバーの端末にパーツを付けてフタの外れ止めをしました。

室外機脇の配管
室外機脇の配管仕上がり
無理のないように配管。

いやぁ、今回もいろいろある案件でした。

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2017年11月30日 (木)

引越しでしてはいけないガス補充。

Gas_hoju

 エアコンを引っ越しなどで移設したときに工事屋さんから「ガスを補充したほうがいいですよ」と勧められたことはないでしょうか。

 しかしルームエアコンで正確にガス補充をすることはできません。いまだに車のエアコンと同じような感覚でしている人がいるようです。

 “圧力計でわかるのでは?”と思われるかもしれませんが、エアコンのガス圧は室内温度、外気温度、室内機風量、室外機風量、冷媒(ガス)流量制御、コンプレッサー回転数、機器ごとの特性、その他の要因で時々刻々変化するので不可能に近いと思います。

 エアコンを数回移設した程度では、きちんとポンプダウン(取り外し時にガスを室外機に戻すこと)をして取り付け時に真空引きをすれば、バルブなどの不良箇所が無い限り、通常はガス不足に至るほどガスは抜けません。

 またガス不足に至るほど移設をすることはエアコン本体が工事上、耐えられないでしょう。

 もっとも深刻なのは補充によるオーバーチャージで、電気をたくさん使ったりコンプレッサーを傷めたりとエアコンの寿命を縮めてしまうことがあります。

 では万一、明らかにガス不足が判明した場合は補充をするか?と言えば、答えは“NO”です。

 ルームエアコンにガス補充はヒートポンプサイクルのアンバランスをもたらします。

 ガスが不足したら補充ではなく全量を秤を使ってエアコンの機種ごとに定められた規定量で入れ直すことになり、これが一番確実で安全な方法です。もしもエアコンに不調があっても規定量にすることでわかることもあります。

 ガス補充をしてよいのは、取り付け施工時にチャージレス配管長(ガス補充をしなくてよいパイプの長さ)を超えたとき、メーカー仕様書に記載された補充量を正確に秤(はかり)を使って入れる場合です。

 普通のエアコン工事屋さんでは修理やメンテナンスまでの知識がないので、エアコンが効かないとすぐに“ガス不足”と安直に考えますが、そうではない機器の不具合ということも考えられます。それを知らずにガス補充でごまかしたりすると、のちにもっと重症になるケースもあります。

 エアコンは“工事人にしかわからないこと”、“修理人にしかわからないこと”がありますので、一人の者が双方の経験と知識を持ち合わせ一連となってはじめて現場でのエアコン技術者といえるのではないでしょうか。

 ガス補充は簡単に利益を上げられるので多用されているところがありますが、中にはガスを入れている“ふり”という悪質な場合もあるようです。

「ガス補充をしたほうがいい」は熟練技術者の使う言葉ではないと思います。

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2017年7月 3日 (月)

本格的な夏がやってきました。

この時期に晴れると湿度が高くサウナ状態です。

エアコンの工事などの作業をしていて一番注意をしなければならない季節になりました。

”熱中症”私も何度かなりかけたことがあります。作業に集中しているときが特に危ないんですよね。

現在では扇風機を持参して必要なときはお客さまにお声がけし使用させていただいています。

この季節いつも車に積んでいる扇風機
Img_0206t
小型のサーキュレーターです。

特に室内の作業には重宝します。
だいたいエアコンが付いていないもしくは壊れているところでの作業なので暑いのはもちろんですが、何といっても”汗”、これが止まりません。顔や腕から床に”ポタッ”、エアコンに”ポタッ”と落ちてしまい、壁に触れば”ベチャ”と付いてしまいます。お客さんにとっても気持ち悪いですよね。
扇風機を使えば汗が引いて清潔に作業できます。

熱中症になってお客さまに迷惑をかける心配も少なくなります。

夏に携帯するものは扇風機、補給水、蚊取り線香。この3点は欠かせません。

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2017年6月 5日 (月)

新品エアコンの接続部補修

やっぱり日本製のエアコンが一番だね~!

でもそれ組み立てが日本工場で、部品は海外からきたものかもしれませんよ。

エッ

エアコン工事でここ数年感じることがあります。新品のエアコンを取り付ける際に室内機や室外機本体のパイプを接続する真鍮でできた部品が傷だらけになっていたり黒ずんで汚れているものがやたらと多いのです。

写真は室外機本体のパイプ接続部(バルブ部)です。
Img_0026t1
シールになる面に銅管のフレア面があたって締め付けられ4MPa(約40㎏/㎠)を超える高圧力に耐えガスが漏れないようになります。

しかしこの接続面には傷が付いています。
Img_0026t2
まあ普通の工事屋さんは気が付かないでそのまま取り付けると思いますが、当店は必ずここも確認するようにしています。

接続部のガスの通る穴からネジのほうへ線状に付いている傷は触ると凹んでいてこのままでは完全にシールされず隙間ができてしまう可能性があります。この状況でガス漏れが発生するとすぐにはガス不足にならず、3~5年を経て冷暖房が効かなくなり気が付くということになります。

このような劣悪な部品は製造後の扱いが雑なのとチェックがされていないのではと勘ぐってしまいます。エアコンメーカーでは部品は下請けに造らせるでしょうし日本では町工場も少なくなって製造もされていないかもしれません。人件費の安い海外で何を造っているのかわからない人達がテキトウにやっているかもしれませんね。

こちらで対処不能なほどの傷であれば良品へ室外機交換を販売店もしくはメーカーへ依頼するところ(過去に何台もそうしたことがあります。)ですが補修可能と判断し磨きました。
Img_0027t1

補修したところのアップ
Img_0027t2
傷はほとんど消えてこれなら大丈夫です。

こんなことまでするのは当店ぐらいかもしれません。数年後を考えて手を抜かず気を引き締めて作業にあたります。

しかしこのキズ、あるメーカーさんには苦情を入れたこともありますがやっぱり改善されません。

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2017年4月 5日 (水)

エアコンコンセントの移動

今回はエアコンのコンセントを移動したときの様子(横浜市鶴見区)です。

 

 このエアコンは別件(暖房が効かない)で依頼を受けて点検したところ室内機の熱交換器(ラジエターみたいなところ)からガス漏れをしていました。高額な修理内容ですがまだ購入年数が浅くメーカー保証が受けられたため、そちらの修理はメーカーさんにお願いしてもらいました。

 

 しかしエアコンのコンセントが見当たりません。どうやらエアコン本体の裏に隠れているようです。このままでは使い勝手が悪いだけでなく、事故などのトラブルになりかねないためコンセントの移動を提案させていただきました。

 

 メーカーさんの修理が完了して再度依頼をいただき作業を行いました。メーカーさんからもコンセントを直したほうがよいとの話があったそうです。

 

施工前のエアコンの様子(前面のパネルは外してあります)
Img_1460t
エアコン本体裏の右上のほうにコンセントが隠れています。

 

まずガスを回収(ポンプダウン)して室外機のパイプを取り外してから室内機のグリルを取り外し、
Img_1463t

 

本体を傾けてロープで固定しました。
Img_1465t
ちょっと荒々しくも見えますが今回このようにしたのは設置された状況が簡単にパイプを抜き差しできない状態であったため、室外機側のジョイントを外して穴を貫通しているパイプを軸に回転することで室内機本体側のパイプの捻じれや座屈などを生じさせないようにすると共に施主様の費用負担を減らすことができる双方のバランスを考慮した方法です。

 

そして隠れていたコンセントがこちら。
Img_1466t
コンセントとプラグは壁の中で接続されていました。上にアース線がありますね、これもつなぐようにします。

 

 コンセントを移動する位置は施主様のご希望で普通のコンセントと同じように埋込型を使用するので壁の中に障害物がないところで決定します。

 

壁を切って、
Img_1468t

 

中はこのようになっています。
Img_1469t
壁内の上に見えるのはGLボンドでこれは「GL工法」といって下地を組まずに壁をボンドで張り付けてあります。黄色いところはコンクリートに吹き付けられた断熱材です。

 

線を通したらコンセント用にボックスを取り付けます。
Img_1471t

 

コンセントを取り付けます。
Img_1477t

 

元の電線は被覆の中まで酸化して真っ黒になっていたので接触がよくなるように磨きました。
Img_1475t

 

電線を接続(圧着)して絶縁キャップを被せてコンクリート内のボックスへ入れます。
Img_1478t

 

エアコン本体裏の穴を塞ぎます。
Img_1481t
コンセント用に切り取った石膏ボードをはめ込んで周囲をパテ埋めした上からアルミテープを貼りました。

 

 室内側のパイプの穴もアルミテープとパテで空気の流れを遮断しました。

 

あとは室外機をつないで真空引きしたらバルブを開放して試運転です。
Img_1486t

 

 電気工事したところは絶縁測定、電圧測定、極性確認、回路の確認と帳簿保存等を規則に準じておこないます。

 

 試運転もおわって作業完了です。

 

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2017年3月16日 (木)

落下しそうな室内機の補修。

こんにちは。

 

 今回はある寮で別の修理依頼を受けていったところ室内機が落ちかけているのを見つけ、落下する前に補修を提案して作業を行った模様(川崎市宮前区)です。

 

状況は、
Img_1034t
こんな感じで室内機の上のほうが壁から少し離れています。

 

配管類を外し室内機を下して据付板の裏をのぞいてみると、
Img_1035t
ボードアンカーが抜けています。

 

少し離れて
Img_1036t

 

据付板を外して、
Img_1038t
こんな感じです。

 

 このボードアンカーはねじ込み式で施工が簡単で速く、しかも安いので重宝されましたが引き抜き強度が弱く落下の危険性が高いため現在では各エアコンメーカーは使用を禁止しています。

 

で壁側は、
Img_1037t
ボードアンカーは2本だけ・・・

 

ここからは当店流の取り付け方で直していきます。

 

まずは金属製のカサ式ボードアンカー(ファスナー)を室内機の重量と荷重のかかる位置に応じて取り付けます。
Img_1040t

 

 壁の内部を調べると壁の石膏ボードを固定している下地の木材が2本ありましたのでそこへ長いネジで据付板を固定すれば強固にでき落ちることはありません。今回はそこもしっかり固定しました。

 

据付板を付けて、
Img_1041t

 

 室内機を掛けたら配管類をすべて戻します。
 なお銅管の接続部は一度取り外すと再使用できないのでフレア加工をし直してつなぎます。あとは真空引きして室外機のバルブを開放すれば設置完了。

 

こんな感じに直りました。
Img_1042t

 

 試運転結果も良好で問題ありません。

 

 エアコンが落ちそうな前兆を感じたら早めに対処したほうが被害も少なく済みます。

 

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2017年1月20日 (金)

エアコンの真空引き作業

 こんにちは。 今回は真空引き作業です。(川崎市宮前区)

 

 エアコンの取り付ける際に真空引きを行わなければならないことは当店をご利用下さるお客様の中にはご存知の方が多くいらっしゃいます。でもどのようなことなのかは知らないと思います。

 

 真空引きはエアコンの冷凍サイクル(室外機内コンプレッサーから室内機を回ってまたコンプレッサーへ戻る)経路内を空気や水分などがなく、冷媒ガスとコンプレッサーオイルだけで満たすために一旦真空にする作業です。

 

Photo
写真は真空引きをおこなうためポンプやゲージ類を接続した状態です。
 室外機の上で奥にあるのが真空ポンプ(電動ツーステージ高真空度タイプ)でその上には真空ゲージが付けてあります。ポンプの手前にはゲージマニホールドがあり、真空ポンプと室外機をつなぐホースの開閉などに使用します。
 写真では黄色のホースで真空ポンプからゲージマニホールドを、そこから青のホースで室外機へ接続しています。

 

 ルームエアコンにはホースを接続するサービスポートが一つしかありませんので今回は赤のホースは余っています。

 

 つづいてゲージを見ると

Photo_2
マニホールドの連成計。

 

 このようにマニホールドに付いている連成計は0よりマイナス側にもメモリがあり、真空引きを行うことも可能です。

 

Photo_3
真空計。

 

 真空計は負圧用の圧力計のため普通とは逆に動きます。メモリは右が0で左が-0.1となっています。

 

 ではポンプを始動して真空引きをするとゲージの針は、
Photo_4
 真空計の針は左側へ移動します。そしてしばらくすると、
Photo_5
 ポンプ能力の限界程度まで真空になります。ゲージでは-0.1よりさらに真空側に針が移動していますが、この圧力計は大気圧との相対圧力なので、そのときの天候で気圧が高いとこのようになると思います。
 ゲージが真空になってもさらにしばらくそのままポンプを回し続けて真空度を上げます。

 

 一方、マニホールドのゲージは、
Photo_6
 このように数ミリ程度動くだけで真空度は読み取ることができません。エアコンの点検などで「0より落ちたな」と見ることくらいしかできません。

 

 やっぱり真空計は必要ですね。最近ではデジタルのゲージを使用する人も多いみたいですが、目で見て使って故障がわかるアナログのほうが私は安心感があります。

 

 なお写真の作業は新品の取り付け工事で、室内機とつないだパイプ分だけ真空にする作業ですから10分程度で真空引きは終わりました。あとは空気が入らず、ガスもほとんど出ないように(やり方があります。)ホースを外して室外機のバルブを全開すれば完了です。これが修理などで室外機内も全部真空を引くとなると1時間程度かかります。

 

 以上真空引き作業でした。

 

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