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エアコン工具

2022年12月19日 (月)

銅管のバリ取り工具

エアコンの室内機と室外機を結ぶ冷媒管。

それは銅でできています。

任意の長さで銅管を切断し、室内機や室外機と接続できるようにフレア加工という作業をするのですが、その中間で切断した管の端部のバリ取りをおこないます。

バリ取りの仕上がりがわるいとフレア加工をしたときにやはりいまいちな仕上がりとなってしまいます。

今回用意したバリ取りの刃は
使用してきたバリ取りの刃
この3種類。

これらにどんな違いがあるのか比べます。

正面から
バリ取りの刃を正面から見る
このようになっています。

では実際にやってみましょう。

― 1つ目 ―

まずはホームセンターでもよく売られているこの形状から
バリ取りの刃が1つのタイプ
刃が1つです。

これをドライバードリルに取り付けて
バリ取り用の刃をドリルドライバーに取り付ける
回します。

銅管の端部へ
バリ取りの刃を銅管の端部へあてる
あててドリルを回転。

バリ取り完了
1つ目の刃でバリ取り完了
とれたバリは細かくなって周囲に落ちました。

さてその仕上がりは
1つ目の刃での仕上がり
上のほうに軍手の糸がついているのがわかるでしょうか。

この部分に段ができて引っ掛かりました。

ドリルを回している最中もカクンカクンと段が生じていることが手に伝わってきます。

そしてバリを取った円周部分は不均一で、これではあまり使用したくありませんね。

― 2つ目 ―

こちら
3つの刃があるタイプ
120°ずつ3つの刃があるタイプ。

バランスがよく先ほどのものよりこれなら安定して切れそうな気がします。

バリ取り完了
2つ目の刃でバリ取り完了
取れたバリのひとつひとつは先ほどより大きい。

端面を見ると
バリ取りを行った銅管の端面
段もなく均一でいい仕上がりです。

ドリルの手ごたえはわるくありませんが少し滑らかさに欠ける感じ。

でも使用するには十分と言えます。

― 3つ目 ―

これ
少し変わった形のバリ取りの刃
少し形が変わってますね。

斜めから見ると
バリ取りの刃を斜めから見る
穴が向こう側へ抜けてます。

なにやらあやしい感じがしますが。

では結果
3つ目の刃でのバリ取り結果
これが一番いい。

ドリルの手ごたえは滑らか。

取れたバリは
銅管から取れたバリは糸状
糸状になっています。

バリ取り時間(回転数)も一番短くて済みました。

試していませんがこの刃は逆回転でも使用できるかもしれません。

ということで今は3つ目のこれをメインに使用しています。

1つ目の段つきになる刃は現場では使いません。
(こうなることは想像してたけど買って失敗😆)

ガス漏れをしないフレア加工には、良いパイプカッター、良いバリ取り器、良いフレアツールの3つとそれぞれを適正に使いこなす技術が必要となります。

バリ取りさえしっかりとすればきれいなフレア加工ができると思われるかもしれませんがそれだけではありません。

ほかに大事なことがありますがそれは秘密です😄

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2022年11月17日 (木)

パイプカッターにもこだわる

こちらはパイプカッター
年季の入ったパイプカッター
だいぶ年季が入ってますが😅

塗装もかなりはげてメーカー名なども全部こすれて消えてます。

メーカーはドイツのROTHENBERGER、これでローテンベルガーと読みます。

これを昔はみんな”ローゼンバーガー”(相鉄のハンバーガー屋さんかよ)なんて呼んでましたが😆

これはエアコンの銅管(冷媒管)を切断する工具です。

冷媒管はノコギリのようなもので切断すると切カスが管の中に入ってエアコンを壊してしまうのでこのタイプのカッターが使われています。

しかしだいぶガタがきているせいかうまく切断できないことがあり、ここしばらくは別のカッター(別メーカーの同じタイプ)をメインに使用しこちらは荒切り用として使っていました。

先日、資材店を訪れたところ・・・
パイプカッターのパーツ
ふと見たらこれが売っていたので購入。

袋から取り出すと
袋から出したパイプカッターのパーツ
こんな感じ。

どこに使われているかというと
パイプカッターの刃の軸
回転する切断刃の軸。

もしかして軸を取り替えるとうまく切断できるようになるかもしれないという期待から交換します。

軸からCリングを外して
パイプカッターの軸からCリングを外した
これで軸が抜けます。

しかしここからちょっと手間取りました。

軸の変形で抜けてこない🤔

軸を押したり、ペンチで引っ張ったりでようやく抜けました。

ふつうはすっと抜けるんですがねぇ。

新しいものと並べると
パイプカッターの軸を新旧並べてみた
左の使い込んだ軸は回転する刃であたり面が細くなってました。

削れた部分をノギスで測ると。
パイプカッターの削れた軸をノギスで測る
4.65mm

新しいものは
パイプカッターの新しい軸をノギスで測る
4.725mm

0.075mm細くなってました。

もちろん刃のほうの穴の内径は広がっていることでしょう。

替刃は買ってきませんでしたが
新品の替刃はパイプカッターに付いている
パイプカッターに新品が付いています😄

軸と刃を新品に取り替えました。
パイプカッターの軸と刃を新品に交換
試しに銅管を切断。

切断面
パイプカッターで切断した銅管の切断面
あらら、優秀とはいえませんネー。

”まあまあ”といったところでしょうか。

バリ取りをおこないフレア加工してみました。
切断した銅管をバリ取りしフレア加工
やっぱり”まあまあ”だなぁー。

切断刃の材質や形状によるところなのでこれ以上を求めてもムリでしょう。

でもこの仕上がりでガス(冷媒)が漏れるようなことはありませんのでご安心を。

さてパイプカッターがもうひとつ
パイプカッターが2つ
シルバーっぽい色をしているのはメインに使用しているもので日本のメーカー製です。

同じ条件で銅管を切断し並べました。
銅管を切り比べた
左はメインで使用しているもので切断面の肉厚というか内側へのカエリが少ないため薄くみえます。
(当然薄いほうがいい)

右は今回新しく軸と刃を替えたほうですがカエリが大きく切断面は厚みがあります。

しかもかなりの確率でこうなります。
パイプカッターが横に走り銅管にはらせん状に切り込みが入る
カッターの刃が横にずれて走るため銅管にはらせん状に切り込みが入りました。

パイプカッターのローラーをよく見ると
パイプカッターのローラーが曲がっているように見える
刃に対して直角ではなく少し曲がっているように見えます。

これが横走りの原因かもしれません。

落としたりして曲がったんでしょうかねぇ
(おぼえてない😅)

残念ですがやっぱり荒切り用として使うことにします。

メインは引き続きこちら
メインに使用するパイプカッター
安心の日本メーカー製。

パイプカッターはただ切れればよいというものではありません。

フレアの仕上がりにも影響するので精度の高いものを選びます😊

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2022年3月 9日 (水)

赤外線センサーもだめになる?

エアコンのガス漏れを探す工具にリークディテクタというものがあります。

数年前にこちらで紹介した赤外線センサー式リークディテクタなんですが・・・
赤外線センサー式リークディテクタ
なんとなく徐々に感度が落ちてきているような🤔

赤外線式はセンサーが長寿命でずっと使えると思っていたのですがねぇ。

取扱説明書にはセンサー寿命が20000時間となっていますがそれを鵜呑みにしてはいけないようです。

結局は内部の汚れなどで感度低下するみたいでセンサー交換が必要。

資材屋さんでおおよその修理費を聞くとセンサー交換で約2万円とのこと。

なんやかんやでそれよりもう少しかかるかもしれません。

そう考えると半導体センサー式のディテクタを毎年センサー交換したほうが確実のような気もしますね。

ということで以前使用していた半導体センサー式のリークディテクタを倉庫から引っ張り出してきました。
以前使用していた半導体センサー式リークディテクタ
上はタスコ製のTA430MB。
下はFUSO製のDC-8Pro。

両方とも現在でも販売されている機種です。

TA430MBは本体内に吸引ポンプが付いていて反応が早いのが特徴。

DC-8Proはポンプがついていませんが漏れ箇所を特定しやすい特徴があります。

記憶によるとDC-8Proを使用してやはり吸引ポンプがほしくなり後にTA430MBを導入したような気がします。

それを考えるとやはりTA430MBを使ってみることにしましょうか。

赤外線式と半導体式
赤外線センサー式と半導体センサー式のリークディテクタ
この二つで感度比較をすることにしました。

年間5グラムのリークを再現できるチェッカー
年間5グラムの冷媒リークを再現できるチェッカー
これを使って比較しました。
(冷媒にはR410Aを使用します)

結果は両方とも同程度か赤外線センサー式のほうが若干良いような気がします。

しかし・・・

半導体式のセンサーは以前1年ほど使用してその後5年以上倉庫に放置していたもの。

それでこの結果は半導体式もなかなかのものです。

新しいセンサーを付けたらどうなるでしょうか。

予め資材店に発注しておきました。
リークディテクタの半導体センサー
直径8ミリ程度の小さいものです。

これでお値段なんと¥7700😆

70円のまちがいじゃないの?って感じです。

半導体センサーは交換が簡単、差し替えるだけ。

ユーザー自身で取り替え可能となっています。

肝心の交換後の感度は・・・

完全に半導体式の圧勝。

やはり赤外線式のセンサーも劣化が進むことがわかりました。

これはもう半導体式のTA430MBに現場復帰してもらうしかなさそうです。

よく”断捨離”なんていうの聞きますが、わたしこれとは逆なんですよね。

そのとき不要なものでも使えるものはとっておく。するとまた役に立つときがきます。

もちろん壊れたものは捨てますけどね。

ついでにもう一つ
古いリークディテクタ
これもリークディテクタです。(FUSO製)

かれこれ20年以上前のものだったような気がしますが。

たしか6~7万円位だったと思います。

これアナログメーターってところがいいんですよ。

微妙な反応を読み取れます。

再使用できないかと本体を開けてセンサー(これも半導体吸引式)を見ましたが現在のものとはちがいバカでかいセンサーでおそらくもう入手不可能。

動作するかためしにリークチェッカーを使ってみます。

通常時
リークディテクタ、スタンバイ状態
メーターの針は左の緑の位置にありパイロットランプは緑色。

リークチェッカーに近づくと
リークディテクタが冷媒に反応
冷媒に反応して針が右いっぱいに移動しパイロットランプがメーターの動きに合わせ緑から赤へとスゥーと変わります。

そして同時にピピピピピ・・・と音を発出。

感度を落としても反応がよく、先ほどのくたびれた赤外線式よりも高感度です。

おそらくセンサーが大きく寿命は最近のものより長いのかもしれません。

まだ現場でも使えそうなレベルです。

感度の表をみてもR410Aで年間2グラムと他のディテクタよりも高感度です。(もちろん新品時)

やっぱりアナログメーターは最高ですね。

反応がよくわかる。

でもこちらはまた休眠状態へと戻っていただきます。

また何かのときに登場することでしょう。

いままで使用した赤外線式もしばらくお休みいただくことになりそうです。

もしくはサブ機として携行するかもしれません。

いつの間にか4台も持っていたのか・・・😅

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2020年6月21日 (日)

酸素ボンベようやく帰還

充填に出していた酸素ボンベが戻ってきました。
充填から戻ってきた酸素ボンベ

えーっと、充填に出してからかれこれ1ヶ月以上になります。

約40日位でしょうか。

なぜそんなにかかったかというと
酸素ボンベが耐圧検査された
耐圧検査にかけられていたから。

何年かごとにこの検査があってボンベが安全に使用できるか試されます。

ついでにボンベ表面の傷ついていたブラック塗装が再塗装されきれいになりました。

今回はバルブ交換には至らず安く済みました😊

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2020年5月10日 (日)

酸素ボンベ充填へ

使用している溶接器の酸素ボンベを久しぶりに充填に出しました。
酸素ボンベ

銅管の溶接に使用していますが先日使ったところで残りが3MPaとなり、この小さなボンベではいくらも溶接できません。

前回いつ充填したのはよく覚えてないので今回はまちがいなく耐圧検査になります😅

バルブも交換になるようです。
酸素ボンベのバルブ
この先しばらく溶接がなさそうなのでこのタイミングで充填依頼。

検査になるとボンベが戻るまで2週間から1ヶ月程度かかるとのこと。

いまはこんなかわいらしい小さなボンベで事足りていますが、業務用エアコンを扱っていた頃は長さ150cm位ある大瓶のボンベをゴロゴロ転がし毎日のように銅管溶接してました。

なのでボンベを立てたまま転がすのが得意です(なんだそれ😆)

しかし酸素だけでは溶接はできません。
酸素は支燃性ガスとして使用するもので、アセチレンやブタンなどの燃焼を助ける役割をしています。

アセチレンだけのお手軽バーナーなども売ってますが、それだと燃焼音が耳障り(高音)で大きく、火炎も大きく扱いにくい、空気中の酸素を使用するので温度が低め。
パイプが太くなると熱量が足りず時間がかかり溶接の着きが悪くなります。

酸素ボンベ不要のアセチレンバーナーは発売されてから25年以上経過してますが、いまだに酸素を使用している人が多いのには意味があります。

銅管を確実に溶接するには、やり方はもちろんですがある程度のセンスが必要です。
何年やっても失敗(冷媒漏れ)する人がいるのも事実。

溶接していると、もう亡くなられておりませんが若い頃現場で教えてくれた上司の言葉を思い出します😊

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2020年4月24日 (金)

気密試験用のゲージ

ルームエアコンばかりやっていると気密試験をすることが少なくなりました。

ちなみに気密試験はエアコンの場合、配管や機器内の冷媒管に漏れがないか窒素で加圧し一定時間放置し確認することをいいます。

この先もしかすると気密試験を行うことになりそうなので倉庫へ・・・

気密試験用のゲージがあったはず・・・

ない😅

どこかにしまい込んでしまったか・・・🤔

資材店が新型コロナ休業する前に購入しました。
購入した冷媒気密試験用のゲージ他一式
気密試験に使用する一式です。

これらを組み立てて冷媒管に溶接、取り付けして使います。

ついでに短いホースも買いました。
20mの長い窒素用高圧ホースは手持ちがありますが、それを使うとホース分の窒素が無駄になります。

ゲージ
気密試験に使用するゲージ
圧力の単位はMPa

約4.15MPaまで加圧して試験します。

4.15MPaは業務用エアコンに付いている高圧カット(異常高圧保護の圧力スイッチ)が働くレベルの圧力です。
高圧カットが働くとコンプレッサーが停止し破裂や故障拡大を防ぎます。
なおルームエアコンには高圧カットスイッチは付いてません。

ルームエアコンの場合でも環境や汚れ等で4MPaを超えてしまうことがあります。
一応、電流やその他で間接的に監視はしていると思います。

昔の単位を使っていた方にはこの”MPa”(メガパスカル)というものがピンときませんね。
4.15MPaというと約42.3kg/㎠(f[重]は以前付いてませんでしたのでそれに習い)ぐらいと言えばどれほど高いかわかるかと思います。

昔使われていた旧冷媒のR22の場合では先ほどの高圧カットは28kg/㎠でした。
当時はこの28kg/㎠(2.75MPa)で気密試験をしていました。

新冷媒(R410A,R32)は旧冷媒(R22)に比べ圧力が高い。
これによりなにが起きたかというとガス漏れの多発。

旧冷媒機種よりも新冷媒の方が室内機の熱交換器での漏れも増えてます。
オゾン層を破壊しない冷媒が開発されたのは大きな進歩ですが、ガス漏れが多くなれば地球温暖化という意味ではマイナスとなります。

あちらを立てればこちらが立たず、簡単ではないですね。

おっと、また話を広げてしまいました。
気密試験をすることがあればまた記事にすると思います。

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2020年3月 6日 (金)

絶縁抵抗計の動作確認

いつも使っている絶縁抵抗計
いつも使用している絶縁抵抗計
エアコンや電気設備の絶縁抵抗をこれで測定しています。

これは3レンジで
絶縁抵抗計の3レンジ
125V、250V、500Vの直流電圧で設備に漏電がないか確認できます。

”メガー”と呼ぶ人もいますね。
高い抵抗値を測定するので目盛りの単位がMΩ(メガオーム)なんです。

当店ではエアコンの工事や修理でいつも使うため計測器の中でも一番と言っていいほどの使用率。

正常に測れているのか検査しないといけませんね。
(たまにやってます)

そこでこれを使います。
絶縁抵抗計の動作確認に回路計を使う
テスター(回路計)です。

テスターで絶縁抵抗計からでる直流電圧を測定して、同時に絶縁抵抗計でテスターの内部抵抗(このテスターは10MΩ)を測定する方法を使います。

まずは絶縁抵抗計の電池電圧が正常かツマミを”BATTERY CHECK”にして確認
絶縁抵抗計のバッテリーチェック
赤いスイッチ(レバー)を起こすと針が動きます。

今回は撮影用にレバーを起こしてロック状態にしましたが、この部分を押している間だけスイッチが入る押しボタンとしても使えます。
なんだか説明書にはバッテリーチェックを5秒以上するなと書いてあります。
さっさと終わらせましょう。

肝心の電池の残量は
絶縁抵抗計の電池残量
正常範囲内でOKです。
(左端がミニマム)

最近電池を替えたので。

しかしバッテリーチェックをしてそのまま電圧レンジに切り替え忘れて絶縁抵抗を測定「あれ~?抵抗低いな~・・・、あっ😅」なんてこともたまにありますよ。

では測定を開始します。
絶縁抵抗計とテスターをつないで測定開始
テスターのレンジはDCV(直流電圧)。

まずは125Vレンジからスイッチオン!
絶縁抵抗計125Vをテスターで相互に計測
144.3Vです。

125Vじゃありません。
故障?

いいえそうではありません。
仕様書によると定格の-0%~+30%出るようになっているので125Vから162.5Vの間であればOKです。

電池が消耗して電圧が落ちてくるとだんだんと定格電圧に近づいていくと思います。

そしてこのとき絶縁抵抗計の指示値は
絶縁抵抗計125Vの指示値はテスター内部抵抗の10MΩ
10MΩです。

目盛りは電圧レンジごとにあるので注意して読みます。

テスターの内部抵抗10MΩぴったりで正常に計測できています。

次に250Vレンジ。
絶縁抵抗計250Vをテスターで相互に計測
276.1V。

これも+30%以内の325V以内におさまっているのでOK。

絶縁抵抗計の指示値は
絶縁抵抗計250Vの指示値はテスター内部抵抗の10MΩ
これもぴったり10MΩ。

最後に500Vレンジ。
絶縁抵抗計500Vをテスターで相互に計測
545Vで+30%の650VにおさまっているのでOK。

一方、絶縁抵抗計の指示値は
絶縁抵抗計500Vの指示値はテスター内部抵抗10MΩより若干低い9.5MΩ
ちょっと低めの9.5MΩ。

これも±5%以内であればOKなのでまずまずで問題なし。

高めに指示するよりはいいでしょう。

検査結果は正常ですね。

当店が開業当初は500V単レンジのもので電気工事業の登録(絶縁抵抗計は必要計器のひとつ)をしましたが、エアコンなどの機器では電圧が高すぎて壊れる恐れもあるので状況に合わせて適切な電圧を選べる3レンジが向いてます。

この絶縁抵抗計は結構長く使っていますがまだまだ大丈夫そうで安心しました。

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2020年2月18日 (火)

リークディテクターの動作チェック

ガス漏れを探すのに使用するリークディテクター
リークディテクター
アサダというメーカーの”LD316”

エアコンのガス漏れ点検時には大活躍します。

検知できる冷媒はメーカーサイトによると”R410A、R407C、R404A、R507A、R134a、R12、R22、R500、R502、HFO1234yf、R32、R245fa、HFO1234ze、HFO1233zdなどのフロン”となっています。

ルームエアコンではR410AとR32がほとんど。
R22なんかは過去のものでもう見かけません。

検知能力は3g/year(年間3グラム)で高感度。
赤外線センサーなので長寿命。

だからといって正常な感度かわからないので定期的に確認はしないといけませんね。

そこで当店では同じくアサダの”ディテクタチェッカLS-4”これを使っています。
ケースに入ったリークディテクターチェッカー
ケースに入ってます。

中身はこれ
リークディテクターチェッカー本体
たいしたものではありません。

小さなものですが精密なのでいいお値段しますよ😅
見た目には高くても¥1500位のものに見えますが確か¥20000以上した記憶があります。

ディテクターにはリークチェックボトルと言われるテスト用の瓶が付いてきますが、それは動作確認程度のもので感度までは確認できません。

年に1~2度しか使わないので説明書を読んで使用します。
ディテクターチェッカーの説明書
ガイドラインにはリークディテクターは年に一度は点検したものを使うのが望ましいとなっています。

このチェッカーは5g/yearのガス漏れが再現できます。

R410Aを室温23℃、無風の状態で使用となってますが今回は気温約19℃。
ボンベの圧力が0.2MPa程度低くなるので漏れ量が少なくなるかもしれません。

まあ少ない分にはいいかということで・・・

R410Aのボンベ
R410Aボンベ

マニホールドにチェッカーをつけて
マニホールドにディテクターチェッカーをつけた
マニホールドのバルブで微調整しゲージを見ながら冷媒液がチェッカーに入らないように圧力を上げ再度バルブを閉じます。

本来はボンベのガス側へ直接付けて使用するのですがこのボンベはそれが難しいので説明書には書いてありませんがこの方法を使います。

またマニホールドやホースにコンプレッサーオイルなどが残留しているとチェッカーに入ってガスが出てこなくなる恐れがあるので事前に確認してます。

ちょっと専門的で何を言っているのかわからないかもしれませんね。

リークディテクターをチェッカーへ5秒近づけては5秒離してを10回繰り返し
リークディテクターの感度チェック中
何回漏れ反応が出たか確認してその回数で良否を判定します。

結果は合格。

リークディテクター本体

このディテクターを入手する前は毎年センサー交換(半導体で¥7000位)をしてました。
半導体センサーは1年位で劣化したのでチェッカーも必要なかったんですよ。

やっぱり赤外線センサーは長寿命ですね。

誤反応も少なくて助かります。

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2020年1月 8日 (水)

作業車のタイヤに窒素

月に一度位、作業車のタイヤの空気圧調整をしてます。

以前はガソリンスタンドでしていたのですが、どうもあの圧力計がまちまちで信頼性が低いんですよね。

どこかのスタンドでは「ズレているので何kPa足して読んでください」というようなところもありました。

どうしても扱いが雑になるのでしかたないのでしょう。

できるだけ正確なゲージを使用して安全を確保したい・・・

そこで現在ではこれ
窒素ガスボンベ
窒素ガスを入れています。

エアコンの配管溶接やガス漏れ点検などに使用している窒素です。

でも近頃ではガス漏れ検知器の精度が高くて窒素を使うまでもないことがほとんど。

昔は業務用エアコンで毎日のように配管溶接していた頃はアセチレン、酸素以外に窒素は欠かせませんでしたがルームエアコンでは溶接の場面は少なくあまり使いません。

なかなか減らないのでもっと別のことにも使った方がよいのでは、ということでタイヤへも使うことにしました。

間違っても酸素をいれてはいけませんよ。火が付いたら爆発的に燃えてリアル火の車😆になっちゃいます。

窒素ボンベを使用すれば酸素や水分を含まないのでいろいろとよいことがあるようですね。

でもボンベから直接使うことはできません。
窒素の充填をお願いすると14.7MPaもの高圧で封入されてきます。

MPa(メガパスカル)というと高いんだか低いんだかピンとこないという方もいらっしゃると思います。(私もそうです)
150kgf/cm2といえばわかりやすいですかね。

こんなのでいきなりタイヤに入れたら破裂してエライ😱ことになっちゃいます。

そこで使うのがレギュレーター
レギュレーター(圧力調整器)
圧力調整器です。

この調整器はエアコンの気密試験にも使用できるタイプなので二次側(レギュレーターから出る側)も10MPaまでメモリがありかなり高圧まで調整できます。

手前に見える棒のハンドルを回すことで二次側の圧力を調整し一定に保つことができるようになっています。

しかし二次側出口はエアコン用のアダプターが付いているのでそのままでは使えません。

なので
エア工具用に自作アダプター
自作したアダプターです。

エア工具ってクイックカプラー(ワンタッチで脱着できる)でホース接続するものが多いんですよ。

エアコン用窒素レギュレーターはチャージングホースが接続できる1/4インチと5/16インチになってます。

そこで1/4インチからクイックカプラーに変換できるものを作った次第です。
こうすることで他のエア工具類も使用できます。
(窒素でエア工具って・・・)

アダプターを付けました。
エア工具用アダプター取り付け
ちょっと長めですがしかたありません。

その先にエアホースをつなぎます。
レギュレーターにエアホース接続
カプラーなのでカチャンとさすだけ。

さらにその先端に
ホースの先端にエアチャックガン接続
エアチャックガンっていうんですかね?

ネットで見るとタイヤインフレータとかいろいろな名前が出てきてはっきりとわかりませんがタイヤに空気を入れる工具を付けます。

そしたらレギュレーターのハンドルが緩んでいるのを確認して・・・
(締めこんであると二次側圧力が急に上がるので必ず緩んでいることを確認)

ボンベのバルブを開けます。
ボンベのバルブを開けて一次側圧力を確認
開けるときはゲージの正面にいると危険。

ガス溶接の講習などに行くと技能で習ったりしますが正面は開けた瞬間にゲージがすっ飛んで直撃をくらう恐れがあるそうです。
実際はどうなんですかね。ゲージが飛んだら近くにいれば何らかの負傷をするような気がしますが・・・保護メガネはしていたほうがいいですね。

一次側圧力(ボンベの圧力)はだいたい10.5MPa位ですね。

次にハンドルを負荷を感じるところからゆっくり回して二次側圧力を調整
ハンドルを回して二次側圧力を調整
二次側に接続されたホースなどの容量が大きいほどゲージの上がり具合にタイムラグがあるので慎重に行います。

0.5MPaで止めました。

まあそもそもレギュレーターがエアコン用なのでゲージは画像のように一目盛りしか動きません。

接続したエアホースの耐圧が最大1.5MPa、常用圧力が1MPaとなっているのでハンドルをあまり回すと勢い余って破裂しそうです。

タイヤもそんなには圧力ひつようありませんし。

そしてタイヤに注入
窒素をタイヤに注入、調整
350kPaで入れました。

このタイヤの最大圧力です。

車両側にはメーカー指定の圧力が書いてありますが、それより多く入れてます。

このタイヤを買ったお店で、このタイヤに限っては最大で入れるのがお勧めと言われたのでそうしてます。

車のメーカーとタイヤのメーカーでは見解がことなるそうです。
純正タイヤであれば車両メーカーの指定空気圧でいいと思います。

4本とも入れ終わってボンベの圧力を見ると
使用後のボンベ圧力
いくらも減ってませんね。

前回注入したときからタイヤの圧があまり落ちてなかったので。

ほかにも窒素の使い道を考えないといつまでたってもなくならんぞこれは・・・😅

車屋さんなどで窒素を入れてもらうと結構費用がかかるそうですね。
効果の程はよくわかりませんが空気(大気)を入れるよりはいいような気がします。

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2019年12月27日 (金)

コアドリルの手入れ

先日コアドリルでの穴あけを載せましたが、刃の切れ味が少し落ちたので研ぎます。
切れ味の悪くなったコアドリル
コアドリルと呼ばれることが多いと思いますがホールソーともいいますね。

(ホールソーのほうがわかりやすい)

周囲には
コアドリルのチップ
硬いチップが付いていてこれで壁を削り穴を開けていきます。

何本も硬い壁に穴を開けるとチップの先端がだんだんと丸みを帯びてきて時間がかかるようになります。

削れず舐めるような感じになってしまうんですよ。

特にエアコン工事では壁の材質が多様で石膏ボード、ALC、合板、サイディング、金属板、モルタル、ブロックといろんなものを切ります。
なので刃もだめになるのが早いんです。

使用するのはダイヤモンドのヤスリ。(安物😅)
超硬チップを研ぐためダイヤモンドヤスリ
超硬チップはこれで研ぎます。

いまはほんといいものが安く手に入っていいですね。
昔はこんなもの売ってませんでした。

刃が切れなくなっても根性で開けてたんです。
無理して使うので厚めの合板だと焼けて煙が出るなんてことも。

新品の刃でも当時は外壁が硬いモルタルばかりでしたから数本開けると使い古したものと切れ味が変わらなくなりましたね。

”両刃”といって反対側もチップが付いて前後逆にして二度使えるものもありました。(いまもあるのかな?)
でもチップがいまいちですぐ切れなくなると言われてましたが・・・

押さえにクランプを使います。
作業車の後部に付けたクランプ
形状は万力ですね。

これが結構便利なんですよ。
なにか加工しようというときに活躍してます。

刃をクランプに固定
コアドリルの刃をクランプに固定
こうすることで刃のぐらつきが無くなるので正確に削れます。

手も疲れませんしね。

このようにヤスリをあてて
コアドリルのチップにダイヤモンドヤスリをあてて
チップをひとつひとつ研ぎます。

ヤスリを裏返して見ると
チップを削ったヤスリ面
チップを削ったところは黒くなってます。

削り粉がここまで詰まるとあまり研げなくなるので反対面にしたり粉を落として使います。

一周終わりました。
研ぎ終わったコアドリルのチップ
これで切れ味復活。

そしてもう一つありますよ。

センタードリル
センタードリルを研ぐ
これも研ぎます。

硬い壁ではこのセンタードリルがなかなか貫通せず時間を費やすことがあります。

なのでこれも研ぐことが大切。

全部終わったら最後の仕上げは
仕上げにCRC556を吹き付け拭く
工事屋さんだいすきCRC556。

周囲にこれを吹き付けて拭き上げます。
サビ止めになります。

わたしはこの刃の手入れくらいにしか使いませんが、むやみやたらになんにでも吹き付けてる人いますね。
そこにかけちゃだめだろってところにこってりと・・・

ま、それはいいか

石膏ボードの粉が付着しているとサビるんですよ。
サビたまま使用すると開けた穴の内側に赤茶けた色が付きます。

それにサビサビの刃を持って来られたら”え゛~”って感じですよね。

これで完了。

ふぅ・・・😊

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