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エアコン工事作業

2023年6月 3日 (土)

パイプ類延長して室外機移設

室外機を移動する工事の依頼をいただき伺いました😊
(川崎市高津区、当店初めてご依頼のお客さん宅)

打ち合わせと見積もりのため事前に現地調査を行いその内容は・・・
室外機を移設する
左の室外機をもう1台の右側へ移動します。

室外機から壁面を見上げると
パイプは2階の室内機から下りてきている
配管化粧カバーに入ったパイプが2階の室内機から下りてきています。

パイプ電線類は長くなる方向への移設なので、冷媒管は接続延長します。

電線は以下の2通り方法があります。
方式A:室内機から電線をすべて入れ替える方法。
方式B:電線を接続延長する方法。

方式Aは電線を入れ替えるために梯子作業やその他工賃等で高くなります。

方式Bは電線を途中で接続するためボックスの設置が必要となります。

両方の見積もりを出してご検討いただき方式Bで施工することでご依頼いただきました。
(ありがとうございます😄)

― 移設工事 ―

まずは室外機を取り外す前に試運転を行い異常がないか確認。

冷媒を室外機に回収するポンプダウンを行います。
冷媒を室外機に回収するためポンプダウンを行う
電線の接続順も間違わないように外す前に覚えておきます。

間違えると多くの場合制御基板が壊れます。

端子台から電線も抜きました。
室外機の端子台から電線を抜いた
しかしこれがなかなか抜けず切断して1本ずつ外しました。

理由はこれ
電線が曲がったまま差し込まれていた
銅線が曲がったまま差し込まれていたのが原因。

エアコンなどの差し込み式端子台は電線がまっすぐでないと接触も悪くなるのでダメなんですよ。

室外機の取り外し完了。
室外機の取り外しが完了

配管作業へ・・・

建物の角の部分まで1mほど配管化粧カバーも延長します。

カバーはねじで壁に固定しますがサイディングなので隅に近いところは割れ防止のため下穴を開けます。
サイディングの割れ防止のためねじの下穴を開ける

下穴を開けた場合は念のためコーキングで穴をシールします。
ねじ穴をコーキングでシール
特にここは建物の土台部分ですからね。

そのほかも同じようにしてカバーの受け側を取り付け。
配管化粧カバーの受け側を取り付け
ここから先、室外機までの基礎部分を配管するところはテープで仕上げます。

カバーの部品にコアドリルで穴を開けます。
配管化粧カバーの部品にコアドリルで穴を開ける
こちらは電線取り出し用。

もう1つ
配管化粧カバーに2つ穴を開けた
こちらはドレンホース取り出し用。

そしてバリ取り。
開けた穴の端面を滑らかにするためバリ取り

冷媒管の作業に入りますがその前に2階から下りてきているパイプ類をコーテープでテーピング。
パイプをテーピング
なんのためかというと、2階の穴出口付近で接続されているドレンホースはどのような施工がされているかわかりません。

施工中にホースが引っ張られて抜けてしまうことも考えられるのでそれを防止する目的です。

延長用の新しい冷媒管を基礎と雨どいの間(ぎりぎり寸法😅)に通しました。
延長用の新しい冷媒管を通した
これを既設のものと接続します。

接続は今回”ユニオン”を使用します。
冷媒管をユニオン接続する
メカニカル接続です。

溶接する方法もありますが今回のケースではそこまで必要ありません。

古い方の銅管は真っ黒ですね😅
古い銅管は表面が真っ黒

でも切断してフレア加工すると肝心の内部はきれいなものです。
冷媒管の内面は汚れない
内面は冷媒と冷凍機油が流れるので黒くなりません。

フレアナット4つ締め付け完了。
フレアナット4つを締め付け完了
古い冷媒管での接続やユニオン接続ではとくにトルクレンチを信用してはいけません。

古い冷媒管は硬化していること、そしてユニオンはエアコン本体の真鍮接続部より硬くできているのでトルクレンチでは締め付け不足によるガス漏れが多く発生します。

接続部に断熱材を巻きます。
ユニオン接続部に断熱材を巻く
太い管と細い管は分離して巻きます。

これも一緒に巻いてしまう業者さんが多いのですがあまりよくありません。
(機種によってはとくによくない)

そしてビニルテープとコーテープで隙間の無いように仕上げます。
断熱に隙間ができないようにビニルテープとコーテープで巻く

さて次は電線の延長接続です。

エアコンのこの電線には電源(100Vまたは200V)と室内機・室外機間のシリアル信号が流れます。

接続用にボックスを取り付けます。
電線の接続ボックスを取り付けた

現在エアコンの電線途中接続を会社などからの指示でできない業者さんが増えてますが、それは過去にテキトーなつなぎ方をして、テープで冷媒管と一緒に巻いてしまうという杜撰な工事をしたため事故や故障が多発したからです。

いいかげんなことをされると余計な規則ができたりするので無関係の人までみんなが迷惑します。
(これ世の中のいろんなことにも言えますね🤔)

ボックスの固定のねじ部にはコーキング
電線接続ボックスの固定ねじ部にはコーキング
ここもサイディングに下穴を開けたのでそちらもコーキングでシールしています。

電線は圧着接続。
電線を圧着接続
安心な接続方法です。

近頃では電気屋さんでも差し込み形コネクタという差し込むだけの簡単接続をする方がいますね。

差し込み形コネクタは長期の耐久性が不明なので当店では使用しません。

蓋をして接続完了。
防水の接続ボックスに蓋を付けて電線接続完了
このボックスは防水で蓋にパッキンがついているタイプです。

室外機側の配管接続も終わって真空引き。
エアコンの真空引き
真空引きとはよく聞くけど何のことかわかりませんよね。

室外機を取り外す際にはポンプダウンをして冷媒を室外機の中に戻しました。

これは新品のエアコンと同様の状態です。

室内機とパイプを接続してもその冷媒管内には空気(大気)が入っていてそのまま室外機のバルブを開けてしまうと、
・冷媒サイクルの圧力が異常に高くなる。
・空気中の水分量によっては凍って詰まる(効かない、圧力低下)。
などの不具合が起きます。

そのため真空ポンプで空気を抜き取るわけです。

2000年頃以前のエアコンでは真空ポンプではなく本体の冷媒を使って空気を追い出す方式が正しいやり方だったのですが今では禁止されてますね。

さて、真空引きが終わってバルブを開けると”シュー”とサービスポートから少し漏れる音が・・・
サービスポートのバルブコア不良
少しコアの先端をいじると漏れが止まったりします。

これはバルブコアの不良です。

最近なんだか多いですね。

再度ポンプダウンを行いバルブコアを外しました。
バルブコアのパッキンが変形
パッキンが変形してます。

材質がよくないのかもしれません。

作業車から新品を出しました。
新冷媒用の新品バルブコア
新冷媒用(R410A、R32用)です。

これからは移設するエアコンのバルブコアは基本的に交換したほうがいいようです。

再度真空引きして漏電がないか絶縁抵抗を測定したら運転開始。
室外機の移設が終わって試運転
温度測定結果は問題なし。

異常音、振動もなく正常。

配管などの仕上がり。
室外機移設、配管の仕上がり
2階の配管穴付近のドレンホースに抜けがないか排水試験もして問題ありませんでした。

これで移設作業完了です😊

ひとくちに室外機の移設といっても配管が短くなるか長くなるかによってその内容、使用材料、作業時間は大きく異なります。

配管が長くなる場合の多くは事前の現地調査が必要になります。

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http://kato-aircon.com/

2023年5月28日 (日)

屋根置きの室外機を撤去

エアコン撤去の依頼をいただきました。
(東京都府中市)

本体は設置から30年近いと思われるもの。

室外機は屋根置きです。
屋根に置かれた室外機を撤去する
お客さんよりメールで画像を送っていいただいた際にはすぐ右の窓から屋根へ出入りして、室外機もそこから搬出する作戦でした。

しかし作業を開始して窓から屋根の上に出てみると・・・

屋根の材質が普通のスレート瓦かと思っていたら金属でしかも急傾斜😨

滑りやすくて危険。

ということで作戦変更。

地面から二連梯子をかけて作業することにしました。

まずはパイプと室内機を撤去
エアコンのパイプと室内機を撤去搬出した
壁の配管穴にはお客さんのご希望で蓋を取り付けました。

さて問題の室外機の搬出作業
屋根に置かれた室外機を搬出する
こんなこともあろうかと前もって倉庫からホイストを準備してきましたよ😄

ホイストは重いものを吊り下げるチェーンのついた道具です。

梯子を掛け替えてホイストを付けました。
梯子を掛け替えてホイストを付けた

ちょっとアップにしてみます。
梯子につけたホイストと室外機につけたスリングベルト
室外機には黄色いスリングベルトをつけました。

屋根置きの金具とは別に室外機だけで吊り下げる予定でしたが、金具の錆で室外機と固定しているボルトナットを屋根の上で外すことは困難。

今回は金具ごと一緒に下すことにしました。

吊り下げ開始
室外機をホイストで吊り下げ
慎重に作業します。

難関の雨どいをクリア😄
室外機を屋根から地面へと下ろしていく
あとはスルスルと下ろすだけ。

着地
室外機が無事着地
ふぅ、無事に下せました。

ホイスト類を片付けたら室外機と金具を分離させます。

ふと見ると室外機の足が金具から浮いてます。
固定のナットがついてない
1か所、固定のナットが付けられてませんね。

上からボルトを差しただけの状態でした。

どこの取り付け業者か知りませんが、おそらくナットをなくして”1か所くらいいいや”とテキトーな工事をしたのだと思います。

しかもこの部分に使用するはずの絶縁ブッシングが4か所とも間違ったところに付けられてます。

これではエアコンが漏電すると金具を介して支えの針金を伝わり建物側へと電気が流れてしまいますね。

さて、金具と室外機を分離して撤去完了
室外機と屋根置き金具を分離して撤去完了
今回こちらの処分はお客さんでするそうなので並べておきました。

屋根の上はすっきり。
屋根の上の室外機を撤去した
作業完了😊

室外機の屋根置きや壁面取付は、音が室内に響きやすく建物を傷めやすいので可能な限り避けた方がいいですね。

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2023年5月25日 (木)

穴のパテが2箇所はがれた

外壁の配管穴に埋めてあったパテが2箇所はがれてしまったので直してほしいとの依頼をいただきました😊
(横浜市都筑区の住宅)

2階の手の届かないところのため、どこに頼んだらよいのかわからず探していたところネットで当店を見つけたそうです。

到着してみると
エアコンの配管パテがはがれている
たしかにパテが落ちかけてますね。

その場所へ梯子をかけました。
2階の配管穴へ二連梯子をかけた
エアコン工事屋の必需品”二連梯子”です。

実際はこれ三連梯子なんですが改造して使ってます😅

2階までであれば二連で十分足りるので、三連にするときはそれ以上の高さが必要な時だけ。

もちろん改造は自己責任ということで。

梯子へは両手が使えるように胴綱をつけて上ります。

胴綱を使用しなくても両手を梯子から離すことは可能なんですが長時間だと足が疲れるので。

上ってみると
穴のパテがはがれて冷媒管の断熱材が切り取られている
あれまぁ、冷媒管の断熱材が切り取られてます。

しかもこのパテは引き剥がしたような感じ。

これは”剥がれた”のではなく”剥がされた”ようですね。

ここで余談ですが・・・昔、あるビルの業務用エアコン工事を担当してたときのこと。

工事も終盤になり屋上の室外機周りの配管をしていた時、朝屋上へ上がるとパイプのテープが何者かに剥がされてました。

巻きなおしても次の朝また剥がされていて”どこの業者だこんないたずらするのは”と思ってました。

次の朝、今日はどうだろうと屋上へ行くとなんとカラスがテープを器用にほどいてるではありませんか。

犯人はおまえか😆

とこんなことがありました。

今回もどうもカラスなどがあやしいですね。

パテに黒いゴムパッキンがついてますが穴に蓋を付けた際の気密用のものです。

このエアコンを設置した業者が本来外すべきパッキンを外さずそのままにしたためパテに紛れ込んでます。

では補修開始。

断熱材の切り取られた部分へは持参した断熱材を追加しパテ埋め。

そして表面はシリコンコーキングで仕上げました。
パテを埋めて表面にシリコンコーキングを塗った
これでもしだめなら配管化粧カバーなどを付けるしかありませんね。

そして2か所目
もう1か所も梯子掛けてパテ埋めをする
あれ?

こちらはパテがありません。
穴に埋めてあったと思われるパテがない
地面に落ちてないか見てもありません。

お客さんも以前に落ちているのではないかと探したけれどなかったそうです。

こりゃ、たぶんカラスに持ってかれてますね😅
(何に使うんだろう🤔)

ここで1か所目のゴムパッキンのことを思い出します。

なるほど向こうはゴムパッキンが付いていたのでパテを持っていくことができなかったということか。

パイプに白い点がありますがテープも一部切り取られてます。

テープを補強しパテ埋め
テープを補強してパテを埋めた

そしてこちらもコーキング
パテの上にコーキング
これで様子を見てもらうことに。

配管穴のパテが剥がれてしまうと・・・
・雨が入る
・外気が入る
・虫が入る
・壁の中に蜂が巣を作る
・穴の大きさによっては鳥が巣を作る
というようなことが起きます。

もし剥がれていることに気づいたら早めの対処をしましょう。

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2023年5月22日 (月)

公団ボルトで室内機設置

東京都大田区にある鉄筋コンクリートの住宅でエアコンの取り付け工事を行いました😊

まだこちらには入居されておらず、お引越し前の設置工事です。

室内機を設置するのはこちら
室内機を設置するところには公団ボルトがある
壁面上部にある2つの丸いところは公団ボルトで45cmの間隔でついています。

建物の造りからしても公団系のところが建てたもののようです。

下には大きめの配管穴とその右にはエアコン専用コンセントがあります。

今回設置するエアコンは200Vで、元々ついていたコンセントは100V用でしたがお客さんにより200V用への交換と電圧の切り替えが行われていました。

なおこのような工事は電気工事士の免許がなければできませんが、こちらのお客さんは有資格者です。

さてさっそくエアコンの取り付け工事にかかりますが、
壁から出ている公団ボルトが長い
壁から出ている公団ボルトが長く約22mm程度。

室内機背面の懐寸法を計測
室内機背面の懐寸法を計測
約20mmです。

2mm程度ボルトが長く、これでは室内機背面にぶつかってしまいます。

しかもこちらの壁は表面がベニヤ板で薄く、躯体コンクリートとはスタイロフォーム(板状の断熱材)を使用して接着されているようでナットを締めた際には表面のベニヤが引っ込んでさらにボルトが長く出てきます。

この状態では使用不可🤔

こんなこともあろうかと予め全ねじカッターとボルトを用意してきました😄
全ねじカッターとボルト
ボルトは建物の躯体に埋め込まれているインサート(受けのナット)に合わせて太さ”10mm”を選定。

ここに入るからといって”3/8インチ”のボルトは使用してはダメ。

”10mm”に比べ、太さ(若干細い)とねじピッチが異なるためインサートのナットを傷めます。

全ねじカッターは電動なのでなんなく切断
全ねじカッターでボルトを切断
このボルトに付け替えます。

据付板をナットとワッシャーで固定。
据付板を公団ボルトで固定
ボルトの長さは約17mm程度にしました。

据付板の取り付け状態
据付板の取り付け状態

そして配管などをして室内機の設置が完了。
室内機設置が完了
画像は試運転時のものです。

”アース線がつながってない!”と思われた方はエアコンに詳しいですね。

でもこのエアコンは200Vでプラグに接地極が付いているためコンセントまで接地線が配線されていればプラグを差し込むだけでアースが接続されます。

なのでコンセントの下部分にあるアースターミナル端子にはつながなくていいんですよ。

つぎに室外側の配管をします。
室外側の配管を始める
こちらの配管穴は長さが70cm位あります。

このような場合は配管穴の中でドレンホースがたるんで逆勾配になり、室内への水漏れや異音発生の原因になります。

そこでVP30の塩ビ管にドレンホースを差し込んで使用しました。
勾配確保のため塩ビ管にドレンホースを差し込んだ
たるみ防止と勾配確保ができます。

この塩ビ管はお客さんから設置場所の画像を送ってもらった際に必要になりそうな気がしたので事前に用意してきました。

配管及び室外機の設置が完了。
配管及び室外機設置完了
配管穴の付近はパイプのRを大きくとってますが、これは穴出口付近で急激に曲げるとドレン勾配が崩れたりホースが潰れたりすることを防止するためです。

こちらの床はかなり急こう配で室外機の傾きが大きかったので
室外機の台に防振ゴムを入れて傾斜を緩和した
台と床の間に防振ゴムを入れて緩和しました。

工事が終わって本体の絶縁抵抗を測定し運転開始。

お客さん立会いの下、チェックして問題なし。

ついでにご希望によりお客さんで施工した電気工事(コンセントやブレーカー)部分に発熱がないか温度測定してこちらも問題なし。

作業終了となりました😊

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2023年5月19日 (金)

約12年使用のエアコンを新品へ

東京都世田谷区の一戸建てでエアコン入替工事の依頼をいただきました😊

― 撤去工事 ―

まずは新しく取り付けるエアコンの機種選定のため撤去工事に伺いました。

取り外すのは当方で約12年前、建物が新築時に設置したものです。

こちらがそのエアコン
撤去する12年前に設置したエアコン
冷暖房は問題ないようですが吹き出し口のルーバーが曲がってますね。

エアコンはだいたい10年から15年で交換するパターンが多いと思います。

室内機の銘板
室内機の銘板を見ると14.5kg
質量が14.5kgで当時としては重い部類になります。

そこで気になるのが壁の状態。

ここ最近はとくに多く取り上げてますが重い室内機は壁を次第に変形させます。

あとでこの辺りも調査してみます。

室外側へ・・・

パイプは配管化粧カバーで仕上げてあります。
配管化粧カバー
これはまだ使用できるので再利用し中身のパイプと電線類を新品に交換します。

室外機のバルブ部分。
室外機のバルブ
よく乾燥していて冷媒漏れはありません😄

バルブを操作し冷媒を室外機に回収したらパイプや電線を取り外していきます。
日立エアコン特有の補強断熱材
室内機とパイプの接続部の周囲にはこちらのメーカー(日立)特有の黒い補強断熱材が巻いてあります。

そして内側の断熱材を切り開くと接続部が出てきました。
冷媒管接続部に漏れはなし
こちらも漏れの形跡はありません😄

取り外しが終わって新しく購入されるエアコン選定のため各所計測
エアコンの取り外しが終わって各所計測
壁の状態は荷重のかかっていた部分がなんとなく手前に膨らみ変形しているようにも思えます🤔

当初お客さんが新たに購入を予定していた機種は室内機が17kgと重くて奥行きのある機種だったのですが、壁の状況からそれはあきらめていただくことになりました。

現在のものより軽いものを選んだほうが無難ですからね。

― 取付工事 ―

機種決定後、購入されて取り付け工事へ訪問です。

壁の配管穴はそのまま再利用。
室内機の設置を始める
ねじやボードアンカーは機種ごとに位置が異なるため打ち直します。

取り外しのときに外したスリーブ(配管穴の筒)は再び取り付けます。

まずは据付板の取り付け
室内機の据付板を壁に取り付ける
ここであることに気づきます。

打ち込んだ左右の一番外側のボードアンカーで仮固定したところで中央付近全体で据付板と壁との間に隙間が・・・

どの程度隙間があるかノギスをあててみました。
ノギスで据付板と壁との隙間を測定

約4mm
据付板と壁との隙間は約4mm
理由はもうお分かりですね。

やはり以前ついていた室内機の重さにより壁(石膏ボード)が変形していました。

室内機の引っ掛け部のある左右が重みで引っ張られて手前に膨らみ、中央は柱に固定されているので変形せずこのような状態になりました。

やはり重い室内機を一般の住宅に取り付けるにはムリがあるということでしょう。

ここ10年位、特に重いものが増えたので今後この壁の変形があちらこちらで発生し問題になることと思います。

あるメーカーでは20kgを超えるものが存在しており、それはかなりヤバいですね。

ここまで重いものは危険すぎるので当店では設置をお断りしています。

その後、壁の状況や室内機の引っ掛け位置などを確認し今回の程度であれば問題ないと判断し工事は続行。

すべてのボードアンカーのねじを締め、中央は以前と同じく壁内部の柱に固定しました。
据付板を壁に固定した
下から見るとなんとなく壁の形状に沿って曲がっているような。

室内機は無事難なく引っ掛かりました(ヨカッタヨカッタ😄)
室内機が無事取り付けられた
あまり変形が酷いと引っかからないなんてこともありますからね。

外壁を配管し化粧カバーを元通り戻します。
外壁の配管化粧カバー

室外機を設置、接続
室外機を設置し真空引きした
真空引きをしてバルブを開けたら工事完了。

試運転開始
エアコンを試運転
お客さんに立ち会っていただき各所チェック。

すべて問題なく作業完了となりました😊

エアコン購入の際はできる限り軽いものを選定しましょう。

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2023年5月15日 (月)

壁補修が完了しエアコン取付

以前こちらにアップした記事の続きで今回は取り付け工事をおこないます😊

いままで使用していた重いエアコンはお知り合いへゆずられたようで、新たに購入された新品の軽いものを取り付けます。

内装工事屋さんで補修された壁
内装工事屋さんで補修された壁
どのような工事をしたのかお客さんにお聞きすると”補強の板を入れたらしい”とのこと。

余談ですが当店では提携している内装屋さんはありませんのでお客さん自身で業者を探していただいてます。

そのほうが変につながっているのでは?という疑念もないと思いますので。
(提携業者同時で仕事を回し合うのってよくありますからねぇ、怪しい😒)

話は戻りまして、壁を手で叩くと石膏ボードの音ではない感じ。

針を立ててみると合板で壁が貼られていました。

なのでボードアンカーなどを使用しなくてもねじだけで固定できそうです。

それならば重いエアコンでも・・・というわけにはいきません。

こちらの建物はコンクリートマンションで、壁はGLボンドなどで固定されているのであまり重いものは避けるべきです。

据付板を固定する前にまずはボード(合板)とコンクリートまでの距離を計測。
壁のボードと裏のコンクリートまでの距離を計測
約38mm

なんのために測るのかというと、これより長いねじを使用するとねじの先端がコンクリートにぶつかりボードを剥がしてしまうため。

そんなことになったらせっかくの壁補修が台無し😱(やりなおし)になります。

余裕を見て30mm以下のねじであれば大丈夫です。

実際には20mmのトラスタッピングで固定しました。
合板の壁に据付板をトラスタッピングで固定
壁のボードの厚みは通常12mm(12.5mm)なので十分です。

室内機を掛けて冷媒管を接続
室内機を掛けて冷媒管を接続
冷媒管には本体裏になる部分の表面に付属の防湿テープを巻きます。

冷媒管の成形が終わって延長用断熱ドレンホースを接続
延長用断熱ドレンホースを接続
この排水用のドレンホースは屋外へ出るまで断熱タイプを使用する必要があります。

しかしこのメーカーのドレンホースの場合は接続部に断熱の隙間が・・・
断熱に隙間ができる
他のメーカーと異なりちょっと差し込み部分が長いというか断熱が短いというか🤔

断熱材を隙間に入れます。
隙間に断熱材を入れる

そしてテーピング
断熱ドレンホース接続部をテーピング
これでOK。

パイプ電線類をまとめて化粧テープで巻いたら室内機セットアップ完了。
室内機の取付完了
アース線は室内機からコンセントのアース端子へつなぎました。

穴のパテ埋めは工事の最後に行います。

室外側の工事も完了。
配管と室外機設置が完了

試運転中
エアコンの設置が終わり試運転中
お客さんに確認していただきすべて正常で終了となりました😊

点検からエアコン撤去、内装屋さんによる壁補修、そして取り付け工事と長い道のりでしたがこれで安心して過ごせますね。

近頃また地震が多くなってますがちょっと大きな揺れで落っこちてしまう室内機もあるのではないでしょうか。

もし異変に気づいたら早めに対処したほうがよいかもしれません。

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2023年5月10日 (水)

エアコン入れ替え100→200Vへ

東京都内の一戸建てにてエアコン入替工事の依頼をいただきました😊

― 現地調査 ―

今回は内容確認のため事前に現地調査を行いました。

いままで使用していたエアコンは
いままで数年使用していたエアコン
他の業者さんで取り付けられたもの。

まだ数年程度の使用期間で古くはないのですが、冷暖房が効かなくなったことと大きめの能力へ替える目的で交換をすることにしたそうです。

室外機はすぐ後ろのベランダにあります。
ベランダに設置されている室外機
室外機の振動が室内に響いてうるさかったそうですが・・・

パイプに取り付けられた配管化粧カバーはそのまま再利用します。

この電源100Vのエアコンを撤去してつぎは200V機を設置するため、専用コンセントに配線されている回路や電線の太さ、ブレーカーの種類をチェック。

電源に関してはコンセントとブレーカーを交換すれば200Vに切り替えられることが確認できました。

その後、工事費用を見積もりして施工依頼をいただきました。
(ありがとうございます😄)

― エアコン撤去 ―

工事に伺い、まずはエアコン撤去を行います。
撤去するエアコンの室外機バルブ部分
エアコンの状況から冷媒漏れ(ガス漏れ)を起こしている可能性が大です。

冷媒漏れをしている場所や程度によってはそのままポンプダウン(冷媒を室外機に戻す)作業をすると運が悪ければコンプレッサーが爆発することもあるので要注意。

状況を調べるとすでに冷媒は空っぽ。

そのまま配管類を外して撤去します。

室内機と室外機の各冷媒管接続箇所からの漏れはありませんでした。

ながらくガス欠運転(コンプレッサー過熱運転)をしていたようで室内機との接続箇所の断熱は溶けていました。
(このあたり工事に集中していて画像がありません😅)

室内機をおろして
室内機を取り外した
配管穴にはめずらしくスリーブ(筒)が取り付けられてました。

これを付けない業者さんの多いこと、9割以上は入ってませんので😆

施工上あまりいいスリーブではありませんがまあいいでしょう。

そして撤去は完了しました。

― エアコン設置 ―

取り付けるのは
取り付ける新品の室内機
冷房能力4.0kWのタイプです。

200Vのプラグ形状を見ると
エアコンの200V電源プラグは3極
3極になっていて丸い棒はアースです。

なのでコンセントに接地線が配線されていればプラグを差し込むだけでエアコンのアースが接続されます。

室内機を取り付ける準備
冷媒管に補強断熱材を巻く
このメーカーは他と異なり補強断熱材が付属しているので予備配管部分に巻きます。

この断熱材を持ち帰って捨ててしまう業者さんの多いこと。

ほぼ100%といっていいほど他の業者さんの施工で巻いてあるのを見たことがありません。

それでも当方の知る限り30年以上にわたり付属部品として同梱するこのメーカーもたいしたものですが😆

室内機の取り付けから配管まで終わって、室外機と冷媒管を接続するフレアナットを外すため室外機のカバーを開けようとすると・・・
室外機のカバーのねじが斜めに入っている
なんだかカバーの固定ねじが斜め上に向かって入ってます。

カバーの上部を見ると
室外機のカバーがしっかり付いていない
カバーが下にずれてますね。

工場での組み立て時にしっかり付けずにそのままねじをムリにいれたのでしょう。

ねじを外すと
ねじ穴がずれている
穴がずれてます。

ムリに入れたため若干周囲が削れてますね。

カバーをしっかり付け直すと
カバーをしっかり付け直すとねじ穴が合った
ねじ穴が合いました。

これならそのまま設置しても問題ありません。

室外機にパイプ、電線を接続し真空引きしてエアコンの設置が完了です。

― 電源工事 ―

つづいて電源工事にかかります。

コンセントを外して
100Vから200Vのコンセントへ交換する
電線の長さを調整し、銅線が少しくすんでいたので磨いて接触をよくします。

交換完了。
200Vコンセントへ交換完了
これだけではまだ電圧は100Vのまま。

ブレーカーへ。
200Vへ切り替えるためブレーカーへ
黄色のテープを貼ったところが該当する回路。

事前に他のコンセントや照明と同一回路になっていないかチェックしています。

万一、同一回路があるとそこも200Vになってしまい事故になります。

付いているブレーカーは100V専用なのでこちらを用意してきました。
用意したブレーカー
パナソニック分電盤専用コンパクトブレーカー2P2E20A(2ポール2エレメント20アンペア)。

交換完了。
ブレーカー交換完了
こちらも電線を磨いて接続しました。

絶縁抵抗測定をして問題なし。

ブレーカーONしてコンセントで電圧測定。
コンセント電圧203.8V
203.8VでOK。

エアコンの絶縁抵抗も測定したらプラグを差し込み運転開始。
エアコン運転開始

室外
室外機の設置状況
いままでのエアコンは部屋に振動が響いていたとのことで置台にはブロックと防振ゴムを使用しました。

お客さんとともに試運転チェックしてすべてOKで作業完了となりました😊

さて、室外機設置時に気が付いたのですが床にあるこのシミ
ベランダの床にシミがある
これどうやら以前のエアコンのドレン排水から出てきた油のようです。

エアコンが効かなくなっていたのは冷媒漏れが原因だったのですが、その場所は室内機の熱交換器からの可能性が大きいと推測します。

冷媒とともに管内を流れているコンプレッサーオイル(冷凍機油)が熱交換器部分から流出してドレンパンへ流れ込み、ドレンホースから排出されたものでしょう。

前回アップした点検記事同様の症状で、熱交換器からのガス漏れは非常に多くなっています。
(これ、修理すると高額です)

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2023年5月 3日 (水)

冷房能力4.0kWでも100V仕様

エアコン入替工事の依頼をいただき施工しました😊
(川崎市高津区の賃貸住宅)

以前からお世話になっている住宅オーナーさんからの依頼です。

居住者の方が退去されて次の方が入居されるまでの間にエアコンを撤去、リフォーム、エアコン設置をする流れです。

撤去するエアコン室内機
撤去する室内機
およそ16年前に当方で取り付けたものです。

とくに問題なくいままでよく動いてくれました。

室内のパイプには配管化粧カバーがついています。

カバーはそのまま再利用しますが黄ばんでいるのでオーナーさん自ら漂白されるとのことで一旦外します。

室外機
撤去する室外機
冷媒は漏れず入っているのでポンプダウン(室外機に回収)。

外側のパイプはよれよれになってますね。
外壁塗装工事などでパイプがよれよれ
設置当時はきれいに仕上げたのですがその後の塗装工事などで動かされこのような状況です。

― 撤去が終わって約1か月後 ―

大掛かりなリフォームも済んで設置工事に伺います。

まずは室内機を設置するため化粧カバーの下地から取り付け
化粧カバーの下地を取り付けた
パイプは室内機から出て横引きするためドレン排水が流れるようにカバー自体に勾配をつけています。

取り付けるエアコンはこちら
これから設置する富士通のエアコン
この機種は室内機が軽くて小さく、室外機の音が割と静かなのでいいんですよね。

以前のエアコンはたしか冷房能力3.6kW(12畳用)だったと思いますが今度のものは4.0kW(14畳用)とアップ。

本体
箱から出した室内機
天地逆さまに置いてますが吹き出し口の上下ルーバーが2枚で大きく風量も十分です。

そしてこれ、
冷房能力4.0kWでも100V仕様
冷房能力が4.0kWとなると200V機が多いのですが100V仕様です。

部屋の広さからしても冷房能力4.0kWは欲しいところ。

こちらの建物の各室には200Vが入っていないのでこれは助かりますね。

― 工事の途中は端折ります ―

室内機設置完了し試運転中
エアコン設置完了し試運転中
配管化粧カバーはきれいに漂白されてました。

運転前の絶縁抵抗測定、そして運転しながら温度測定、ドレン排水試験、異音、異常振動等をチェックし問題なし。

こちらのオーナーさんはこちらを信用してくださっているので試運転時はいつも立会いされずひとりでおこないます。

室外機
取り付けた新品の室外機
この日は雨でしたがベランダなので作業できました。

パイプ
室外のパイプにも配管化粧カバーを取り付けた
今回は室外側にも配管化粧カバーを取り付けました。

試運転が終わり運転停止
エアコンの試運転が終わって運転停止
上下ルーバーが閉じるのを確認して終了です。

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2023年4月24日 (月)

エアコンがうるさいので別機種へ

新築引き渡し後すぐに取り付けられたエアコンの室外機の音がうるさいため交換するとのことで取り付け工事に伺いました😊
(東京都調布市内の一戸建て)

事前に現地調査に伺った際には4台同じメーカーのものが設置されていましたが、それまでいろいろとメーカーなどによる対策を講じても改善されなかったそうです。
(1~2年前に設置だそうです)

後日、取り付け工事に訪問したときには別の業者で4台すべて撤去され引き揚げられていました。

ということで今回お勧めしたエアコンは室外機が他のメーカーと比べて静かな機種。

室内機を取り付けます。
室内機を取り付ける壁
以前取り付けられていたボードアンカーやねじ穴があります。

配管穴にはスリーブ(養生管)が入っていなかったので取り付けました。

据付板の取り付け
室内機の据付板を取り付け
室内機の高さが小さくなるため上に以前のボードアンカーが見えてますね。

でもこれは室内機を取り付ければ見えなくなります。

設置完了して試運転中の室内機
試運転中の室内機
ここは2階で室外機は1階地面置きです。

なので外部は二連梯子作業😅
室外側は二連梯子作業
この日は強風のため左右にローブを張り倒れないようにしました。

梯子が倒れるのは人が上っているときではなく、立てかけているだけの軽いときが一番危険。

配管化粧カバーは以前取り付けられたものをそのまま利用。

パイプ電線類はすべて新しいものを使用。

そして取り付けた室外機
取り付けた室外機
安定性をよくするためブロックを台に使用しました。

通常のプラスチックの台ではすぐに沈んで傾いてきますので。

お客さんより、以前のメーカーの室外機よりも音が静かとのことで、やはりメーカーや機種によって違うものです。

昔からある有名メーカーだからといって安心はできませんね。

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2023年4月21日 (金)

室内機を補強板に設置

いまでは上位機種のエアコン室内機は重くて奥行きの大きいものが多くなってますね。

普通の家は室内の壁の材質が石膏ボードであまり重いものを取り付けると次第に変形して修理しなければならなくなります。

あるお客さんからそのような機種に取り替えたいとの依頼があり、壁を補強してもらえれば可能であることを伝え工事に伺いました😊

事前に既設エアコンを取り外して別の部屋へ移設しました。

お客さんから別途依頼した内装屋さんで壁補強を行い、後日新品エアコンの設置工事へ再訪問。
室内機設置場所に補強板が貼られている
化粧された補強板が貼られていました。

なるほど壁の表面に貼ることで石膏ボードや壁クロスをやり直すことなく安価に補強する方法ですね。

12mm厚程度の化粧合板で構造物の柱などにねじで固定されています。

裏の壁には元の配管穴がありますが補強板にも同じ位置に開けて
室内機設置用の補強板に配管穴を開ける
スリーブ(養生管)を取り付けました。

このスリーブを付けて屋外側の穴をパテで塞ぐことで外気だけでなく壁の中と室内が遮断されるので空気の流れと虫の侵入を遮ることができます。

配管穴の位置に合わせて据付板を取り付け。
配管穴に合わせて据付板を取り付ける
しっかり固定するためねじは多め😅

加えて2本ほど壁内部の構造物に長めのねじを打ちました。

そして室内機を設置。
室内機を設置
室内機が重いことに加え、足場の確保が難しい位置だったためお客さんに手をお借りして引っ掛けました。

がっちりと強度的に問題なく安心して過ごせますね😊

お客さんから聞きましたが、補強板を施工した内装工事屋さんはエアコンの室内機の重みで変形した壁の修理の依頼が他でもあるそうです。

やはり近年の重くて奥行きの大きい室内機は数年経つと壁を変形させてしまう恐れがあります。

壁強度に見合った機種を選ぶことも大切です。

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