フォト
無料ブログはココログ

リンク

« 2023年12月 | トップページ | 2024年2月 »

2024年1月

2024年1月30日 (火)

床屋さんのエアコンを点検

いつも髪のカットに行っている床屋さんで「エアコンが霜取り(除霜モード)によく入るような気がする。ガス(冷媒)の圧力を調べてほしい」とのことで点検を行いました😊

そのエアコンはこちら
業務用の天吊形室内機
業務用の天吊形です。

あ、そうそう当店では現在業務用エアコンの工事・点検どちらも行っておりませんのであしからず😌

家庭用ルームエアコンのみ取り扱っております。

しかし今回は昔からいつもお世話になっている床屋さんということで特別です。

冷媒不足や不具合を表すエラーはなく、暖房もとくに問題なく使用できているそうです。

ではまず室内機の温度測定から。

吸い込み温度
室内機の吸い込み温度を測定
26℃

吹き出し温度は
室内機の吹き出し温度を測定
37.3℃

うーん・・・温度差が少ないですね🤔

しかしこれ、
室内機のルーバーの向き
ルーバーが上向きになっています。

これでは吹き出した温風が天井に溜まってしまっている状況。

でも下向きにするとお客さんに直接風が当たってしまうためそれはできません。

この時も3名ほど来店中でした。

吹き出し温度が低いのは温度制御で室外機がセーブしていることが考えられます。

次に室外機へ
室外機で点検をする
業務用と言っても近頃の室外機(こちらは3馬力程度)はルームエアコンと変わらない大きさ。

といっても10年以上前の機種です。

わたしが業務用エアコンを扱っていた会社員時代は室外機がもっと大きかったのですが。

こんなに小さくても電源は動力200V(三相三線式200V)です。

では圧力測定
室外機のサービスポートで圧力測定
高圧圧力は低めです。

やはり能力がセーブされているようで音からするとコンプレッサーの回転も低め。

冷媒管温度を測定
冷媒管温度を測定
圧力と温度からヒートポンプの動作指標となる過冷却度(サブクール)を求めると結果は悪くない。
(専門用語が多くてすみません😅)

冷媒不足ではない感じ。

低圧圧力も見て過熱度(スーパーヒート)も調べたいがそのポートや管は室外機の中で、エアコン使用中(来客中)のため開けることができずこちらは断念。

このあたりは昔の大きい室外機の方が使用中でも点検できてメンテナンス性がいいですね。

最後に念のためリークディテクター(冷媒漏れ検知器)でチェック。

ところが店内入り口から入った途端に検知器から強烈な反応が出てしまいます😅

これは冷媒ではなく店舗で使用している化粧品や薬剤の揮発成分に反応しているものでしょう。

そのため室内機を調べても
リークディテクターで冷媒漏れ点検
室内機熱交換器から漏れているような感じもしますが定かではありません。
(この時はエアコンの運転を短時間だけ止めました)

続いて屋外側のドレン排水出口は
ドレン排水出口をリークディテクターで調べる
ここも異常なほど反応が出るため冷媒なのか他の薬剤によるものかはっきりしません。

この状況でリークディテクターは役にたちませんね。

できる範囲での点検を終え、現時点で冷媒量などに異常は認められないことを報告。

10年以上使用し、朝から夕方までフル稼働のためその他の劣化などはあるかもしれません。

暖房は使えているということで、また異常を感じたら連絡いただくよう話して終了となりました😊

Katoairconservice_mark160

2024年1月25日 (木)

エアコンを運転するとブレーカーが落ちる

「エアコンを運転するとブレーカーが落ち、ネットで調べたところ漏電の可能性があるらしい」とのことで点検の依頼をいただきました😊
(川崎市内の賃貸住宅でエアコンはシャープ製)

現地到着して点検を開始します。
点検を開始する
コンセントからプラグは抜いてありました。

まずは分電盤を見せていただき、どのブレーカーが落ちたのか聞いたところ東京電力の電流制限器(契約アンペアブレーカー)とのこと。

その右横に設置されている漏電遮断器は落ちないそうです。

これは漏電ではなく電流が流れ過ぎた過電流ですね。

エアコンの絶縁抵抗を測定してみると
エアコンに漏電はない
100MΩ以上でやはり漏電はないので過電流です。

これは稀なケースかもしれません🤔

どこかでショートしている可能性があります。

コンセントにプラグを差し込み運転すると室外機に電気が供給された瞬間に主幹のアンペアブレーカー(30A)がバチンと切れます。

しかし専用回路の安全ブレーカー(見ていないが20Aのはず)は落ちず・・・

また別の部屋にあるエアコンを運転してもアンペアブレーカーは落ちないそうです。

ということはやはりエアコンの不具合でしょう。

室外機の端子台で抵抗値を計測してもショートしている感じはありません。
室外機端子台
むむ、なんとなく手こずる予感🙁

端子台から電線を抜いて室内機を運転するとブレーカーは落ちることなく、室外機とのシリアル信号異常表示(室外機がつながっていない)を発出します。

ということはやはり室外機内部に不具合があります。

室外機内部のリレーなどが作動した際にショートするのか・・・?

外板カバーを外して調査します。
室外機の外板を外して内部を点検する
各種測定は今回デジタルマルチメーターを使用しました。

制御基板(インバーター基板)の半田面を見てみますが特に異常は見当たりません。
基板の半田面には異常なし

部品の面も異常は発見できませんでした。
基板の部品に異常は発見できず

コンプレッサー、ファン、サーミスタ、弁コイルなどパーツのコネクタを基板から外しました。
基板から外せるパーツのコネクタを抜いた
これで運転をすると・・・ブレーカーがバチン!と落ちて過電流。

外した周辺部品にショートや異常はないようです。

となると基板か?

基板のどこかがショート・・・

基板交換の場合の修理費を見積もりして点検終了しました。

どうも腑に落ちないところがあるためその後も頭の中でいろいろ考えていました🤔

そこで思い浮かんだんは”リアクタ”という部品。

インバーターなどの回路では突入電流が発生します。

この突入電流は電源が入った瞬間、通常の何倍から何十倍もの電流が流れることを言います。

それを防止するのがリアクタ(リアクタの参考画像)
リアクタ
リアクトルというのが一般的なのかもしれません。

トランスのように見えますが別物です。

このリアクタの不具合であれば専用回路のブレーカーではなく、短時間だけ流れる大電流に反応が速いと言われるアンペアブレーカーが落ちたことも頷けます。

画像にあるコイル(巻き線)のどこかがレイヤーショートして機能していない(インダクタンスが減少)している可能性があります。

メーカーの技術部へ問い合わせて確認することにしました。

まず電話に出られた方は・・・
「漏電遮断器やブレーカーが落ちる場合は電動膨張弁の不具合で案内しております」
あらー、ちょっと焦点がずれてますねぇ。
(言っていることはわかりますが今回はそれより複雑な状況)

おそらくマニュアル通りに説明されているのだと思います。

技術的なことがわかる方をお願いしたところ折り返しの電話が入り、一通り事の経過を説明するとやはり
「リアクタの不具合が考えられる」
とのこと。

ただしリアクタの技術的資料はメーカーにもなく点検のしようがないらしい。

現場ではリアクタの外観などを見ましたが特に異常なく、それだけで良否はわからないでしょう。

リアクタの不具合で突入の過電流が発生している場合は基板の部品(整流ダイオードや平滑コンデンサなど)にもその電流が流れているため制御基板も同時に交換します。

お客さんへは再度修理費用の見積もりを出してメールで送らせていただきました😊

当店としては稀な故障事例でした。

Katoairconservice_mark160

2024年1月23日 (火)

ホームページのアドレスが変わりました

ホームページアドレスの変更
このたび当店ホームページ(このブログではなく)のアドレスを変更いたしました。

新しいアドレスは
http://aircon.la.coocan.jp
こちらになります。

なお変わったのはアドレスだけで内容はまったく同じです😅

変更の理由は以前にも書きましたがプロバイダのドメイン登録サービス終了によるもの。

このサービス、よほど需要がなかったのだと思いますが途中で辞められると困りますね。

90年代からniftyを使っていますがサーバー変更でドメインが変わったこともありこの時も手間がかかりました。

もう少しはユーザーの視点に立って考えてくれるとよいのですが・・・

Katoairconservice_mark160

2024年1月22日 (月)

室内のパイプをテープ巻き仕上げで

先日こちらで点検を行ったお客さん宅へエアコン入替工事で伺いました😊

エアコン撤去を終えて新しい据付板を壁に取り付けます。
室内機の据付板を壁に取り付ける
内部の構造を確かめながら空洞部にはボードアンカーを、そして木下地のある部分は木ねじで固定。

室内機の設置が完了。
室内機の設置が完了した
配管を通した壁の穴は外側の配管作業、室外機設置作業が終わってから埋めます。

今回はお客さんのご希望で室内の配管化粧カバーを撤去し、パイプをテープ巻き仕上げで行いました。

理由は配管化粧カバー内のパイプ結露量が多く、水が漏れ出てくるからだそうです。

確かに配管化粧カバーの中の冷媒管は特に結露を生じやすいのでこのような問題はありますね。

その点、テープ巻き仕上げの方が安全と言えます。

室外側を配管施工中。
室外側を配管施工中
外壁の配管化粧カバーはそのまま再利用します。

室外機の設置まで完了しました。
室外機の設置が完了した
背面のサッシなどから少し離れた位置に室外機を設置。

出入りや掃除に邪魔にならないこの位置がご希望とのこと。

そのため床の上を配管しました。
室外機まで床の上を配管

さてエアコンを取り付け終わって試運転と行きたいところですが・・・

壁に設置されているエアコン用コンセントは100V。
エアコン用コンセントは100V用が設置されている
これまで使われていたエアコンは冷房能力2.8kW(10畳用)でした。

しかし今回取り付けたのは冷房能力5.6kW(18畳用)とほぼ倍。

使用電圧も200Vになります。

前回の点検時に電源のチェックもしておいたので200Vにできることは確認済み。

まずはコンセントを交換します。
コンセントを外すとボックスはなかった
コンセントを外すとボックスがありません。

挟み込み金具で壁に固定されていました。

マンションではたまにこのようなことがあります。

200V用コンセントを取り付けました。
200V用コンセントを取り付けた
ご覧の通り100V用とは形状が異なります。

30年以上前のエアコンでは100Vと200Vが同じ形状(T形)だったので、よくそれでエアコンを壊す業者さんがいました。

さてまだこの状態では形が200V用になっただけ。

分電盤で200Vへ切り替える必要があります。
分電盤

カバーを取り外して
分電盤のカバーを取り外した
該当回路のブレーカーにマスキングテープで印をつけました。

ブレーカーの容量と使用できる電圧を確認。
ブレーカーの容量と使用できる電圧を確認する
20Aで200Vにも使用可能。

左隣は同じ20Aでも100V専用です。

またこちらのブレーカーはこの分電盤メーカー専用なので、もし交換となるとそこらには売っておらず取寄せる必要があります。

バスの部分で200Vに切り替え
200Vに切り替え
同じねじがたくさん並んでいるので間違えないように該当部分をテープで囲いました。

間違って隣を切り替えるとエライコッチャ😰になります。

絶縁抵抗等を測定し、帳簿保存用の項目を控えてから分電盤を元通りに戻してコンセントで電圧測定。
200V切替後、コンセントで電圧測定
ばっちり😄

200Vではコンセントまでアース線が来ていれば差し込むだけでアースが接続されます。
200Vコンセントとプラグ
今回の場合も差し込むだけで別にアースを接続する必要はありません。

エアコン試運転開始。
エアコンの試運転を開始
お客さんと共にチェックし問題なく作業終了となりました😊

室内の配管化粧カバーは見た目がよいのでマンションなどでは取り付ける方が多いのですが状況により結露の問題が出てくることがあります。

見た目をとるか、安全性をとるか難しいですね。

Katoairconservice_mark160

2024年1月19日 (金)

9V電池は高い

こちらはいつもエアコンの点検や電気工事などに使用しているテスター(回路計)
使用しているデジタルテスターとアナログテスター
電圧、電流、抵抗、コンデンサ容量、周波数、その他とさまざまなものを計測でき便利なものです。

先日、現場で使用しているときにふと
「しばらく電池の交換してないなぁ🤔」
と思い調べることにしました。

アルカリ電池を使用しているので万一液漏れで腐食していたら目もあてられません。

デジタルテスターは
デジタルテスターの電池は9V
9V電池1つで動いています。

液漏れはありませんでした😄

アナログテスターは
アナログテスターは単三形電池2本と9V電池を使用
単三形電池2本と9V電池1コです。

こちらも液漏れなし😄

いつ電池を交換したのか覚えていませんが単三は推奨使用期限が2029年とまだまだ余裕。

しかしデジタルとアナログの9V電池は両方とも
9V電池の推奨使用期限が2021年と古い
2021年の1月。

あれまぁ、3年もオーバーしてました😅

これはさっそく新しい電池に交換しようと買いに行くと・・・

安いもので1つ¥500。

ちょっとよさそうなものは¥900ほど。

ずいぶんと高くなったような・・・

世の中ほとんどすべての値段が上昇中ですからね。

そして使用期限を見ると2025年とか1年ほどしかありません。

これまた9V電池はずいぶん寿命が短いですね。

しばらく電池の前で買うかどうしようか考えた挙句、買わずに退店。

代わりにこれをネット通販で購入しました。
充電式9V電池を購入
充電式の9V電池です。

値段は1つ¥950ほどでアルカリとあまり変わりません。

メーカーは東芝なので海外製の出どころのわからないものより信頼があります。

以前から別のものに同じ電池を使用していたので充電器は手持ちのものがそのまま使用可能。

ニッケル水素電池です。
9Vのニッケル水素電池
いまではリチウムイオン電池の9Vタイプもありますが発火や、場合によっては電池の内臓回路によりノイズが出る可能性があるので避けています。

ノイズで測定器に支障が出たら困るので。

それにリチウムイオンは火災事故が多いのでやむを得ない場合を除き使用しないのが賢明かと。

作業車にある充電式ドリルドライバーや照明用などのリチウムイオンバッテリーは作業が終わったら工具から外して金属製の箱にしまっています。

さて話は戻りましてこれで9V電池を定期的に買う必要はなくなりました。

このほかにも壁内を調べるセンサーなどにも9V電池を使用しているのでこちらも今後充電池に変えていくことになるでしょう。

Katoairconservice_mark160

2024年1月15日 (月)

運転ランプが点かない

東京都世田谷区内の一戸建てでエアコンの運転ランプが点かなくなったとの点検依頼をいただきました😊

予想されるのは、表示基板や制御基板の不良、コネクタ類の接触不良などの可能性。

点検を行わなければどの部品に異常があるのかわかりません。

ということで現地到着。
運転ランプが点かなくなった室内機を点検する
あらま~しかし室内機はずいぶんと高いところに設置されてます😅

当方の脚立では長さが足りず「こりゃだめだ撤収!」かと思いましたが、お客さんが長い脚立(2.7m)をお持ちとのことでお借りして点検開始。

天井が高いため照明器具の電球交換等に使用しているそうです。

室内機のグリル等を取り外して分解します。
点検のため室内機のグリル等を外す

運転ランプはココ
点かなくなった室内機の運転ランプ
ほかのランプは正常ですが運転ランプだけ点きません。

内部の基板を取り外して運転ランプLEDの逆方向抵抗値を測るとおかしな数値が・・・
LEDの抵抗値がおかしい
LEDの不良です。

見積もりを出して修理することになりました😄

後日、部品が入荷し修理開始。
メーカーから取り寄せた表示基板
こちらのメーカーは休日でも部品部門につながり発注できるのでよいです😄

新しい基板に交換。
新しい表示基板を取り付ける
この基板にはランプのほかにもいろいろ付いてます。

グリルを元通り戻してランプの点灯を確認。
部品交換後にランプや動作の確認
運転ランプを含め3つとも点きました😄

リモコンの受信やブザー音、そして運転/停止のスイッチ動作も確認して正常。

修理完了となりました😊

運転ランプが点かないと動いているのか止まっているのかはっきりしないのでやはり困りますね。

機種によっては運転ランプで除霜運転や本体異常を示すものもあります。

Katoairconservice_mark160

2024年1月11日 (木)

作業車のタイヤを新品へ

作業車のタイヤがそろそろ寿命なので交換することにしました😊

あと数か月もすればスリップサインが出てしまう程度まですり減っていたので雪が降る前に交換したほうがよいと判断した次第です。

とはいってもいつも使用しているタイヤは商用バンの一般的なものではなく浅い雪道でも走れるタイプ。

毎回頼んでいるタイヤ屋さん(チェーン店ではない)へ行き注文すると翌朝入荷するとのことで時間を予約し向かいました。

タイヤ交換作業中
タイヤ交換作業中
到着すると”待ってました”とばかりに5人位で即座にジャッキアップしウマを掛け作業開始。
(レースのピットインさながら😆)

この作業車、もう12年近く使っており走行は約15万キロ。

ところどころサビも増えてきました😅

交換完了。
新品のタイヤ装着
新品のタイヤは気持ちいいです。

溝が深いため普通のタイヤよりグリップがよく、雨の水たまりでも問題なく走れます。
新しいタイヤの溝
ちょっとした積雪であればタイヤチェーンを着けなくても困ったことはありません。

それがこのタイヤを使い続けている理由なんですが。

ただ難点はちょっとウルサイところ。

走るとゴー・・・という音がするのでバス停の近くになるとみんな「バスが来た」と思ってこちらをジロ👀

バスじゃなくてスイマセン😅

あとちょっと燃費が・・・

それでも安全性やその他の点でこのタイヤがいいかなと思っています。

Katoairconservice_mark160

2024年1月 8日 (月)

通路天井内を配管

ちょっと特殊な造りの賃貸マンションでエアコン設置工事を行いました😊
(神奈川県川崎市内にて)

室内機の設置場所は
エアコン室内機設置場所の状況
室内機は固定用ボルトが公団仕様の寸法で設置されているためそれを利用し取り付けられます。

しかし配管穴は2つあり、上部には室外機までの冷媒管と電線を通す穴。

そして右側面には排水用のドレン管を通す穴があります。

ドレン用の穴の蓋を外すと止水用のプラグが付けられていました。
ドレン管に止水用のプラグ

プラグを回して取り外すとこんな感じ
ドレン管接続口についていたプラグを外した
ここに室内機からのドレンホースを差し込むようになっています。

この入り口部分より奥は20cmほど水平に配管されており、さらにその奥に上下階と共用のメイン管に接続されていました。

水平部分は入口より太い管になっているためホースを差し込むだけで逆流(水漏れ)は起こらない構造になっています。

つぎに上部の穴の蓋を外しました。
冷媒管と電線を通す穴の蓋を外した
ここから室外機への冷媒管と電線を通します。

ただしこの先はマンション共用通路の天井内。

配管ルートはこのようになります。
冷媒管の配管ルートは共用通路の天井内
天井内を通って外壁へ。

そこからステンレス製の枠の内側を通し立下げ室外機置場へ。

2つの点検口から配管作業ができるようになっています。

脚立に上り天井内の室内側を見ると
天井内の配管穴
室内側と同じように穴の蓋があります。

反対方向をみると外部への配管穴が遠くに
天井内から外部への配管穴

もう1つの点検口から近づけます。
もう1つの点検口から天井内を見る
左にある白い管はお隣の冷媒管です。

室外機は専用の置場が設けられていました。
室外機置場
ステンレスの柵を外して設置します。

ちょっと特殊な取り付け工事となりますね。

それでは施工開始。

室内機を壁に掛けて冷媒管を外から通しました。
外から天井内を通して室内へ冷媒管を配管
室内機から出ている冷媒管と接続します。

断熱ドレンホースを使用し共用ドレン管へ接続。
断熱ドレンホースを使用しドレン管へ接続
周囲の穴は後で埋めます。

天井内を通した冷媒管。
天井内を通した冷媒管
何度も行ったり来たりして慎重に通しました。

無理に引っ張ったりすると表面の断熱材が切れてしまい断熱効果が落ちて天井内で水漏れの原因になることがあります。

このあと電線(室内外機の接続電線)も通しました。

室内から通路天井内へ入ってすぐの部分で結束バンドで冷媒管を締め付け。
冷媒管の断熱材を結束バンドで締め付け
なぜこんなことをするのかというと、

冷媒管の銅管と断熱材の間には隙間があって、マンションなど気密性の高い建物ではこの部分を外気が通ってしまうことがあります。

それにより発生した結露水が室内側へ漏れ出ることが考えられるため。

この部分を締め付けることで外気の流入と結露を防止し、万一天井内の横引きで水が溜まっても室内側へは流れにくくなります。

もちろん締め付けた部分は断熱効果が落ちるので補強をしました。
冷媒管の断熱を補強

反対方向(室外側へ)の冷媒管。
室外機への冷媒管

このあと外部の配管作業、室外機設置作業を行いましたが撮影を忘れました😅

最後は穴埋め作業。
外壁はパテを埋めてから表面をコーキング。
パテ埋めの上にコーキング
コーキングはパテの硬化やハガレを防止します。

天井内の室内側へつながる穴も
パテ埋めとコーキング
この部分も重要ですので。

室内の穴もパテ埋めして試運転。
エアコン設置後の試運転
排水試験や温度測定等、特に問題なく終了しました😊

Katoairconservice_mark160

2024年1月 4日 (木)

暖房が急に効かなくなった

「エアコンの暖房が急に効かなくなった」との点検依頼をいただきました😊
(川崎市内のマンション)

設置から6年経過したエアコンです。

”急に”というところから冷媒(ガス)の漏れの可能性は低いと思いますが、念のため冷媒ボンベも持参し点検へ。
暖房が効かなくなったエアコン室内機
暖房運転で温度測定してみると、ぬるい風しか出ずかなり能力が落ちています。

では室外機からみてみましょう。
室外機から点検をする
ファンは正常に回っています。

こちらは側面のバルブにあるサービスポート。
室外機のバルブにあるサービスポート
ここにゲージを接続して圧力をみてみます。

設置後にマンションの大規模修繕工事で室外機が移動されたようですが、ここのバルブ部分(冷媒管接続部)に冷媒漏れはありません。

室外機停止時の圧力は低め。

そして冷房運転して低圧圧力を計測すると
エアコンの低圧圧力が低い
かなり低め。

予想と異なりこれは冷媒漏れです。

エアコンの新冷媒(旧冷媒より圧力が高い)が使われるようになってから冷媒漏れと言ったらまず室内機の熱交換器を疑います。

それだけ多いということなんですが。

ではさっそくリークディテクター(冷媒検知器)にて室内機を・・・やっぱり
リークディテクターに冷媒漏れ反応
ピピピピ・・・という音と共に濃度を表すメーターの指針は右いっぱい(濃い)に振れ、LEDは緑色から赤へ変わりました。

明らかな冷媒漏れです。

リークディテクターで調べた場所は室内機のココ。
リークディテクターの吸い込み口を室内機の吹き出し口にあてた
風の吹き出し口。

エアコンは停止中。

やはり熱交換器からの冷媒漏れです。

冷媒は空気より重いため熱交換器(フィルターを外すと見える車のラジエターに似た大きな部品)から漏れ出たものが吹き出し口からゆらゆら降りてきます。

さーてこれはエアコンの買い替えではないでしょうか。

この部分の修理は高額でやめた方がいいレベル。
(ご希望でしたら修理も可能ですが)

購入は6年前でメーカー保証期間は熱交換器の場合5年なので切れています。

ということでエアコン買い替えをされることになりました。

急に効かなくなった理由としては冷媒の漏れ量が比較的多かった場合や、徐々に減ってきたとしても正常なヒートポンプサイクルを制御で維持できる限界以上に少なくなったことが考えられます。

とりあえず床暖などで一時的にしのげるようなので安心しました😊

この時期、年末年始は販売店や物流などもストップなので即時の対応は難しいですからね。

Katoairconservice_mark160

« 2023年12月 | トップページ | 2024年2月 »