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2023年11月 3日 (金)

エアコン入替工事と電圧切替

エアコンの入れ替え工事の依頼をいただき伺いました😊
(東京都町田市内の一戸建て)

当店を初めてご利用されるお客さん宅です😄

機種選定などにあたり、少し判断の難しいところがあったため事前に現地調査に伺っています。

取り外すエアコンはこちら(富士通ゼネラル製、冷房能力4.0kW、14畳用)
撤去する室内機
梁の間に設置され、左の梁に寄っています。

この室内機は通常のものより小さいサイズで高さ25cm、幅が73cm。
(現在標準的な室内機サイズは高さ30cm、幅80cm)

建築途中の写真を見せてもらいましたが本体背面右下にある配管穴が筋交いの関係で左寄りになってしまったことでこの機種が選定されたようです。

ということはこれより大きな室内機では設置が難しいでしょう。

梁との間に上部が収まっているため吸気の性能を確保するにも同程度のサイズでなければ風量も低下します。

ということで現在でも同サイズのものが販売されている富士通のエアコンに決定となりました。
(エアコンはお客さんにて通販で購入)

ただし冷暖房能力はアップして冷房5.6kWの18畳用へ。

室外は配管化粧カバーで施工されています。
外壁に設置されている配管化粧カバー
このカバーは設置から10年程度経過していますがまだ弾力性もありそのまま再使用が可能。

中の配管電線類は新品に交換します。

取り外す途中、カバーを開けると・・・
冷媒管の銅管が露出
冷媒管の銅管が露出してます。

これはちょっと施工レベルが低いですねぇ。

銅管の見えているすぐ上には冷媒管接続部が断熱に隠れていますが、ここをビニルテープのみで巻いていたため断熱材の収縮により間があいてしまった状況です。

まだこの程度で済んでいますが、これより断熱が縮むとこんどはドレンホースが引っ張られて抜けてしまうことに。

たまに配管化粧カバーの途中から水が出ているのを見ますがこのドレンホースが抜けているためです。

手間と材料を惜しむとこういった施工になっちゃうんですよ。

さて取り外しが終わりました。
エアコンの撤去が終わった
やはり穴が筋交いの関係で少し左に寄ってますね🤔

穴の周囲はこんな感じ。
配管穴の周囲にツバがない
スリーブは入っていますがその周囲にツバはありません。

据付板を取り付けると同時にツバも設置しました。
据付板の取り付け

配管穴と据付板
配管穴と据付板
よく見ると据付板に配管穴中心の三角マークが縦横2つ見えますが、それより穴は左にありますね。

もっと据付板を左に付けたいところですが、天井から出ている梁でこれ以上寄せられません。

そして高さは穴よりちょっと高め。

これはわざとしてます。

壁を貫通している配管穴はほぼ水平にあけられており、いままで設置されていたエアコンの排水はホースの中で溜まっていました。

それを少しでも回避するため高めに設置。

またそのことで穴のふちが少し見えるかもしれない(下からだとおそらく見える)のでツバを設置した次第です。

室内機の配管を処理して引っ掛け準備。
室内機の引っ掛け準備
天地さかさまに置いてあります。

室内機から出ているパイプ類は配管穴に合わせて少し本体中央寄りにしています。

引っ掛けました。
室内機を壁に掛けた
見た目は以前とほとんど一緒で新しくした感じがしませんが😅

次は外側の作業ですが1枚も画像がありませんでした😆
(作業に集中していたということで・・・)

今回、エアコンは冷房能力4.0kWから5.6kWへアップ。

そして電源は
コンセントを100Vから200Vへ変える必要がある
100Vのコンセントが設置されています。

新しく取り付けたエアコンは200V。

たまにこれを見て通常と形が異なるので200Vと思っている方がいますが違いますよ😄

これは100Vで20Aまで使えるコンセント。

通常の「l l」こんな形をしたのは15Aまで。

まずはコンセントを200V用に取り替えます。

そのまえに必ずこのコンセントが専用回路(ブレーカーから単独回路)になっていることを調べます。

万一、他のコンセントや照明との分岐回路(ブレーカーから同一回路)になっていた場合、それらも200Vになって接続された機器が故障します。

コンセント交換中。
コンセントを交換中
こちらの建物は壁内にウレタン断熱材を吹き込んでありかなり断熱性能は高そう。

しかしそのせいか電線がほとんど動かず引っ張っても出てこないためちょっと手こずりました😅

交換完了。
200Vコンセントへ交換完了
でもこれは形が変わっただけで電圧はまだ100V。

分電盤を開けて
分電盤で電圧を切り替える
ここで電圧を100Vから200Vへ切り替えます。

これはブレーカーを一旦外して電圧を切り替えるタイプ。
ブレーカーを外して電圧を切り替えるタイプ
該当の回路を切り替えます。

このブレーカー(配線用遮断器)は100/200V兼用20Aタイプです。

その後、線間と対地間の絶縁抵抗を測定し問題はなくブレーカーON。

コンセントで電圧を測定。
コンセントは203.8V
203.8VでOK。

コンセントとエアコンのプラグの形状
コンセントとエアコンプラグの形状
コンセントはエル・バー形(20A)、プラグはタンデム形(15A)です。

コンセントは20Aと15Aのどちらも差し込み可能。

ブレーカー(配線用遮断器)は20Aですが、この場合15Aのエアコンを接続してもOKです。

プラグを差し込みエアコンの試運転は問題なく終了😊

200Vのエアコンは同じ電流量でも100Vの倍の仕事ができるので能力が高くなりますね。

ただし注意しなければならないことはその分電気を多く消費することです。

このエアコンは室外機(コンプレッサー)がフル回転時に15A近くを最大電流として使用します。

そのときこの電流制限器(電力会社との契約アンペア数)では
電流制限器
15Aを使用したとはなりません。

200Vで使うと2倍の30Aが流れたことに😳

なので40A契約であればこのとき残りは10A。

他に使用電力の大きな電気製品を同時に使うと逼迫してブレーカーが落ちるかもしれません。

状況によっては契約アンペアをアップする必要が出てきます。

機種選定の際はこれらのことも考慮する必要がありますね。

Katoairconservice_mark160
http://kato-aircon.com/

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