工事には適切な工具が必要
外壁に付けてある配管化粧カバーを固定しているねじが抜けて外れてしまったので修理を、という依頼をいただきました😊
(川崎市中原区内の一戸建て)
エアコンは量販店で購入設置されたもののようです。
状況は
上のほうは壁に付いてますが、下へいくにつれ壁から浮いてます。
途中にはねじが抜けているのが見えます。
こちらの外壁材はALC(軽量気泡コンクリート)。
”コンクリート”というと硬くて頑丈なイメージがありますがALCは画鋲を簡単にさすことができるほど軟らかいもの。
なので加減して固定しないとねじが空回りして固定強度が落ちてしまいます。
下の方は
端末に付けられていた部品もねじが抜けて落ちています。
パイプに引っ張られて抜けたようにも見えたのでお客さんに聞いてみたところ、設置後は室外機を動かしたこともなく、いつの間にやらこうなっていたそうです。
パイプの施工に無理があったのか・・・🤔
さっそく修理することになりました。
壁のねじ穴は再使用できないのでコーキングで埋めることにしました。
カバーを新しいねじを使い固定します。
ねじにトルクをかけ過ぎるとまた抜けてしまうのでドリルドライバーのクラッチ設定を慎重に選んで行います。
ALCの壁材ではねじの本数も大切。
以前より多めに固定しました。
さて端末に使われていたジョイント部品。
ここにある固定用の穴は、壁側の抜けたねじ穴の位置なので使用できません。
ステップドリルで別の位置に穴を開けました。
ここに新しいねじを打ちます。
画像に見えるのは当店でいつも使用している電動ドリルドライバー(充電式)です。
”20”という数字が見えますがクラッチを1(弱)~20(強)段階で調整できます。
(ALCにねじを打つには3くらいの弱いクラッチです)
現状、カバーからパイプが離れていますね。
これを無理にカバーへ収めると引っ張られてまたねじが抜ける恐れがあります。
銅管の曲がりを少し伸ばして収めました。
これですんなりフタができます😄
カバー端末
この端末に使われている部品のフタのねじ2本のうち片方はねじ穴がダメになっていてズルズル状態。
ねじをいくら回しても止まらないエンドレス。
そういうことか・・・
このエアコンを設置した人はおそらく電動インパクトドライバーを使ってます。
電動インパクトドライバーは回転が速く、硬いねじも衝撃を与えながら回すので難なく打ち込める優れもの。
でもそれがよくない・・・
ルームエアコンの工事で電動インパクトドライバーは使えないというか不向きな工具だと思います。
クラッチがなく回転が速いことで、あちらこちらのねじ穴がみんなダメになってしまう。
ねじが締まった段階でインパクト機能が働き余計に壊してしまいます。
今回、化粧カバーのねじが抜けたのは銅管の加工に無理があったことに加え、すべてのねじを回し過ぎていることによるものでしょう。
工具には”大(強)は小(弱)を兼ねる”の考えはあまり通用しませんね。
http://kato-aircon.com/
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