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2023年9月20日 (水)

工事には適切な工具が必要

外壁に付けてある配管化粧カバーを固定しているねじが抜けて外れてしまったので修理を、という依頼をいただきました😊
(川崎市中原区内の一戸建て)

エアコンは量販店で購入設置されたもののようです。

状況は
外壁の配管化粧カバーが外れている
上のほうは壁に付いてますが、下へいくにつれ壁から浮いてます。

途中にはねじが抜けているのが見えます。
配管化粧カバーを止めていたねじが抜けている
こちらの外壁材はALC(軽量気泡コンクリート)。

”コンクリート”というと硬くて頑丈なイメージがありますがALCは画鋲を簡単にさすことができるほど軟らかいもの。

なので加減して固定しないとねじが空回りして固定強度が落ちてしまいます。

下の方は
化粧カバーの端末に付けられていた部品も外れて落ちている
端末に付けられていた部品もねじが抜けて落ちています。

パイプに引っ張られて抜けたようにも見えたのでお客さんに聞いてみたところ、設置後は室外機を動かしたこともなく、いつの間にやらこうなっていたそうです。

パイプの施工に無理があったのか・・・🤔

さっそく修理することになりました。

カバーを開けて
配管化粧カバーを開けた
壁から抜けたねじを撤去。

壁のねじ穴は再使用できないのでコーキングで埋めることにしました。
コーキング材

穴を埋めて
コーキングで壁のねじ穴を埋めた

カバーを新しいねじを使い固定します。
配管化粧カバーをねじて固定する
ねじにトルクをかけ過ぎるとまた抜けてしまうのでドリルドライバーのクラッチ設定を慎重に選んで行います。

ALCの壁材ではねじの本数も大切。
配管化粧カバーの固定ねじの数を多めにした
以前より多めに固定しました。

さて端末に使われていたジョイント部品。
配管化粧カバー部品の固定用の穴
ここにある固定用の穴は、壁側の抜けたねじ穴の位置なので使用できません。

ステップドリルで別の位置に穴を開けました。
ステップドリルで穴を開けた
ここに新しいねじを打ちます。

画像に見えるのは当店でいつも使用している電動ドリルドライバー(充電式)です。

”20”という数字が見えますがクラッチを1(弱)~20(強)段階で調整できます。
(ALCにねじを打つには3くらいの弱いクラッチです)

カバーの固定完了。
配管化粧カバーの固定が完了

現状、カバーからパイプが離れていますね。
現状では配管化粧カバーの中にパイプがうまく収まらない
これを無理にカバーへ収めると引っ張られてまたねじが抜ける恐れがあります。

銅管の曲がりを少し伸ばして収めました。
パイプを配管化粧カバーに入るように加工
これですんなりフタができます😄

修理完了😊
外れた配管化粧カバーの修理完了

カバー端末
配管化粧カバーの端末
この端末に使われている部品のフタのねじ2本のうち片方はねじ穴がダメになっていてズルズル状態。

ねじをいくら回しても止まらないエンドレス。

そういうことか・・・

このエアコンを設置した人はおそらく電動インパクトドライバーを使ってます。

電動インパクトドライバーは回転が速く、硬いねじも衝撃を与えながら回すので難なく打ち込める優れもの。

でもそれがよくない・・・

ルームエアコンの工事で電動インパクトドライバーは使えないというか不向きな工具だと思います。

クラッチがなく回転が速いことで、あちらこちらのねじ穴がみんなダメになってしまう。

ねじが締まった段階でインパクト機能が働き余計に壊してしまいます。

今回、化粧カバーのねじが抜けたのは銅管の加工に無理があったことに加え、すべてのねじを回し過ぎていることによるものでしょう。

工具には”大(強)は小(弱)を兼ねる”の考えはあまり通用しませんね。

Katoairconservice_mark160
http://kato-aircon.com/

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