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2023年7月 8日 (土)

ポタリポタリと水漏れ

エアコンの室内機から水が漏れるとの点検依頼をいただきました😊
(神奈川県大和市内のマンション)

屋外の排水管出口から水は出ているが、室内にもポタリポタリと落ちるそうです。

こちらがその室内機
水が垂れる室内機
さっそく点検してみます。

というかまず目についたのは室内機から左に出ている配管化粧カバー
室内機から水平に横引きされた配管化粧カバー
きれいに水平に横引きされてますね。

でもこれがダメなんですよ。

室内機のドレンパン(水の受け皿)からいくらも下がらないうちに水平に横引きすると水漏れの危険度が増します。

このような場合は配管化粧カバーに排水勾配(少し斜め)を付けなければなりません。

見た目がいいからとか、めんどくさいからなどと水平に配管すると後々問題になります。

お客さんによると数年前に大手量販店で購入し、その下請け会社が設置して間もなく水漏れしていたとのこと。

しかしその会社へ連絡しても音信不通。

そこでメーカーへ相談したところすでに保証期間が過ぎており、9万円ほどの修理費がかかるといわれたそうです。

高額なのでおそらく熱交換器やドレンパンを取り替える想定での見積もりではないでしょうか。

水漏れをしている部分は
室内機吹き出し口の奥から水が出てくる
吹き出し口右側の上の方(ドレンパン)からゆっくり染み出てくる感じ。

とりあえずカバーを開けてみると
配管化粧カバーの中でドレンホースが持ち上がって逆勾配
ドレンホースが持ち上がって逆勾配になってます。

ご丁寧にビニルテープで冷媒管などと縛って持ち上がるように配管してありますね😆

こうなると室内機のドレンパン水位が上がってしまう恐れがあります。

施工全体を見てもいまいちエアコン工事のポイントを理解していない業者と思われます。

室内機と室外機を結ぶ電線を押さえるバンドの止め方ひとつみても
室内機の電線接続部

拡大
ケーブルシースが挟まっている
ケーブルシースの左が挟まって潰れてます。

これ室外機(本体が金属)でやると漏電するパターンです。

話は戻りまして、余計なビニルテープを切って手持ちの電線端材を使って水平にしました。
電線の端材を使ってドレンホースを水平にした

すると屋外のドレン管出口から水がジャバジャバと出てきました。
屋外のドレン管出口から水が多く出てきた
結構溜まってました。

するとその後は
水漏れが止まった
水が出てこなくなりました。

やはりドレンパン内の水位が上がっていたようですね。

ただし完全に止まったかは時間をかけてみなければわかりません。

お客さんへはしばらくは様子を見ていただくようにお話ししました。

化粧カバーを元に戻して
水漏れ点検完了
点検完了😊

ついでにお客さんが気にされていることが・・・
室内機が壁から浮いてきている
だんだんと室内機上部が壁から浮いてきたそうです。

これはたしかに危なそうですね。

登ってみると取り付けた壁が重さに耐えられず変形してきたようです。

この室内機は約17kgあり、高さより奥行きが大きいので壁への負担もかなり大きい。

こちらのマンションのエアコン設置方法の資料を見させていただくと壁に補強板がないようで石膏ボードへボードアンカーを使用して付けるように書かれていました。

これでは現在設置されているような重い室内機は取り付けられません。

今後は落下の危険性もあります。

エアコンの下にソファーを置いて座っていたとのことですがあぶないですねぇ。

このエアコン、いつ落下するかわからないので真下に居るのは避けるようお話ししました。

できるだけ早めに撤去したほうがよさそうです。

次回エアコンを購入されるときは軽めの室内機を選定し、配管化粧カバーも取り付けなおして勾配を確保するようお勧めしました。

近頃の上位モデルの重い室内機の落下は危険で、このままではいずれ人命にかかわる重大事故が起きかねません。

省エネ等の性能より安全を優先しましょう。

Katoairconservice_mark160
http://kato-aircon.com/

 

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