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2023年7月 6日 (木)

メーカー保証期限ぎりぎり

東京都大田区で5年前に当店で取り付けたエアコンがエラー(異常)を出すようになったとの点検依頼をいただきました😊

エラーコードは”U0”(ガス不足など)だそうです。

こちらがそのエアコン
ガス不足のエラーを出したエアコン室内機
冷房能力7.1kWと大きめ。

まずは冷房運転で温度測定すると吸い込みと吹き出しの温度差は8℃前後。

このクラスのエアコンにしては弱い。

では室外機を調べます。
室外機を点検する
正面から出る風は温風で、ある程度熱交換しています。

でも7.1kWクラスの熱風ではありません。

側面のカバーを開けてバルブの温度を調べます。
室外機の側面カバーを開けてバルブ温度を測定する

室内機への往き管
室内機への往き管は4℃
4℃と低すぎ。

室外機への戻り管
室外機への戻り管は19℃
19℃と高すぎ。

これらはガス不足などの症状を表しています。

その他にはコンプレッサーの圧縮不良、膨張弁の動作不良、四方切替弁の動作不良なども考えられますが確率からいえばガス不足が一番高い。

※余談ですがヒートポンプを理解すればいちいち圧力計を使用しなくても管の温度で状態把握できるようになります。
(ただし迷うような状況では圧力計と温度計の双方を使いますが)

さて、あとはどこからガス(冷媒)が漏れているかリークディテクター(ガス漏れ検知器)で調べます。

まずは定番の室内機から、”ピー、ピー、ピピピピピ、ピーーーー”、やっぱり。
リークディテクターを使い室内機でガス漏れ反応あり
LEDもフル点灯して内部熱交換器からの漏れを確認できました。

熱交換器はフィルターを外すと見える銀色の熱交換フィンのところ。
(車のラジエターの形状に似ています)

これを定番といったのはそれだけルームエアコンでは室内熱交換器内部の銅管に亀裂などが入り冷媒が漏れてしまうケースが多いということ。

どのメーカーでも発生します。

なお室外機の熱交換器で漏れるケースは少ない。

さて問題はこの熱交換器は溶接修理などができないため熱交換ユニットをまるごと交換になります。

それも室内機を一旦取り外さなければ交換不能。

しかもここは2階で、室内機の取り外し工事(外部で冷媒管を外すため高所作業)、室内機を全バラして部品交換、室内機取り付け(また外部で高所作業)、冷媒充填、プラス部品代でトータルするとかなりの高額。

ところがこちら
エアコン設置からちょうど5年
2018年製で設置は6月とちょうど5年。

おそらく購入も同じ頃なのでぎりぎり5年を過ぎたところです。

ヒートポンプサイクルの主要部品は保証期間が5年間なんですよ。

こちらでは冬に暖房は使用しておらず6月初旬に今年初めて冷房を入れたらエラーが出たとのこと。

でも熱交換器からのガス漏れは非常にゆっくりとした速度なので実際に漏れ始めたのは去年からかもしれません。

そう考えるとメーカー保証で無償修理を受けられるはずです。

お客さんへはそのことを伝えてメーカーへ相談するようお勧めし点検完了となりました😊

しかしこの定番の熱交換器の穴あきによるガス漏れは普段エアコン点検をしているとわかりますがメーカー問わず多すぎる気がします。

Katoairconservice_mark160
http://kato-aircon.com/

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