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2023年5月

2023年5月31日 (水)

エアコンの効きがよくない

エアコンの効きが悪く、室外機が狭所に設置されているのでそれが原因であれば移動をしたいとのお問い合わせをいただきました😊
(場所は東京都狛江市、当店はじめてご利用のお客さん宅)

まずは点検を行うことになり訪問しました。

室外機はバルコニーに設置されています。
室外機はバルコニーに設置されている
室外機の上にあるのはこちらで持ち込んだガス漏れ検知器、リークディテクターです。

たしかに室外機は3方を囲まれて多少の効率低下はあると思います。

手前には風向調整板が置かれていました。
室外機の手前に風向調整板が置かれている
お客さん自身でいろいろ試したことがわかります。

ただ、設置されている部屋は寝室ということもあり、この程度で効率低下を感じ取ることはあまりないでしょう。

お客さんの話では10年ほど前に設置して効きの低下を感じたのは2年前。

やはり本体側の不具合とみるのが妥当でしょう。

この場合、一番に疑うのはガス(冷媒)漏れ。

ということで先ほど室外機の上に置いていたリークディテクターで室内機を入念にチェック。
室内機をリークディテクターでチェック
ガス漏れといえば室内機の熱交換器からというのが現在では多くなっています。

しかし漏れの反応はありません。

うーん、ガス漏れではないのか🤔

室外機の接続部には漏れはないし・・・

この段階で冷房運転して温度測定。
吸い込み、吹き出し温度が同じで冷房は効いていない
吸い込みも吹き出しも21℃で冷房は効いていません。

作業車からゲージマニホールドを持ってきて圧力を見ます。

停止時
エアコン停止時の圧力が低い
1.1MPaと気温に対してかなり低い。

ガス漏れは間違いないようです。

冷房運転時(低圧)は
冷房運転時の低圧圧力が低い
こちらもかなり低め。

運転停止後、リークディテクターで再度室内機を調べましたが漏れはなし。

ここで可能性はかなり低めですが室外機の外板を外し内部の部品を調べます。
室外機内部の部品を調べるため外板を外した

テスター(回路計)でチェックしました。
テスター(回路計)で室外機内部の部品をチェック
故障はありません。

やっぱりガス漏れですね。

残るは室内機とパイプのジョイント不良。

しかしガス漏れの速度や時期からしてジョイントの可能性は低い。

そう思いながらも調べます😅
室内機とパイプの接続部漏れをチェックするため配管化粧カバーを開けた
そのため配管化粧カバーを開けました。

あぁ、そういうことか・・・
冷媒管の断熱材がささくれている
冷媒管の断熱材がささくれてますね。

これどういうことかというと・・・

エアコンを設置するにあたり室内機とパイプのジョイントが壁の配管穴の中になってしまったため、パイプを接続してから室内機を引っ掛けたという形跡です。

パイプが穴を通過する際、周囲に引っ掛かってささくれたもので、それをテーピングせずそのまま放置されてました。

ジョイントが穴の中では修理をするにしても一度室内機を外さなければできません。

エアコンの使用年数からあまり修理金額が高くなるのであれば買い替えたほうが賢明ですね。

ガス漏れチェックは途中の断熱を切って行いましたが、ここも漏れはありませんでした。

たまにあるんですよねー、どこから漏れているかわからないというのが😞

でもやっぱり室内機があやしい・・・

こんどは暖房運転を行い管内を高圧にしてリークディテクターでチェック。

運転中に調べましたが漏れ反応はありません。

停止して調べるとしばらくして微かに反応が・・・1つだけシグナルが出た😲

おー、きたか?

その後ゆっくり漏れのシグナルが2つ、3つと大きくなり
やっとガス漏れ反応が出た
最後はフルまで達しました。

やれやれ、やっと出ました漏れ反応。

ずいぶん遠回りになりましたが😅

ディテクターのセンシビティはハイ、オートアジャストはオフでもなんとか検知できる漏れレベル(かなりのチョロ漏れリーク)でした。

たぶん2年前どころかその数年前から漏れ始めていたのではないかと思います。

これでだめなら室内機にごみ袋でもかけて調べようかと思いましたがそのまえに終了。

結局、室内機の熱交換器からの漏れでしたね。

修理?・・・しませんよ。

熱交換器からのガス漏れは溶接修理ができないので部品そっくり交換になります。

部品代や工賃、冷媒チャージなどをすると高額過ぎてエアコンを買い替えたほうがいいですからね。

使用年数からも今後基板など他の部分が故障して部品が入手できず修理不能となるのでこの時点での高額修理は禁物です。

これからの季節、冷房をかけてみたら”あれ?効かない”というのが多発します。

それは室内熱交換器からのガス漏れかもしれません。

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http://kato-aircon.com/

2023年5月28日 (日)

屋根置きの室外機を撤去

エアコン撤去の依頼をいただきました。
(東京都府中市)

本体は設置から30年近いと思われるもの。

室外機は屋根置きです。
屋根に置かれた室外機を撤去する
お客さんよりメールで画像を送っていいただいた際にはすぐ右の窓から屋根へ出入りして、室外機もそこから搬出する作戦でした。

しかし作業を開始して窓から屋根の上に出てみると・・・

屋根の材質が普通のスレート瓦かと思っていたら金属でしかも急傾斜😨

滑りやすくて危険。

ということで作戦変更。

地面から二連梯子をかけて作業することにしました。

まずはパイプと室内機を撤去
エアコンのパイプと室内機を撤去搬出した
壁の配管穴にはお客さんのご希望で蓋を取り付けました。

さて問題の室外機の搬出作業
屋根に置かれた室外機を搬出する
こんなこともあろうかと前もって倉庫からホイストを準備してきましたよ😄

ホイストは重いものを吊り下げるチェーンのついた道具です。

梯子を掛け替えてホイストを付けました。
梯子を掛け替えてホイストを付けた

ちょっとアップにしてみます。
梯子につけたホイストと室外機につけたスリングベルト
室外機には黄色いスリングベルトをつけました。

屋根置きの金具とは別に室外機だけで吊り下げる予定でしたが、金具の錆で室外機と固定しているボルトナットを屋根の上で外すことは困難。

今回は金具ごと一緒に下すことにしました。

吊り下げ開始
室外機をホイストで吊り下げ
慎重に作業します。

難関の雨どいをクリア😄
室外機を屋根から地面へと下ろしていく
あとはスルスルと下ろすだけ。

着地
室外機が無事着地
ふぅ、無事に下せました。

ホイスト類を片付けたら室外機と金具を分離させます。

ふと見ると室外機の足が金具から浮いてます。
固定のナットがついてない
1か所、固定のナットが付けられてませんね。

上からボルトを差しただけの状態でした。

どこの取り付け業者か知りませんが、おそらくナットをなくして”1か所くらいいいや”とテキトーな工事をしたのだと思います。

しかもこの部分に使用するはずの絶縁ブッシングが4か所とも間違ったところに付けられてます。

これではエアコンが漏電すると金具を介して支えの針金を伝わり建物側へと電気が流れてしまいますね。

さて、金具と室外機を分離して撤去完了
室外機と屋根置き金具を分離して撤去完了
今回こちらの処分はお客さんでするそうなので並べておきました。

屋根の上はすっきり。
屋根の上の室外機を撤去した
作業完了😊

室外機の屋根置きや壁面取付は、音が室内に響きやすく建物を傷めやすいので可能な限り避けた方がいいですね。

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http://kato-aircon.com/

2023年5月25日 (木)

穴のパテが2箇所はがれた

外壁の配管穴に埋めてあったパテが2箇所はがれてしまったので直してほしいとの依頼をいただきました😊
(横浜市都筑区の住宅)

2階の手の届かないところのため、どこに頼んだらよいのかわからず探していたところネットで当店を見つけたそうです。

到着してみると
エアコンの配管パテがはがれている
たしかにパテが落ちかけてますね。

その場所へ梯子をかけました。
2階の配管穴へ二連梯子をかけた
エアコン工事屋の必需品”二連梯子”です。

実際はこれ三連梯子なんですが改造して使ってます😅

2階までであれば二連で十分足りるので、三連にするときはそれ以上の高さが必要な時だけ。

もちろん改造は自己責任ということで。

梯子へは両手が使えるように胴綱をつけて上ります。

胴綱を使用しなくても両手を梯子から離すことは可能なんですが長時間だと足が疲れるので。

上ってみると
穴のパテがはがれて冷媒管の断熱材が切り取られている
あれまぁ、冷媒管の断熱材が切り取られてます。

しかもこのパテは引き剥がしたような感じ。

これは”剥がれた”のではなく”剥がされた”ようですね。

ここで余談ですが・・・昔、あるビルの業務用エアコン工事を担当してたときのこと。

工事も終盤になり屋上の室外機周りの配管をしていた時、朝屋上へ上がるとパイプのテープが何者かに剥がされてました。

巻きなおしても次の朝また剥がされていて”どこの業者だこんないたずらするのは”と思ってました。

次の朝、今日はどうだろうと屋上へ行くとなんとカラスがテープを器用にほどいてるではありませんか。

犯人はおまえか😆

とこんなことがありました。

今回もどうもカラスなどがあやしいですね。

パテに黒いゴムパッキンがついてますが穴に蓋を付けた際の気密用のものです。

このエアコンを設置した業者が本来外すべきパッキンを外さずそのままにしたためパテに紛れ込んでます。

では補修開始。

断熱材の切り取られた部分へは持参した断熱材を追加しパテ埋め。

そして表面はシリコンコーキングで仕上げました。
パテを埋めて表面にシリコンコーキングを塗った
これでもしだめなら配管化粧カバーなどを付けるしかありませんね。

そして2か所目
もう1か所も梯子掛けてパテ埋めをする
あれ?

こちらはパテがありません。
穴に埋めてあったと思われるパテがない
地面に落ちてないか見てもありません。

お客さんも以前に落ちているのではないかと探したけれどなかったそうです。

こりゃ、たぶんカラスに持ってかれてますね😅
(何に使うんだろう🤔)

ここで1か所目のゴムパッキンのことを思い出します。

なるほど向こうはゴムパッキンが付いていたのでパテを持っていくことができなかったということか。

パイプに白い点がありますがテープも一部切り取られてます。

テープを補強しパテ埋め
テープを補強してパテを埋めた

そしてこちらもコーキング
パテの上にコーキング
これで様子を見てもらうことに。

配管穴のパテが剥がれてしまうと・・・
・雨が入る
・外気が入る
・虫が入る
・壁の中に蜂が巣を作る
・穴の大きさによっては鳥が巣を作る
というようなことが起きます。

もし剥がれていることに気づいたら早めの対処をしましょう。

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2023年5月22日 (月)

公団ボルトで室内機設置

東京都大田区にある鉄筋コンクリートの住宅でエアコンの取り付け工事を行いました😊

まだこちらには入居されておらず、お引越し前の設置工事です。

室内機を設置するのはこちら
室内機を設置するところには公団ボルトがある
壁面上部にある2つの丸いところは公団ボルトで45cmの間隔でついています。

建物の造りからしても公団系のところが建てたもののようです。

下には大きめの配管穴とその右にはエアコン専用コンセントがあります。

今回設置するエアコンは200Vで、元々ついていたコンセントは100V用でしたがお客さんにより200V用への交換と電圧の切り替えが行われていました。

なおこのような工事は電気工事士の免許がなければできませんが、こちらのお客さんは有資格者です。

さてさっそくエアコンの取り付け工事にかかりますが、
壁から出ている公団ボルトが長い
壁から出ている公団ボルトが長く約22mm程度。

室内機背面の懐寸法を計測
室内機背面の懐寸法を計測
約20mmです。

2mm程度ボルトが長く、これでは室内機背面にぶつかってしまいます。

しかもこちらの壁は表面がベニヤ板で薄く、躯体コンクリートとはスタイロフォーム(板状の断熱材)を使用して接着されているようでナットを締めた際には表面のベニヤが引っ込んでさらにボルトが長く出てきます。

この状態では使用不可🤔

こんなこともあろうかと予め全ねじカッターとボルトを用意してきました😄
全ねじカッターとボルト
ボルトは建物の躯体に埋め込まれているインサート(受けのナット)に合わせて太さ”10mm”を選定。

ここに入るからといって”3/8インチ”のボルトは使用してはダメ。

”10mm”に比べ、太さ(若干細い)とねじピッチが異なるためインサートのナットを傷めます。

全ねじカッターは電動なのでなんなく切断
全ねじカッターでボルトを切断
このボルトに付け替えます。

据付板をナットとワッシャーで固定。
据付板を公団ボルトで固定
ボルトの長さは約17mm程度にしました。

据付板の取り付け状態
据付板の取り付け状態

そして配管などをして室内機の設置が完了。
室内機設置が完了
画像は試運転時のものです。

”アース線がつながってない!”と思われた方はエアコンに詳しいですね。

でもこのエアコンは200Vでプラグに接地極が付いているためコンセントまで接地線が配線されていればプラグを差し込むだけでアースが接続されます。

なのでコンセントの下部分にあるアースターミナル端子にはつながなくていいんですよ。

つぎに室外側の配管をします。
室外側の配管を始める
こちらの配管穴は長さが70cm位あります。

このような場合は配管穴の中でドレンホースがたるんで逆勾配になり、室内への水漏れや異音発生の原因になります。

そこでVP30の塩ビ管にドレンホースを差し込んで使用しました。
勾配確保のため塩ビ管にドレンホースを差し込んだ
たるみ防止と勾配確保ができます。

この塩ビ管はお客さんから設置場所の画像を送ってもらった際に必要になりそうな気がしたので事前に用意してきました。

配管及び室外機の設置が完了。
配管及び室外機設置完了
配管穴の付近はパイプのRを大きくとってますが、これは穴出口付近で急激に曲げるとドレン勾配が崩れたりホースが潰れたりすることを防止するためです。

こちらの床はかなり急こう配で室外機の傾きが大きかったので
室外機の台に防振ゴムを入れて傾斜を緩和した
台と床の間に防振ゴムを入れて緩和しました。

工事が終わって本体の絶縁抵抗を測定し運転開始。

お客さん立会いの下、チェックして問題なし。

ついでにご希望によりお客さんで施工した電気工事(コンセントやブレーカー)部分に発熱がないか温度測定してこちらも問題なし。

作業終了となりました😊

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2023年5月19日 (金)

約12年使用のエアコンを新品へ

東京都世田谷区の一戸建てでエアコン入替工事の依頼をいただきました😊

― 撤去工事 ―

まずは新しく取り付けるエアコンの機種選定のため撤去工事に伺いました。

取り外すのは当方で約12年前、建物が新築時に設置したものです。

こちらがそのエアコン
撤去する12年前に設置したエアコン
冷暖房は問題ないようですが吹き出し口のルーバーが曲がってますね。

エアコンはだいたい10年から15年で交換するパターンが多いと思います。

室内機の銘板
室内機の銘板を見ると14.5kg
質量が14.5kgで当時としては重い部類になります。

そこで気になるのが壁の状態。

ここ最近はとくに多く取り上げてますが重い室内機は壁を次第に変形させます。

あとでこの辺りも調査してみます。

室外側へ・・・

パイプは配管化粧カバーで仕上げてあります。
配管化粧カバー
これはまだ使用できるので再利用し中身のパイプと電線類を新品に交換します。

室外機のバルブ部分。
室外機のバルブ
よく乾燥していて冷媒漏れはありません😄

バルブを操作し冷媒を室外機に回収したらパイプや電線を取り外していきます。
日立エアコン特有の補強断熱材
室内機とパイプの接続部の周囲にはこちらのメーカー(日立)特有の黒い補強断熱材が巻いてあります。

そして内側の断熱材を切り開くと接続部が出てきました。
冷媒管接続部に漏れはなし
こちらも漏れの形跡はありません😄

取り外しが終わって新しく購入されるエアコン選定のため各所計測
エアコンの取り外しが終わって各所計測
壁の状態は荷重のかかっていた部分がなんとなく手前に膨らみ変形しているようにも思えます🤔

当初お客さんが新たに購入を予定していた機種は室内機が17kgと重くて奥行きのある機種だったのですが、壁の状況からそれはあきらめていただくことになりました。

現在のものより軽いものを選んだほうが無難ですからね。

― 取付工事 ―

機種決定後、購入されて取り付け工事へ訪問です。

壁の配管穴はそのまま再利用。
室内機の設置を始める
ねじやボードアンカーは機種ごとに位置が異なるため打ち直します。

取り外しのときに外したスリーブ(配管穴の筒)は再び取り付けます。

まずは据付板の取り付け
室内機の据付板を壁に取り付ける
ここであることに気づきます。

打ち込んだ左右の一番外側のボードアンカーで仮固定したところで中央付近全体で据付板と壁との間に隙間が・・・

どの程度隙間があるかノギスをあててみました。
ノギスで据付板と壁との隙間を測定

約4mm
据付板と壁との隙間は約4mm
理由はもうお分かりですね。

やはり以前ついていた室内機の重さにより壁(石膏ボード)が変形していました。

室内機の引っ掛け部のある左右が重みで引っ張られて手前に膨らみ、中央は柱に固定されているので変形せずこのような状態になりました。

やはり重い室内機を一般の住宅に取り付けるにはムリがあるということでしょう。

ここ10年位、特に重いものが増えたので今後この壁の変形があちらこちらで発生し問題になることと思います。

あるメーカーでは20kgを超えるものが存在しており、それはかなりヤバいですね。

ここまで重いものは危険すぎるので当店では設置をお断りしています。

その後、壁の状況や室内機の引っ掛け位置などを確認し今回の程度であれば問題ないと判断し工事は続行。

すべてのボードアンカーのねじを締め、中央は以前と同じく壁内部の柱に固定しました。
据付板を壁に固定した
下から見るとなんとなく壁の形状に沿って曲がっているような。

室内機は無事難なく引っ掛かりました(ヨカッタヨカッタ😄)
室内機が無事取り付けられた
あまり変形が酷いと引っかからないなんてこともありますからね。

外壁を配管し化粧カバーを元通り戻します。
外壁の配管化粧カバー

室外機を設置、接続
室外機を設置し真空引きした
真空引きをしてバルブを開けたら工事完了。

試運転開始
エアコンを試運転
お客さんに立ち会っていただき各所チェック。

すべて問題なく作業完了となりました😊

エアコン購入の際はできる限り軽いものを選定しましょう。

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2023年5月15日 (月)

壁補修が完了しエアコン取付

以前こちらにアップした記事の続きで今回は取り付け工事をおこないます😊

いままで使用していた重いエアコンはお知り合いへゆずられたようで、新たに購入された新品の軽いものを取り付けます。

内装工事屋さんで補修された壁
内装工事屋さんで補修された壁
どのような工事をしたのかお客さんにお聞きすると”補強の板を入れたらしい”とのこと。

余談ですが当店では提携している内装屋さんはありませんのでお客さん自身で業者を探していただいてます。

そのほうが変につながっているのでは?という疑念もないと思いますので。
(提携業者同時で仕事を回し合うのってよくありますからねぇ、怪しい😒)

話は戻りまして、壁を手で叩くと石膏ボードの音ではない感じ。

針を立ててみると合板で壁が貼られていました。

なのでボードアンカーなどを使用しなくてもねじだけで固定できそうです。

それならば重いエアコンでも・・・というわけにはいきません。

こちらの建物はコンクリートマンションで、壁はGLボンドなどで固定されているのであまり重いものは避けるべきです。

据付板を固定する前にまずはボード(合板)とコンクリートまでの距離を計測。
壁のボードと裏のコンクリートまでの距離を計測
約38mm

なんのために測るのかというと、これより長いねじを使用するとねじの先端がコンクリートにぶつかりボードを剥がしてしまうため。

そんなことになったらせっかくの壁補修が台無し😱(やりなおし)になります。

余裕を見て30mm以下のねじであれば大丈夫です。

実際には20mmのトラスタッピングで固定しました。
合板の壁に据付板をトラスタッピングで固定
壁のボードの厚みは通常12mm(12.5mm)なので十分です。

室内機を掛けて冷媒管を接続
室内機を掛けて冷媒管を接続
冷媒管には本体裏になる部分の表面に付属の防湿テープを巻きます。

冷媒管の成形が終わって延長用断熱ドレンホースを接続
延長用断熱ドレンホースを接続
この排水用のドレンホースは屋外へ出るまで断熱タイプを使用する必要があります。

しかしこのメーカーのドレンホースの場合は接続部に断熱の隙間が・・・
断熱に隙間ができる
他のメーカーと異なりちょっと差し込み部分が長いというか断熱が短いというか🤔

断熱材を隙間に入れます。
隙間に断熱材を入れる

そしてテーピング
断熱ドレンホース接続部をテーピング
これでOK。

パイプ電線類をまとめて化粧テープで巻いたら室内機セットアップ完了。
室内機の取付完了
アース線は室内機からコンセントのアース端子へつなぎました。

穴のパテ埋めは工事の最後に行います。

室外側の工事も完了。
配管と室外機設置が完了

試運転中
エアコンの設置が終わり試運転中
お客さんに確認していただきすべて正常で終了となりました😊

点検からエアコン撤去、内装屋さんによる壁補修、そして取り付け工事と長い道のりでしたがこれで安心して過ごせますね。

近頃また地震が多くなってますがちょっと大きな揺れで落っこちてしまう室内機もあるのではないでしょうか。

もし異変に気づいたら早めに対処したほうがよいかもしれません。

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2023年5月12日 (金)

ざんねん、施工に至らず

エアコンの配管ルートを変更する必要があるため取り付けなおしてほしいとの依頼をいただきました😊

先にメールで画像を送っていただいたのですが不明な部分があることや細かな施工方法の打ち合わせを行うため現地調査に伺いました。

そのエアコンはこちら
他店で取り付けられたエアコン
あるネットショッピングで数年前に購入設置されたものとのこと。

今回配管ルートを変更する理由はこれ
給湯器の排気とエアコンのパイプが近い
給湯器の排気トップとエアコンのパイプが近く、ガス屋さんからパイプを移動するように言われているそうです。

配管ルートや施工方法を打ち合わせしてどのようにするかはほぼ決定。

しかしこのエアコンは設置当時、施工不良によりガス(冷媒)漏れをして効かなくなり直してもらったとのこと。

いずれにしても現状で正常に機能しているか確認するため室内機で温度測定をしてみました。

結果は最低限の値は出ているようですが、なんとなく効きが弱いような感じ。

気になりバルブ温度を測定するため室外機のカバーを開けると
室外機の側面カバーをあけて調べる
え?、なんと・・・🤔

サービスポートのキャップがない
サービスポートのキャップがない
ねじ部の汚れ方からして数年間この状態だったことがうかがえます。

エアコンを取り付けたとき、もしくは修理でガスチャージした際にキャップをなくしたみたいですね。

困ったものです。

即座にこれによる今後の施工や機能上の問題点を考え、工事は断念することに決定。

お客さんへそのことを伝えました。

エアコン本体やそれに接続する真空ポンプ、マニホールド類は細かなゴミやホコリにより故障の原因になります。

キャップのされていないサービスポートにはすでに砂塵などが付着しており、そこに施工のための機械器具を接続することはできません。

エアコンを買い替えるなど検討していただくようお話しして調査終了となりました。

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2023年5月10日 (水)

エアコン入れ替え100→200Vへ

東京都内の一戸建てにてエアコン入替工事の依頼をいただきました😊

― 現地調査 ―

今回は内容確認のため事前に現地調査を行いました。

いままで使用していたエアコンは
いままで数年使用していたエアコン
他の業者さんで取り付けられたもの。

まだ数年程度の使用期間で古くはないのですが、冷暖房が効かなくなったことと大きめの能力へ替える目的で交換をすることにしたそうです。

室外機はすぐ後ろのベランダにあります。
ベランダに設置されている室外機
室外機の振動が室内に響いてうるさかったそうですが・・・

パイプに取り付けられた配管化粧カバーはそのまま再利用します。

この電源100Vのエアコンを撤去してつぎは200V機を設置するため、専用コンセントに配線されている回路や電線の太さ、ブレーカーの種類をチェック。

電源に関してはコンセントとブレーカーを交換すれば200Vに切り替えられることが確認できました。

その後、工事費用を見積もりして施工依頼をいただきました。
(ありがとうございます😄)

― エアコン撤去 ―

工事に伺い、まずはエアコン撤去を行います。
撤去するエアコンの室外機バルブ部分
エアコンの状況から冷媒漏れ(ガス漏れ)を起こしている可能性が大です。

冷媒漏れをしている場所や程度によってはそのままポンプダウン(冷媒を室外機に戻す)作業をすると運が悪ければコンプレッサーが爆発することもあるので要注意。

状況を調べるとすでに冷媒は空っぽ。

そのまま配管類を外して撤去します。

室内機と室外機の各冷媒管接続箇所からの漏れはありませんでした。

ながらくガス欠運転(コンプレッサー過熱運転)をしていたようで室内機との接続箇所の断熱は溶けていました。
(このあたり工事に集中していて画像がありません😅)

室内機をおろして
室内機を取り外した
配管穴にはめずらしくスリーブ(筒)が取り付けられてました。

これを付けない業者さんの多いこと、9割以上は入ってませんので😆

施工上あまりいいスリーブではありませんがまあいいでしょう。

そして撤去は完了しました。

― エアコン設置 ―

取り付けるのは
取り付ける新品の室内機
冷房能力4.0kWのタイプです。

200Vのプラグ形状を見ると
エアコンの200V電源プラグは3極
3極になっていて丸い棒はアースです。

なのでコンセントに接地線が配線されていればプラグを差し込むだけでエアコンのアースが接続されます。

室内機を取り付ける準備
冷媒管に補強断熱材を巻く
このメーカーは他と異なり補強断熱材が付属しているので予備配管部分に巻きます。

この断熱材を持ち帰って捨ててしまう業者さんの多いこと。

ほぼ100%といっていいほど他の業者さんの施工で巻いてあるのを見たことがありません。

それでも当方の知る限り30年以上にわたり付属部品として同梱するこのメーカーもたいしたものですが😆

室内機の取り付けから配管まで終わって、室外機と冷媒管を接続するフレアナットを外すため室外機のカバーを開けようとすると・・・
室外機のカバーのねじが斜めに入っている
なんだかカバーの固定ねじが斜め上に向かって入ってます。

カバーの上部を見ると
室外機のカバーがしっかり付いていない
カバーが下にずれてますね。

工場での組み立て時にしっかり付けずにそのままねじをムリにいれたのでしょう。

ねじを外すと
ねじ穴がずれている
穴がずれてます。

ムリに入れたため若干周囲が削れてますね。

カバーをしっかり付け直すと
カバーをしっかり付け直すとねじ穴が合った
ねじ穴が合いました。

これならそのまま設置しても問題ありません。

室外機にパイプ、電線を接続し真空引きしてエアコンの設置が完了です。

― 電源工事 ―

つづいて電源工事にかかります。

コンセントを外して
100Vから200Vのコンセントへ交換する
電線の長さを調整し、銅線が少しくすんでいたので磨いて接触をよくします。

交換完了。
200Vコンセントへ交換完了
これだけではまだ電圧は100Vのまま。

ブレーカーへ。
200Vへ切り替えるためブレーカーへ
黄色のテープを貼ったところが該当する回路。

事前に他のコンセントや照明と同一回路になっていないかチェックしています。

万一、同一回路があるとそこも200Vになってしまい事故になります。

付いているブレーカーは100V専用なのでこちらを用意してきました。
用意したブレーカー
パナソニック分電盤専用コンパクトブレーカー2P2E20A(2ポール2エレメント20アンペア)。

交換完了。
ブレーカー交換完了
こちらも電線を磨いて接続しました。

絶縁抵抗測定をして問題なし。

ブレーカーONしてコンセントで電圧測定。
コンセント電圧203.8V
203.8VでOK。

エアコンの絶縁抵抗も測定したらプラグを差し込み運転開始。
エアコン運転開始

室外
室外機の設置状況
いままでのエアコンは部屋に振動が響いていたとのことで置台にはブロックと防振ゴムを使用しました。

お客さんとともに試運転チェックしてすべてOKで作業完了となりました😊

さて、室外機設置時に気が付いたのですが床にあるこのシミ
ベランダの床にシミがある
これどうやら以前のエアコンのドレン排水から出てきた油のようです。

エアコンが効かなくなっていたのは冷媒漏れが原因だったのですが、その場所は室内機の熱交換器からの可能性が大きいと推測します。

冷媒とともに管内を流れているコンプレッサーオイル(冷凍機油)が熱交換器部分から流出してドレンパンへ流れ込み、ドレンホースから排出されたものでしょう。

前回アップした点検記事同様の症状で、熱交換器からのガス漏れは非常に多くなっています。
(これ、修理すると高額です)

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2023年5月 7日 (日)

冷えないエアコンを点検

13年前に設置された2台のエアコン点検の依頼をいただきました😊

場所は東京都内の一戸建てで、他の業者さん(ハウスメーカー)で新築時に取り付けられたものだそうです。

こちらのお客さんは16年ほど前にも点検を行ったことがあり「是非また点検を」との連絡をいただき訪問しました。

まずは1台目
冷えないエアコンを点検する
リビングに取り付けられた冷房能力4.0kW(14畳用)のエアコンです。

数年前から徐々に冷えなくなってきて去年はまったく効かなくなっていたとのこと。

この症状から考えられるのは冷媒漏れ。

その場合、どこから漏れているのかはだいたい見当がついています。

エアコンを運転する前に調べてしまいます。

このようなリークディテクタ(ガス漏れ検知器)を使用。
冷媒用リークディテクタ(ガス漏れ検知器)
当店ではこの2台を主に使用してますが、センサーに赤外線式と半導体式があります。

今回は半導体式センサーのほうで一番あやしい室内機を調査するとさっそく「ピピピピピ・・・」と漏れ反応。

点検開始後3分程度で判明しました。

室内機内部の熱交換器(車のラジエターのように見える部分)から漏れています。

漏れ始めて数年経ってもまだ冷媒が残っていて微量に漏れ続けています。
(使用しているリークディテクタは年間数グラムの漏れを検知できる能力があります)

しかし熱交換器での冷媒漏れは高額修理になることと、使用年数からエアコンを買い替えする運びとなりました。

室内機とつながるパイプが隠蔽配管(壁や天井などのなかに埋め込まれているタイプ)のためこちらを建築販売したハウスメーカーに工事を依頼されるようお勧めしました。

2台目
とくに不具合のないエアコンを点検する
冷房能力2.5kW(8畳用)です。

こちらはとくに不具合はないということですが、使用頻度が高いため夏に備え効き具合に異常がないか点検をとのことです。

リークディテクタで冷媒の漏れ反応を点検しましたがまったく反応はなく大丈夫です。

この日の気温から暖房で運転し温度測定をしましたがそちらも問題なし。

まだ使えそうですね。

点検はこれで終了😊

隠蔽配管は業者により施工方法がまちまちであったり、万一隠蔽部で不具合があったりすると大変です。

なのでエアコンを入れ替える場合でも隠蔽配管した業者などに責任をもって最後まで面倒を見てもらうのがよいでしょう。

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2023年5月 3日 (水)

冷房能力4.0kWでも100V仕様

エアコン入替工事の依頼をいただき施工しました😊
(川崎市高津区の賃貸住宅)

以前からお世話になっている住宅オーナーさんからの依頼です。

居住者の方が退去されて次の方が入居されるまでの間にエアコンを撤去、リフォーム、エアコン設置をする流れです。

撤去するエアコン室内機
撤去する室内機
およそ16年前に当方で取り付けたものです。

とくに問題なくいままでよく動いてくれました。

室内のパイプには配管化粧カバーがついています。

カバーはそのまま再利用しますが黄ばんでいるのでオーナーさん自ら漂白されるとのことで一旦外します。

室外機
撤去する室外機
冷媒は漏れず入っているのでポンプダウン(室外機に回収)。

外側のパイプはよれよれになってますね。
外壁塗装工事などでパイプがよれよれ
設置当時はきれいに仕上げたのですがその後の塗装工事などで動かされこのような状況です。

― 撤去が終わって約1か月後 ―

大掛かりなリフォームも済んで設置工事に伺います。

まずは室内機を設置するため化粧カバーの下地から取り付け
化粧カバーの下地を取り付けた
パイプは室内機から出て横引きするためドレン排水が流れるようにカバー自体に勾配をつけています。

取り付けるエアコンはこちら
これから設置する富士通のエアコン
この機種は室内機が軽くて小さく、室外機の音が割と静かなのでいいんですよね。

以前のエアコンはたしか冷房能力3.6kW(12畳用)だったと思いますが今度のものは4.0kW(14畳用)とアップ。

本体
箱から出した室内機
天地逆さまに置いてますが吹き出し口の上下ルーバーが2枚で大きく風量も十分です。

そしてこれ、
冷房能力4.0kWでも100V仕様
冷房能力が4.0kWとなると200V機が多いのですが100V仕様です。

部屋の広さからしても冷房能力4.0kWは欲しいところ。

こちらの建物の各室には200Vが入っていないのでこれは助かりますね。

― 工事の途中は端折ります ―

室内機設置完了し試運転中
エアコン設置完了し試運転中
配管化粧カバーはきれいに漂白されてました。

運転前の絶縁抵抗測定、そして運転しながら温度測定、ドレン排水試験、異音、異常振動等をチェックし問題なし。

こちらのオーナーさんはこちらを信用してくださっているので試運転時はいつも立会いされずひとりでおこないます。

室外機
取り付けた新品の室外機
この日は雨でしたがベランダなので作業できました。

パイプ
室外のパイプにも配管化粧カバーを取り付けた
今回は室外側にも配管化粧カバーを取り付けました。

試運転が終わり運転停止
エアコンの試運転が終わって運転停止
上下ルーバーが閉じるのを確認して終了です。

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