室内機の重さと能力
近年、室内機の傾きや壁の変形に関する点検や調査依頼が増えています。
室内機は据付板という鉄板を壁に取り付けてそこへ引っ掛けるかたちで付きます。
そのため上部の引っ掛け部には下方向への荷重とともに室内機の厚み(奥行き)による据付板を手前にはがそうとする力が加わります。
なので質量が大きく、厚みのあるエアコンではそれらの力も大きくなりしっかりした壁へ強固に固定しないといけません。
そうでないとねじなどが抜けて落下したり弱い壁では変形して次第に傾いてきます。
軽い室内機であれば住宅の壁に使用されている石膏ボードの変形も防ぐことができ落下の危険も少なくなります。
機種選定でお客さんから
「小さい冷暖房能力のエアコンを選べば軽いから大丈夫ですか?」
と聞かれます。
6畳用の小さな容量であれば軽いと思われるかもしれませんがそうではありません。
室内機の重さは冷暖房能力ではなくシリーズ(モデル)によります。
高機能な上位機種のシリーズは6畳用(冷房能力2.2kW)であろうと18畳用(冷房能力5.6kW)であっても大して質量は変わらず大きくて重いものです。
スタンダードモデルであればだいたいは能力に関係なく軽く造られています。
性能ばかりに目を向けず、建物(壁)の状況も考慮して機種選定することが大切です。
http://kato-aircon.com/
« エアコン撤去と調査 | トップページ | 賃貸住宅のエアコン入替え »
「その他エアコン関連」カテゴリの記事
- あ、それ意味ありませんので。(2024.04.25)
- 壁から抜けるボードアンカー(2024.04.09)
- 室内機、こうなってきたら要注意(2024.04.07)
- 木造に開けるエアコンの配管穴(2024.03.30)
- エアコンにもリコール?(2024.03.18)