今年もありがとうございました😊
コロナだ、戦争だ、値上げだ、と不安定な一年でしたね。
当方の業務の中で今年一番印象に残った作業はこちらかな~。
内容、そして時期的にもハードでしたので😅
また来年もどうぞよろしくお願い致します。
http://kato-aircon.com/
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コロナだ、戦争だ、値上げだ、と不安定な一年でしたね。
当方の業務の中で今年一番印象に残った作業はこちらかな~。
内容、そして時期的にもハードでしたので😅
また来年もどうぞよろしくお願い致します。
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エアコンのパイプが貫通している配管穴のパテを修正してほしいとの依頼をいただきました😊
場所は川崎市多摩区のマンション、ありがとうございます😄
穴はパテという粘土のようなもので埋められているのですが、そこに隙間ができてきたそうです。
エアコンが4台設置されているので、埋め直しが必要なところを修正します。
古いパテは撤去して新しいものに交換します。
それにしてもこれ
まるで素人さんが埋めたような仕上がりですね😆
わたしが駆け出しの頃にはこんなことしたらやり直しさせられたレベルです。
そこで今回は
細長く伸ばしたパテをつばの裏に貼り付けて壁へ戻すことにしました。
仕上がりはこんな感じ
本職ならこの程度はできないとだめですねぇ。
しかしパテをつば全体に付けてしまっているのでこびり付いて取り去るのが大変。
工具を使って削り取ります。
勢い余って壁へグサッ!なんてことにならないよう慎重に行います。
化粧カバーがついているので取り外します。
2台目のほうはパテがありません😆
両方とも埋めなおしました。
ここは見えなくなるので隙間がないようにだけ気をつけます。
3台目と4台目の外側は問題なしと判断し室内のみを埋めなおします。
3台目修正前
隙間は無いようですが、ここはリビングで見た目が・・・
ルームエアコンでパテをきれいに仕上げるのは初歩で習うこと。
それを「埋まってりゃいーんだよ!」なんて仕事じゃお金はもらえませんね。
ということで今年最後の締めの現場も無事終了。
(緊急依頼がなければですが)
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エアコンのパイプに巻かれているテープと断熱材がボロボロなので修理をとの依頼をいただきました😊
(東京都世田谷区)
当店への依頼は初めてということでありがとうございます😄
状況は
手前の床近くに配管穴があり奥へとパイプが配管され室外機に接続されています。
その横引きされたパイプが直射日光によりテープと断熱材が劣化しています。
冷媒管は
断熱材に弾力がなく麩菓子のような状態でボソボソになり飛んでなくなっています。
近くで見ると
ドレン管は劣化で穴が開いており触るとボロボロと崩れます。
ドレン管(ドレンホース)は室内側から取り替えることになります。
エアコンを見ると製造から15年程度経過していました。
前に住んでいた方が外さず残していったもので入居されたときからこれらの状態だったようです。
これでは結露を起こします。
やはりドレン管を見ると断熱材がありません。
一応、気休めにエアコンに付属している防湿テープが巻かれてましたがこれでは断熱効果はほとんどありません。
それにこの防湿テープを使用するところ(場所)が間違っています。
取り付け工事をした人は断熱材の費用がもったいないという発想からこのような施工をしているのだと思います。
では一通り見たところで修理へと移ります。
劣化したテープや断熱材を取り外して撤去
銅管(冷媒管)と電線だけになりました。
断熱材は触ると粉状になるので風で飛び散る前にホウキとチリトリで早めに周囲を掃除😅
配管穴出口付近
断熱材は弾力のある部分を残して劣化したところはすべて取り去りました。
室内側は
テープと断熱のされていないドレンホースを撤去しました。
さて撤去が終わり今度は各部材を使用し施工です。
室内から穴の屋外側出口までのドレン管は
こちらの断熱ドレンホースを選定。
室内の仕上がり
ドレンの断熱材により以前より若干パイプが太くなりました。
つぎは室外側の配管補修。
用意した冷媒管用断熱材(耐熱120℃)
冷媒管用の断熱材は水道用などとは異なります。
耐熱グレードの低いものを使用すると熱で溶けてしまいます。
電線も固定したら仕上げに非粘着のコーテープで巻きます。
パイプが動かないようにサドル固定し完成。
絶縁抵抗測定、温度測定、ドレン排水試験などをして作業完了となりました😊
今回のように冷媒管がむき出しになってしまうと見た目の問題だけではなく、そこでも熱交換が行われてしまうため冷暖房の効率が悪化します。
電気代にも響いてしまうので補修することをお勧めします。
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連日冷え込みますね。
先日朝、現場へと向かう途中、電話が入り
「エアコンがまったく動かなくなった💦」
と点検要請が・・・
以前から修理や工事で伺ったことのあるお客さんです。
リモコンの電池を新品に入れ替えてみたけれどダメとのこと。
室内機の運転停止ボダンを操作してもらうと動いたそうです。
これはもしかすると受信部故障の可能性がありますねー🤔
別の作業が終わったら訪問することを伝えて電話を切りました。
そして午後に訪問。
リモコンを見ると何も表示されていません。
ボタンを押してもなんの反応もなし。
あれ?受信部ではなくリモコン自体の故障か?
電池ケースを開けて見たところ極性は問題なし。
でもなにか違和感が・・・
あっ、これか!
電池2本のうち1本にビニールが被ったままセットされていました。
(右にあるのが外した透明のビニール)
ビニールを外してセットしなおすと
正常に表示されエアコンも操作できるようになりました😄
暮れにエアコン故障で年越しなんてことにならずヨカッタヨカッタ😊
もしリモコンで操作ができないときは室内機の応急運転ボタンで運転・停止をできることがあります。
ただし運転モードや温度や風量の設定ができないためあくまで”応急”ということになりますね。
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前回の点検から部品が入荷したので修理を行います😊
さっそくコンセントを抜いてパネル、カバー類を外していきます。
だいぶ中が見えるようになりました。
でもまだこれでは部品交換できません。
表示部も外して
配線がたくさんつながっているのでそのままぶらさげました。
ここまで外せば交換可能。
この部品を取り替えます。
なぜここまでばらす必要があるのかというと制御基板までつながっている配線があるためです。
この部品は結露水やエアコン洗浄などにより故障することがあるため配線方法などが細かく指示されています。
付属のテープの貼り方や位置までミリ単位で決められているのでその通りに作業します。
制御基板へコネクタを接続したら元通りにパネル、カバー類を戻します。
本体の絶縁抵抗を測定し異常なし。
電源プラグをコンセントへ差し込みました。
交換したスイッチの動作確認をしてみます。
室内機を開けて作業したので最後にドレン排水テストをして水漏れ等もなく作業完了となりました😊
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FL表示が出てエアコンが動かないとの点検依頼をいただきました😊
(川崎市多摩区)
現地に到着して表示を確認。
撮影シャッターのタイミングでFがうっすらとしかみえませんが確かにFL表示。
これは三菱電機のあるシリーズに備わっている上下フラップがちゃんと付いていませんよ、というもの。
FL表示が出るとエアコンはうんともすんとも動かなくなります。
フラップの取付状況などを見ましたが問題ありません。
ということはそれを検知しているどこかに異常があります。
軸受に六角レンチを左右から2本差し込んでFL表示が消えるか試すと一瞬消灯しますがまたすぐに再点灯。
スイッチ不良のようですね。
さらにスイッチ接点の状況を確かめるため電気回路を調べます。
回路図からスイッチを特定して。
該当する回路をテスターを使用し計測
スイッチを操作すると抵抗値が1MΩ~3MΩをふらふら。
スイッチ不良で間違いなし。
これで点検は終わりにして修理費の見積もりを出す手順になりますが残念ながらこの日は休日でメーカーがお休み。
到着のときから2人のお子さんが炬燵に入りこちらを見ています😅
ウーン、このまま帰るのはちょっと忍びない・・・
およその修理金額を伝え修理を行うことをお約束いただき応急処置で運転できるようにしました。
なにをしたかはマネされて事故などがあるといけないので秘密。
とりあえず暖房が使えるようになり点検終了😊
今回の故障は冬に向かう時期に多く発生するような気がします。
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マンションで隠蔽配管されているエアコンの撤去と取り付け調査に伺いました😊
(横浜市港北区)
いままで設置されていたものはこちら
見た感じでは新しく見えますが・・・。
なおこれを取り付けたのは当店ではありません。
右には普段は蓋が閉じられている点検口がありますが、こちらのマンションでは一部エアコンは先行隠ぺい配管されたものとなっています。
室外機置場が部屋の周囲に確保できない場合など、予め建築時に離れたところまで壁や天井内へ冷媒管と電線が埋め込まれているタイプ。
このような隠ぺい配管の場合はこちらで取り付け対応が可能か調べるため調査や撤去に伺います。
今回はいずれにしてもエアコンは取り外してよいということなので撤去しながらの調査です。
高いところから配管化粧カバーに入ったパイプ、電線が下りてますね。
このような場合は途中に冷媒管や電線の接続があるかもしれません。
まずは取り外しを始める前に試運転を行いエアコンの効き具合をチェック。
もしエアコンがガス漏れなどで効かない場合は気密試験をするか、取り付け工事をお断りすることがあります。
結果は問題なく、いつもより強制冷房時間を長めにしてからポンプダウン(室外機へ冷媒回収)しました。
隠ぺい配管の場合は管内に残留する古いコンプレッサーオイルを最小限に抑える方法でポンプダウンをおこないます。
室外機から冷媒管を外して
配管内面にコンプレッサーオイルが多量に残っていないか、そして黒ずんでいないか確認します。
冷媒管にライトをあてて
オイルはほとんどなく冷媒管内面はきれいなのでいままで使用していたエアコンに問題はなさそうです。
これならそのまま冷媒管は使用可能。
フレア面の円周上にうねうねと線が見えますね。
この施工をした人は銅管切断後のバリ取りをしていません。
それだけではなく他にも原因がありこのような状態になっています。
これでは圧力が異常上昇したときなどに冷媒が少しずつ漏れてしまうことがあります。
配管化粧カバーを外すと
途中にはやはり冷媒管の接続がありました。
この部分でフレア加工により4つの接続があります。
先ほどのような状態のフレアでは今後が心配なので取り付けの際は全部接続しなおします。
室外側撤去が完了。
外側では途中に電線接続はありませんでした。
取り付けの際は室内機設置位置を変更するのでパイプ類は一旦パイプスペース内へ入れます。
これはだめ
パイプスペース内で電線が接続されていますがこの場合、ボックスやカバーに入れる必要があります。
接続に使われているのは差し込み形コネクタですね。
ひねると簡単に電線が抜けるので当店では使用していません。
取り付けるときに差し込み形コネクタではなく圧着接続で行い太い電線を使用することにします。
その後、メールにて取り付け工事費用の見積もりを送り検討いただくことになりました。
合わせて購入を予定されている機種が量販店仕様だったため、今回は隠ぺい配管ということもあり同じ機種の住宅設備仕様をお勧めしました。
隠ぺい配管されているエアコンは故障する前に交換しないと施工費が高額になってしまうケースがあります。
またエアコンや隠ぺい配管の状況などで辞退させていただくこともあります。
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エアコンの室内機と室外機を結ぶ冷媒管。
それは銅でできています。
任意の長さで銅管を切断し、室内機や室外機と接続できるようにフレア加工という作業をするのですが、その中間で切断した管の端部のバリ取りをおこないます。
バリ取りの仕上がりがわるいとフレア加工をしたときにやはりいまいちな仕上がりとなってしまいます。
これらにどんな違いがあるのか比べます。
では実際にやってみましょう。
― 1つ目 ―
まずはホームセンターでもよく売られているこの形状から
刃が1つです。
さてその仕上がりは
上のほうに軍手の糸がついているのがわかるでしょうか。
この部分に段ができて引っ掛かりました。
ドリルを回している最中もカクンカクンと段が生じていることが手に伝わってきます。
そしてバリを取った円周部分は不均一で、これではあまり使用したくありませんね。
― 2つ目 ―
バランスがよく先ほどのものよりこれなら安定して切れそうな気がします。
ドリルの手ごたえはわるくありませんが少し滑らかさに欠ける感じ。
でも使用するには十分と言えます。
― 3つ目 ―
なにやらあやしい感じがしますが。
ドリルの手ごたえは滑らか。
バリ取り時間(回転数)も一番短くて済みました。
試していませんがこの刃は逆回転でも使用できるかもしれません。
ということで今は3つ目のこれをメインに使用しています。
1つ目の段つきになる刃は現場では使いません。
(こうなることは想像してたけど買って失敗😆)
ガス漏れをしないフレア加工には、良いパイプカッター、良いバリ取り器、良いフレアツールの3つとそれぞれを適正に使いこなす技術が必要となります。
バリ取りさえしっかりとすればきれいなフレア加工ができると思われるかもしれませんがそれだけではありません。
ほかに大事なことがありますがそれは秘密です😄
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冬に向かって気温が低下すると車のタイヤ空気圧が下がってきますね。
定積載では指定圧が350kPaなので少し下がっています。
こちらは260kPaが指定圧なのでOK。
でも走った後なので冷間時はもっと低くなります。
窒素ボンベにレギュレーター(圧力調整器)を取り付けて
タイヤに窒素を補充します。
棒状のハンドルで圧力を調整
右側がボンベの圧力で7MPa(7000kPa)
左がレギュレーター二次側で1MPa(1000kPa)に調整しました。
二次側に接続したエアホースは最大使用圧力が1.5MPaしかないのでこの程度にします。
とくに窒素を入れることにこだわっているわけではありませんが、ガソリンスタンドとかのアナログゲージは調整が大きくズレていることがあるので。
このタイヤの最大使用圧力は350kPaですが冷えると下がるのでいつもこのようにしています。
(なお自己責任)
それにいつだかディーラーで350kPaで調整をお願いして乗り心地が硬いなぁと思ったら4輪とも380kPa入っていたことが。
こちらも少し多めにしています。
以前はタイヤ屋さんの勧めで前輪も350kPa程度まで上げていたのですが、近ごろの道路は凸凹が多く😆乗り心地が悪いので下げました。
このようにだいたい1か月に1回位の頻度で調整してます。
なお窒素ボンベやレギュレーターはタイヤの空気を入れるために持っているわけではなく、本来はエアコンの冷媒管気密試験や溶接時の窒素ブローなどに使うためです。
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今年の夏に当店にて新品で取り付けたエアコンの室外機から異音がするとのことで点検に伺いました😊
到着しエアコンを暖房運転していただきしばらくすると、
ブー・・・と大きな異音がしています。
冬になり暖房を使うようになると冷房よりもコンプレッサー(圧縮機)の回転数が高くなるため唸り音が大きくなるのは普通のことです。
しかし今回のケースはそれとは異なり明らかにビビリ音のような感じ。
冷房時は出ず、暖房でコンプレッサーが高速回転し始めると異音発生。
音は大きくご近所迷惑になりかねないレベルです。
室外機の内部で配管などがどこかに接触していると判断
天板を開けて中を見ることにしました。
音が聞こえてくるのは室外機右側のコンプレッサー周辺。
そのあたりを中心に配管類を押したりすると音が消えますが手を離すとまた異音。
あちこち同じことをしても結果は同様。
だめもとで上のほうにある四方弁
これを外板から離れる方向へ少し押したところ異音がスッと消えました😄
その後は外板を押したり引いたりしても異音は発生せず大丈夫そう。
接触していたところが解消されたようです。
室外機はコンパクトにするため中は所狭しと銅管などで配管されています。
それが互いに接触したり、外板に当たるとコンプレッサーの振動でビビリ音のような大きな音を発することがあります。
今回はとくに修理ということもなく点検のみで完了となりました😊
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作業車のエンジンオイル交換をしてきました。
積算距離計は129089km
新車からずっと3000kmごとに交換しています。
でも前回のオイル交換から店を変えて別のところで依頼することにしました。
まえの店(町の整備工場)では数回(たぶん5~6回)ほどお願いしたのですがそこではある日こんなことが・・・
オイル交換をした次の日、エンジン始動前にオイル量を確認すると
レベルゲージには完全に上限を超えて1.5~2倍近いほどの量が入っていました。
30年以上、車に乗ってますけどこんなの初めて。
この状態で走らせ続けたらエンジンが壊れるかもしれません。
でもこれを見ての感想は”やっぱりね~”というもの。
交換後に量のチェックをしていないのでしょう。
作業をした整備工場へ行くと昨日オイル交換をした作業員(けっこうな熟練工)がいて対応しました。
見てもらうと確かに多いということで、そこへ持ってきたのは上抜き用の手漕ぎポンプ。
それを使ってレベルゲージの穴からオイルを抜き始めました。
多い分を抜き終わって一言
「ポンプの容器にはオイル(どこかの車から抜いたオイル)が入っていたので抜いたのは300ccくらいですかね」
こちらは即座に否定、ポンプを持ってきたときに空なのをしっかり見てましたから。
この人ごまかそうとしているな・・・不信感倍増。
交換時に古いオイルをちゃんと抜いたのか不安になったことを伝えて再度オイル交換をしてもらいました。
とこんなことがありました。
この整備工場はオイル交換が安くて早い。
もちろん予約していきますが到着して15分ほどで作業完了。
でも作業員達の仕事ぶりを見ているといつも落ち着きなく、小走りで工場内を移動したり手の動きもせかせかと気ぜわしい。
そりゃ、ミスも多くなるでしょう。
これ、エアコンの工事、修理でもまったく同じことが言えるんですよ。
昔からミスをするのは決まってあわて急いで仕事する人。
そしてすぐにごまかそうとする。
工事や作業で”安くて早い”は手抜きや、ミス、ごまかしが発生しやすく、粗悪品が使われることもあります。
既製品を購入するのであれば安いところを探すのが一番ですが、それと工事や作業というのはまったく次元の異なるものです。
高すぎるのは問題ですが、安さや早さだけを追求して業者を選ぶことは避けることをお勧めします。
単調な繰り返し作業ならともかく、”早くて正確”は映画やドラマのカッコイイ主人公の架空の話。
と、わかっているのにまんまとハマった私が言ってみました😆
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前回に続いて室内外連絡電線
2.0mmと1.6mmではどう異なるのか見ていきましょう😊
計算がメインになりますのでご了承くださいませ😅
これは銅線の断面と思ってください。
2.0mm、1.6mmというのは電線の直径(太さ)です。
面積では
直径2.0mmは3.14m㎡、1.6mmは2.01m㎡です。
半径×半径×3.14で、別の表現ではπr^2ですね。
ここでは数値を小数第2位までで扱うことにします。
(その他計算においては電気のこまかな要素は省いています)
電線に使用される銅は電気をよく通すことで使われますが、そこにも電気の流れを妨げようとする抵抗が存在します。
これら導体は太さが1㎡、長さが1m、温度が20℃のときの抵抗を抵抗率”ρ(ロー)”として表されます。
この抵抗率から電線の抵抗を求めるには
R:抵抗[Ω]、A:電線の断面積[㎡]、ℓ:電線の長さ[m]
この式を使います。
式からは電線が長いほど抵抗が高くなり、太いほど低くなることがわかります。
2.0mmより1.6mmのほうが抵抗が高いということですね。
ではここで室内機と室外機を接続する連絡電線の長さが5mだったときの抵抗をそれぞれ計算してみます。
5mの電線ということは電気を流すには往きと還りが必要なので往復延べ2倍の10mを使用したことになります。
先ほどの式に2.0mmの電線をあてはめると
5.48×10^-2[Ω](54.8mΩ)となります。
(3.14m㎡は3.14×10^-6㎡です)
1.6mmでは
8.56×10^-2[Ω](85.6mΩ)です。
1.6mmのほうが細い分1.56倍抵抗が高くなっています。
これらの抵抗に電気が流れるとどうなると思います?
抵抗というのは電気を熱エネルギーに変えます。
言い換えると電力消費します。
例えばあるとき室外機(電線)に15A流れていたとしましょう。
電線で消費する電力を求めるには
P:電力[W]、I:電流[A]、これが使えます。
「P=V×I(Vは電圧)は見たことあるけど・・・」、VはI×Rなので上式になります。
その差6.93Wを1.6mmの電線は無駄に多く電力を消費していることがわかります。
6.93WはLED電球60W形相当に近い消費電力ですね。
連絡電線の長さが倍の10m(往復20m)になればその差も倍の13.86Wまで上がります。
省エネを考えるならば太い電線を使うほうがいいということです。
使用する電線の太さを決めるのは最終的にエアコンを取り付ける工事人。
材料費が高いからとか、太いと硬くて施工性が悪いという理由で1.6mmを使われてしまうケースがあります。
エアコンの連絡電線は2.0mmを使用するのが省エネのほか安全面においても優れます。
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エアコンの室内機と室外機はパイプ以外に電線が接続されています。
今回はこの電線のお話。
この電線を”室内外連絡電線(配線)”とか”渡り電線(配線)”などと呼んだりします。
いろいろなお宅に取り付けられているエアコンを見ているとこの電線の太さは2.0mmだったり1.6mmだったりと使用されているものはばらばら🤔
さてこの電線の太さはどのように選定されているのか、それによってどのような性能差があるのかを見てみたいと思います。
それにはまず電線のことを知らないといけないですね。
これがエアコンに使用されるVVFケーブルというもの。
コードではなくケーブルという部類になります。
切断面は
このようになっていて中央に電気を流す導体(銅線)、その周囲に3色のビニル絶縁被覆、そのまた周囲にビニル外装シースが被せられています。
VVFの名は
・ビニル絶縁のV(Vinyl)
・ビニル外装のV(Vinyl)
・平形(フラット)のF(Flat)
を並べてVVFです。
ケーブルの形が平べったいので平形です。
現在ルームエアコンで使用されるケーブルはこのように3心(3本線)のものが主流。
多くの機種ではこのケーブルに室内機から室外機への電源供給電流と室内外機相互の信号が流れます。
2.0mmや1.6mmと言っているのはこの導体(銅線)の直径を指します。
ではこの電線(銅線)の太さを比べてみましょう。
その差0.4mm、なんとなく太さの違いがわかると思います。
ノギスで測ってみますね。
ノギスの見方は下側のスライドする目盛りにある0点の指すところが大まかな数値でだいたい1.5あたりを指しています。
その右側を見ていくと6の目盛りと上の目盛りがぴったり合っていてこれが0.1mm単位の数値となり1.6とわかります。
切断面を並べてみます。
こうしてみるとたった0.4mmの差でもぜんぜん違いますね。
次回はこの太さの差がどのように作用するのか書いてみたいと思います😊
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だんだんと冷えてきましたね😊
今朝はエアコンの暖房を使用して除霜モードに入ってしまったお宅もあるのでは?
この除霜運転は室外機についた霜をとるためのもの。
いったん始まると急に温風が止まり5~10分程度ランプなどが点滅して除霜中であることを知らせます。
しかもその間は冷房サイクルで運転するので室内機からは冷気が落ちてきて室温が下がります。
せっかく設定温度に近づいてきたと思ったら除霜が始まりまた下がる。
これを繰り返してなかなか部屋が暖かくならないという場合は暖房能力が足りていない可能性も考えられます。
エアコンを購入時に「なんとかなるだろう」と小さめのものを付けてしまうと暖房時期になって後悔しますょ。
冷房は30度位の室温を26~28度程度へ下げるだけで涼しく湿度も下がり快適に感じます。
ところが暖房はその倍もしくはそれ以上の温度を上げなければなりません。
エアコンをメインに暖房をするのであれば部屋に見合った能力のものを選びましょう。
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では前回に引き続き風向調整板の取り付けを行っていきます😊
(東京都目黒区)
取り寄せた風向調整板は一般の方でも取り付けられるように
足が磁石になっていて室外機の金属部に貼り付けるだけというもの。
しかしこれでは逆に簡単に外れてしまうことも考えられます。
お客さんも磁石での固定は望んでいません。
そこへシリコンコーキングを注入して4日、
ゴム状に固まりました。
つぎに室外機へねじ固定するための穴あけを行います。
慎重に墨だし。
使用するドリル
細めの鉄工用ドリルで軽く位置だしを行い、ステップドリルで直径4mmの穴をあけます。
ステップドリルを使用するのは穴が開いた瞬間に普通の鉄工用ドリルでは勢いで奥まで刺さってしまうので、それを防ぐためです。
開けた穴
全部で4か所、すべて鉄板が2枚(2重)の部分でした。
開けた穴の奥に何かないかノギスで深さを測定
ここは十分に余裕があります。
ここは
あまり余裕はありませんがねじを打っても先端から3mm程度あきができるので大丈夫。
上部外板を外して開けた穴の状況を確認
熱交換器からは離れていて問題なし。
下のコンプレッサー室の部分
指で指しているいるのが開けたねじ穴です。
その他の部分も問題ないので外した外板をすべて元に戻しました。
つぎに固定用の足にねじを通すための穴をあけます。
こちらも寸法を測ってベストの位置に開けました。
太さ5mmのねじを使用するのでドリルも鉄工用5mm。
際なのでドリル延長用の工具を使用しまっすぐに穴をあけました。
よし!これで設置・・・の前にまだすることがあります😅
風向調整板本体の支柱が長くてこのままではうまく設置できません。
このアルミ製の支柱を切断します。
室外機の一番いい位置につけられるように、またまた計測。
このディスクグラインダー、使うの多分20年ぶりくらいですかね~。
(よく動いたなぁ😆)
昔はボルトを切ったりするのに使ったのですが今ではほとんど出番がありません。
久しぶりに使うとその騒音で気が遠くなりそうです。
(近所迷惑ですね。)
固定足をつけてアルミ支柱の端部に付属のキャップを付けました。
これで本体は完成。
室外機に固定するねじは
太さ5mm、長さ20mmのタッピングを用意しました。
固定足の厚みが約10mmなので室外機表面から10mm程度中へ入ります。
ねじの先端が尖っているので
ディスクグラインダーで丸くしました。
(尖ったねじを室外機へ打つのは気分的によくないですから)
その部分はメッキがはがれますが固定時にシリコンコーキングを塗布するので錆びることはありません。
室外機の吹き出しグリルとのクリアランスも想定通りで干渉はありません。
高さなどの位置もベスト。
境界をはみだしていないかチェック
こちらも想定通りで大丈夫です。
では試運転前に絶縁抵抗計で漏電がないか計測。
抵抗値はまったく問題なし。
機器の対地電圧に近い電圧を印加します。
これをする理由は室外機外板の脱着で配線が挟まったり、ねじで電線を傷つけていないかなどを調べるためです。
風は勢いよく上方へ吹き上がり成功です。
背面へ戻ってしまうショートサイクルは改善されました。
これで以前より冷暖房ともに効率向上となります。
しっかり固定できたことでお客さんにもご満足いただき今回の作業は終了となりました😊
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室外機に風向調整板を取り付けたいとの依頼をいただきました😄
場所は東京都目黒区の一戸建て。
以前、10か月ほど前に他の用件で一度訪問しているお客さん宅なのですがその時に風向調整板の話をこちらがしていたそうです。
(さっぱり覚えてませーん😅)
普通であればメーカーから部品を取り寄せて取り付ければ完了となりますが・・・
今回はそんな簡単な話ではなくメールで画像と寸法を送っていただいたのですが、まずは事前調査が必要と判断し伺いました。
室外機前面から向かいにある壁までの寸法は
30cm程度しかありません。
現在の状況では
(他の工事で足場が組まれています)
周囲3方向を囲まれて開いているのは上方と手前だけ。
室外機から吹き出した風は前面や画像奥の壁にあたり背面に回り込んで吸い込まれてしまうショートサイクルを起こしています。
これでは熱交換効率が低下しエアコンの能力が出ません。
さらにこちらのエアコンは23畳用(でかっ)のものなので周囲は夏は熱気、冬は冷気でエライことになります。
これを風向調整板をつけてなんとかしようということですが・・・
問題は敷地の境界までの寸法で
吹き出し口の出っ張り(グリル)から境界までは約6cm。
本体からは約11cm。
しかも本体を背面側(壁側)へさげる余裕はまったくありません。
メーカー純正の風向調整板では吹き出しの出っ張りからさらに10cm程度出てしまうので完全に境界をはみ出します。
量販店さんにも調査に来ていただいたそうですが純正部品で見積もりが来たようです。
(境界がわかってないんですかねぇ)
さて、これは他のメーカー製で合いそうなものを探すしかありませんね。
そのためにはありとあらゆる寸法を測ります。
吹き出し口の寸法や位置。
さらに室外機を開けて
風向調整板を固定するねじを打つ位置を確認。
内部の配管や機器、電線にねじが命中したら大変です。
これらから取り付けられそうな風向調整板が見つかりました。
やはりエアコンメーカー製ではなく、あるメーカーの汎用品です。
しかも画像にある通り業務用エアコン用。
ルームエアコン用で取り付けられるものは皆無でした。
見積金額を出してお客さんからGO👍をいただき部品を発注。
届いた風向調整板本体はこれ
しかしそのままでは取り付けられないので加工が必要。
次回は加工および取り付けをアップします。
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東京目黒区のマンションで室外機が汚れるとの点検依頼をいただきました😊
こちらのエアコンは2年ほど前に当店で新品を取り付けたもの。
当時コロナ禍がまだ始まったばかりの頃で世の中が戦々恐々とした状況下で取り付け工事に伺いました。
お客さんもご無事のようでなにより😄
さて室外機が汚れるというとよく目にするのは布団や洗濯物を室外機の近くに干してその繊維が吸われて熱交換器をべったりと塞いでしまうというもの。
さっそく室外機の熱交換器を見てみます。
若干黒ずんでいる部分はありますが特に問題はありません。
側面が汚れるということなのでそちらも
熱交換器は背面とそれほどかわりなく少し黒ずんでいるといった状況です。
訪問する前にお客さん自身でなにか気づいていたご様子。
消臭用のスプレーや虫よけスプレーなどを室外機のそばで多く使用していたそうです。
どうもこれらの薬品で塗装が劣化したのではないかという結論に至りました。
そして熱交換器のアルミフィンが少し黒ずんだのもそれが原因かもしれません。
これと同時に隣の部屋へ取り付けたもう1台の室外機は熱交換器も外板もきれいな状態で異常はありませんでした。
エアコンの近くでスプレー製品などは使用しないほうがいいですね。
ファンで吸排気しているため吸い込まれてしまいます。
とりあえず運転にはなんの支障もないのでこのまま使っていただくことになり点検終了😊
少しの間、エアコンの疑問点などについてや、世間話をしてお宅をあとにしました。
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