据付板の取り付け
エアコンを取り付けるにあたり一番初めに行うのは据付板(室内機を掛けるための鉄板)の取り付けです。
今回は一戸建てでの一例として当店ではどのように据付板を取り付けているかを見ていただければと思います😊
(ちょっと細かい内容ですが・・・😅)
あくまでもほんの一例なので建物の構造や状況により設置方法や順序はケースバイケースで変わります。
こちらはあるお客さんのお宅です。
この壁に室内機を設置します。
施工を始める前に建物の構造を確認し、図面がある場合は見せてもらって、室内機の大きさや重さも考慮し取り付けに問題がないか検討します。
まずは室内機を設置する高さなどをお客さんと共に決めてから
内部の柱の配置を調べて配管穴の位置を決めます。
消せるように鉛筆で印をつけています。
それに合わせて据付板をねじ1本で仮固定
他に問題がないか確認します。
配管穴をあけるところに障害がないか内部を探ります。
壁の中には構造物、電線(電線管)、ガス管などが入っていることがあります。
障害がなければ据付板を固定するボードアンカーを打ち込む位置に細いドリル(3.5mm)で石膏ボードに下穴をあけて
据付板を一旦外します。(ちょっと穴が小さくて見えないかもしれませんね😅)
今回は上4本、下2本の計6本ボードアンカーを使用します。
下穴には位置出しと内部を探る2つの意味があります。
そのためドリル刃は鉄工用などではなくコンクリート用を使い、内部に電線等があっても傷をつけないようにしています。
次に6つの下穴をボードアンカーのサイズに合ったドリルで広げます。
ドライバーなどを使って再度内部に障害がないかチェック。
ここで石膏ボードの厚みを調べます。
そしてボードアンカーのサイズを厚みに合わせて選定
常時4種類の金属製傘式ボードアンカーを用意してあります。
壁の厚みに合っていないと強度が出ません。
これらの工程を省略できるボードアンカーが売られていますが、内部の状況がわからないまま使用するのは危険です。
それらはドリルドライバーでねじ込むだけで傘まで開いて固定できますが電線、ガス管などに命中すると大変なことになります。
なので当店では使用しません。
ボードアンカーのねじで据付板を仮固定
まだねじは緩んでいます。
このねじはいくらでも締まっていくので加減が必要。
締め過ぎると石膏ボードを破壊して強度不足になり抜けます。
ボードアンカーでの固定が終わりました。
でもこれだけでは不十分です。
中央付近に柱があるはずなのでそこへ木ねじで固定します。
マグネットで柱の位置を確認します。
なんでマグネットで柱の位置がわかるのか?
それは石膏ボードが鉄のねじで柱に固定されているのでそのねじを探せばほぼ正確にわかります。
(ただしマグネットでわからないこともあるのでその場合は別の方法を使います)
でもここでいきなりねじを打つのは危険。
内部を探ると据付板のねじ穴と柱の位置はこんな感じ。
柱がちょっと左にありますね。
このような状態でまっすぐねじを打つと固定できません。
また柱の側面は電線などが固定してあることもあり、すれすれにねじを打つと命中することがあります。
でもこの程度であれば左方向へ斜めに打てば問題ありません。
この部分の柱は細いのであまり長いねじを大きく斜めに打つと突き抜けて反対側にある電線などに命中することも考えられるのでねじの選定や加減が必要です。
これでしっかりと固定できました。
すべてのねじを手回しのドライバーで一通り締め具合を確認したら完了です。
据付板の固定はそのときだけ室内機の重量に耐えられればよいというわけにはいきません。
一度設置したら10~20年、フィルター掃除やエアコン洗浄、その他メンテナンスにも耐えられる必要があります。
たまに聞くのがフィルターの掃除をしていたらエアコンが落ちてしまった😱というケース。
据付強度が不足している場合に起こります。
壁の状況に応じて固定の仕方や材料をよく吟味して施工する必要がありますね😊
http://kato-aircon.com/
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