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2022年11月19日 (土)

溶融亜鉛メッキの天吊り金具

先日こちらで撤去工事を行ったお客さんのお宅へ設置工事に伺いました😊
(相模原市南区)

まずは室内機の設置から始めます。
室内機を取り付ける壁の材質は石膏ボード
壁の材質は石膏ボード。

建物はコンクリート構造で躯体にGLボンド(だんご貼り)でボードが貼られている形態。

この場合、質量が大きいものや奥行きのある機種は設置できません。

躯体へコンクリートアンカーを打ち込めば重い機種でも取り付けられますがほとんどの場合、管理組合などの許可が下りません。

そのため軽い機種を選定していただきました。

ボードアンカーを取り付けるための下穴をあけますが、
石膏ボードにボードアンカー用の下穴をあける
ところどころGLボンドにぶつかってしまいました。

その部分はボードアンカーの傘が壁内で開かず使用できないのでGLボンドに直接ねじを打つことにします。

また、躯体とボード表面までの寸法が40mm程度と使用するボードアンカーのねじ長より短いため、
使用するボードアンカー
そのままアンカーを取り付けてねじを締めると先端が躯体へ地付きしてGLボンドがはがれてしまいます。

そうなると壁ごと室内機が落下😱なんてことに。

なのでねじをカット
ボードアンカーのねじをカット
これで大丈夫😊

空洞部にはボードアンカーと、GLボンドの部分は木ねじを使用して据付板を固定
据付板を固定
GLボンドは経年でかなり硬化しており割れやすくもろいのでねじを打ち込む角度などを慎重に考えて行いました。

もちろんねじの長さは躯体にとどかない程度のものを選定。

そして室内機設置完了。
室内機を設置完了
カーテンボックスで本体背面の冷媒管接続や断熱、テーピング等の作業が大変ですが、この機種は全面グリルの取り外しが比較的容易なため助かりました。

ではこんどは室外機の設置です。

以前と同じ天吊りを行います。
ベランダの天井にある室外機天吊り用のインサート
天井に50cmの間隔で埋め込まれた4つのインサート。

この間隔寸法は昔の住宅整備公団が決めた規格なので天吊りは”公団吊り”ともいいます。

そして今回使用する天吊り金具は
溶融亜鉛メッキの天吊り金具
なんと高級な溶融亜鉛メッキ仕上げのもの。

通常一般の家庭で使用することはまずありません。

公共の建物など耐久性を要求される場合に使用するものです。

はじめは通常のアイボリーの塗装タイプで考えていたのですが、それでは新しいエアコンの室外機が大きく設置できないことが判明。

お客さんと相談しちょっと高価ですがこちらを使うことになりました。

普段資材店に在庫していないものなので取り寄せてもらいました。

亜鉛メッキの天吊り金具を使用するのはおそらく10数年ぶり。

こちらはインサートに金具を固定するボルトナット
天吊り金具を天井に固定するボルトナット
インサートのナットが鉄なので同じ材質、メッキを選定し当方で用意しました。

サイズは当然インサートに合わせてねじ径10mmです。

「天吊り金具が溶融亜鉛メッキなのでボルトナットも同じものにするべきでは?」

たしかにそれも言えますが、インサートのナットは普通のメッキなのでそこへ溶融亜鉛メッキのボルトは同じサイズでも基本的に入りません。

なぜかというと溶融亜鉛メッキは”ドブ漬け”ともいわれるように厚みがあるため、それ用のナットとボルトの組み合わせでないと合わないんですよ。

なんやかんやと撮影を忘れて(あれまぁ😆)
室外機を天吊り金具へ設置
室外機の固定まで終わってしまいました😅

もちろん室外機を上げる専用器具を使用したので力業ではありません。

ボルトナットはこのように固定しています。
天井インサートに天吊り金具を固定したボルトナット
表面には錆止めにコーキングを塗布。

大き目の平ワッシャーとゆるみ止めのスプリングワッシャーを使用し安心感バツグン。

つぎに冷媒管などを形作ります。
冷媒管などを形作る
配管穴から出た冷媒管が一度下におりてから再度上がってますが。

これは室外機を配管穴より上に設置する場合の基本中の基本。

初心者の工事屋さんは知らずにこれをしない場合がありますね。

雨水や結露水が室内側へ入り込むことを防止する役目があります。

その他には室外機が地震などで揺れた際にパイプの動きを吸収してパテがはがれてしまうことを防ぎます。

そして施工完了。
施工完了
室外機下から斜めにのびるものはドレンホースです。

エアコンは暖房時、室外機から排水が出るので天吊りの場合これが必要です。

引いて全体
室外設置状況全体
ドレンホースは室内機からと室外機からの2本で下ろしました。

Y管などを使って合流し1本で下ろす方法もありますが、Y管は劣化で割れたりして耐久性がないためこのほうが長持ちします。

反対側から
室外機、アングルを変えて反対側から
このように仕上がりました。

お客さん立会いの下、試運転も問題なく作業完了。

終了となりました。

帰ってから夕方に作業内容や試運転結果をデータベースに入力していると・・・

そういえばこの機種・・・

ひとつやり忘れていることに気づきました。

さっそくお客さんへ電話。

日を改めて再度訪問。

室外機の冷媒管接続部
冷媒管接続部の断熱材に結束バンドをつけた
冷媒管の断熱材に結束バンドを付けました。

なんのため?

この機種というかこのメーカー、冷媒管の接続がほぼ水平なんですよねー。
(他のメーカーは斜め上からなんですが)

天吊りで後方まで水平に配管しているためこれではバルブ部の結露水が銅管と断熱材の隙間にしみ込んでいってしまいます。

あまりいいことではないので結束バンドで締めてそれを防止します。

カバーをつけて
室外機のカバーをつけてすべて完了
こんどこそ完了😊

お客さんから「いい工事をみせてもらった」とうれしいお言葉をいただきました。

また機会がありましたら宜しくお願い致します😄

Katoairconservice_mark160
http://kato-aircon.com/

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