フォト
無料ブログはココログ

リンク

« エアコンから虫が・・・ | トップページ | かえって心配だわ~ »

2022年8月12日 (金)

冷房能力6.3kW、取り付け

冷房能力6.3kWのエアコンの設置工事依頼をいただきました😊
場所は川崎市麻生区のマンション、ありがとうございます😄

現在のエアコンの冷房能力には2.2kWから始まり、大きいものでは9.0kWと、まるで業務用のようなものまでラインナップされています。

そしてその中間あたりになる5.6kWタイプまでと6.3kWタイプ以上では工賃等が変わります。(当店の場合)

もちろん6.3kW以上のほうが高くなるのですがその理由は冷媒管(銅管)の配管径によるものです。

5.6kW以下はガス側の管径は9.52mm(一般に3分管と呼ばれます)

6.3kW以上では12.7mm(4分管)になるためです。

銅管
4分管と3分管
4分管になると材料費も高く、加工がしにくいため手間がかかるわけです。

それでは取り付けていきましょう。

まずは室内機から
室内機設置場所
コンセントの左に設置します。

配管穴は右側面にありますね。

しかし設置場所の壁はコンクリートの躯体です。

コンクリート用アンカーなどを使用し取り付けることになります。

ということは建物の共用部なので事前に管理組合などへ音出しと合わせ許可申請をしなければなりません。

その辺は事前にお客さんから申請していただき、すでに許可をいただいているとのこと。

ではドリルを使って穴を開けます。
ドリルでコンクリートアンカー用の穴を開ける
径12.5mmのコンクリートドリルでハンマードリルを使い行います。

このときのけたたましい音はマンション全体に躯体を伝わって響き渡ります😆

コンクリートのマンションにお住まいの方なら一度は聞いたことがある音でしょう。

穴が開きました。
コンクリートアンカー用の穴を開けた
2か所開けましたがこの2つの間隔寸法は昔、公団が決めた45cmで今でもエアコンはこの寸法で付けられるようになっています。

アンカーはこれを使います。
コンクリートに打ち込むアンカー
直径12mm、長さ30mmでショートタイプです。

あまり長いアンカーでは鉄筋にぶつかってしまうことがあるのでこれくらいがいいでしょう。

アンカーを広げて固定するためにはこの打ち込み棒を使用します。
アンカーを広げるための打ち込み棒
アンカーの種類によって打ち込み棒のサイズは決まっています。

昔は大きなハンマーでコンコン打ち込んだものですが、いまはそんなことをしなくてもハンマードリルに取り付けて楽に打ち込むことが可能です。

打ち込みが終わったら”全ねじカッター”という電動工具で
全ねじカッターでボルトを切る
全ねじボルト(長いボルトの棒)を切ります。

ウィーン・・・パチン
全ねじボルトを切断
簡単に切断できます。

やっぱり道具ですね~。

グラインダーで火花散らして切っていたことから比べると楽ちん。

ボルトをアンカーにねじ込んで
カットしたボルトをアンカーへねじ込み取り付け
取り付けます。

据付板が付きました。
据付板を取り付けた
下のほうはグラつかないように小さいねじで固定しています。

さて次に室内機を取り付けますが、
今回は冷媒管を接続してから室内機を付ける
室内機の補助配管と冷媒管の接続部が一部配管穴の中に入ってしまうので先に冷媒管を接続してから据付板へ引っ掛けることにしました。

室内機を縦にして冷媒管と接続。

断熱をしていると・・・
断熱材の寸法が足りない
ダイキンさん・・・断熱材の寸法が足りないんですけど・・・

ナット部分が収まりません😌

4分管は接続に使用するフレアナットも大きいのでその分断熱材も太くないといけないのですがねぇ。

しかたないので冷媒管の断熱材を切って
断熱材の隙間を埋める
足りない分を補いました。

室内の配管が終わって全面グリルを一旦外し、
前面グリルを外し室内機下部の固定ねじをとめる
下部の補強用固定ねじをとめました。

前面グリルを取り付けて
室内機設置完了
室内機の設置が完了です。

配管穴のパテ埋めは最後にします。

今回のケースではコンセントの位置にパイプが通るため壁から浮かす形で手前に曲げて配管しました。

こうすることでプラグの抜き差しを容易にすることと共にドレン排水勾配の確保をしています。

続いて外の配管をします。
室外側の配管をする
パイプの断熱材の色が白いので何がなんだかよくわかりませんね😅

室外機の手前までテーピングしました。
室外機の手前まで配管テーピングをした
室外機に接続できるように先端を90度曲げ加工するのですが4分管なのでそのまま曲げると銅管がつぶれるか折れてしまいます。

なんとか折れないように緩やかに曲げられたとしても変形により室外機接続部のフレアナットが入らなくなります。

そこで今回はこれを使います。
スプリングベンダーを使って4分管を曲げる
スプリングベンダー。

これを
スプリングベンダーを銅管の中へ差し込む
銅管の中へ差し込みます。

あとは曲げるだけ
スプリングベンダーを使用し銅管を曲げた
とは言っても急角度に曲げすぎるとスプリングが抜けなくなるので注意。

室外機接続のフレア加工が終わって先端までテーピング。
フレア加工とテーピングが終わった
室外機の台にはブロックを使うことにしました。

理由は床の傾斜が大きくそのまま室外機を置くとかなり前へ傾いてしまいます。

防振ゴムを使用し台を水平にするのでプラスチックのベースでは6.3kWの重い室外機に使用するには耐久性に問題があるため。

さらに強度を考慮し重量ブロックを使用します。(重~😆)

室外機設置完了。
室外機設置完了
室外機の足をブロックにねじ固定しましたが、さすが重量ブロック、硬い。

その後お客さん立会いの下、試運転も無事完了😊
エアコン設置後の試運転完了
作業終了となりました。

6.3kWの冷房能力となると当然電源電圧は200Vです。

そこでお客さんが考えなければならないのは電気の契約。
(こちらのお宅では当初30Aの契約でした)

200Vの場合、エアコンの仕様を見て最大で20A程度を使用するようになっている機種では30Aでは足りません。

”でも、あと10A残っているから家は大丈夫”と思ったら大間違い。

200Vで20Aを使うと契約上、倍の40Aを使用したことになるんですよね~。

大丈夫どころか10Aの不足です。

エアコンがフル回転するたびに電気が落ちるなんてことになりかねません。

そのあたりもエアコンを購入される前にお客さんに伝えてありましたので契約を50Aへ上げたそうです。

建物によっては契約アンペアを制限されているところもあるので事前によく調べてから機種選定しましょう。

Katoairconservice_mark160
http://kato-aircon.com/

« エアコンから虫が・・・ | トップページ | かえって心配だわ~ »

エアコン工事作業」カテゴリの記事