アース工事は電気工事士
エアコンを設置するとアースを接続することが義務付けられてます。
正式には”アース”とは言わず”接地”と呼びます。
ルームエアコンのように使用電圧が300V以下の機器は”D種接地工事”を行うことになっています。
なおコンセントにアース端子がある場合はそこに接続するだけでOK。
地面に接地極を埋設してエアコンに接続する場合は簡単ではありません。
ホームセンターでアース棒を買ってきてハンマーでコンコンと地面に打ち込んだら完了というわけにはいきません。
実はここにも電気工事士というものが関わってきます。
地面に棒状の接地極(アース棒)を埋めて室外機のアース端子に接続しました。
この緑色の接地線も太さが決められています。
それはエアコンの専用回路に使用されるブレーカーの電流容量によります。
一般にルームエアコンの回路は20A以下のブレーカーなので接地線は銅線の場合で直径1.6mm以上の単線または断面積2.0m㎡以上のより線です。
また、地面から機器までの間で電線が露出してよいのは60cm以内で、それ以外の部分においてはある条件下をのぞき基本的に合成樹脂管などで保護しなければなりません。
そしてこの接地線から接地極と大地の抵抗を測定するのですがD種接地工事の場合、基本は100Ω以下にすることになっています。
接地抵抗計で測定(回路計では測れません)
おっと、280Ωです。
この場合、接地極を増やすことで抵抗値を下げることができます。
しかし接地極を増やすということは工事料金もその分高くなります。
D種接地工事では先ほどの100Ω以下に加え”低圧電路において当該電路に電流動作形で定格感度電流100mA以下、動作時間0.5秒以下の漏電遮断器を施設するときは500Ω以下”となっています。
(難しい文章ですね😆)
電気設備では100Vや200Vは低圧電路です。
漏電遮断器を確認
エアコンのブレーカーより電源側(主幹)に設置されたものです。
仕様は電流動作形、定格感度電流30mA、動作時間0.1秒以内、なので500Ω以下でよいので280ΩはOKですね。
電流動作形とは書かれていなくても回路図でわかりますが、まずほとんどがこの方式で他の方式(電圧動作形)は現在造られていないらしいです。
とこのように単にアース棒を地面に埋めると言っても色々な規定があり、計測器、そして電気工事士という資格が必要なんです。
加えてその工事をすることでお金をもらうということは電気工事業の届出もしなければなりません。
”アース棒なんかホムセンに売ってるよ”と気軽に工事してはダメなんですね。
http://kato-aircon.com/
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