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2022年6月 9日 (木)

温風は出るけど冷風出ない

冷房が効かないとの点検依頼をいただきました😊
(場所は東京都品川区、ありがとうございます😄)

お問い合わせをいただいた際、状況を聞いたところ、
・冷房にしてもただの風で冷たくない。
・暖房にすると暖かい風が出る。
・今年暖房は正常に使えていた。
・室外機のバルブの部分が細い管のほうだけ濡れている。(凍ってはいない)
・購入から6年程度経過している。

とこのような説明をいただきました。

この内容から推測するに室内機の熱交換器に穴が開いてガス漏れした可能性大ですね。

エアコンを買い替えることになるかもしれないことを伝えると、そのようなことになっても背中を押してもらえれば・・・と点検に伺うことになりました。

まずは室外機から
点検する日立のエアコン室外機
日立のエアコン。

なにこれ?
室外機のカバーに余計なねじが2本打たれている
カバーに余計なねじが2本打たれてますね。

タッピングねじと木工用のコースレッドでしょうか?

お客さんに尋ねると量販店で新品を購入し工事したときからこうなっていたとのこと。

余計なねじを打つと内部の配線や配管にあたる可能性があります。

カバーをあけると
室外機のカバーを開けた
2ヶ所穴が開いてます。

何のためにこのようにしたのかは不明です。

電線の施工も不完全🤔

冷房運転をしてバルブの様子を見たところお客さんの説明通り細い方の管だけ濡れていて太い方は乾いています。

この症状からガス漏れだとするとほとんど冷媒は残っていません。

ある程度残っていれば細い管は凍りますが、減り過ぎて凍りもしない状況です。

ガス圧を測ってみます。
圧力計で冷媒の圧力を測る
圧力計(ゲージマニホールド)を接続して。

停止時圧力は1MPa程度で気温からしてガス不足は間違いないです。

冷房運転で低圧圧力を見ます。
冷房運転で低圧圧力を見る
最大で0.65MPa程度。

内部の調整弁には異常はありません。

やはりガス漏れですね。

「じゃあ、なぜ暖房の温風はでるの?」
と疑問が湧きますが・・・
この説明は難しく長くなるのですみませんが省かせていただきます。

購入から6年とのことで冷媒管接続部(工事にかかわる部分)による漏れの可能性は低いと思います。

運転を停止し室内機のガス漏れを点検しました。

以前こちらでとり上げた半導体式のリークディテクタを使用しました。
赤外線式と半導体式のリークディテクタ
右側のものです。

結果はやはり室内機の熱交換器で冷媒の漏れ反応。

しかしこの少ない冷媒残量で一発で検知できるとは半導体式ディテクタもたいしたものです。

毎年センサー交換する必要はありますが赤外線式より返って高感度を持続できるかもしれません。

おっと少し話が逸れましたがこれでエアコン買い替えが決定。

冷媒サイクルのメーカー保証期間は5年で終了しており修理すると高額のため。

室内機の熱交換器は冷媒サイクルの中で一番弱い部品です。

特に現在使用されているR32(もしくはR410A)という冷媒は圧力が高いためどうしても肉薄の部品に穴や亀裂が入ってしまうんです。

早いと1~2年で穴が開くケースもありますからね。

Katoairconservice_mark160
http://kato-aircon.com/

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