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2022年3月 7日 (月)

ドレンホースを塩ビ管へ

エアコンのドレンホース(排水管)の仕上がりが気になるので塩ビ管で施工できないかとお問い合わせをいただきました。

当店をご指名いただき有り難うございます😄
(東京都港区へエリア外出張です)

エアコンを取り付けたのは最近のようで、購入はネット通販、施工はその通販会社の提携業者だそうです。

メールの送っていただいた画像で気になるところがあり簡単ではなさそうなので現地調査に伺いました。

その状況は
ドレン配管の状況
このようにドレンホースが施工されていました。

室外機が天井吊りなのでホースは2本(室内機と室外機の排水)あります。

お客さんの話では施工業者が下見にきて塩ビ管でドレンを施工するように依頼したらしいのですが、それが業者間で伝わっておらずホースで施工されてしまったとのこと。

ドレンホースが短めで水がぽったんぽったん跳ねそうですね。
ドレンホースが短め

本当は地面から出ているドレン接続口へつなぐ予定だったそうです。
コンクリートの地面にあるドレン接続口
黒っぽく見えるのは塩ビ管のキャップです。

室外機付近の状況
室外機付近の状況
冷媒管が壁の配管穴から出てすぐに上へ向かっているので雨水や結露水が配管穴の中へと入っていきます。

どんなパイプも屋外へ出たところは一旦下に下げるなどして水が入るのを防止する必要があります。

この修正工事も必要ですね。

出口のウォールコーナーカバーは
出口のウォールコーナー
🤔? 換気や排気が付いているエアコンではありませんが換気用が付けられています。

工事にきたときこれしか持っていなかったのかもしれませんね。

しかも換気口カバー(フード)が上に向いて付いているので受け皿となって雨水やホコリが内部へ入ります。
(小鳥の巣にはちょうどいいかもしれませんね😄)

ドレン用の穴あけに苦労の跡が・・・
穴の形状がなめらかでない
のこぎりかなにかで切ったのでしょうか、切り口がなめらかではありません。

換気口を固定しているねじはこのカバー用ではなくエアコン本体に付属している4mmねじです。

太くて受け側のねじ穴が割れるかもしれません。

本来は3.5mmのものがカバーに付属してきますが失くしてしまったのかもしれません。

換気口を外して
カバーの換気口を外す
穴はパテで塞いでありました。

でもパイプ(冷媒管と電線)が上に向いているので時間が経つとどうしても水が差すんですよ。

一方、室内機は・・・
室内機が傾いている
これ右側が下がって傾いているように見えますね。
(画像も傾いてますが😅廻り縁や窓枠と見比べると分かります)

お客さん曰く、取り付け工事が終わったときから傾いていたそうです。

しかしこの傾き・・・配管穴が左にあるので本体から水漏れする可能性が高くなります。

室内機のドレンパンに常時水が残って雑菌が湧き詰まりやすくなるんですよ。

これらを考えるとエアコンを全部取り付け直す必要がありそうです。

ところが室内機から左へ目をやると・・・エアコンの電源が換気扇用のコンセントにさしてあります。(画像はありません)

これは専用回路ではないのでエアコンには本来使用できません。

直すところが多いので設置した業者へ依頼されたほうがよいのでは?と話したところ、あまり気が進まないご様子。

さりとて電源がエアコン専用回路ではない場合、当店では取り外しは行っても取り付けはしません。

更に電源工事が必要です。

そうなると金額的にかなりのものになってしまいます。

しばらく話し合った結果、今回はドレンの塩ビ管工事のみを当方で行い他の部分は手を付けず追い追い考えて対応されるそうです。

不具合の出ないことを祈ります😞

― ドレンの施工 ―

ウォールコーナーとパテを外して
ウォールコーナーとパテを外して配管穴の中を見る
穴の中のドレン勾配は大丈夫そうです。

外したカバー
取り外したカバー
これはもう使いません。

新しいカバーを準備してきました。
準備した新しいウォールコーナー
これを使用します。

本当は換気用ではないものを使いたかったのですがカバー同士の寸法などが合わなくなるため諦めました。

穴を埋めてカバーを取り付けます。
穴を埋めてカバーを取り付け
ドレンホースは換気口ではなく下に穴を開けて出しました。

穴はなめらかです。
カバーに開けた穴は切り口がなめらか
コアドリルで穴を開けてリーマーで仕上げました。

こうすれば換気口のメッシュも付きます。
カバー換気口のメッシュも付いた
ついでにこのメッシュの上からもパテを埋めました。

さて本題の塩ビ管を施工
塩ビ管でドレンを施工
お客さんのご希望で立ち下げの管は細いVE管(お客さんから支給)を使ってほしいとのことで異径のソケットで接続します。

この異径ソケットにアイボリー色がないのでグレーを使います。

ここには後でアイボリーのビニルテープを巻きます。

サッシをあけて接触しないか影響を見ます。
サッシと塩ビ管が接触しないか見る
多少擦りますが問題ありません。

地面の口へ差し込みます。
地面から出ている接続口へ塩ビ管を差し込む
塩ビ管の固定はコンクリート壁にハンマードリルで穴を開けてサドル固定します。

完成
塩ビ管によるドレン管施工完了

室外機周辺
室外機周辺のドレン管

下の部分
地面の接続口へつながるドレン管

正面
正面から見た室外機とドレン管

もうお気づきかもしれませんが換気口カバーは受け皿にならないように下向きに
カバーの換気口は下向きに取り付け
上部の冷媒管出口はパテで埋めました。

ジャバラのドレンホースがなくなりスッキリ
ジャバラのドレンホースを撤去して塩ビ管で施工した
室内機と室外機から注水してドレンテストもOK。

今回は見た目をよくするための改修のみとなりました。

ただしエアコンに限らず設備というものは見栄えよりもまずは不具合のおこらない施工に重点をおかなければならないと思います。

Katoairconservice_mark160
http://kato-aircon.com/

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