新築戸建て、据付板と穴あけ
新築の戸建てにエアコン(室内機)を設置するには据付板の取り付けに加え多く場合配管穴の貫通工事を行わなければなりません。
今回はその施工(当店のやり方)です。
まずは据付板の取り付け位置を決定して仮固定
この位置は施工する者が勝手に決めてはいけません。
左右上下の位置を柱の配置を考慮し将来的なアドバイスを加えながらお客さんと打ち合わせて決定します。
壁を見てどこにどのように柱が入っているか即座に想像できないとエアコンの施工はできません。
ここの壁には図面上筋交いはありませんが、もしある場合はどのように入っているかも知っている必要がありますね。
その他に事前に外壁を見て配管穴の位置に障害となるものがないか確認しておきます。
据付板のレベル(水平等)を確認したら配管穴を開ける位置の壁内を探ります。
すでに探り終わってますが、まずは針、次に細めのドリル、最後にセンターをながめのドライバーで行います。
中に構造物のほか電線、配管がないか確認します。
問題なければ据付板固定のためのボードアンカーを打つ位置に細めのドリルで下穴を開けてから据付板を外します。
細くてよく見えませんね😅
これは位置決めと同時に内部の探りを兼ねています。
なので鋭利なドリル刃を使用したり力を入れて穴を開けてはいけません。
何かにぶつかったらすぐに止められるような態勢で行います。
ボードアンカーの入るサイズにドリルで穴を広げます。
いきなり太めの穴を開けないのはセンターズレしないようにするためでもあります。
次にすべての穴をドライバーなどで深さを確認。
探ってばかりいますが😆
これはボードアンカーを入れた際にねじが何かにぶつからないか調べるためです。
もしねじが構造物などにぶつかってしてしまうと壁の石膏ボードをはがそうとする力が加わりボードを破壊してしまう恐れがあります。
浅い場合はねじを短くカットするなどして対処します。
同時に壁の厚みを調べて使用するボードアンカーを選定します。
ここの石膏ボードは12.5mm厚なので「~16mm」を選定。
(壁の石膏ボードは基本的に12.5mm厚が使われています)
「~12mm」でもいいように感じますが実際に使用してみるとアンカーを広げるときに短くてボードに食い込んでいる感覚があるので使いません。
短いボードアンカーを使って落下するエアコンもありますからね。
知らない業者さんは安いからと言って9mm厚用のアンカーを使用してボードを破壊し落下させます。
たまに壁に9.5mm厚の石膏ボードが使用されていたり2枚貼りされて20mm以上になっていることがあるので、それに応じたアンカーを使用します。
グイグイ広げるとボードを内側から破壊します。
これらのことから近頃エアコン用に売られている下穴の要らないボードアンカーは危険なので使いません。
柱などにぶつかって壁を傷めたり、電線や配管類に刺さったりするので。
据付板を取り付けて
壁内の間柱の位置を正確に調べます。
(黒いものは壁を柱に固定しているねじの位置を調べる器具(磁石)です)
間柱へ長めのねじで強固に固定します。
ボードアンカーだけでは室内機落下の危険性が高くなるので柱へ固定することが必要になります。
最後に一通り締め具合を手回しドライバーで確認し
据付板取り付け完了です。
穴あけもいろいろありますがここでは省略します。
確実な作業を行うにはこれだけの工程が必要で時間もかかるわけです。
あっという間に終わらす工事がいかに危険で事故が多いか・・・その理由がわかるでしょうか?
時間をかけなければ確実な工事はできませんね😊
http://kato-aircon.com/
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