資料があてにならないことも
室外機移動(移設)の依頼で下見に行った時のこと・・・
室内機とを結んでいる電線(VVFケーブル)を延長するので太さを確認。
電線に太さを表す数字の表記が見当たらないのですが見た目ではメーカー指定通りの2.0mmです。
今回は念のためノギスで計測しました(13.2mm)
外径は6.4×13.2mmですね。
その他一通り下見を行い、施工方法を打合せしてこの日は完了。
帰ってから内線規程(電気工事に関する詳しい本)の資料を見ると、
一番右が計測したケーブルの仕上がり外径です。
えっ⁉
2.0mmは6.6×14.0mm・・・
1.6mmの6.2×13.0mmの方が近いですね。
1.6mmか?・・・もしかして判断ミス?
う~ん🤔・・・エアコンの設置は量販店の施工みたいなので1.6mmもあり得ます。
それでは容量不足なので室内機側から電線を入れ替えなければなりませんが、そうなると手直しやらが大変で費用も大きく変わります。
仕方ありません確認のため再訪問させていただくことにしました。
ここで余談ですがVVFケーブルの断面構造はこのようになっています。
電気の流れる導体(銅線)の周囲にビニル絶縁物があり、さらにその周囲にビニルシース(外装)がついています。
エアコンでよく使われる3心(3本線)の場合は導体が一列に並んだ平形を使います。
この”VVF”というのは”ビニル絶縁ビニルシースケーブル平形”の略号で、
V:ビニル(vinyl)絶縁
V:ビニル(vinyl)シース
F:平形(フラット flat)
というふうになっています。
VVF2.0mmであれば先ほどの資料から
このようになります。
さて現地へ戻りまして外装の仕上がり外径ではなく中のビニル絶縁の外径で確認します。
3.4mmでした。
導体の径が2.0mmであれば資料からすると3.6mmのはずですがその数値通りの電線は今まで見たことがありません。
この部分は3.3~3.4mmというのが普通でこの電線は2.0mmということがわかりました。
電線は交換しなくても大丈夫です。
ついでに別の電線メーカーのVVF2.0mmの外装のサイズも確認してみました。
中の電線が見えませんが引っ込んでいるだけで空洞部ではなく中身のある部分で測っています。
規格に準拠した製品でも資料と実際は異なるということですね。
肝心の導体(銅線)はピッタリ2.0mmなので絶縁物の厚みがちょっと薄いということです。
もしかすると製造後に少し縮むのかもしれませんね。
また資料の仕上がり外径には”約”がついているのでモノによりバラツキがあることを表しているのだと思います。
http://kato-aircon.com/
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