コンクリート用アンカー
数年前に当店で取り付けたエアコンの取り外し工事に伺いました。
(建物は東京都府中市のUR賃貸住宅)
室内機は2本のボルト(公団ボルト、左右45cm間隔)で固定します。
”なんで余分な穴があるんだっけかな?”と考えていましたがだんだんと思い出してきました。
取り付け工事を行ったときに躯体コンクリートに打ち込まれているアンカーが抜けてきたんですよ😱
そこでお客さんからURへ連絡を入れていただき、アンカーの打ち直しを要請したためこのようになっていたんです。
(URさんの場合はそこの契約業者が打ち直しに来てくれます)
帰ってからデータを調べたら、途中で作業を中止して後日再訪問した記録が残っていました。
お客さんが保存していた穴のフタなどと一緒に抜けたアンカーもありました。
このタイプはよく抜けるんですよ。
むか~しの業務用エアコンの室内機(天カセ形や天吊り形など)でもコンクリートスラブへこのアンカーがよく使われてました。
入替工事で吊っていたボルトを回して抜こうとするとアンカーごとスポンってとれちゃうことがあるんです。(こわ~)
構造に問題があるのだと思いますが・・・
このアンカーは
(黄色の枠線がコンクリートに開けた穴だと思ってください)
奥にコーン(外部コーン式)があって、アンカー本体を打ち込むことでコーンに押されスリット部分が広がりコンクリートに固定されます。
この時点で”おや?”と思いますよね。
そう、周囲のコンクリートを削りながら打ち込むので抜けやすくなるのは当然。
どの程度打ち込めたか視認することができず、打ち込みが硬くなりやすいため途中で完了したと勘違いする。
URさんで打ち直してもらったアンカーもやはりこのタイプ。
昔(公団)からの仕様で決まっているのだと思います。
エアコン工事を始めてから30数年経ちますが上記のアンカーはほとんど使ったことがありません。
そのころには既にもっといいものが登場しています。
コーンはどこにあるのかというと
アンカーの中にある内部コーン式。
打ち込みは
打ち込み棒を使用して内部コーンを奥へ入れることでスリットが広がり固定されます。
打ち込みの完了もわかりやすく確実です。
このアンカーが抜けたのは見たことがありません。
いまでも外部コーン式は売られているので需要はあるようですね。
使う気にはなりませんが。
http://kato-aircon.com/
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