隠蔽配管、再使用可能か確認
隠蔽配管(壁や天井などに埋め込まれたパイプ)に現在取り付けられているエアコンを新品に取り替えることが可能か確認のため撤去工事に伺いました😊横浜市青葉区にある一戸建て
2階に設置されている室内機
ルーバーは軸折れでセロテープで固定されていました😅
だいぶ経年による劣化が進んでいます。
取り付け工事を行ったのは当店ではありません。
このように室内機背面から基礎まで壁内、天井裏、床下を通しているためほとんどパイプが見えません。
これから家を建てる方は「うちもこの方式にしよう!」などと考えてはいけませんよ😁
エアコンを入れ替えることになったとき苦労しますから。
現在ではほとんどの量販店で工事を断られることでしょう。
当店でもよほどしっかりした施工がされていないとお断りしています。
それだけ問題が多いんですよ。
もし問題があれば露出配管へ切り替えるしかありません。
だったら初めからそのようにしたほうが無難です。
まず気になるのが使用されている冷媒。
R410Aでした。
これがもしR22(昔のフロンガス)だったりするとその時点で当店ではお断りします。
建物に埋め込まれたパイプの肉厚の問題や冷凍機油の違いで不具合を起こす恐れがあるため。
室外機のカバーを開けると
VVFケーブルの4心が使われています。
このエアコンもそして現行のものも使用するのは3心なので本数は問題ありません。
画像の緑の線は使用されていません。
本来はこの状態で心線が見えてはいけないんですけど施工が悪く見えてます😆
電線の太さは後で確認します。
ポンプダウン(ガス回収)で冷房運転。
ついでにエアコンの状態もチェックするためバルブで温度測定。
この温度からわかることは、いろんな原因が考えられますがあまり調子はよくありません。
一度も故障はせず使われたそうですが、まあ古いものですからある程度は仕方ないでしょう。
ここで「撤去するエアコンなのに調子は関係あるの?」ということですが、これがあるんですよ。
まず第一にガスが抜けてしまっていれば、隠蔽配管で漏れていることも考えられます。(これは最悪)
また冷媒管(隠蔽配管)に残留する冷凍機油(コンプレッサーオイル)と長年使用されたことにより出た圧縮機(コンプレッサー)の金属粉などの残留量にも関係するんです。
そして冷媒管を循環している冷凍機油はエアコンの調子が悪いと残留量が増加。
古い冷凍機油やそれに混じっている金属粉などが多ければ新しいエアコンの寿命を短くする恐れがあります。
冷房運転をなるべく長時間してこれ以上の能力は出ないというところでポンプダウンを開始しました。
パイプを外して多少のオイルが残りましたが色等問題なさそうです。
これ中身が折れているかもしれませんね。
取り付け時に無理に曲げたんでしょうね、折れてます。
こういうのも能力低下の原因です。
軽くパイプを引いてみましたが少ししか出てきません。
お客さんにも確認していただき、その場で修正を試みます。
完全には戻りませんがなんとかなりました。
パイプ断面が2:3より円形であれば大丈夫です。
とりあえず断熱を戻してテーピング
取り付けるときはパイプと電線を延長する必要があります。
こんな豪快にむかなくても・・・これじゃそのまま使えない。
こちらもボックスを設けて電線を接続する必要がありますね。
壁の中には塩ビ管があってそこに差し込まれているのですが、この部分は結露して壁内に水滴が落ちていると思います。
アップ
結束バンドだけで断熱材を固定しているため隙間があります。
テーピングしてないと設置当時は隙間がなくても断熱材は時間が経つと縮んでしまうんです。
断熱不良ですね。
銅管に折れやつぶれがないかスプリングベンダーを差し込んで確認
こちらは大丈夫でした。
撤去は完了。
エアコンの取り付け状態はイマイチでしたが、隠蔽配管の再利用は可能と判断しました。
なるべく加工を少なくできる機種を選んでいただきます。
地面に置かれた室外機もアースは接続されていませんでした。
ということは今度のエアコン取り付け時はアース工事も必要ですね。
いやはや、やること盛りだくさん。
設置工事は大変そうですね😅ってやるの自分か🤣
http://kato-aircon.com/
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