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2020年5月31日 (日)

壁の強度に合わせた機種選定

横浜市南区にてエアコンの交換作業の依頼をいただきました。
ありがとうございます😊

ここのところ作業が忙しくブログの更新が少なくなっています😅

まずは取り外し工事(撤去のみ)に伺いました。
撤去するエアコン
通常屋外で使用する配管化粧カバーが使われてます。

建物はマンション。
エアコンを設置したのはどこかの量販店さんの下請けでしょうか。

なぜ今回取り付け工事まで同時に行わないかというと、お客さんが購入される予定の室内機が重くて高さより奥行きが大きいタイプなので壁の強度に問題ないか確認するためです。

エアコンを買ってしまってから「これは付けられませんね」なんてことになってしまうと大変ですからね。

化粧カバーを取り外します。
化粧カバーを外すと雑な施工が・・・
これまた雑な施工ですね。

ドレンホースには断熱を使用せず防湿テープでごまかしています。

できれば室内側も穴をパテで埋めたほうがいいのですがしてません。

パイプと壁がやけに黒ずんでます。

室外側のカバーを外すと
配管化粧カバーを外すと穴が埋められていない
でたー!😆パテ埋めなし!

換気扇を回せば外気が室内へツーツーですわ。
そりゃあパイプも黒ずむわけです。

化粧カバーも室内用のものに交換のため撤去し寸法などを測定します。
配管化粧カバーを設置するため寸法を確認
黒くなった壁がうまく隠れるか微妙です。

撤去が終わって問題の壁の強度を確認します。

壁の表面は9.5~12.5mm厚の合板でねじだけでも固定できそうです。

しかし
躯体から壁表面まで40mm
躯体から壁表面まで40mm。

壁の下地がコンクリート表面にボンド固定されている可能性が非常に高い。

また築年数から新築当時は現在のような重い室内機は存在していなかったので、それほどの強度は期待できません。

周囲を見ると石膏ボード部分と合板部分のクロスに段差が生じているのが気になります。

ここへ重く奥行きのある室内機を取り付けるのは危険。
壁の合板ごと躯体からはがれて落下する最悪の事態も想定できます。

提案としては躯体にアンカーを打ち込むか、軽くて薄めの機種にするかのどちらかということでお話ししました。

躯体にアンカーというとやはり管理組合の許可が必要。
この許可が下りるマンションは少ないんですよ。

でも軽くて薄めの機種というと省エネ性能が劣るためそこはお客さんも譲れないといった感じ。

そこで「こういう機種もありますよ」とダイキンのリソラを紹介しました。
軽くて薄く、省エネ性能も許容範囲のようです。

数日検討いただきリソラに決定した旨ご連絡いただきました。

そして取り付け工事。
室内機を取り付けて配管
配管化粧カバーの受けを付けたら室内機を掛けて配管。

化粧カバーの中に収まる部分でテープを巻いているところがありますが、ドレン排水勾配確保と穴のパテ埋めの際、隙間を少なくできるためです。

そして取付完了。
ダイキンのリソラ設置完了
やっぱり薄いですね。

壁への負担が少なく安心です。

近頃多い奥行き”ドカーン”の存在感たっぷりのものと比べスタイリッシュ。

エアコンは冷房能力5.6kWと大きめで、これだけ薄いと風量不足などが心配になりますがファンも設計し直してその辺はクリアできているみたいです。

室内機の内部をホコリ(粉塵)だらけにしてしまう自動フィルター掃除機能がないのも好感が持てます。

壁の黒ずみも化粧カバーでうまく隠れました。

コンセントと電圧切替が終わって試運転も問題なく完了😊

マンションなどではたとえ壁が補強されていてもそれが貧弱なものであったり様々です。

補強が薄ベニヤだったり、合板を石膏ボードの裏に貼り付けているだけだったりと重い室内機を取り付けるには強度不足のところが多いのも実状。

性能だけ比較して「省エネで機能も充実」と建物の状況を考えず購入してしまうと失敗するかもしれません。

Katoairconservice_mark160
http://kato-aircon.com/

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