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2020年5月 8日 (金)

エアコンの原理は難しくない?(6)

今回は蒸発です😊

エアコンの原理についてはこれで最後になります。

ヒートポンプサイクルの蒸発

前回までご覧になられていればどこかはわかると思いますが
室内機の熱交換器
冷房時は室内機の熱交換器です。

膨張弁から流れてきた冷媒は低温低圧の半液です。

そこへ室内機のファンで送風します。

冷媒は半液だったものが部屋の空気中の熱を吸収しながら(奪いながら)蒸発します。

それに加え、圧力が低いので蒸発しやすい状態なんですよ。
例えば、よく聞くのが富士山の頂上では大気圧が低いのでお湯を沸かしても80℃台で沸騰蒸発してしまうといいます。
圧力が低ければ沸点がさがり蒸発しやすいということですね。

蒸発時に熱を奪うことをメーカーの講習などでは「暑い日に打ち水すると涼しく感じる」などと説明しています。

これを子供でも感覚でわかるのは屋外でプールなどから出たとき体に水滴が付いているときはすごく寒く(ガタガタブルブル)感じるのに乾いたとたんに暑くなるということがありますね。

室内機から出てくる風が涼しいのはこのためです。

膨張弁からきた冷媒が低温、低圧なので蒸発器で効率よく吸熱(熱の移動)、蒸発(状態の変化)します。

熱交換器で冷媒は低温低圧半液から低温低圧ガスへと変化。
蒸発器の図
再度コンプレッサーの吸入へと戻っていきます。

サイクルの対面にある凝縮器とはこれまた全く逆の役割ですね。

このとき蒸発器でも凝縮を起こしているところがあります。

上の図にある熱交換器表面。
この部分には部屋の空気中の水分が冷やされて凝縮し結露します。

この水が夏に屋外に排水されているドレン水です。

エアコンのヒートポンプサイクルでは冷媒の”温度”、”圧力”、”状態”の3つが変化し熱を運んでいること(ヒートポンプ)が少しは感じ取れたでしょうか。

熱が温度として伝わる(顕熱)だけでなく、冷媒の状態の変化で伝わる(潜熱)という考え方も必要です。

最後にヒートポンプのサイクル図に冷媒と熱の動きを書き入れてみました。
ヒートポンプの冷媒と熱
やっぱり難しい?😅

これは冷凍機や車の冷房などでも冷媒は変わりますが原理は同じです。

Katoairconservice_mark160
http://kato-aircon.com/

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