エアコンの原理は難しくない?(3)
ヒートポンプに流れる冷媒がどのように変化するか・・・
今回は圧縮での冷媒の変化😊
なおこの先、冷媒の”圧力”、”温度”、”状態”の3つを同時に想像することが必須となります。
状態は”液”(液化した状態)や”ガス”(蒸発した状態)などです。
圧縮はエアコンの心臓部ともいわれるコンプレッサーで行います。
圧縮には大きな力が必要なためエアコンの電力消費のうちほとんどがここで消費されます。
停止しているときの冷媒圧力は周囲の温度に影響されて変化しますが20℃程度の環境で1.4MPa(メガパスカル)位です。
(現在のルームエアコンの場合)
コンプレッサーが回り始めると冷媒サイクルに高圧と低圧という圧力差ができます。
高圧側は停止時よりも高く、逆に低圧側は低くなります。
コンプレッサーは圧縮と同時に冷媒を循環させるポンプの役割を果たしていて、吐出管からコンプレッサーの対面にある減圧弁(膨張行程)までが高圧、そして減圧弁から戻って吸入管までが低圧。
減圧弁は冷媒の通り道がとても狭いのでこのような圧力差が生じます。
なので
高圧となるのはコンプレッサーの圧縮吐出力。
低圧となるのはコンプレッサーの吸入力。
です。
冷媒はコンプレッサーに低圧ガス(ガスは蒸発した冷媒)で吸入、圧縮されて高圧ガスで吐出。
もしコンプレッサーに蒸発不足の液状の冷媒が多く吸入されると液バックなどといって、圧縮しシリンダ内が液で満たされた瞬間に衝撃で破損😱します。
そして圧力に加えて変化するのが冷媒の温度。
おおよその参考値ですが吸入での温度が5℃位だとすると吐出は80℃位。
圧縮することで一気に上昇します。
これは自転車のタイヤに空気をいれるポンプなどでも起こりますね。
力強く空気を入れているとポンプが熱くなります。
コンプレッサーの吸入は低温低圧ガス(温度、圧力、状態)、吐出は高温高圧ガス。
これがヒートポンプには欠かせない要素です。
http://kato-aircon.com/
« 室内機が外れた | トップページ | エアコンの原理は難しくない?(4) »
「エアコンの構造」カテゴリの記事
- 冷暖房を切り替える弁(2022.11.25)
- ブラシレスDCモーター分解(2022.09.23)
- バルブのキャップ(2022.03.17)
- エアコンの原理は難しくない?(6)(2020.05.08)
- エアコンの原理は難しくない?(5)(2020.05.07)