エアコンの原理は難しくない?(5)
今回は膨張です😊
圧縮がコンプレッサーで行われているため、膨張もさぞ大掛かりな機器なのではと思われるかもしれません。
膨張弁とか減圧弁と呼ばれます。
単に冷媒サイクルの途中に狭く通りにくい部分を作って流量を絞っているだけです。
画像の電子膨張弁は現行のルームエアコンではほぼあたりまえの装備で、半導体センサで冷媒の温度を検知し電子制御でステッピングモーターを回し膨張弁の開度を調整するため冷媒流量制御範囲が広いのが特徴です。
以前は電子制御ではなく、感温筒という封入ガスを使った冷媒温度検知部とそのガス圧でダイアフラムを動作させ弁の開度を制御する機械式の膨張弁(応答性、耐久性が低い)や、冷媒温度検知を行わないキャピラリーチューブ(内径1mm程度の管で古くなるとよく詰まる)だけのものが多く存在しました。
絞られた狭い部分を冷媒が通るためコンプレッサーの吐出から膨張弁入口までが高圧になり、膨張弁出口からコンプレッサー吸入までが低圧となります。
コンプレッサー(加圧、圧縮)とは反対の減圧、膨張の役割をしています。
冷媒が膨張し蒸発し始め温度は低くなります。
これらのことからコンプレッサーとはまったく逆の存在であることがわかりますね。
凝縮器で液化した中温高圧の液冷媒が膨張弁を通過すると低温低圧の半液へと変わります。
これが膨張です。
http://kato-aircon.com/
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