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2020年4月15日 (水)

これはちょっとひどい・・・

以前よりお世話になっているお客さんの紹介でエアコン工事の依頼をいただきました。
ありがとうございます😊

東京都国分寺市へエリア外出張です。

今回は取り外し工事。

現地でお客さんにお伝えできなかったこともブログで確認していただければと思います。

取り付けたのは某有名量販店だそうです。
某有名量販店で取り付けたエアコン
パイプの取り回しがいかにも・・・

室外機側(すでにパイプのテープはほどきました)
取り外す室外機やパイプ
言うまでもなくテープは上下逆巻きでした。

そのためテープの中は結露水や雨水で濡れてました。

ガスを室外機に回収するためカバーを外すと
ケーブルの外装シースをむき過ぎている
びろ~ん・・・

ケーブルの外装シースがむき過ぎで中身の電線が出てますね。

本来は金属のカバーでシースを押さえて接続端子台に負担がかからないようにしなければなりません。

ガスを室外機に戻すためバルブキャップにスパナをかけると”スルッ”と負荷なくまわってしまいました。
手締めです。
室外機のバルブキャップが締められていない
手締めではここから少しずつガスが漏れます。

ガス回収もおわって電線を端子台から抜くと
短い・・・
電線のむきが短い
10mm位です。

このエアコンは18mmなのでかなり短いですね。
接触不良で過熱することがあります。

しかも3本の長さがばらばら。

銅管を外して3分管(太いほう)のフレアをみます。
3分管のフレアに段つきがある
段がありますね。

3分管は他の太さの管に比べてカエリによる段つきが起きやすいのですが、ある方法でこれを少なくできます。
まだそういうことを知らないのでしょう。

2分管
銅管内に出たバリ
これはひどい・・・

フレア加工中に出たバリが管内に出ています。

ガス漏れにつながるだけでなく、真鍮でできたバルブ側に傷を付けてしまうことがあります。

また冷媒サイクル内はゴミなどを嫌うのでこれが流れると不具合の元です。

室内のパイプに巻かれたテープをはがすと
室内のパイプのテープをはがすと

でた!防湿テープ
化粧テープの中に巻かれた防湿テープ
このテープを断熱材と思っているのでしょうか?

これは空気に接する面に巻くから表面の結露を防ぐことができるのであって断熱材ではありません。

ドレン管にも巻いてありますが断熱材を持ってないんでしょうかねぇ。

この防湿テープも他のメーカーに付属している別の家で余ったものを使ったのでしょう。
このエアコンのメーカーでは付属していないものなので。

冷媒管接続部にも巻かれた防湿テープをはがすと
断熱の仕方が悪く冷媒管接続部が露出
断熱材に隙間があって銅管が露出してました。

断熱不良です。

ここでもさらに施工時間短縮のために手抜きをしていることがわかります。
先ほども触れましたがこのメーカーのエアコンには防湿テープは付いておらず、そのかわり”保冷用断熱材”というものが付属してきて室内機の接続部を巻くことになっています。

その断熱材は据付説明書と共に持ち帰って捨ててしまったのでしょう。

据付説明書は本来お客さんに渡すものですが指摘を恐れてそのようにするところがあります。
元請け側からそのように指導されていることさえあるんですよ。

電源コードに巻いたままのビニタイ
エアコンの電源コードに巻いたままのビニタイ
これすら外さないとは・・・

本体に貼ったままの輸送用テープ
室内機に貼られたままの輸送用テープ
・・・

お客さんは”この青いのなんだろう?”と思っていたそうです。

これだけ手を抜き雑に工事すれば1時間位で終わらせて帰ったのではないでしょうか。

なんやかんやで取り外しは完了。

穴のフタはお持ちでないので内外ともパテでふさぎました。
エアコンパテで穴ふさぎ
この部分は通常の降雨で雨水のあたらないところなのでパテだけで問題ありません。

なんだかエアコンに限らず工事業界というのは昔から手抜きが横行、標準化してますね。
親方から子方へその精神が受け継がれ、さらに新しい手抜きを編み出す悪循環。

元請けが自社の利益のために業者を安く使うことが元になっているような気がします。

Katoairconservice_mark160
http://kato-aircon.com/

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