ウッドデッキ設置に伴い室外機移設
お庭にウッドデッキを設置されるとのことで室外機移設の依頼をいただきました。(川崎市中原区)
ありがとうございます。
移設する室外機はこちら
こちら全体にウッドデッキを作るためだそうです。
お客さんと事前に相談し基礎部分を配管。
あまり見えないのでパイプはテープ巻き仕上げでおこないます。
動作確認等おわったら室外機の取り外し
冷媒ガスを室外機に戻します。
そして銅管の接続を外すと・・・
なんかネバネバしたものが付けてある。
エアコンの資材店に行くと売ってますが、こんなもの使わなくても普通はガス漏れしません。
このエアコンを取り付けた人は接続ナットの締め付けが緩いのでトルクレンチを使っているのでしょう。
世の中にはトルクレンチを信仰されているかたが多いですからね(笑)
元請けからの指示で使用を義務付けている場合もあります。
施工初心者ならば使った方が漏れは少なくなるでしょう。
でも自動車や建築と異なりエアコンの場合はナットなどの大きさに対しトルク設定が低いためトルクレンチを使うと、部材や施工環境、使用する人によってバラツキが出てしまうんです。
ナット側(銅管側)を見てみます。
ナット内側の銅の部分が接触してガスが漏れないようにシールされます。
この銅はパイプが広げられた(フレア)部分です。
これも拡大
フレア表面に接触している部分とそうでない部分がありますね。
これもトルクレンチを使用することにより起こる接触ムラ。
この状態では何年もかけてガス不足に至るスローリークの元になります。
圧力が高い時だけ漏れたり、温度(金属伸縮)によって漏れたりと厄介なことになるんですよ。
トルクレンチはよい条件がそろってないと安定した締め付けはできません。
まあエアコン工事にその”よい条件”を求めてもムリですが・・・
それで心配になってガス漏れ防止剤を塗布したのだと思います。
室外機を移動すると
ドレンの音止めに使用される逆止弁が付けてありました。
ここは一戸建て。
マンションのような気密性はないので必要ないと思いますが・・・
これも用心で付けたんでしょうか?
もしかするとこれも元請けからの指示で強制的に付けさせられているかもしれません。
まあ虫よけにはなるかもしれないので再使用します。
お客さんに取り付けた人から説明を受けたか確認すると、どうやら付いていたことも知らなかったようです。
この逆止弁、毎シーズン掃除しないと詰まって室内機から大量の水漏れを起こします。
付けるなら必ずその旨お客さんに伝えなければなりません。
ちょうどいい機会なので掃除してもらいました。
汚れがかなりこびりついていたとのこと。
作業を続けます。
室内機と室外機を結ぶケーブルは延長せず交換するため室内機端子台から外します。
このあと新しいケーブルを通して接続しました。
冷媒管(銅管)も短いのでこちらは延長します。
まずは銅管を拡管器で広げます。
工具名は”スウェージングツール”なんていいます。
広げます。
ルームエアコンのパイプは細いのでこのスウェージングツールが最適。
ほかにエキスパンダーという工具もありますがかなり慎重にやらないと広げた時に銅管が割れます。
このエアコンは冷媒がR32で燃性があります。
取り外し前のガス回収でほとんど残ってはいませんが念のため窒素で一旦勢いよく吹かして追い出します。
その後、微量に窒素を送りつつ溶接します。
窒素は20mのホースで作業車に積んだボンベから使用しました。
画像の右上に見えているのは溶接用の酸素ボンベです。
溶接部分は黒くなってますね。
でも管内は窒素で充満しているのでピッカピカなんですよ。
工事完了。
ウッドデッキが設置されると手前下のパイプは見えなくなります。
試運転チェックはすべて正常。
ドレンの逆止弁は
ウッドデッキが付いてもメンテナンスできる位置へ取り付けました。
しかし逆止弁を結束バンドで固定したのですが帰ってから弁の動きの妨げになる可能性があることに気付き、大丈夫だとは思いますが念のため後日寄ってちょっとだけ修正させていただきます。(こういうこともあります😅)
― 後日 ―
はじめはオレンジ色の位置で固定したのですが結束バンドの締め付けで真夏には逆止弁のケースが変形し弁の動きを妨げる可能性があったため上部へ変更。
弁部分の脱着も容易になり掃除(メンテナンス)もしやすくなったと思います。
http://kato-aircon.com/
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