エアコンのPAMってなに?
前回の修理記事で出てきた”PAM”。
通称:パム
エアコンの室外機の中の重要部品であるコンプレッサーを駆動させ回転数を制御するインバーター。
PAMというのはこのインバーターの制御方式のひとつです。
実際にはたまたまエアコンで有名になっただけで、そもそもモーター制御の種類のひとつですね。
十年一昔といいますが二昔以上まえからある古い技術です。
エアコンではじめに搭載したのは日立。
(↑これも20年以上前)
当時は”パムだ、パムだ”と宣伝されて室外機にもPAMの文字がでかでかと付いていた記憶があります。
このPAMというのはPulse Amplitude Modulation(パルス・アンプリチュード・モジュレーション)の略でモータへ加えるパルスの電圧を変える方式です。
はっきりいってこれじゃなんのことだかさっぱりわかりませんね。
日本語ではパルス振幅変調。やっぱりわからん。
文字的にはラジオのAM放送がAmplitude Modulation(アンプリチュード・モジュレーション、振幅変調)方式ですがその頭にPのパルスが付いたもの。
はい、もっとわからなくなりましたね😅
小難しい話になってしまうのでその辺は省略してどんなものか簡単に・・・
以前からあるインバーターはPWM方式。
Pulse Width Modulation(パルス・ウィズ・モジュレーション、パルス幅変調)の略でモーターへ加えるパルスの幅(width)を変える方式です。
深く考えず、この辺は”ふ~ん”くらいで流してください。
PWM方式は低回転では不安定で効率が悪く、また回転もあまり上がらないというイマイチな特性がありました。
そこで出てきたのがPAM。
PAMはPWMに比べ効率のよい安定した低回転を実現でき、更なる高回転も対応可能になりました。
PWMで制御するよりもコンプレッサーが広範囲に対応できるということです。
これにより冷房、暖房能力の幅も広がり、ある時は低回転で省エネに、必要な時にはより高回転で高能力へとなります。
寒冷地でエアコンの暖房が使用できるようになったのもこのPAMによるものといわれています。
しかもPAMは力率が高い。
テレビのコマーシャルの所為かPAMは名前だけが先行して当時も”よくわからないけどいいらしいよ”というレベルの認知度でしたね。
これはエアコンのコンプレッサーを駆動(電力供給)するパワーモジュールです。
IPM(インテリジェント・パワーモジュール)
大きさは縦方向4cm×横方向2.5cm程度。
以前は単にパワーモジュール(PM)というものでしたが、PAMではインテリジェント(お利口さん)の”I”が付けられます。
増幅するだけでなく制御も担う機能が備わりました。
発売当初はまだ基板に乗らず別に設置されていたような記憶があります。
こんなかわいらしい部品ではなく大きく重いモジュールの上に更にインテリジェントの基板が乗って異様な存在感がありました。
なんかキカイダーの頭のような(古!)
それがこんなに小さくなって、これも技術の進歩ですかね😊
いつからかは知りませんが実際にはPWMとPAMをうまく組み合わせて使われています。
http://kato-aircon.com/
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