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2020年1月

2020年1月31日 (金)

実験。コンバーターの倍電圧整流

先日こちらで交流を直流に変えるコンバーターの実験を行いました。

それに引き続き今回は”倍電圧整流”です。

すみません、電気回路が苦手な方にはちょっと難しい内容です。

前回の実験で交流を直流に変換し平滑すると交流電圧の最大値がほぼ直流の電圧になることがおわかりになったかと思います。

エアコンに搭載されているコンバーターからは直流約280V強の電圧が出ます。
インバーターで使用するにはこれくらいの電圧が必要。

でもエアコンで100V電源の場合、交流の最大値は約141V程度。
これでは直流もこの程度の電圧しか出せませんね。

まずは普通の全波整流回路を見てください。
全波整流、平滑回路
基本回路はこんなふうになっています。

これが前回の実験で使用した回路。

左の交流電源が100V(実効値)であれば右の直流出力は約141Vです。

この直流をオシロ(オシロスコープ)で見てみましょう。

コンセントの100Vをそのまま使うのは危険なので実験用電源を使用し1/10の交流電圧10Vで行います。
(実際には10V強出てますが😅)

すると
オシロに表示された14.5Vの直流
交流電圧(実効値)の√2倍(最大値)に近い14.5Vの直流が見えます。
(交流が10V強のため14.1より0.4V大きくなっています)

例えば電源の交流電圧を倍にすれば出力する直流電圧も倍になります。

エアコンで言えば電源200Vにすればインバーターに使用できる直流約283Vが得られます。
でもそれではエアコンは全部200V電源でないと使えませんね。
それとも大きなトランスを搭載して200Vに昇圧するか・・・そんなコストかけられません😆

そこで使用されるのが倍電圧整流回路。

これはエアコンでよく使用される倍電圧整流回路
倍電圧整流回路
これは部分的な基本回路です。

これを実際に作ったのがこれ
倍電圧整流回路の実験
実験なのでかなりテキトウ😅ですが回路は間違いありません。

そして今度は同じ交流10Vを加えこの倍電圧整流回路を通してオシロで見ると
オシロで見た倍電圧整流後の直流
前回の波形(?)もピンク色で同時に表示。

倍の29Vになってますね。

たったこれだけで倍電圧になりました。

どうしてこうなるのか・・・🤔

先ほどの倍電圧整流回路からコンデンサを外します。
倍電圧整流回路から平滑コンデンサを外した回路
直流出力側の1線を”a点”としました。

今度はこのa点を基準にオシロで見てみましょう。

a点を基準として+側にオシロのプローブを接続
オシロのプローブを接続

これでどうなるでしょうか。

波形を見てみます。
オシロで見たプラス側半波整流
あれ~、なんか山と山の間に平坦なところがありますね。

これを半波整流といいます。

では-側はどうでしょう。

a点を基準にプローブを-側に接続
プローブを接続

波形は
オシロで見たマイナス側半波整流
おっとこんどはさっきと逆に谷と谷の間に平坦なところがあります。

ここに+側の波形を表示させると
プラス側とマイナス側の半波整流波形を重ねてオシロに表示
交流電源の正弦波になりました。

なのでプラス側の山のてっぺんは14.5V。
そしてマイナス側の谷の底は-14.5V。

あ、わかっちゃいました?

プラス側半波整流波形にこんどはコンデンサを付けたときの波形を表示すると
オシロにプラス側半波整流の平滑前と後の波形を表示
平滑され14.5Vの直線になりました。

マイナス側も同様に
オシロにマイナス側半波整流の平滑前と後の波形を表示
-14.5Vの直線ですね。

+と-の直流同士は
オシロにプラス側とマイナス側の直流を表示
このように互いに29Vの電位差が生じています。

これが倍電圧になる仕組みです。

この原理で電源100Vのエアコンでも室外機の中のコンバーターには直流280V以上の高電圧がかかります。
開けると”!高電圧注意”や”直流300V注意”などと注意喚起してあります。
触ったらエライこっちゃです。

詳しい方は倍電圧整流回路を見てブリッジダイオードである必要はないことに気付いたかもしれません。
ダイオード2個でもできますね。

しかしエアコンではブリッジダイオード(ダイオードスタック)を使っています。
万一のときコンデンサ保護になるためでしょう。

ということで今回も実験終了です😊

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2020年1月29日 (水)

やっぱり。室内機熱交換器ガス漏れ

エアコンの暖房が出ないとの依頼をいただき点検に伺いました😊(川崎市内)

エアコンはリサイクルショップで購入し取り付けてもらったとのこと。
製造から約7年経過したシャープ製スタンダードタイプ6畳用。

とりあえず症状を見てから圧力測定。

停止時でまだ1MPa近く圧力がありますが、この圧力だけではガスの量はわかりません。

運転します。

圧力計の針の動きで膨張弁に異常がないことを確認してガス不足(ガス漏れ)と判定。

続けてリークディテクタ(ガス漏れ検知器)を使い漏れ箇所を探します。

室内機の周囲がやたらと漏れ反応がでます。
しかし場所の特定まではできませんでした。

パイプの接続部も若干のリーク痕がありここもあやしい。

そこで今回はお客さんへ3つの選択肢を提示しました。

一つ目は室内機熱交換器のガス漏れの可能性が高く、その場合エアコン本体よりも高い修理費なのでこれを機に買い替える。

二つ目は若干のガスの費用はかかるがより正確な確認のため補充して再度検知器で検査。

三つ目はそれなりの費用はかかるがとりあえずパイプの接続部を全部直してからガスを規定量入れて様子を見る。(これはある種の賭け)

検討していただいた結果、二つ目のガスを補充し検知器で再度検査となりました。

室外機
ルームエアコン室外機のガスを入れるポート
このサービスポートからガスを入れます。

ここでリークディテクタの検知能力を引き出すための作業をしました。(作業内容は省略)

ガス入れ
漏れ検査用にガスを計量して注入
どれくらい入ったか計量しながら行います。

注入が終わったら検知器であたります。

まずは接続部
パイプの接続部をリークディテクタで検査
う~ん、反応が出ませんね。

念入りに検査しているといきなり”ピピピピピ・・・”と反応が出ました。

おっ、接続部漏れか?

今度は室内機を調べます。
室内機をリークディテクタで検査
すると接続部より強力に漏れ反応。

やっぱり室内機でした。(ガックリ⤵)

どうやら接続部の反応は室内機から出たものを吸い込んだためのようです。
なんたってこのリークディテクタは年間3gの漏れを検知する能力がありますからね。
(このエアコンのガス封入量は800g程度)

エアコンのガス漏れ量は一定ではなく速くなったり遅くなったり一時止まったりと、これが厄介なんです🤔

これでわからなかったら次の手を考えてましたがそれは使わずに済みました。

近年、ルームエアコンのガス漏れ点検をして一番多いのが今回のような室内機の熱交換器からの漏れ。

スタンダードタイプのエアコンでは熱交換器を交換、ガス入れを行うとエアコン本体と同等かそれ以上の金額になります。

それならエアコン買い替えですね。

こちらが片づけをしている最中にお客さんは新しいエアコンをネットで注文されていました。
次回は工事に伺います。

― ルームエアコンの設計寿命は10年 ―

ものにもよりますが10年近く使用したのであれば高額修理はお勧めしません。

あと数年もすれば別のところが故障すると思いますし、その時メーカーに補修部品がなければ確実に廃棄となります。

そのため少額で済むならともかく、高額修理の場合買い替えるのがベターです。

なお工事に多額の費用がかかるような複雑な施工の場合やエアコン本体が高額の場合、やむをえず修理ということもあります。

メーカーの補修部品の保有期間は製造打ち切り後だいたい10年。
毎年のようにモデルチェンジするため製造から10年と思った方がよいでしょう。

どの道を選ぶかよ~く比較検討して損のないようにしてくださいね。

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2020年1月27日 (月)

エアコン買うのは量販店?ネット通販?

エアコンを買うのは量販店?それともネット通販?

エアコンを買おう!、買い替えよう!となったとき、みなさんは量販店派ですか?それともネット通販?

インターネットの普及した現在では通販を利用して購入される方も大勢います。
当店へ工事を依頼されてくる方のほとんどはネット通販ですね。

でもたまに量販店で買ったものを工事はそちらに頼まずにこちらへ依頼されてくることもあります。
理由は多分書かなくても皆さんおわかりでしょう。

わたしがエアコンを購入する場合はやっぱりネット通販。

いままでも知り合いのところを含めて10台以上購入したことがあります。

インターネットが不得意なお客さんのところでは購入手続きを手伝うこともしばしば。

ネット通販を選ぶ最大の理由は価格の安さでしょう。
メーカーから直送されてくることも割と多いので倉庫や店舗、人件費といった経費を抑えられますからね。

それと店へ出向かなくても簡単に購入できる手軽さ。
手続きが終わればエアコン本体(室内機と室外機)が宅急便で送られてきます。

当店のお客さんにはいろんな量販店へ見に行ってどれにするか決めたらネットで買うという方もいます。

まあ、いまではメーカーサイトで機能やスペックを詳細に知ることもでき比較も簡単です。

― 量販店仕様のエアコン ―

エアコンには”量販店仕様”なるものがあるのをご存知でしょうか。

量販店仕様と本来のメーカー仕様(以下メーカー仕様)があります。

同じものなのに双方で型式(型番)が違うんですよ。

ネット通販ではどちらの仕様も購入することができます。

また、メーカーサイトを見るとだいたい初めに出てくるのが量販店仕様のページ。
そしてわかりにくいように”[その他の名称]仕様”で別ページが用意されていてそちらがメーカー仕様です。

それでも中には量販店仕様の型番を検索しても出てこないメーカーもありますね。

その他には量販店仕様に販売店の頭文字(アルファベット)が加えられたものも存在します。

では量販店仕様とメーカー仕様に違いはあるのでしょうか。

メーカーに聞いてもおそらく”同じもの。型番を分けているだけ”と言われるかもしれません。

でも業者の目はごまかせませんよ😁

調べると製品仕様や電気配線図をみてもほとんど同じ。
一般の方は流通ルートが異なるだけでやはり同じものと思うでしょう。

ところが詳細仕様をよ~く見ると許容配管長、許容高低差、チャージレス配管長(ガス補充不要の配管長)の欄だけが異なります。
(メーカー仕様の方が許容長などが長い)

やはりどこかに差があるということですね。
でなければ同じ型番を使うはずです。

これを見て何が異なるのか少し考えました。

電気配線図をみてもすべて同じ回路。製品質量や大きさも同じ。電気特性も同じ。封入ガス量も同じ。
ということで表立ってのちがいはありません。

量販店仕様は製造費を抑えて安く造られたものと思いますのでその辺をよく考えると・・・

コンプレッサー?・・・まじか・・・

う~ん、これしか思い浮かばない・・・

許容配管長などの差はこのほかの部品を変えてもあまり変わることはないでしょうし製造費用の節減にはほとんど寄与しません。

しかし心臓部ともいえるコンプレッサーは車でいうところのエンジンに相当するエアコンを構成する部品の中でも一番高いパーツ。
しかもモノによって許容配管長などの差になります。

これを安価なものにすればエアコンの価格を抑えられ実店舗で販売してもそれなりの利幅を確保できるのではないでしょうか。

あくまでも推測に過ぎませんが。

昔、某エアコンメーカーさんは冷媒の流れを制御する部品を、量販店仕様には安価な”キャピラリーチューブ”(細いストローみたいなもの)、メーカー仕様には高価な”電子制御膨張弁”を搭載していました。

さすがにこんなあからさまな違いがあるとまずいですよね。
それでも当時メーカーさんに確認すると”同じもの”の一点張りでしたから。

ネット通販ではメーカー仕様品を安く購入することができます。

あとはよく比較検討していただき、どちらを選ぶか、どこで買うかは自由です。

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2020年1月26日 (日)

交流から直流への変換実験

インバーターという言葉は多くの方がご存知と思いますがコンバーターというのはどうでしょうか。

ホームセンターやカー用品店でもインバーター電源とかは売ってますね。

インバーターは一般向けには直流を交流に変換して家庭用電気製品を使えるようにするものが多く出回ってます。

エアコンでは主に室外機の中でコンプレッサーを回すために使用されています。

ならばコンバーターとはなんぞや?
はいこれは直流の電圧を変えたり(DC-DCコンバーター)、交流を直流に変換するもの(AC-DCコンバーター)をいいます。

エアコンのインバーターは電源50/60Hzの電気をコンバーターで一旦直流にしてそれを再度インバーターで任意の可変周波数に作り直しコンプレッサーを回しコントロールしているのです。

ではコンバーターはどのようにして交流を直流に変えるのか、先日の修理で出た撤去基板があるこの機会にパーツを拝借し基本回路でその実験をしてみます。

波形を見ながらやろうと思うので
簡易型オシロスコープ
この簡易型オシロスコープを使います。(以下オシロ)

オシロの画面をカメラで撮るとよく見えないので本体で保存した画像を使用します。

エアコンの基板にあるダイオードスタック
エアコン室外機の基板に付いているダイオードスタック
これを拝借します。

この部品は整流ダイオードともいいますね。

取り外したダイオードスタック
基板から外したダイオードスタック
端子は左から+、~、~、-となっています。

この”~”(交流のマーク)へ交流を加えると”+”と”-”から直流を取り出すことができます。

なお、”+”と”-”へ直流を入れても”~”から交流は出てきませんのであしからず😄

ここで詳しくは書けませんが中に4つのダイオードがブリッジ接続されています。

実験にはまず交流電源が必要ですね。

コンセントの100Vを直接使用するような危険な事はできませんので
自作実験用変圧器から50Hz、13Vを出力
自作の実験用変圧器を使用します。

この変圧器から今回は13Vを出して使います。
(ロータリースイッチよるタップ切替式)
周波数はコンセントと同じ50Hzです。

ではまずダイオードスタックの交流入力に電源から来た13Vを接続し、同じところへオシロのプローブもつなぎます。
ダイオードスタックへ交流13Vとオシロを並列接続
はやい話がオシロで電源変圧器から来た電圧波形を見ようということです。

変圧器で100Vから13Vへ降圧されてますが波形は変わりませんので。

では正弦波の波形です・・・
やすものオシロの正弦波波形
あれ?なんかサインカーブというにはちょっと微妙ですねぇ😅

やっぱりこのへんが安ものオシロです。

まあいいか。いいものなんて買えません。

画面高さの真ん中あたりが0Vで上がプラス側、下がマイナス側となります。
時間は左から右へと流れています。左端を0とすると右端が0.12秒です。

正弦波交流なので山のようにプラスへ、そして極性反転してマイナスの谷へと連続的に繰り返しているのがわかります。

ではこのときダイオードスタックの出力はどうでしょう。
オシロのプローブをダイオードスタックの出力へ接続
プローブを出力側へつなぎました。

どれどれこれできれいな直流が・・・

あれ?
正弦波の全波整流波形
なにこれ?

山の連続・・・険しいなぁ

でもこれで正常なんですよ。

ここで前の交流波形と重ねてみてみましょう。

オシロの機能で以前の波形と重ねて表示できます。
正弦波と全波整流波形を重ねて表示
ピンク色の波形が入力側の正弦波交流。

こうするとピンク色の谷が水色の山へと反転したのがわかりますね。

マイナス側が無くなって山だらけになったわけです。

上がったり下がったり激しいですが極性反転しないのでこれも直流。

このような整流の仕方を全波整流といいます。
(ほかにダイオード1コだけで行う半波整流というのもありますが正弦波のマイナス側にあった谷が消えてその部分は0Vフラットになるため山と山の間隔が広くなり扱いづらくなります)

でもこれでは電圧変動が大きくて使い物になりません。

きれいにならして直流らしくしたいですね。

そこで登場するのがこれ
エアコンの基板に付いている平滑用コンデンサ
コンデンサです。

だれもが一度は見たことのある・・・そんなことないか😁

エアコン用なので容量も大きく1200μF×2つ。

でもこんな大きな容量を使うと危険。

うちにあった100μFの小さなものを使います。

これをダイオードスタックの出力へ接続
ダイオードスタックの出力へ接続したコンデンサ

コンデンサは加える電圧が上昇の時は電荷を蓄え(充電)、電圧が降下し始めると電荷を放出(放電)する性質があります。

この特性を利用すると波形はこうなります。
コンデンサで平滑されて一直線になった波形
一瞬、”波形はどこ?”なんてなりませんでしたか?

横一直線にきれいに平滑されてこれぞ直流って感じです。

前の波形と重ねます。
全波整流波形に平滑された直流を重ねて表示
全波整流波形の山のてっぺんがそのまま横一直線の直流になってますね。

コンデンサの作用で山のデコボコが埋められました。

電源が約13Vの正弦波なので山のてっぺんは約18V。
だいたい18Vの直流です。

エアコンの電源100Vの機種では全波整流して平滑すると141Vになります。

でも実際に室外機を開けて実測すると280V強程度になっています。
なぜでしょうか?これについてはまた別の機会へ。

割と簡単に直流に変換することができました。
ではこれをそのまま機器に使用できるのでしょうか。

最後にその実験をします。

小さな負荷に見立てた抵抗を接続します。
整流平滑している回路に負荷に見立てた抵抗を接続
これも転がってた適当な抵抗220Ωです。

さてどうでしょう。

ガタガタ・・・😱
負荷が接続されることでリップルが発生
せっかくのきれいな直線が台無し。

これをリップルといいます。
変化する電圧をリップル電圧。

これも全波整流の波形と重ねてみましょう。
全波整流とリップルの波形を重ねてオシロに表示
なんとなくわかりましたかねぇ。

220Ωの抵抗をつなぐ前は抵抗の高いオシロしかつながってなかったためほとんど無負荷でリップルは発生しませんでした。

しかし負荷となる抵抗を接続するとそこで電気を消費するため小さなコンデンサの容量(電荷を貯められる量)では放電量が不足し大きなリップルとなります。

しかも結構な発熱量。
やばい、早くやめないと破裂しそう💣

これでは使えませんね。

なぜエアコンでは大きく高容量のコンデンサが必要なのかこれでなんとなくわかるのではないでしょうか。

ちなみに半波整流の場合は山が全波整流の半分になって間隔が広がるのでリップルも更に大きくなります。

ちょっと長くなりました。これで今日の実験を終了します。

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2020年1月24日 (金)

エアコンのPAMってなに?

エアコンのPAM制御?

前回の修理記事で出てきた”PAM”。
通称:パム

エアコンの室外機の中の重要部品であるコンプレッサーを駆動させ回転数を制御するインバーター。
PAMというのはこのインバーターの制御方式のひとつです。

実際にはたまたまエアコンで有名になっただけで、そもそもモーター制御の種類のひとつですね。

十年一昔といいますが二昔以上まえからある古い技術です。

エアコンではじめに搭載したのは日立。
(↑これも20年以上前)

当時は”パムだ、パムだ”と宣伝されて室外機にもPAMの文字がでかでかと付いていた記憶があります。

このPAMというのはPulse Amplitude Modulation(パルス・アンプリチュード・モジュレーション)の略でモータへ加えるパルスの電圧を変える方式です。
はっきりいってこれじゃなんのことだかさっぱりわかりませんね。

日本語ではパルス振幅変調。やっぱりわからん。

文字的にはラジオのAM放送がAmplitude Modulation(アンプリチュード・モジュレーション、振幅変調)方式ですがその頭にPのパルスが付いたもの。

はい、もっとわからなくなりましたね😅

小難しい話になってしまうのでその辺は省略してどんなものか簡単に・・・

以前からあるインバーターはPWM方式。
Pulse Width Modulation(パルス・ウィズ・モジュレーション、パルス幅変調)の略でモーターへ加えるパルスの幅(width)を変える方式です。
深く考えず、この辺は”ふ~ん”くらいで流してください。

PWM方式は低回転では不安定で効率が悪く、また回転もあまり上がらないというイマイチな特性がありました。

そこで出てきたのがPAM。

PAMはPWMに比べ効率のよい安定した低回転を実現でき、更なる高回転も対応可能になりました。

PWMで制御するよりもコンプレッサーが広範囲に対応できるということです。

これにより冷房、暖房能力の幅も広がり、ある時は低回転で省エネに、必要な時にはより高回転で高能力へとなります。

寒冷地でエアコンの暖房が使用できるようになったのもこのPAMによるものといわれています。

しかもPAMは力率が高い。

テレビのコマーシャルの所為かPAMは名前だけが先行して当時も”よくわからないけどいいらしいよ”というレベルの認知度でしたね。

これはエアコンのコンプレッサーを駆動(電力供給)するパワーモジュールです。
エアコンのコンプレッサーを駆動しているインテリジェントパワーモジュール
IPM(インテリジェント・パワーモジュール)
大きさは縦方向4cm×横方向2.5cm程度。

以前は単にパワーモジュール(PM)というものでしたが、PAMではインテリジェント(お利口さん)の”I”が付けられます。

増幅するだけでなく制御も担う機能が備わりました。

発売当初はまだ基板に乗らず別に設置されていたような記憶があります。
こんなかわいらしい部品ではなく大きく重いモジュールの上に更にインテリジェントの基板が乗って異様な存在感がありました。
なんかキカイダーの頭のような(古!)

それがこんなに小さくなって、これも技術の進歩ですかね😊

いつからかは知りませんが実際にはPWMとPAMをうまく組み合わせて使われています。

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2020年1月23日 (木)

突然エアコンが停止→基板交換

エアコンを使用していたら突然暖房が効かなくなったとのことで点検に伺いました。(川崎市内)

リモコンで運転すると室外機が起動しようとするような音はしますがファンすら回りません。

メーカーはシャープ

室内機の点検モードでエラーを見ると
エアコン室内機のエラーコード表
”PAM電圧/電源電圧異常”です。

”PAM”(パム)ってなに?
PAMはインバーター制御方式の一種です。
パルス・アンプリチュード・モジュレーションの略で要は効率がいい方式とでも思ってください。

(ちなみにインバーター制御はモーターの回転数制御に使われます。一定速ではなく可変速で能力を上げたり下げたりできます。)

このPAMと言えば室外機内のコンプレッサーに使われているものと考えがちですが、もしかしたらファン制御用だったりするかもしれません。
いちおうメーカーに確認するとコンプレッサー制御用でした。

ここで安易に”ならば室外機の基板交換”と判断するとたまに痛い目をみるので注意。
エラーコードはあくまでなんのエラーを出しているかであって、故障個所を指しているわけではありません。

エラーコードで故障個所を判定するのは点検ではありませんからね。

ということで室外機を開けて点検。
室外機の外板を外して点検
なんか白い棒みたいなものがありますがカバーに貼り付けてあった発泡スチロールが劣化ではがれてました。

一番あやしい基板とその周辺を点検します。
エアコン室外機に搭載されている基板
コーティングされてますね。

基板の表面が薄く膜をはったように保護されています。
計測するにはこのコーティングをはがさないとできないので部分的に削り取ります。

エラーには”電源電圧異常”ともありますが基板の入力電圧に問題なし。

コンバーター(AC-DC変換部)の出力電圧は283V。(電源100V機なので倍電圧整流の通常値)
コンプレッサーが起動しようとするときも281Vとさほど変化がありません。
基板からはキーン・・・というインバーターの音が微かに出たり消えたりしています。

本来の純粋なPAM制御であれば起動時に280Vを直接パワーモジュール(コンプレッサーを駆動する部品・インバーター部)にかけることはないと思います。

ただこれ以上は基板の裏面(部品の実装側)回路が見れないですし設計もわかりません。

このへんになるとメーカーさんへ聞いても”資料がなくわかりません”と言われるのがオチなので。

PAMの電圧が指定値にならないのでしょう。
今回はエラー表示通りの結果ですね。

ただし基板交換したらコンプレッサーもでした⤵なんてことのないように念のためモーター巻き線の抵抗測定し正常。
リアクタにも異変は見られず問題なし。

ということで見積もりを出して基板交換修理となりました。

部品を発注しメーカーさんからは明後日到着予定と聞いてましたが次の日には到着(はやっ!)

すぐにお客さんへ連絡するとこれからでOKとのことで早速交換修理へ・・・

また室外機を開けて
基板交換のため室外機を開けた
基板交換前にはコンデンサに電気が蓄えられていないかテスターで確認。

コンバーターのコンデンサは高電圧なので危険です。

お客さんの計らいで地面にゴザが敷かれてました。
お気遣いありがとうございます。

基板を外す前に
室外機制御基板下側の配線
これらの配線を全部外します。

配線の取り回しや差し込み位置を間違えないようにマークをつけたり覚えたりします。

取り外した基板
室外機から取り外した基板
中央下寄りにある2つの円筒形の周囲が黒い部品がコンバーター部のコンデンサ。

左の銀色の部分はインバーターのパワーモジュールやコンバーターのダイオードスタックを冷却する放熱器です。

近頃の交換部品は放熱器が付けられた組品がほとんどなのでおそらくこれを外す必要はないでしょう。

昔はパワーモジュールとダイオードスタック、そしてコンデンサも別部品でしたから点検修理も簡単になりました。

樹脂ケースは取り外して・・・
基板を樹脂ケースから外して
新しい交換基板に付け替えます。

ところが

新しい部品の箱を開けると
新しい交換部品には樹脂ケースまで付けられていた
あらま、樹脂ケースまで付いてましたよ。

しかもコード類の結束バンドまで付属して。

急いて来たので部品を確認しませんでした。
以前に一度、メーカーから受け取った部品がエアコン用ではなく冷蔵庫用だったなんてことがありましたからね。
注意せねば・・・

ただノイズ防止のフェライトコアが付いてないのでこれは壊れた基板から外して流用です。
これ知らない人だと付けなかったり、巻き数や巻方向を間違える可能性があるので、これも付属していた方がいいと思いますがねぇ。

そして基板を取り付け
室外機に新しい基板を取り付け
傾き等ないようにしっかりはめ込みます。

配線類も元通り戻して
基板の配線類を接続、固定して
要所には結束バンドで固定。

差し込み忘れがないように注意するとともに熱を持つ部品にはコードが接触しないようにします。

右下のコードの後ろ側に見える部品は冷暖房のガスの流れを切り替える四方切替弁(通称:しほうべん)です。

左下はリアクタ。
リアクタは基板に搭載できないので別置きですね。

室内機へつながる端子台
室外機端子台のファストン端子も接続
ファストン端子も接続。

差し込みの向き(表裏)は外した時と同じになるようにしてます。
裏返しにすると酸化被膜などの影響で抵抗が増し熱の発生と損失などになるため。

放熱器の位置もずれがないか確認
基板の放熱器の位置にずれがないか確認
しっかりはまってます。

外板を元に戻していきますが・・・
配線類が挟まっていないか確認
配線類が挟まらないか確認しながら行います。

これも大切なことで、コードが挟まったまま閉めてねじを固定してしまうと後に漏電やショートの元になります。

基板の金属カバーも戻して
基板の金属カバーを取り付けて
外した部品はネジ一本残らないように元へ戻します。

かと思えばたまにいますよね。どこかに余計にネジを付けてしまって逆に足らなくなる人・・・
穴があるとネジつけちゃう😆

それとついでに電線を補修しました。
電線のむきが長かったので補修
補修前との違いは上の方の端子台の画像と見比べてください。

このエアコンを工事した人、電気工事の基本がわかってませんね。

外板を元通り戻したら絶縁抵抗を測定して良好。

リモコンで暖房運転を開始し室外機は無事起動しました。

ここで忘れてはいけないのが冷房運転。
上で四方切替弁にふれましたがこれにつながる配線をつなぎ忘れてもエラーが出ず冷房、暖房のどちらかは正常に動いてしまうことがあります。
そのためこの弁の動作も確認します。

温度も問題なくすべて正常運転です。

これで修理完了
室外機基板の交換修理完了

早く修理できてお客さんにも喜んでいただけました。

基板交換は難しくないという人もいますが、それはわかっていないとか知らないからでしょう。
たまたま事故に至らず救われているという車の未熟運転と一緒ですね。

通り一遍やってハイサヨウナラ!💨ではなく、多少効率が悪くとも確実な方法をとるのが事故を起こさない手段だと思います。

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2020年1月22日 (水)

エアコンに無線LAN標準搭載になる?

無線LANマーク

エアコンは毎年なんらかの進化を遂げてきました。
いまでは無線LANを通じてスマホで操作できる機種も多くなっています。

その昔、エアコンがまだクーラー(冷房専用)と呼ばれていた時代。
リモコンなどなく本体に付いた押しボタンやロータリー式等のスイッチで操作していましたからかなりの進歩です。

インターネットが普及し環境も整った現在、スマホから屋内外問わずどこからでも操作が可能となっています。

これは現代の生活スタイルにも合致した運用方法といえ、離れて暮らす老親のためであったり、留守番をしている子供や家族、また飼っている動物などのためと様々なシーンで活用できます。

この便利な機能、多くの場合エアコンで使用するにはオプションパーツとして別途その機器を購入し取り付けなければなりません。

パーツの取り付けにはある程度の知識と手間を要するので業者に依頼することになります。

これではあまり普及しません。

ところがあるエアコンメーカーでは全部ではないようですが多くの機種に標準搭載し発売するとのこと。
これはかなり注目を集めそうですね。

他のメーカーも追随するかもしれません。

しかし・・・

無線LANを用いたエアコン遠隔操作の運用には問題も潜んでいます。
それらは今後普及が進むにつれて明るみになってくるでしょう。

他のメーカーがどのような対応にでるか楽しみですね。

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2020年1月20日 (月)

エアコン、宅内移設

今回はエアコンの移設。(川崎市内、戸建て)

とは言っても引っ越しとかではなく、宅内で別の部屋への移動です。

エアコンを取り付けたけれど、住んでみたらあまり使用せず別の部屋へ移したいというケースで行うことがあります。

依頼いただいたのは1階から2階への移設です。

まずは取り外し作業

移設する室内機はこちら
これから移設する室内機
1階に付いてます。

このエアコンは新品の時に当方で別の建物へ取り付けたものを、お引っ越しでこらちへ3年程前に移設しました。

なので今回で移設は2回目となります。
(いつも有り難うございます)

エアコンの移設は回数を繰り返すと傷むので2回ぐらいを限度と思っていただいたほうがいいですね。

いずれも当店の工事なのでおかしなところはないと思います😅

室外機
移設前の室外機
この室外機の移動は数十センチ程度でほとんど動かしません。

パイプには
配管化粧カバー
配管化粧カバーを付けてあります。

このカバーはそのまま残してエアコンと中身のパイプだけを外すことになりました。

残しておけば将来エアコンを設置する際にそのまま使用できます。
外すとネジ穴が壁に残りますし。

エアコンは外し終わりました。
室内機取り外し後
壁の配管穴は新築時の建築工事で開けられていたので養生管が初めから入ってました。

また室内機の固定は石膏ボードの裏に補強板が入っているのでボードアンカーなどは使用せずネジで直接固定してました。

配管穴のフタは
配管穴のフタ
移設先の2階から室内側、室外側ともに外したものをそのまま付けます。

つづいて2階への取り付け作業

据付板を付けて
室内機据付板の取り付け
1階と同じく補強板が入っているのでネジだけで固定できます。

エアコンコンセントが天井に付いているので取り回しがちょっと手こずりますね。

この画像は工事が終わって試運転時のものですが
電源コードを室内機上部のグリルへ結束バンドで固定
電源コードとアース線を結束バンドで上部グリル部分へ固定しました。

こうすることで動いたりフィルターの出し入れで引っ掛かったりする心配がありません。

屋外側は配管化粧カバーで施工します。
配管化粧カバーを施工中
下から見上げて真っ直ぐですね。

事前にチョークラインというチョークの粉が付いた糸で墨打ちしたので直線がでてます。

2階なので高所の梯子作業です。

こんなときは胴綱を使います。
胴綱のフック
梯子に登って両手を使えないと作業ができません。

胴綱は電柱に登って作業する人が使っているものと同じです。
よく見かける万一の落下防止の安全帯ロープではなく、常時体重をかけて作業するために使用するものです。
一般には”ランヤード”などといいます。

梯子の場合片足を踏み桟にかけて両手を放す方法もありますが長時間では足への負担が大きく疲れますからね。

胴綱であれば両足立ちで作業できます。

上部へ上がって胴綱をかけた状態
梯子に胴綱をかけた状態
フックの固定をしっかり確認して後方へ寄りかかります。

これ梯子の上のほうだからできるんですよ。
下のほうでは梯子ごとひっくり返ります。

なお梯子で胴綱を使うのはあくまで自己責任。
また腰道具のベルトが電気工事などに使用する”柱上安全帯”でないと胴綱はつきません。

左側のフックには
胴綱の左側にはアジャスター
アジャスターがあってここを握ると綱がフリーになり長くしたり短くしたりと調節できます。

なので体重をかけているときは絶対に握ってはいけません。
もし握ると・・・言えません😅

そしてなんやかんやで作業は完了。
配管化粧カバー仕上がり
右側にはエアコンを取り外したほうの化粧カバーも写ってます。

設置後の室外機
設置後の室外機
お客さんと相談し右側には将来室外機を設置できるようスペースを開けておきました。

試運転チェックのお立合いをいただき完了となりました。

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2020年1月18日 (土)

今日は寒かったですね。

雪が降って寒い一日でした。

みなさん暖かく過ごされてますか?

エアコンの暖房があまり効かなくて・・・なんて場合はフィルターの状態を確認しましょう。

いまでは ”うちのエアコンは自動でフィルター掃除してくれるから大丈夫。” という方も多いのではないでしょうか。

ほうほう、電器店の店員さんにすっかり騙されて思わず買っちゃいましたか・・・失礼、ではなくて親切な店員さんの勧めでご納得の上購入されたんですね。
”エアコンが自動で掃除するのでいつもきれいで効率がいいですよ。当店のイチオシです。” なんて感じでしょうか。

あのオマケのような残念機能ではフィルターは掃除しきれないんですよ。

とくにキッチンのある部屋なんかでは調理の油がフィルターに付着してベトつき詰まりやすいんです。

放っておくと設置から3年位で徐々に詰まっていき、気が付いたら ”なんだかあんまりあたたかくならないなあ・・・” てことになります。

リモコンの設定温度もどんどん上がって ”30℃だけど効かない” なんてことにも。

そこでフィルターを見ても ”自動掃除できれいだよなあ・・・” と感じるかもしれません。

でも外したフィルターに息を吹きかけて裏側へほとんど通らなければ詰まっています。
フィルターの目が細かいので見ただけではよくわからないんです。
よ~く見るとわかりますけどね。

油が付着している場合は洗剤などを使用しないと詰まりは取れません。
洗剤を使う場合はフィルターを傷めないタイプを使いましょう。

フィルターが詰まると風の勢いが弱くなって高いところに付いているエアコンでは床まで暖気が届かず上昇してしまい天井ばかりがあたたかくなります。

ここでサーキュレーターを使用して空気をかくはんしても部屋の温度はあまり上がりません。

なぜかというとフィルターが詰まったエアコンは室内機の中で暖気がまわってしまい、内部の温度センサーをあたためてしまうため。

エアコンはすぐに ”設定温度になった” と判断して室外機を止めてしまいます。

部屋がひんやりしてきたところでまた室外機が動き出してまた止まる・・・あとはこの繰り返し。

当店のお客さんには自動フィルター掃除は信用してはならないことを工事や修理の時に説明するのでご自身で取り外して掃除を実践されている方も多いと思います。

やはり人の手で掃除するのが一番。

もしフィルターを掃除しても改善しない場合は別の原因が考えられます。
必要であれば点検依頼も受け付けてますので当店ホームページをご確認の上ご連絡ください。

急に寒くなりました。
風邪など召されませんように。

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2020年1月16日 (木)

お引越しでエアコン再使用

お引越しで再使用するエアコンの取り付けです。(横浜市内)

建物は賃貸マンションの一室。

設置するエアコン、取り外したのも私です。
引っ越しで運ばれてきたエアコン室内機
引越し屋さんで運搬されてきました。

エアコンが複数台あったので内外機とパイプの組み合わせがわかるように番号をふっておきました。
これは2番

ではさっそく据付板から・・・

あれ・・・
室内機据付ボルト(公団ボルト)の寸法が合わない
据付用のボルト(公団ボルト)の寸法が合いません。

余談ですがここのマンションは民間経営と思いますが、このような公団ボルトが出ていることは珍しく、建てる際に金融公庫から融資を受けた建物かもしれません。

話は戻りまして本来は2本のボルトは45cm幅で付いているはずですが、これは47cm位あります。

据付板のボルト用穴と合わないのでちょっと加工が必要ですね。
据付板のボルト固定用の穴をドリルで広げた
ドリルで削るように数ミリ広げました。

これでぎりぎり入りました。

でも・・・
壁から出ている室内機固定用のボルトが短い
壁から出ているボルトが短くナット面より引っ込んでいます。

ワッシャーを入れると更に短い。

お客さんと相談してボルトを交換することになりました。

このようなボルトは特殊なケースを除いて交換が可能です。

長い全ネジボルトを差し込んで
全ネジボルトを差し込み
ボルトに付いているハンドルみたいなものは全ネジ回し(全ネジレンチ)です。

この全ネジボルト、設備業界では”寸切り(ずんぎり)”とも呼ばれたりします。

作業車にはこのような場合の対応で3/8インチと10mmの2種類(建物により異なるため)積んでます。

ボルトは壁から15mm出の長さでカットしました。
長すぎると室内機背面にぶつかって穴が開いたりするので先に懐寸法を計測しておきます。

全ネジボルトの切断にはこれ
全ネジカッター
全ネジカッターを使います。

こんどはきちんと付きました。
据付板取り付け完了
これで安心。

ワッシャーも
エアコン据付板固定のボルトナット
余裕で入ります。

ボルトの出も丁度いいですね。

このようにエアコン工事は建物の不備や前工事者の施工不良などで本工事と別の部分で時間を取られたりします。

気にしない人は何も言わずテキトウに収めちゃうという感じかもしれませんが、テキトウな工事をお客さんへ引き渡すというのはできません。
やはりここはお客さんに説明、相談して共に答えを出すのがよいと思っています。

つぎに室内機のパイプ加工
室内機の銅管断熱材がつぶれている
室内機の断熱材がつぶれてペッタンコになってます。

これねぇー・・・エアコンメーカーさんもう少し材質考えたほうがいいと思うんですけど・・・

どこのメーカーとは言いませんが(画像見ればわかるか😅)ちょっとケチり過ぎ。
最近は大手メーカーでもがっかりする製品を出しますね。

これではテーピングするとさらにつぶれて間違いなく冷房・除湿時に結露を起こします。

しかたないので断熱補強
室内機銅管の断熱を補強
これでOK。

室内機を取り付けました。
室内機の設置完了
配管施工中は撮影しませんでした。

パイプを屋外へ通す穴が下のほうにあるので室内を長くパイプが通ります。
室内を通るパイプ
棚部分が当たるのでちょっと曲げて・・・

ドレン排水管も室内を通る部分は結露防止のため断熱ドレンホースを使用。

まだ屋外側の配管加工があるので穴埋めはしていません。

そして室外機も完了
室外機の設置状況
左のほうにドレン管が2本出ているのが見えるでしょうか。

1本は室内機で除湿した水が出ることはご存知と思います。

もう1本は室外機から出てくる水を排水するものです。
とくに暖房時は室外機から水が出てくるので、こうしておかないと通路が水びたしになって近所から苦情が来ます。

水は通路に敷設された排水レールに落ちるようにしました。

それと室内からも室外機が見えてます。
室内からガラスをとおして見える室外機
室外機置場の部分がガラスなので。

こうなることがわかっていたのでパイプは室外機背面で蛇行させず水平にしました。
見た目の問題ですね。

パイプがうねっていると見苦しいので。

試運転結果は良好。

完了となりました。

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2020年1月14日 (火)

いまさら青色申告会に入会

青色申告会に入会

今年もそろそろ確定申告の季節が近づいてきました。

当店開業以来、ずっと同じ税理士事務所へ申告をお願いしてきましたが突如、青色申告会に入会することになりました。

というのも・・・

今年に入り帳簿の整理をしていると仕分けのわからないところがあったので税理士さんの携帯へ電話したところ
「お客様のご都合により・・・」
あれ?

事務所に電話を入れると
「現在使われておりません・・・」
なんと!

これはやばいよ・・・音信不通。

よし事務所に直接行ってみよう。
車で1時間近くかかりますが様子をみなければ判断がつきません。

そして着いてみると・・・事務所が空っぽ。

おわった~😱

これから新たに税理士事務所を探すなんてとてもじゃないけど無理です。
税理士報酬のやたら高いところはいくらでもありますが安いところを探すのは時間的に間に合いません。

それにまたこういうことになると面倒です。

もちろんいままで青色申告でしたが一瞬、白色申告も頭をよぎりました。

そこで知り合いのエアコン同業者に聞いたところ「毎年青色申告会でやってるよ」というのでさっそく調べて入会。

税理士事務所に依頼していた時は会計ソフトに打ち込んだものをプリントアウトして必要書類を添えてやってもらってましたが、青色申告会の手順がさっぱりわかりません。

相談会なるものがあって行ってきました。

受付して待つこと約1時間近く、結構混んでます。

入会の説明を受けた時に後日相談会があるので”会計ソフト(出納入力済み)を入れたPCを持ってきていただければ・・・”と言われてました。

ようやく呼ばれ
「入会したばかりでどうのようにしたらよいのかわからないんですけど・・・」とPCを取り出すと
「会計ソフトの扱いに関する相談は受けておりません・・・」
あらら、どうやら勘違いされてしまったようですね。

入会説明の時とは別の方だったので”うゎ~PCオンチのおっさん来たョ”と思われたのでしょう😅

決算書を画面に出力すると「あ、ここまで済んでいるのであれば・・・」と申告手続きに必要な書類を教えていただき短時間で終了。

結局いままでとやり方はほとんど変わりありませんでした😊

何度か足を運ぶ煩わしさはありますが、税理士事務所にお願いするより費用は安くすむと思います。

しかし今回はちょっと焦りました。

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2020年1月12日 (日)

8年前に付けたエアコン

エアコン4台の取り外しを依頼いただき工事に伺いました。

お引越しで4台中2台は新居へ移設、残り2台は処分です。

8年前に当店で工事に伺ったことがあるとのことで、データベースを確認するとたしかに1台取り付け工事の記録が残っていました。
データベースには工事内容、機種名、試運転結果などが残っているんですよ。

前回の領収書をとっておいてくれたそうで再度の依頼をいただきました。
ありがとうございます!

現地に到着。
8年前に当店で取り付けたエアコン
これが当店で8年前に取り付けたエアコン。

室内機の画像は撮り忘れてありません。

しかし工事をした記憶のほうが残ってないんですよね😅(オイオイ)
近くまで行ってもお家がわからず電話で案内をいただきました。

到着して一通り見て回り、他の3台は明らかに私の工事ではありません。
そしてこの1台は施工の仕方が間違いなく私のもの。

工事は施工方法や材料に人それぞれのクセがあるのでわかります。

でもなんとなく室外機を壁とブロックの間に置いたのを微かに覚えているような・・・ないような・・・

覚えがないのはおそらく施工がやりやすかったためではないかと思います。
大変なところは忘れませんので。

では当時の工事を少し見てみます。

まずはパイプを固定しているバンド
パイプをこていしていた耐候性結束バンド
耐候性結束バンド。(耐候性の黒)

なんでこれを使ったかというと、当時材料店で売られていたエアコンパイプ用の固定バンドに耐候性がなく、紫外線劣化により1~2年で切れてしまったため。

そのため一時期このように耐候性でパイプ保持にも使える太い結束バンドにねじを打って固定していました。
こんなことしてたのウチぐらいでしょうかね。

やっぱりほとんど劣化せず長持ちしますね。
切れる様子はまったくありませんでした。

現在はエアコンパイプ用のバンドも割と丈夫なタイプが多くなっているので結束バンドを使用するシーンは減りました。

パイプのテープ巻きを見ると
パイプのテープ巻きは下から上へ
下から上へ巻いてあります。

雨水などが中に入らないようにしてます。

こういったことは昔からしてます。

[↓ここから別業者設置のエアコン]

逆に上から下へ巻くと
パイプに得体の知れない物体が付いている
これは別の部屋に付けてあったエアコンのパイプです。

テープの中に水が溜まって画像のように得体の知れない物体が発生してました。

雑菌などと混ざってゼリー状になってます。(うわー・・・😱)
このパイプ移設で使うのに・・・

[↑ここまで別業者設置のエアコン]

なので屋外のテープ巻きは下から上へ巻くものです。

パテをはがすと配管穴には
エアコン配管穴には養生管
もちろん養生管が入ってます。

ここの外壁はモルタルで金属の網(ラス網、メタルラス)があるので養生管が必要です。

そうでなくとも、ネズミが宅内に入って壁の中でパイプをかじられ漏水なんてことも実際あるので必要。

虫の出入りや空気の流通を遮断する効果もあります。

なので養生管は基本的に入れるものです。

そして取り外し完了
エアコン取り外し後

このエアコンは別の場所からここへ移設したものだったので製造から14年程度経過しており今回処分することになりました。

8年前と比べても当店の基本的な施工方法は変わっていません。

より良い方向へ変化維持することは難しいことですが、手を抜くほうへは容易に際限なく落ちて後戻りはもっと難しくなりますからね。

気をつけたいと思います。

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2020年1月10日 (金)

現在使用している冷媒管

エアコンの冷媒(ガス)を流すための冷媒管。

当店で使用している冷媒管は
エアコン用冷媒管の箱
近頃では因幡電工(イナバデンコウ)製が多いですね。

(このメーカーに限定しているわけではないので変えることもあります)

銅管を加工したときのフレア(銅管を接続できるように広げる加工)の仕上がりがよいので気に入ってます。
使用しているツールとの相性がいいのかもしれません。

また入手性がよいのも選ぶ理由。

ホームセンターでも売っているところも優れてます。

因幡電工は昔からある有名なメーカーです。

仕様
エアコン用冷媒管の仕様
いろいろ書いてありますね。

エアコンの冷媒管は銅管です。
その周りに発砲保温材が巻かれています。(被覆銅管)

ルームエアコンの施工にはペアコイルといって細い管と太い管がペアになったものを使います。
画像の仕様だと細い管が外径6.35mm(1/4インチ、通称2分)、太い管が外径9.52mm(3/8インチ、通称3分)です。
長さはだいたいこれと同じ20m巻きが多いですね。

箱の右下には
MADE IN JAPANの文字
MADE IN JAPANです。

たしかこのメーカーの銅管は神戸製鋼(KOBELCO)のものだったと思います。

これが”😱国製”だったら買いません。
(😱=ご想像にお任せします)

神戸製鋼も以前になにかやらかしてたようですがそれでも😱国製のものより安心だと思いますよ。

よく行く資材店で売られているペアコイルと同じメーカーのものが別の資材店では何割も安く売っていることを耳にして店員さんに
「あそこの店では安く売っているらしいよ」
と言ったところ、
「それ中身の銅管が😱国製ですよ」
とのこと。

なるほどそりゃ安いわけです。

同じメーカーでも型名の最後の一文字で日本製か😱国製か分かれていたりするそうです。

さすがに肝心な銅管は安心の日本製を選びます。
因幡電工の銅管はキャップを取ると窒素のニオイがしますが管内が酸化しないように不活性ガスを封入してあるのではないかと思います。
こういうところも安心できますね。

わたしはあたったことがありませんが、粗悪品だと新品の銅管で穴が開いてたなんてことも耳にしますからね。

”安けりゃなんでもいい”という発想は、”エアコンなんか付いてりゃいんだよ”という考えに通じ施工が雑そうじゃないですか。

安さだけに囚われずよく吟味して材料を選定することもよりよい施工のためには必要なことと思います。

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2020年1月 8日 (水)

作業車のタイヤに窒素

月に一度位、作業車のタイヤの空気圧調整をしてます。

以前はガソリンスタンドでしていたのですが、どうもあの圧力計がまちまちで信頼性が低いんですよね。

どこかのスタンドでは「ズレているので何kPa足して読んでください」というようなところもありました。

どうしても扱いが雑になるのでしかたないのでしょう。

できるだけ正確なゲージを使用して安全を確保したい・・・

そこで現在ではこれ
窒素ガスボンベ
窒素ガスを入れています。

エアコンの配管溶接やガス漏れ点検などに使用している窒素です。

でも近頃ではガス漏れ検知器の精度が高くて窒素を使うまでもないことがほとんど。

昔は業務用エアコンで毎日のように配管溶接していた頃はアセチレン、酸素以外に窒素は欠かせませんでしたがルームエアコンでは溶接の場面は少なくあまり使いません。

なかなか減らないのでもっと別のことにも使った方がよいのでは、ということでタイヤへも使うことにしました。

間違っても酸素をいれてはいけませんよ。火が付いたら爆発的に燃えてリアル火の車😆になっちゃいます。

窒素ボンベを使用すれば酸素や水分を含まないのでいろいろとよいことがあるようですね。

でもボンベから直接使うことはできません。
窒素の充填をお願いすると14.7MPaもの高圧で封入されてきます。

MPa(メガパスカル)というと高いんだか低いんだかピンとこないという方もいらっしゃると思います。(私もそうです)
150kgf/cm2といえばわかりやすいですかね。

こんなのでいきなりタイヤに入れたら破裂してエライ😱ことになっちゃいます。

そこで使うのがレギュレーター
レギュレーター(圧力調整器)
圧力調整器です。

この調整器はエアコンの気密試験にも使用できるタイプなので二次側(レギュレーターから出る側)も10MPaまでメモリがありかなり高圧まで調整できます。

手前に見える棒のハンドルを回すことで二次側の圧力を調整し一定に保つことができるようになっています。

しかし二次側出口はエアコン用のアダプターが付いているのでそのままでは使えません。

なので
エア工具用に自作アダプター
自作したアダプターです。

エア工具ってクイックカプラー(ワンタッチで脱着できる)でホース接続するものが多いんですよ。

エアコン用窒素レギュレーターはチャージングホースが接続できる1/4インチと5/16インチになってます。

そこで1/4インチからクイックカプラーに変換できるものを作った次第です。
こうすることで他のエア工具類も使用できます。
(窒素でエア工具って・・・)

アダプターを付けました。
エア工具用アダプター取り付け
ちょっと長めですがしかたありません。

その先にエアホースをつなぎます。
レギュレーターにエアホース接続
カプラーなのでカチャンとさすだけ。

さらにその先端に
ホースの先端にエアチャックガン接続
エアチャックガンっていうんですかね?

ネットで見るとタイヤインフレータとかいろいろな名前が出てきてはっきりとわかりませんがタイヤに空気を入れる工具を付けます。

そしたらレギュレーターのハンドルが緩んでいるのを確認して・・・
(締めこんであると二次側圧力が急に上がるので必ず緩んでいることを確認)

ボンベのバルブを開けます。
ボンベのバルブを開けて一次側圧力を確認
開けるときはゲージの正面にいると危険。

ガス溶接の講習などに行くと技能で習ったりしますが正面は開けた瞬間にゲージがすっ飛んで直撃をくらう恐れがあるそうです。
実際はどうなんですかね。ゲージが飛んだら近くにいれば何らかの負傷をするような気がしますが・・・保護メガネはしていたほうがいいですね。

一次側圧力(ボンベの圧力)はだいたい10.5MPa位ですね。

次にハンドルを負荷を感じるところからゆっくり回して二次側圧力を調整
ハンドルを回して二次側圧力を調整
二次側に接続されたホースなどの容量が大きいほどゲージの上がり具合にタイムラグがあるので慎重に行います。

0.5MPaで止めました。

まあそもそもレギュレーターがエアコン用なのでゲージは画像のように一目盛りしか動きません。

接続したエアホースの耐圧が最大1.5MPa、常用圧力が1MPaとなっているのでハンドルをあまり回すと勢い余って破裂しそうです。

タイヤもそんなには圧力ひつようありませんし。

そしてタイヤに注入
窒素をタイヤに注入、調整
350kPaで入れました。

このタイヤの最大圧力です。

車両側にはメーカー指定の圧力が書いてありますが、それより多く入れてます。

このタイヤを買ったお店で、このタイヤに限っては最大で入れるのがお勧めと言われたのでそうしてます。

車のメーカーとタイヤのメーカーでは見解がことなるそうです。
純正タイヤであれば車両メーカーの指定空気圧でいいと思います。

4本とも入れ終わってボンベの圧力を見ると
使用後のボンベ圧力
いくらも減ってませんね。

前回注入したときからタイヤの圧があまり落ちてなかったので。

ほかにも窒素の使い道を考えないといつまでたってもなくならんぞこれは・・・😅

車屋さんなどで窒素を入れてもらうと結構費用がかかるそうですね。
効果の程はよくわかりませんが空気(大気)を入れるよりはいいような気がします。

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2020年1月 6日 (月)

エアコンのコンプレッサー(4)

先日からコンプレッサーについて触れてみましたが、今回で一旦やめにしようと思います。
中途半端ですがあまり深くならないうちにやめないと・・・😅

エアコンはヒートポンプサイクルのバランスを保ちながら冷暖房をしています。

しかしそのバランスが崩れると能力が出ないばかりでなく、コンプレッサーを壊してしまう原因にもなります。

そこで出てくるのが保護装置
コンプレッサーの上部についたサーミスタ
これはコンプレッサーの上部に付けてあるサーミスタ

コンプレッサーの温度を検知します。

正常に運転しているときは高くて100℃位(コンプレッサーや環境による)でしょうか。
とにかく熱くて触れません。

ではガスが不足したりしてシステム全体の圧力が下がってくるとどうでしょう。
圧縮の圧力も下がるので温度が下がっていく・・・

とはいかないんですよ。
逆に温度がさらに高くなってしまうんです。
理由は・・・省きます。

以前の画像も含めてコンプレッサーが裸の状態になってますが、本当は周りに隙間なく遮音材がきっちり巻かれています。

なので余計に放熱できず温度上昇しやすい。

ひどいと遮音材の内側が焦げてることもありますからね。

コンプレッサーも焼けてしまいます。

そこで保護装置というものがあります。

ほかにコンプレッサーに内蔵されているものではインターナルサーモというのもあります。

現在のエアコンは画像のサーミスタなどで検知して停止し異常発生を室内機に表示して知らせるというものが主流で、インターナルサーモが付いていたとしてもそれが作動することは稀かもしれません。

このインターナルサーモはモーター巻き線付近にあって高温になると遮断しコンプレッサーを止め、冷めると復帰するようになっています。

ちょっと脱線しますが・・・

インターナルサーモが一度作動するとなかなか復帰しないんですよ。

コンプレッサーは鉄の塊みたいなもので、一旦熱くなるとなかなか冷めません。

業務用エアコンでは復帰させるため水をかけたり、ウチワでコンプレッサーを何十分もあおぎ続けるなんてことをしてました。
こうしないと何時間も待つことになりますから。

「カチンッ」(音が聞こえます)おっ復帰した!とようやく点検できるなんてかんじ。
動かないとどこが悪いのかわかりませんしね。
(ただしまた作動するので短時間で点検)

その他にも保護装置はありますがきりがないのでこのへんで。

なおエアコンが異常を検知して止まった場合、「電源入れ直せばまたしばらく動くから・・・」と何度も繰り返しているとその内容によってはコンプレッサーにダメージを与えるのでやめましょう。

どうでしたでしょうか?
4回に分けて書きましたが取り留めのない内容になってしまいました。

エアコンの根幹をなす部品であるということが伝われば幸いですが・・・

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2020年1月 5日 (日)

エアコンのコンプレッサー(3)

みなさん、エアコンのガス漏れって聞いたことがありませんか?

漏れてガスが減ってくると冷暖房共に効かなくなってきます。

エッ!、暖房は電気ヒーターじゃないの?・・・という方はさすがに最近少なくなりましたね。

ガス漏れで点検をすると漏れている部分に油が付着していることがよくあります。

どこからその油はくるのか?

それは
コンプレッサーのオイルが底部に溜まっている
コンプレッサーのオイルです。

なんでコンプレッサーにオイルが・・・

自動車にエンジンオイルが入ってないまま作動させれば焼き付いたり、異常な摩耗が起きてだめになってしまうのはご存知ですよね。
それと同じです。

コンプレッサー内の各部を潤滑しているんですよ。
オイルがなければ異常摩耗、焼き付きによるロックなどが起きます。

コンプレッサー底部に溜まっているオイルはある程度ガスと一緒に動きまわり圧縮機摺動部やその周囲に付着して機能します。

そしてガスとともにコンプレッサーから吐出されたオイルはそのままヒートポンプサイクルを循環してまたコンプレッサーへと戻ってきます。

そのためガス漏れがあるとそこからオイルも一緒に出てくるというわけです。

またヒートポンプサイクルを循環するオイルはその他部品の摺動部潤滑にも一役買っていると思います。

でもコンプレッサーへのオイル戻りが悪くて潤滑不良になることもあるんですよ。

例えば室内外機を結ぶパイプが許容配管長や許容高低差を超えている場合や指定より太いパイプを使用したりすると起きやすくなります。
ガス不足でもありえますね。

これらはすぐに症状が現れませんが寿命にかかわってきます。

また車のエンジンオイルなどと異なり交換は基本的にしないんですよ。
エアコンが壊れるまでそのままです。

なお新品のルームエアコンにはコンプレッサーにオイルが予め封入されているので現場で入れることはありません。

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2020年1月 4日 (土)

エアコンのコンプレッサー(2)

今回もコンプレッサー(圧縮)について・・・

ルームエアコンのコンプレッサー

日本語名”圧縮機”というように冷媒ガス(フロン類)を吸入管から低圧で吸い込んで、圧縮し吐出管から高圧で吐き出します。
(よく心臓に例えられてたりします)

早い話がポンプみたいなものです。
冷媒ガスを循環させるのもコンプレッサーの役目です。

でもその先の管の圧力が低ければいくら高圧で吐出したとしてもすぐに圧力が下がってしまいます。

なんで吐出したガスが高圧に保てるのかというと、ヒートポンプサイクル(コンプレッサーも含めた冷暖房サイクル全体の管路、冷媒サイクル)の中間に”膨張弁(ぼうちょうべん)”という部品があるから。
そこを境にこんどは逆に減圧します。(コンプレッサーと真逆の機能)

この膨張弁がないとほんとうにただのポンプになってしまい圧縮できないんですよ。
吐出したものがほとんど抵抗なく吸入管へ戻ってしまうのでスカスカ状態になってしまうんですね。(ただのイッテコイで吐出と吸入がほぼ同圧力)

吐出したガスのゆく先がある程度詰まっているからコンプレッサーとして機能してます。

なのでヒートポンプサイクルのコンプレッサーと膨張弁を境にして高圧部と低圧部が入れ替わります。
コンプレッサー吐出管から膨張弁まで高圧、膨張弁からコンプレッサー吸入管まで低圧ってぐあいです。

追記[膨張弁から下流が低圧になるのはコンプレッサー吸入力によるものです]

膨張弁については機会があったらまた書きたいと思います。

また、気体を圧縮すると熱が発生することは理科や実体験で知っている方が多いと思いますが、同じように圧縮して吐出されたガスは吸入側よりも80℃程度(コンプレッサーにもよります)高くなります。

詳しくは書きませんがこの圧力とともに温度が高くなるという現象がヒートポンプサイクルにおいて大切なことなんですよ。
(一方、逆に膨張弁を通過した冷媒は低圧になると同時に温度も下がります)

もしヒートポンプサイクルを詳しく知ろうとする方は各管路での冷媒の圧力、温度、そして状態(気相、液相)を同時に想像できるようになる必要があると思います。

なおコンプレッサーはエアコンの電力消費のほとんどを占めます。
ガスを圧縮するにはそれだけの力とエネルギーが必要です。

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2020年1月 3日 (金)

エアコンのコンプレッサー(1)

エアコンの中にはコンプレッサーがあって・・・という話を聞いたことがあると思います。

お客さんと話をしているときに”コンプレッサーが・・・”というとキョトン(?)とされることもしばしば。

でもそれはしかたありません。エアコン工事をしている人でもコンプレッサーが付いていることは知っているが、それが何のためにあるのかわからないということも珍しくありません。

詳しく知りたい場合はヒートポンプサイクル(冷暖房の仕組み全体)を理解する必要があるのでそこまでは書けませんが、どんなものか紹介したいと思います。

ルームエアコンの室外機内部
ルームエアコンの室外機内部
これは他の修理時に分解した際の画像です。

ちなみにコンプレッサーは室外機に付いているものだと思う方もいるかもしれませんが、業務用エアコンでは室内機に付いているタイプもあります。(リモートコンデンサ形など)

コンプレッサーは日本語名”圧縮機”でその名の通り冷媒ガスを吸入し圧縮して吐出します。

主な種類としてレシプロ、ロータリー、スクロールなどのコンプレッサーがあります。

○レシプロ圧縮機・・・圧縮部が車のピストンエンジンと同じような形状をしていてモーターでクランクを回してピストンで吸入圧縮します。回転を上げても能力が頭打ちになるのでインバーターエアコンには向かず現在ではあまり使われていません。

○ロータリー圧縮機・・・ローターの中をローラーが偏心して回転することで吸入圧縮します。構造が割と簡単で回転を上げるとその分能力が出るので現在の主流となっています。ただし振動騒音が大きいので対策が必要。

○スクロール圧縮機・・・渦巻き状の圧縮機で吸入圧縮します。滑らかな圧縮が可能なため振動騒音が小さく静粛性に優れています。高価なためか現在では一部機種にしか搭載されていません。

スクロールコンプレッサーはその静粛性ゆえに当店のお客さんにはこれを搭載した機種を選定して購入される方もおられます。

このほかにも業務用などを含めればターボ圧縮機、スクリュー圧縮機などもあります。

そしてルームエアコン、業務用パッケージエアコンに使われているコンプレッサーは密閉型といってモーターごとケースの中に収められています。
メンテナンス不要の使い捨てとでもいいましょうか・・・壊れるとまちがいなく高額修理です😱

はっきりいってルームエアコンでコンプレッサーが壊れるとほぼ交換修理はしません。
費用が見合わずエアコン買い替えってパターンですね。

業務用エアコンであれば割と小さくても30万円コースがあたりまえでそれ以上もめずらしくありません。

今回はここまで

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2020年1月 1日 (水)

謹賀新年

謹賀新年 あさひをうける富士
[あさひをうける富士]

本年もどうぞ宜しくお願い申し上げます。

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