エアコンから異音がして運転しない
エアコンを運転すると室内機から異音がしてそのまま停止してしまうとのことで点検依頼をいただきました。(川崎市多摩区)
到着して作業車の駐車場所をご案内いただきさっそく点検をします。
何かを作動させようとモーターが動いているような感じです。
しばらくすると音が止んで運転ランプが点滅。
エラー(異常)を表示してますね。
と言ってもエラーコードなど全メーカー記憶しているわけではありません。
メーカー技術に電話・・・
”この機種の場合、前面パネル開閉機構の異常”
とのこと。
このメーカーさんの言う”この機種の場合”というのがポイント。
エラーコードはネット上にいくらでも散乱していますが、機種によって多少意味あいが異なったり、たまにその機種にないはずのエラーが表示されることもあります。
この室内機、吸い込み口の流量を確保するために前面のパネルが手前に出てくる機構になっています。
”ギー”と音がしていたのはその動作用のギアが滑って空回りしているものと推測。
異常が表示されるということはどこかでパネルの開閉を確認しているスイッチがあるはずです。
しかしこのパネルにはスイッチに関連するものはありません。
ためしに開閉用の部分を手で手前に引き補助しながらエアコンを運転します。
すると途中からは手を添えなくてもスーっと出てきました。
エラーは出ずに正常運転に入ります。
ここから室内機をばらしてパネル開閉用のモーターまでアクセスするのですが・・・
いつもの撮り忘れ😅
原因はモーターと判断しました。
― 修理当日 ―
コネクタを外して
この機種、これを外さないと前面のグリルが外れません。
そしてモーターアッセンブリを外しました。
水色のところが開閉動作を検知しているスイッチです。
15年程使用されて内部からでしょうか、オイリーな感じ。
モーターを取り出し新しいものと並べます。
メーカーは異なりますが型式は同じ。
新品を組付けます。
ギアの位置が気になったので
初めから付いていたマーカーに合わせました。
この部分はメーカー技術に確認したところ、資料にはなく人が付けたようなマークなら無視してもOKと回答をいただきましたが念のため。
マークに合わせた位置で動作検知のスイッチが押されないところにギアを合わせました。
この位置で前面パネルが全閉になるように取り付けます。
パネルが停止状態のときにスイッチが押されっぱなしだとちょっと気持ち悪いですからね。
グリルを戻して動作確認
こんどは手を添えずとも開閉機構がせり出してきました。
異常な音もしません。
パネルの開閉も問題なく、その他の必要なチェックもOK。
これで作業は終了しました。
外したモーターはどこが悪いのかちょっと分解してみます。
ギアが何枚がありますね。
ギアがどこかで空回りしていたので歯でも欠けているかもしくは削れているかと思いましたがそれはありません。
回転する軸は受けを含めてほとんど金属部品。
でも一か所だけ樹脂の受けがありました。
おそらくここらへんが原因ではないかと思います。
パネルを開けようとトルクがかかったとき、樹脂のへたりや削れでギアが逃げて滑りが発生したのでしょう。
メインの回転トルクを発生させる電動機部分は異常ありませんでした。
http://kato-aircon.com/
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