ドレンの修正(勾配確保)
この量販店で購入設置されたエアコンいろいろありまして・・・
以前に冷えないとの点検依頼をいただき結局メーカー無償保証を受けられる内容だったため当店では修理しなかったのですが、その時の点検で排水系(ドレン)に別の問題が発覚しました。
なのでメーカー修理後にそちらを修正することになりました。
なおメーカーが行ったのは室内機を一旦取り外して熱交換器の交換だそうです。
まずは屋外側から
配管化粧カバーが2mほど水平に付いています。
これを施工した人は水漏れの怖さがわかってませんね。
カバーを開けて見ます。
ドレン管がカバーの底部分に通っています。
排水は手前から奥へと流れます。
まずこのように水平に長くドレン管を施工すると水が滞留して詰まりやすくなります。
短い距離をやむをえず水平にすることはありますが、これだけ長いといつかは室内に水漏れを起こします。
エアコンの排水はきれいな水ではなくホコリやカビなども一緒に流れているので詰まりやすい。
ドレンは下り勾配でといわれるのはこのためなんですね。
手前側の管はずっしりと重く満水状態です。
施工した人はドレン管が波打つことでエアロックという状態になることを知らないのだと思います。
単純に重力で流れると思っているんでしょう。
カバーをサッシに合わせて水平にすることで見た目を重視したのかもしれませんがエアコンの正常な機能は失われてしまいます。
ではどのように修正するか・・・
今回はより確実な方法を提案して施工しました。
(ドレン管は別ルートで)
カバーのエルボ部分に穴を開けます。
ここからドレンを取り出します。
ちょっとこのカバーは一般に多く使用されているものと異なり薄くて弱そうなので慎重に行いました。
ドレンは塩ビ管で施工します。
ドレンホースよりも丈夫で長持ちします。
45°エルボ(曲がり)を使用すると壁から出過ぎるのでこのほうが納まりがいいです。
一番下は勢いよく滴下するのを防ぐためにエルボを取り付け。
モルタルの外壁にはラス網(メタルラス)という金網が入っているので電線をそれから保護(漏電防止)する必要があるんです。
今さら養生管は入らないので
スリーブ用のツバを切っていれました。
穴はパテで塞ぎます。
全体の画像は撮れませんが上の方は
ちょっとサッシで見づらいですかね。
そして今度は室内側
カバーは勾配とってあるのに中身は逆勾配って・・・
これでカバーをすれば施工は完了なのですが・・・
一応いまのところ内容は伏せますがメーカーさんの修理に不備があってお客さんには再度見てもらうことをお勧めしました。
途中漏れはなくOK。
エアコンからの水漏れは気が付かないと階下まで水が行ってしまうこともあります。
施工してすぐに漏れてきたならばともかく、お客さんに管理責任があるのでしばらくして汚れで詰まった場合は保証してもらえない可能性が高くなるでしょう。
http://kato-aircon.com/
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