こりゃまいりました。
アパートのオーナーさんよりエアコンを入れ替えるにあたりまずは取り外しをと依頼を受けました。
何度か行っているところなので現状設置されている他社で取り付けたエアコン工事に問題があることを知っていました。
鍵を開けて入室。もとの入居者さんは退去され空室で誰もいません。
エアコン工事が本職の方ならこれ見て"あちゃ~"と思うでしょう。
(でもこれだけではありませんよ)
本体の高さが約25cm、幅約70cmで現行のエアコンでこのサイズはあまりありません。普通は高さ約30cm、幅約80cmが主流です。
しかも
廻り縁から2cm位しか開いておらず、めいっぱい上に付けた感じです。
後先考えないお座なり工事・・・
これでは新しく付ける機種が限定されるだけでなく、ドレンの勾配が確保できるか保証もできません。
とりあえずその辺は後で考えることとしてガスを回収するため室外機へ
パイプがピッタリきれいにつないであります。
でもこれ褒められたことではありません。
修理などでパイプを加工しなければならないときに足りなくなったり、地面が沈下した場合にはパイプで室外機が吊られるようになります。
ある程度余長というものが必要です。
室内のコンセントにあるアース接続端子には
つながっていません。
室外機にあるアース線はどこにつながっているかというと室内機のアース端子。
室内機と室外機をアース線でつないだわけですね。
なのでこのエアコンはアース工事が行われていないということになります。
元になるコンセントのアース接続端子につながなければ何の意味もありません。室内機と室外機はもとよりパイプ(銅管)でつながっているので無駄なことをして肝心なことはされてません。
パイプを外して室内機を下ろすため配管化粧カバーを開けたところ
コーキングされてました。
普通ここはエアコン用パテでしょう。
これをはがすのにまた手間がかかりました。
ようやくはがし終わって室内機を下ろすと
画像ではよく見えませんが穴が外に向かって登っている逆勾配。
以前、他の居室でも同じように逆勾配だったので、このエアコン工事人はこうなってしまうクセがありますね。もちろん穴にスリーブなど入れているわけがありません。
逆勾配はドレン排水の漏れなどを起こす元になり、結露水や雨水が室内側に流れてくる恐れがあります。
よく見ると
ねじは抜いてしまいましたが室内機を少し上にずらした跡があります。
配管用の穴を開けてみたら据付板が低かったので上げたのかもしれません。
これが危険であることは皆さん知ってますよね。
削る部分に沿ってドリルで小穴をいくつも開けて、モルタルをハンマーで崩していきます。
穴をもっと下に開け直せば機種選定の幅が広がりますが、外壁側の見た目が悪くなるためオーナーさんのご希望でそれは避けました。
モルタル内側の合板を引廻し鋸で切って
勾配がなんとか取れました。
最後に機種選定にあたり寸法を計測します。
これらを見て機種選定をします。
本体寸法や価格、能力からコレという機種をオーナーさんに報告して完了しました。
http://kato-aircon.com/
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