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2019年3月15日 (金)

通年エネルギー消費効率とは?

エアコンのAPFとは?

エアコンを選ぶにあたりカタログを見て比較検討する場合がありますが、その中にAPF=通年エネルギー消費効率というJISに基づいて出された数値があります。

6.3とか5.8などと数字が出ていますがこれではなんだかよくわかりません。

エネルギー消費効率ということなのでなんとなくわからないでもないが・・・感覚的にわかりにくい。

これらはある計算式で導かれた数値なのですが、その前に冷暖房能力と電力の単位についておさらい。
kWの大きさと量
エアコンの冷暖房能力や電気の消費電力にkWとという同じ単位が使用されています。

同じkWでも冷暖房能力は部屋を暖めたり冷やしたりする強さと量を表します。

一方、電気は電力の大きさと量を表しています。エアコンの場合は消費する電力です。

例えば1kWのものを1時間使用したときの量は1kWhと末尾にhの文字が付きます。
もし30分使用したときは半分の0.5kWhです。

このように積算した量の場合にhが付きます。

電気料金の請求書などにその月の使用電力量が○○○kWhと書かれていたりしますね。

kWhをキロワット時と表現するようですが、キロワットアワーといったほうが自然なような気がします。
わたしはキロワットアワーで習ったので。

単位に日本語を混ぜると不自然な気がしますが・・・ルーなんとかさんの芸みたいですよね。

おっと話がずれました。

そして本題のAPFの計算式は
APF通年エネルギー消費効率の計算式
このようになっているのです。

数値が高いほど省エネ性能が高いことがわかるかと思います。

この中に規格で固定されている部分があって[1年間で必要な冷暖房能力の総和]です。
もちろん、エアコンの大きさ(能力)によって異なるので、冷房能力2.2kWでは4408kWh、4.0kWでは8015kWhなどとなっています。

他も書くと、
2.2kW 4408kWh
2.5kW 5010kWh
2.8kW 5611kWh
3.6kW 7214kWh
4.0kW 8015kWh
5.6kW 11222kWh
6.3kW 12624kWh
7.1kW 14227kWh
などがあります。

[期間消費電力量]は規格に沿って年間を通してのエアコンごとに計算された数値が適用されます。
そのため現実とはことなりますが他の機種と比較検討するにあたり参考値としてみることができます。

2.2kWで期間消費電力量が760kWhだとすると、
冷房能力2.2kWのAPF計算
APFは5.8です。

これは一例で各々算出された数値がカタログに記載されています。

(ここでカタログの数値と合わないという優秀な方はとりあえず気にせず先に読み進めてください。)

これを用いてカタログのAPFから期間消費電力量を出すことができますね。

2.8kWのエアコンでAPF6.0だったとすると
2.8kWのエアコンでAPF6.0の期間消費電力量
約935kWhとなります。

これが基準から算出された1年間を通して冷暖房を使用したときに使う電気量です。もちろんJISに規定されたモデルケースなので現実とは異なります。

この期間消費電力量からおよその電気料金を出すのであれば1kWhあたりの電気料金が27円と仮定すると
期間消費電力量からのおよその電気料金
一年間で\25,245となりました。

少々あらっぽいですが以上のように出すことができます。

これを機種ごとに比較すると年間にどのくらい電気料金に差がでるのかがわかります。
でもこれはあくまで基準から出したもので実際にはそのお宅ごとの環境、使用頻度、使用形態、電気料金により変わるので参考程度です。

また、古いエアコンと比較するのに注意することがあります。

「おー、計算なんかしなくてもここに初めから期間消費電力量が出てるじゃないの。」とカタログを見た人は思うでしょう。

でも現在のカタログで出ている期間消費電力量とAPFを上の式で計算しても数字が合いませんのであしからず。

気になったら計算してみてください。

よーくカタログを見てください。小さな字で期間消費電力量のところに(JIS C 9612:2013)と、そしてAPFには(JIS C 9612:2005)と出ていると思います。

期間消費電力量の計算方法は2013年頃に改正されています。でもAPFのほうは以前(2005)なので、こちらを計算する場合は当時の期間消費電力量算出法を用いているのです。

なので10年前のエアコンと現在のものを比較して電気料金の差を計算しようとする場合はAPFから当時(2005)の期間消費電力量を算出してそれを元に出さないと余計に不正確な結果になってしまうんですよ。

というのも現在(2013)の期間消費電力量は以前(2005)のものと比較して算出法の違いから少なくなり、まるで省エネが進んだような誤解を生む傾向があります。

「わぁ、こんなに電気代に差が出る!」なんて勘違いしてしまうかもしれないので注意です。

(現在(2013)の期間消費電力量どうしを比較する場合はカタログ数値でOKです。)

いかがですか。これらの数値で比較検討してエアコン選びをするのも良いかもしれません。

いくら省エネ性能が高いといってもイニシャルコストを回収できなければ家計にとってはその分マイナス。
エアコンの寿命は10年と考えて選びましょう。

Katoairconservice_mark160
http://kato-aircon.com/

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