第一種電気工事士と高圧電気工事技術者
私の第一種電気工事士免状
第二種電気工事士(愛知県)と異なりこちらは交付を受けた神奈川県。
必要な時以外は第二種電気工事士の免状だけを携帯しているのでこの免状は汚れていません。
(第二種電気工事士免状は運転免許証のようにペラペラなので携帯性に優れる)
まず第二種電気工事士と第一種電気工事士のちがいは何なのかですが簡単には
第二種電気工事士:600V以下で受電する一般家庭や商店などの工事ができる。
第一種電気工事士:500kW未満で高圧受電する工場やビルなどの工事ができる。もちろん第二種電気工事士の範囲も工事可能。
(以下 第一種、第二種と略します。)
そして第一種の試験も第二種と同じように筆記試験と技能試験があって当然のことながら難しくなるため合格率は低くなります。
ある程度勉強しないと電気理論でつまずくでしょう。
どうやら第一種もとくに受験資格はないようで、第二種を飛ばしていきなり第一種を受験することも可能みたいですね。
第二種は合格したら申請すれば免状が交付されますが、ここで注意しなければならないのは第一種は試験に合格すると合格証書が発行されるだけで免状は交付されないことです。
試験に合格しても免状交付がされなければ工事はできません。(まだ資格がない)
なんと第一種は所定の実務経験がなければ資格が与えられず交付されないんですよ。
その実務経験は第二種取得後におこなった所定の電気工事なので先に第一種を合格しても第二種がなければ一生免状は交付されません。
ということは電気工事は一切できないということですね。
実務経験は通常で5年以上。大学などで電気に関する課程を修めたものであれば3年以上のようです。
なので第一種を先に取ろうとする人はあまりいないと思います。
ところで私は第一種の試験は受けていません。
「おい、なんで第一種の免状持ってんだ?」と言われそうです。
ではどうやって免状交付を受けたのかというと高圧電気工事技術者(一般には高圧電気工事士と呼ばれていた)の試験に合格しており実務経験を3年以上積んだからです。
高圧電気工事技術者試験は昭和62年以前に行われていた試験で、それ以降入れ替わりで新しく第一種電気工事士試験が誕生し、第一種の試験合格と同じような扱いになりました。
高圧電気工事技術者は実務経験3年以上で第一種免状交付が受けられます。第一種試験合格より短期間で交付され優遇されてますね。
私が高圧電気工事技術者試験に合格したのはもう30年以上前の高校生(電気科)のとき。
「これで各自で勉強してください。」と学校側から渡された本
当時高校2年でまだ習っていない内容が・・・
試験はおそらく第一種と同程度の内容と思われ、時代的に四択問題だけではなく答えを書き込む出題形式が多々ありました。
なんとなくワラ半紙の答案用紙にむかって受けていたような気がしますが遠い記憶ではっきりしません。
マークシートなんて洒落たものではございません。
ただし筆記試験のみで技能試験はありませんでした。
前の記事に書いた昭和の電気工事士試験のA方式のような技能試験があったらゾッとします。(あれだけは勘弁してくれ~)
高圧電気工事技術者には免状交付はありません。この合格証書のみです。
第一種も試験に合格するとこれと同じ形式の合格証書がもらえます。どちらもこの証書と実務経験で免状の交付を受けることになります。
高圧電気工事技術者の合格者は昭和62年以前のものなのでご年配の方が多いことと思います。
昭和37年から終了するまで日本電気協会で行われていたこの試験、合格率は30%前後だったそうです。今の第一種とそんなにかわらないですね。
現在、高圧電気工事技術者試験合格だけでは工事はできませんが、最大電力500kW未満の許可主任技術者として勤務することができます。
第一種、第二種への移行当時、短期間ですが旧電気工事士で実務経験(3年以上らしい。5年以上という話も)、もしくは無資格者で実務経験10年以上(これは知らなかったなぁ)があれば講習を受けて第一種が交付されるオイシイ制度がありました。
私の知人にも旧電気工事士からこれで第一種を取得している人がいます。
混乱を防ぐための特例措置だったようですね。
旧電気工事士はわからなくもないが無資格者までもがなんで第一種の交付が受けられるんだ?と不思議に思うかもしれませんがこれには昔の制度が関わっています。
このことについてはまたの機会に書きます。
私はというと当時はまだヒヨッコ実務経験が足らず電気工事士、高圧電気工事技術者のどちらも第一種の免状交付を受けることができませんでした。
あと、第一種は免状の交付を受けると5年毎に講習を受けなければならないのが面倒ですね。
これが面倒で交付を受けない人もいるんですよ。
http://kato-aircon.com/
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