新築でエアコンを仮設置?
東京都世田谷区にある戸建ての新築でエアコンを仮に設置しました。
エアコンの移設工事を依頼されて先ずは取り外しをおこなったのですが・・・
これは室内機の電装カバー
これを見て“あれー?”と気付いたらかなりのプロです。
拡大して
本職の方はメーカー名と何がおかしいかおわかりですね。
この頭の平べったいネジ、イヤーな予感がしてきます。
カバーを外すと(写真は取り外し後に撮影しています)
カバーからネジがとれません。
じつはこのネジ、リモコンを引っかけるためにエアコンに付属してくるもので太くて形状も合いません。
それを無理にねじ込んだため、はまり込んでとれなくなっています。
本来この部分に使用するネジは同じく付属品で4×20mm(太さ×長さ)のトラスタッピング。
このリモコン固定用ネジはおそらく太さ4.5~5mm位でしょうか。
メーカーはシャープですが、電装カバーと使用するネジが分かれた状態で付属してくるので雑な工事人が施工すると間違ったネジを使われてしまいます。
多分付属のネジの袋に4×25mmが数本、4×20mmが1本、そしてリモコン固定ねじが1本の3種類が入っていたと思います。
確認もせず4×25mmを使われているケースもあって、その場合は長いために地付きします。
パッと見で1本だけ形状の違うネジが目について使った・・・てなとこでしょう。(説明書読め)
ネジが違っているだけなら目くじらをたてるほどのことでもないですが・・・
ちょっと小さくて見づらいですかね。
太いネジが使われたことで破損していました。
ネジをいくら回してもずるずるエンドレスで固定されません。
この電装カバーは室内外連絡線(室外機電源線含む)を挟んで抜けないように押さえる役目もあるので、ネジがずるずるでは押さえも効かずカバーが浮き、外れて落下することも考えられます。
またカバーが浮くとそこから吸気されてしまうので電装内がホコリだらけになって危険も生じます。
その他にパイプのテープ巻きの締めが強すぎて本体の冷媒管断熱材もペッタンコ。
お客さんと相談の結果、ご新居の設置予定の部屋は暖房がどうしても必要とのことで1ヶ月程度を目途に新品に取り替えることで、とりあえず仮に設置することになりました。
これも雑な施工による害です。販売施工店にクレームを入れるにも年数が経っていることや手続き、認否の問題などで現実的ではないかもしれません。
あきらかに施工不良によりエアコンが落下したケースでもお店が認めないなんてこともあるので。
多少見た目がよくなくてもできるだけ材料費などがかからないように施工します。
室内機の取り付け面の背後はとなりの部屋(間仕切り)なので外壁側の壁に穴を開けています。
こちらのお宅はツーバイフォー。在来工法とは異なり壁内のスタッド(柱のようなもの)があって穴を隅にあけることはできませんでした。
本体や穴の高さは現行のエアコンで吸気効率や掃除のしやすさなどを考慮してお客さんと相談し決めています。
室内機設置
パイプが見えていますが新品と入替工事の際は配管化粧カバーを取り付けます。
室外機
再使用のパイプの長さが少し足りなかったので室外機のプラ台の下にブロックを敷いてかさ上げしなんとか届きました。
パイプ交換費用がもったいないですからね。
でもこのようにパイプをピッタリの長さでつなぐことは短期間は問題ありませんが、普通に設置する場合はやってはダメです。
時間が経つと地面に室外機が沈んだり、地面自体が下がったりするのでパイプで吊られるようになるためです。
新品設置の際はブロックだけで室外機を置いてパイプは新品に交換。もちろんテープ巻きではなく配管化粧カバーで仕上げる予定です。
いいかげんな工事をするとエアコンの寿命を縮めて余計な費用と手間がかかり、お客さんの負担が増えるという事例でした。
http://kato-aircon.com/
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