フォト
無料ブログはココログ

リンク

« 雨が降ると暖房が効かない・・・ | トップページ | 新築でエアコンを仮設置? »

2019年2月12日 (火)

壁内配管エアコン入れ替え

川崎市中原区の高層マンションで壁の中にパイプが通されているエアコンの入れ替え工事を行いました。

 

撤去するエアコン(他社設置)
撤去する壊れたエアコン
壊れたといってもガスが漏れて効かなくなっています。

 

テープ巻き仕上げで見た目がよくないので新たに配管化粧カバーもご希望されています。

 

取り外しのため室外機をみると
バルブキャップが手締めで緩んでいる
バルブキャップが3つとも手締めで緩んでいます。

 

電線のつなぎも電気工事士ではありませんね。

 

こちらのお宅にはもう一台同じエアコンがあって(施工からして同じ業者)そちらもガスが抜けていたのですが、やはりキャップが手締めでした。

 

時間をかけてここから漏れた可能性があります。
バルブ(パックドバルブ)は短時間キャップを外していても問題ありませんが、長期間外して運転していると冷えたり熱くなったり、圧力変動、劣化などもあってガスが漏れ出てしまいます。

 

このキャップは飾りではありません。

 

ガスが漏れたといっても完全になくなっているわけではなく少量残っています。
それを室外機に回収するのですが、これがまた危険な行為。

 

ガス漏れエアコンは冷媒サイクルに負圧(大気圧以下)になる部分が出てくるので、万一そこから空気を吸い込んでいるとポンプダウン中に運が悪いと爆発します。ディーゼル爆発です。

 

まねされて事故を起こすといけないのでどのようにしたかは載せませんがポンプダウン完了。

 

室外機を外したらパイプを撤去していきます。
壁の中を通っているパイプ
壁の中を配管されています。

 

先行配管とは異なり室内の壁に点検口があってエアコン設置の際に配管する方式です。

 

よく見ると
壁内で冷媒管接続と断熱不足
点検口内で冷媒管が接続されています。

 

あまりよいことではありません。冷媒管は接続部が増えるほどガス漏れリスクが高くなります。
これによりそのリスクは倍(接続の数が2倍)になっています。

 

また、ドレン管は断熱のつもりで防湿テープを巻いていますがこれもダメ工事です。
防湿テープでは断熱効果が低く結露水でびっしょりになります。

 

冷媒管の防湿テープを指でめくると
冷媒管の断熱がかかっていない
予想してましたが冷媒管が露出しています。

 

防湿テープをはがします。
防湿テープをはがすと冷媒管が完全露出
冷媒管が完全に露出しています。

 

設置したときは断熱がかかっていたのでしょう。
冷媒管などに使用されいている発砲断熱材は管の温度上昇や環境により1mあたり1cm程度は必ず縮みます。(多いとそれ以上)
それを止めるためにビニルテープやコーテープ、場合によっては粘着付き断熱テープなどを用いて施工するのですが、これは防湿テープしか巻かれていませんでした。

 

しかも接続部の断熱を割いた部分も開いたまま。

 

屋外へ通じる床近くの点検口では
ドレン管に断熱なし
ドレン管に一切断熱されていません。

 

これでは壁の中で水滴ポタポタ。下手したらカビが生えます。

 

ガス漏れで返って難を逃れたかも?

 

おっとパイプを抜く前に
パイプを抜く前にスリーブつばの周囲をカッターで
カッターナイフでスリーブのつばの周囲を切ります。

 

何をしているのかというと、こういう壁内を配管するタイプはつばがしっかり固定されていません。

 

本来は壁の中にスリーブ(筒)を通してそれに持たせて固定されるのですが、内壁と外壁の穴の位置が異なるためそれができず、室内の壁紙に接着されているだけなんです。

 

この状態でパイプを引き抜くと周囲の壁紙ごとベロッと剥がれて破いてしまいます。
当方も過去に経験してます。あっ!と思ったときはもう遅いですからね。

 

パイプを抜いているときにやはり取れました。
とれたスリーブのつば
このときカッターで周囲を切っていれば壁紙まで破れることはありません。

 

まあ今回は配管化粧カバーをかけるのでこのツバ自体もいらないのですが。

 

撤去が終わって新しいエアコンを設置します。
新しいエアコンの設置へ
据付板と配管化粧カバーの受けを取り付けました。

 

据付板を取り付けたところの壁がなんだか変則的。右半分は補強板が入っているのに左半分は空洞。
でも軽い室内機なので問題ありません。

 

配管中。
室内および壁内の配管中
壁内で冷媒管のジョイントはせず一本もので通しました。

 

壁内を通す段階で銅管がある程度硬化してしまいます。そしてさらに配管化粧カバー内に収めるため急角度に曲げるのですがベンダーを使わなくてもいけました。

 

しかしこちらの建物側の断熱材がグラスウールなので手に刺さってチクチクでした。消防の関係なんでしょうかねぇ。

 

あともちろん、ドレン管は屋外に出るまで断熱ドレンホースを使って結露防止をしています。

 

そして完成
エアコン設置完了
きれいになりました。

 

お客さんにもお喜びいただけて何よりです。

 

今回から
新品の真空ポンプで真空引き
新品の真空ポンプで真空引きです。

 

以前のポンプと比べて非常に静か。多分真空引きをしていることにお客さんは気づきません。

 

ご近所にも迷惑にならないよいポンプです。

 

Katoairconservice_mark160
http://kato-aircon.com/

« 雨が降ると暖房が効かない・・・ | トップページ | 新築でエアコンを仮設置? »

エアコン工事作業」カテゴリの記事