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2018年4月20日 (金)

冷えない。エアコン点検

東京都品川区でエアコン点検を行いました。

内容は“冷房が効かない。暖房までは使用できていた。”というものでした。

現地へ到着後お客さまより、4年ほど前に街の電気屋さんで購入設置してもらい、昨年ガスが不足しているといわれ充填(補充?)しているそうです。

とりあえず冷房運転ON!・・・まったく冷えません。

運転を止めてガス圧測定のため室外機のカバーを開けます。
室外機に接続されている電線のシースがむき過ぎ
どうしてこうなるの・・・

電線のシースをむき過ぎているのはよく見るがここまではめずらしい。

こうなるとどうしても見てしまうのが端子台
室外機の電線接続がよくない
やっぱり。

心線の皮むき寸法が短いのでしょう。差し込みの点検窓から線が見えません。

東芝製のエアコンなのですがこのメーカーの皮むき寸法は他社より長い19mm。

それはさておき今回は点検を進めます。

サービスポートにホースをつないで
チャージングホースをサービスポートに接続

冷房運転で低圧圧力を見ます。
ゲージで低圧圧力測定
0.15MPaです。

「0.15MPaってわからん。」という方へ。0.15MPaは昔の単位で約1.5kg/c㎡です。

これは低い。点検時の気温を考えても0.8~1MPa近くあってもよいはず。

停止時も1.2MPaと気温に対して低かったのでやはりガス不足(ガス漏れ)ですね。

ちなみに圧力で中に入っているガスの量はわかりません。圧力を見ながらガス補充する業者がいますが現在のエアコンでは危険です。

バルブの温度も測ります。
液管側バルブの温度が低すぎる
液管側マイナス4.5℃低すぎ。

管内でガスの蒸発が早すぎです。

ガス管側は
ガス管側バルブの温度が高い
17.5℃高すぎ。

蒸発しきったガスが戻る乾き運転。この状態ではコンプレッサーがどんどん高温になって傷めてしまいます。

少し経つと
液管側バルブが凍ってきた
液管側バルブが凍ってきました。

凍ると冷えるような気がするかもしれませんがエアコンでバルブが凍るのは冷凍サイクルのアンバランスによるものです。

ではどこでガスが漏れているか?

リークディテクタで室外機のバルブと室内機側中間ジョイントは漏れ反応なし。オイル付着もなし。

室内機をチェック
室内機熱交換器付近よりガス漏れ反応あり
「ピピピピピ・・・」

インジケーターランプとともに音が鳴り響きます。

室内機の熱交換器またはその付近でガスが漏れているようです。

もしかすると去年ガスを入れたときにすでにここから漏れていたかもしれません。

エアコンの製造年を見ると2014年製。

ここで点検は終了となります。なぜか・・・エアコンのメーカー保証期間のうち、冷凍サイクルだけは5年あります。今回の場合、施工不良によるガス漏れではなく本体の不良でメーカー保証対象になると思います。

しかし5年以内でよかったと思います。発見が遅れて保証期間を過ぎると高額な修理費用になるケースです。

あとお客さまの言われていた「暖房までは使えていた」というのはガス不足でも暖房は症状が現れにくく気付きにくいということがあります。冷房のほうが症状が顕著になるためこのようなことがおきます。

室内機熱交換器部分のガス漏れ原因ははっきりとわかりませんがオゾン層を破壊しない新冷媒になってガス圧力が高くなってから増えています。

Katoairconservice_mark160
http://kato-aircon.com/

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