室外機天吊り工事
先日おこなった室外機天吊り工事です。(東京都稲城市)
室外機を吊る場所には、
このようにバルコニーの天井に4箇所固定用の穴があります。
ここには初めステンレスのボルトが付いていたのですがそれは使いません。こちらで用意したものを使用します。
鉄のため少し錆びてますね。ステンレスのボルトが差してあったため異種金属腐食(電食)を起こしていたかもしれません。まだ問題ないレベルでしょう。
そしてアンカーではなくここはインサート。ここが肝心。インサートは建物のコンクリートを打設する前に型枠へ取り付けておく金物で抜ける心配がありません。
たまに後打ちのアンカーを使用している建物があります。打つ人の技術レベルが低いと抜けてしまったり、特にUR系で用いられるアンカーは日本で昔から使われている形状で抜けることが多いので信用できません。
インサートのサイズを調べると3/8インチでした。これもインチとミリの規格があって見た目ではあまりわかりません。ミリ山(10ミリ)のインサートにインチボルト(3/8インチ)は入りますがピッチが合っていないのとボルトが少し細いのでその場合は危険です。
公団系や官公庁関連の建物などは通常ミリの規格で設計しますが、建築系がインチネジを使用するためこのような入り混じったことになっています。
ホームセンターに行ってもボルトナットはミリとインチを置いてますね。
3/8インチのボルトナットを用意します。
電食を起こさないようにインサートに合わせて鉄です。
なおこのボルトナットは金具には付いてきません。昔は付いていたのですが先ほどのミリとインチの規格違いで使用できないことが多かったことを思い出します。
天吊り用金具と室外機
この金具は専用の吊り上げ機を使用できるものです。
クロムメッキなので今回は最後にシリコンを薄塗りして錆防止しました。
室外機を吊り上げ機で持ち上げます。
やっぱり道具ですね。楽ちんです。
室外機の下にホースがつながっています。これは主に暖房時、室外機熱交換器の結露水や凍結時に除霜した水を排水するための管です。
室内機につながる銅管は屋外側で一旦下げます。管の結露水や雨水が室内へ伝っていかないようにします。
また室外機の周囲は銅管を固定したり壁に付けたりはできる限りしません。天吊り金具が地震や台風などで揺れても管に無理な力が加わらないようにするためです。
試運転、排水試験も問題なく完了。
http://kato-aircon.com/
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