エアコンのリモコンが利かない(受光部不良)
川崎市川崎区にてリモコンを操作してもエアコンが反応しないとの依頼をいただき点検に伺いました。
お問い合わせをいただいたメールにはエアコンの型式や現況が記載されていました。
メーカーへ確認したところエアコン本体の製造は'96年頃。心配しましたがリモコン送受信関連の部品はまだ在庫ありとのこと。修理できる可能性が高いことをお客さまに返信し点検日程を調整いただきました。
20年経っても残っている部品あるんですね。
お客さまご自身でリモコン不良かもしれないと別の汎用リモコンで試したそうですが反応せず。そしてエアコン本体にある応急運転スイッチでON/OFFできることを確認済みとのことです。
点検当日、訪問予定時間の1時間ほど前にリモコンで反応するようになった(直った)旨お電話いただきました。そこで点検キャンセルの話が進みかけたのですが、これはまた近いうちに再発すると判断し、再発したらすぐに部品を調達して修理できるよう点検だけしておくことをお勧めしました。
予定時間になり現地到着。車から降りてご挨拶をしたところでお客さまから、電話の後しばらくしたらまたエアコンが反応しなくなったとのこと。
帰らなくてよかったー。
ではまずリモコンが正常か確認します。
リモコンには送信部(発光部)に赤外線発光ダイオード(LED)が使われています。
モノによっては黒いシールドが付いていて見えない場合があります。
なお、光は可視光線外の波長のため直接目で見てもまったく見えません。
そこで登場するのが液晶ディスプレイ付きのデジタルカメラ。昔はこんな便利なものはなかったのでAMラジオの音で確認していた時もありました。
デジカメのディスプレイを見ながらリモコンを押すと
このように光って送信していることが確認できます。
(現地では発光を撮影できなかったので別の写真を使用しました。)
リモコンは問題ないでしょう。
では次にエアコン本体
長年(20年以上?)のお勤めごくろうさまです。
暖房運転で動いていました。効き具合はいい感じです。
吹き出し口の右の黒い丸がリモコン受光部です。念のためリモコンを近づけて操作しても反応しません。
運転を止めて室内機の全面グリルを取り外して受光部を直接見えるようにします。
これは受光部内のパーツとリード(配線)が接触不良を起こしやすいタイプです。
アップで見ると
結露によるものか、自然になったのか不明ですがリードに電食のようなサビが付いています。
とりあえず応急処置をします。
部品から出ている3本のリードを指でクィクィと揺らしてやります。そしてリモコンで操作すると“ピピッ、ピピッ”反応するようになりました。
ただしこれは修理ではありません。昔のテレビをたたいて直すようなものです。早ければ1時間以内、長くとも数週間後にまた再発する可能性の高い症状です。
部品のメーカー在庫があるうちに修理することになりました。部品入荷後に再度訪問します。
では一旦室内機を元通りに戻して。
カバーはネジで固定するようになっていてネジ穴にはネジを入れた形跡がないので、20年前に取り付け工事をした業者さんがインチキして持って帰ったと思われます。
後で写真を見返したらアース線のルートも間違っています。エアコンをわからない人がアース線をいじったのでしょう。これでは熱交換器の結露水がアース線を伝わって水滴が落ちる可能性があります。
アース線は部品交換時に直すことにします。
電池を交換してもリモコンが利かない場合はお気軽にご相談ください。
http://kato-aircon.com/
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