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2018年1月19日 (金)

やっていはいけない工事

エアコンの取り外し工事をおこなったときに遭遇した室内機ドレンパンのホース接続口に接着剤を使用したものがありました。

ホースを抜く前の状態はこちら、
Img_1098tc
壁内に埋設された塩ビ管にドレンホースが接続(挿入)されています。

しかし、埋設された塩ビ管が非常に細く(VP16)エアコン本体に付属しているドレンホースではつなぐことができないため、ホームセンターなどで市販されているビニルホースを使用しサイズダウンして差し込まれていました。

この時点で嫌な予感がしたのですが案の定、
Img_1100tc
ホースが固着していましたがなんとか抜いてみると接着剤が塗られています。

こちらのお宅は賃貸住宅なので、いずれ引っ越すことも考慮すれば接着をしてはいけません。塩ビ用の接着剤は母材を溶かして溶着させますので、溶けたり接着剤の固着による段差で純正のドレンホースを再度使用する場合などに隙間ができて水漏れを起こすようになる懸念があります。

また、近頃多くのエアコンはドレンパンと本体シャーシが一体で成型されていますので、水漏れなどの不具合がでた場合にはエアコンをすべて分解せねばならず高額な修理費用になります。

これは後先考えないその場限りの無責任な施工ともいえるでしょう。(某量販店で購入施工されたそうです。)メーカーでも接着はやめてくださいといっています。もっと確実な方法を検討すべきではなかったでしょうか。このような場合、建物側の不備を管理会社等へ連絡し修正してもらうのが一番です。

サイズダウンしたホースは内径が細すぎて、すでにつまり気味になっていました。あと数年以内には詰まって水漏れしたと思われます。

日は変わってお引越し先の取り付け工事では、取り外し前は左側にホースが接続されていましたが、今度は右側になるため左の接続口はゴム栓でキャップをします。

用心のためゴム栓を差し込む前に接着剤が付いていないか確認します。
Img_1117tc
内面にも接着剤が固着していました。

どうすればここに接着剤が流れ込むのか首をかしげますが、ゴム栓は接続口の中に差し込むタイプなのでピンセットを使用して丹念に取り除きました。

取り除いた接着剤はこちら、
Img_1118tc
ビニールの幕のように付いていました。

接続口の内面にライトをあてて段差がないか確認してゴム栓を差し込みました。
Img_1120tc
接続口の周囲には接着剤が完全に固着していて取れません。もうこの左側の接続口にはドレンホースを接続することはできないでしょう。

このあと室内機を取り付け終わった段階でドレンホースの先端に蓋をし、水をドレンパンが満水になるまで注水。そのまま10分程度放置して水がにじみ出てこないか確認しましたが問題なし。

一応、お客さまには冷房、除湿の季節になったら様子を見てもらうようお話ししてあります。

Katoairconservice_mark160
http://kato-aircon.com/

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