天井カセット、ドレン水位異常。
外出している時に電話が入り、「天井に付いているエアコンが水位異常でエラーが出て動かない。隣の部屋の壁掛け型エアコンを代わりに動かしたら冷えなくなっていた。」との内容で点検依頼をいただきました。(ご依頼いただき有り難うございます。)
場所は川崎市高津区、早速出動します。
到着して一通り設置状況を見て回ります。
・天井に付いているカセット型エアコン(通称:天カセ)は本体のタイマーランプが6回点滅で”異常水位検出”を表示しています。
・隣の部屋の普通の壁掛け型エアコンはリモコン操作で風は出ますが冷えていません。
冷えない壁掛け型の室外機の状態を確認するため外にでます。
室外機は室内機を2台接続できるマルチでした。天井カセット型と隣の部屋の壁掛け型がつながれていますので、どうやらカセット型のエラーで室外機が動かず隣の壁掛け型も冷えなくなっていたようです。
ということでエラーを出している天井カセットを点検します。
”異常水位検出”のエラーは何かしらの原因で除湿水の排出が出来なくなって、ドレンパン(水をためる受け皿)が満水になったときに出ます。その他にそれを検出しているセンサーなどが故障の場合もあります。この”異常水位検出”はこの機種の呼び方で、それぞれ”ドレン水位異常”など別の呼称になっています。
脚立を立てて室内機の近くへ上るとドレンポンプ(排水ポンプ)が回っている音が聞こえました。ブレーカーを落として天井に付いているグリル(パネル)を外しドレンパンの中に指を入れると満水なのが確認できました。
排水用のキャップを外して水を抜きます。
全体はこのような感じで
次にドレンパンを外します。外したドレンパンをご主人が受け取って洗って下さいました。その間に点検していきます。
ドレンポンプ周辺は
ポンプの横に水位検出用のフロートスイッチがあります。
ポンプをさらに近くで見ると
吸水口にドロドロとしたものが付いています。
お客さまがドレンパンを掃除し終えて「こんなに汚れているとは思わなかった、すごかった」と驚いておられ、大量に堆積物が溜まっていたとのこと。
念のためポンプからつながる排水管に詰りなどないか確認しましたが問題ありません。
これはドレンポンプが作動すると水中に溜まった堆積物が吸い上げられて吸水口にくっつきフタになってしまったため排水されず、フロートスイッチが作動して異常水位を検出してエラーを出したものと判定しました。
分解した機会に熱交換器に積もったホコリもお客さまが掃除してくれました。
ドレンパンに満水近くまで注水してパネルを取り付け絶縁抵抗を測定したらブレーカーをON。
注水した水で再度”異常水位検出”のエラーがでることを確認して再度リモコンで停止、運転と入れ直しエラーが消えて正常運転となりました。
そしてこちらのエラーが消えたことで隣の壁掛け型エアコンも正常に冷えるようになり完了です。
なお、このドレン水位に関するエラーは壁掛け型エアコンなどではセンサーが付いていないためありません。そのためドレンが詰まったりするとドレンパンからオーバーフローしてそのまま水漏れを起こします。
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