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2017年8月15日 (火)

日本のエアコン工事技術はすごい?

 あるサイトの記事を見ていたら日本のエアコン工事のレベルの高さに中国の人が脱帽していると出ていました。

 日本ではパイプに配管化粧カバーを付けたりして仕上がりが美しいというようなことが載っていました。

 外から見ているとそのように見えるのかもしれませんね。しかし私としてはちょっと苦笑い・・・

 工事や修理に携わっていると、取り付けた人がどのような状況でどんな思いで工事していたのかなんとなく見えてきます。

 ”ああ、この人まだ経験不足だな”、”時間に追われて工事していたな”、”二人で工事していたんだな”、”ここまで手を抜くか”、というように感じることがあります。

 たしかに配管化粧カバーを付けてパッと見はきれいに仕上がって美しいというのはあります。しかし見えない部分に本当のその工事人の姿勢(心)が現れていると思います。

 見える部分はきれいに、見えないところは手を抜く。例えば数年前までは室内機と室外機を結ぶ電線(ケーブル)を材料費節約や施工性をよくするためにメーカー指定よりも細いものを使用するのが平然と横行していました。
 テープを巻くべきところを省略する。保温がされていない。電線の接続が悪い・・・あげれば枚挙にいとまがありません。

 一日にこなさなければならない件数を持たされて時間に追われて工事をすればなおさらです。工事単価を中抜きされて安くなっているのも拍車をかけています。

 時間をかけても完璧な工事とするのは困難なエアコン工事作業なのに短時間で終わらすのですから手を抜くのが一番手っ取り早い。ただ当人は手抜きをしているという実感はなく効率の向上と思ってやっている。挙句の果ては数をこなせて会社から褒められて俺は仕事ができると感じて喜びを覚えている人もいます。

 褒められればそりゃ嬉しいにきまっていますが、だからと言って私は手抜き工事はしませんでした。

 もちろん全員がしているわけではありませんが見えない裏での手抜き工事の横行は薄利多売・競争社会の副産物、なくなることはありません。

 また一旦手を抜くことを覚えてしまうと暇な時期になっても同じように施工します。そしてそれがまた見習いの者へ伝授される。

 私がこの業界に入って12年間は正社員として会社に勤めましたが、下積み時代は上司から厳しく指導されることも多々あり変な工事をしていれば「オマエそういうのを手抜きっていうんだアホーやり直せ!」と言われたものです。(時代も昭和でしたからもっときついことも言われました。)
 社員は下請け業者の工事指導にもあたりましたので、手を抜くようなことは許されない立場でもあったのです。

 一般の方からすれば仕上がりが良ければ完璧な工事に感じるかもしれませんが、もっと大切なのは機能を長年にわたり維持できるかを左右する見えない部分です。

 ある意味、中国のエアコン工事のほうが表裏がなく正直な工事と言えるかもしれません。

Katoairconservice_mark160
http://kato-aircon.com/

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