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2017年7月24日 (月)

シリアル信号異常で基板交換。

エアコンが効かなくなったとの依頼を受けて点検に伺いました。(横浜市南区)

 

こちらのお客さまのお宅へは前回修理で伺ったのが8年ほど前でエアコンの使用年数も長く修理をするにも部品があるか心配でした。家の新築工事時に設置されたエアコンを使用されていて何台もありますので年数が経つとどうしても順番に故障が発生してきます。(ちなみに工事は当店ではありません。)

 

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配線でちょっと隠れていますが1995年製(22年前)のエアコンです。

 

こちらのエアコンは室内機が天井カセット型で室内ユニットは天井内に埋め込まれてパネルだけが見えているスッキリとしたタイプです。業務用のエアコンでよく使用されています。

 

しかしこの天井カセット型はエアコンを入れ替えるとなると本体や工事費が高額になるためできる限り修理で長持ちさせたいものです。

 

エアコンの冷房を付けてみると・・・
 室外機が動き始めました。バルブの温度も徐々に低くなって冷房が効いているようです。室内機の吸込み、吹出し温度を測定するとほぼ正常。と思っていたら急に温度が出なくなって室外機が停止したようです。

 

室内機は運転ランプが点滅してエラーを示しています。エラーコードをメーカーに聞こうと思いましたが混雑していてこちらで調べたほうが早いと判断し室外機をばらして確認すると”シリアル信号異常”

 

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このエラーはちょっと厄介で室内機と室外機の両方の故障が考えられ、信号の出方やタイミングがメーカーや機種によって異なるため判定が難しいときがあります。

 

シリアル信号を測定しながら配線の抜き差しをして室外機の動きを観察します。
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どうやら室内機からの信号は来ていますが室外機からは出ていません。室外機の基板不良と判定しました。

 

メーカーに恐る恐る部品の有無を確認します。「在庫あります。」おお、よかった~。

 

天井カセット型ということもあって長めに在庫しているのかもしれません。どうやらこのエアコン2004年まで製造されていたようです。長いですね。

 

では交換作業。こちらの基板を交換します。
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外す前にコンデンサが放電しているか確認します。充電状態だと直流280Vかかってますので危険です。

 

基板を外して
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簡単に書いてますが、どうしても外せないネジがあって前面のグリルやリアクタという部品を外してから基板をとりました。

 

今とちがってこのころの基板は整流系(交流を直流に換える)の部品が別になっています。
もっと昔はパワートランジスタ(制御基板で発生させた交流信号を増幅してコンプレッサーの動力電源とする部品、パワーモジュール)も別部品となっていました。

 

壊れた基板がこちら
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古い放熱用のシリコングリスをふき取って
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そしてこちらが新しい基板
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放熱用グリスが付属品になっていました。
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親切なメーカーさんです。(付いてこないところもありますので・・・) たっぷり入っていますが1割も使わないと思います。

 

グリスを塗って
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基板を取り付けました。
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外したパーツを元通りにして絶縁抵抗測定し問題なし。

 

ブレーカーを上げてスイッチオン

 

シリアル信号も絶え間なくやり取りして室外機からも信号が出ているようです。

 

エラーも出なくなり正常運転し完了しました。
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Katoairconservice_mark160
http://kato-aircon.com/

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