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2017年6月 2日 (金)

マンション大規模修繕工事でガス漏れ。

あるマンションで大規模修繕以降エアコンが効かなくなったとの依頼を受け点検(横浜市鶴見区)に伺いました。

 

大規模修繕工事は約10年に一度行われるマンションの外装(塗装、タイル、防水など)を周囲に足場を掛けて短期間で一挙に行うものです。

 

こちらは今回初めてご依頼いただいたお客さまのお宅です。有り難うございます。

 

去年おこなわれたマンションの大規模修繕工事のあとエアコンが効かなくり、工事を行った業者さんに交渉してみても対応してくれなかったとのことです。

 

まずは冷房運転をしてみるとやはり効きません。ガス圧測定では停止時圧力は周囲温度と比べてそこそこ振れています。
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冷房運転をしてみると低圧圧力が通常よりも低下し明らかにガス不足の症状でほとんど空に近い状態です。

 

残ったわずかなガスで暖房運転し圧力を上げて考えられる漏れ箇所をリークチェッカーを使用して調べます。しかしどこからも漏れ反応が出ません。
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リークチェッカーは最高感度モード。ちょっとの漏れ(年間数グラム)でも反応が出ます。

 

お客さまのお話では大規模修繕中に室外機にパイプがつながったまま足場に移動して作業していたそうです。室外機が置いてある場所は室外機分のスペースしかなく、そこへ二部屋分(2台)が二段置き台で縦に積んであります。パイプ類を見るとグニャグニャに曲がっていて無理に移動したことが伺えます。

 

室外機のつなぎ部分(バルブ部)は過去にガス漏れしたようなオイルによる黒光りのような跡がありますので今回はそこの部分をつなぎ直してガスを入れることにしました。

 

フレアを作り直してつなぎます。
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外して切り取ったフレア部
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この拡がった部分がジョイントのシールになります。外したことがなければここはピカピカのはずですが一度外したような汚れがあり修繕工事中に何かあったようですね。今となっては想像しかできません。

 

接続が終わったら真空引きをおこないます。
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真空引きには1時間程度かかりますので、その間に電線のつなぎを直します。
もともとのつなぎがこちら、
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電線の外装被覆(シース)のむきが長すぎて電線押えの意味がありません。また、この部分で押えると漏電の可能性があります。

 

このように修正しました。
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なおこの電線、メーカー指定より細いものが使用されています。最近は減りましたが材料費節約のためによくあった手抜き工事です。お客さまには状況を伝えましたが今回は修理がメインですので電線の入れ替え工事はおこないません。(依頼があればもちろん行います。)

 

真空引きが終わったらガスの規定量を確認してチャージします。
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秤の表示が0.01㎏(10g)多くなっていますが入れたときはピッタリで止めてあります。

 

ガス注入後、各所リークチェッカーで調べましたがやはりガス漏れはありませんでした。

 

冷房温度も正常で修理完了です。

 

このような建物の修繕工事で発生するガス漏れは多くなっています。ガスが漏れなくてもきれいに整形してあったパイプがグニャグニャになって見栄えが悪くなってしまうこともあります。可能であれば室外機は取り外すようにしましょう。

 

Katoairconservice_mark160
http://kato-aircon.com/

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