製造コストを抑えたものは・・・ドレンパン割れ
こんにちは。
先日エアコンの室内機から水が漏れるとの依頼(川崎市高津区)で点検に伺いました。
今年はまだ冷房などを使用する時期ではありませんのでお客様に状況をお聞きしたところ去年冷房を使った時に水漏れしたとのことでした。
まあ、水漏れといえばドレンホースの詰りが一番多い原因ですのでまずはそこを疑いましたが、お客さまもそれではないかと掃除機などで吸ってみたりしても改善されなかったそうです。(掃除機を壊す恐れがありますので安全な方法をご存知ない方はやめましょう。)
ではドレンパンに注水して漏れが再現するか確認します。
※ドレンパンは室内機の熱交換器の下にあって冷房やドライモードで運転したときに熱交換器に結露(除湿)した水を受け集めてドレンホースへ流す役割をしています。
しかし、入れた水は屋外へ正常に排出されていて室内機からは水が漏れてきません。一番やっかいな水漏れは室内機に溜まったホコリを伝ってどこからともなく出てくるものですが、しばらくあちらこちらと漏れているところがないか確認します。でも見つかりません。
これは本格的に稼働する夏にならないと分からないかもと半分あきらめかけていたところ、ドレンパンの中をライトで照らしてみるとスジが斜めに入っているのが薄っすら見えます。
ようやく原因が見つかりました。ドライバーでひびの入っているところを押すと割れているのがよくわかります。
完全には割れていないため注水した程度では漏れが再現しなかったようです。
しかしこのエアコンはドレンパンと室内機のシャシーが硬質の樹脂で一体成型されていますので交換が容易ではなく、室内機の取り外し、取り付け工事と室内機の全バラシと組み立てという余計な手間と工賃が発生します。
こういったところがメーカーや機種によって異なるところで、部品点数を減らして製造コストを抑えた代償がユーザーの負担となる例です。
製造年からしてまだ部品供給はされていると思いますが、お客さまよりエアコン本体(その他の部品)の寿命と修理費とを比較検討して本体を新品に入れ替えるご判断をいただきましたので今回は点検のみで終了となりました。
http://kato-aircon.com/
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