ルームエアコンのガス圧測定
どうもこんにちは。
今回はルームエアコンのガス圧力測定についてです。
エアコンには高圧と低圧の部分がありましてコンプレッサー吐出側(出口)から四方弁、熱交換器を経て減圧弁入口までが高圧。減圧弁出口から熱交換器、四方弁を経てコンプレッサー吸入側(入口)に戻るまでが低圧となります。
ちなみに減圧弁はただ細くなっているだけです。現在ではガスの流量制御のために電動膨張弁というステッピングモーターを使用して開度をコントロールできるのが主流で長尺配管にも対応可能となっています。
話がそれましたが圧力測定にはゲージマニホールドと呼ばれるものを使用します。
左側に低圧用連成計、右側に高圧用連成計が付いていて、それぞれバルブで開閉可能です。
連成計は圧力計と異なり、負圧側にもメモリがあり真空引きを行うことも可能です。ただし負圧側のメモリはあまりにも小さいため真空計の代わりにはなりません。
このマニホールドをホースで室外機のサービスポートへ接続するとガス圧が読み取れます。
写真は新品の室外機で上のバルブが液管、下がガス管となっていて右側はいずれも室内機へつながる銅管の接続口です。わかりにくいかもしれませんがエアコンのガスは冷媒といいますが、液管側は液状化した冷媒が流れ、ガス管側はガス化した冷媒が流れます。双方は別のものではなく同じ管でつながっていて室内機と室外機をグルグル回っています。
ルームエアコンにサービスポートは一つしかありませんが冷房運転をすると減圧弁出口側とコンプレッサー吸入側の間にサービスポートが位置するため低圧圧力が読み取れます。そして暖房運転をすると室外機内の四方弁が切り替わり、コンプレッサー吐出側と減圧弁入口側の間にサービスポートが位置するため高圧圧力が読み取れるようになります。
なお業務用エアコンの多くは室外機のカバーを開けるとコンプレッサー近辺に高圧低圧双方のサービスポートあり冷房運転でも暖房運転でも同時に測定できようになっていたりします。
圧力でガス量が正確にわかると思っている方がいるかもしれませんがムリです。
ガスを規定量、正確に入れるには全量を入れ直しで冷凍サイクルを一旦真空にして秤を使うしかありません。エアコンを移動した際などに補充するのは不具合のもとですのでお勧めしません。
それではまた。
http://kato-aircon.com/
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