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2017年1月20日 (金)

エアコンの真空引き作業

 こんにちは。 今回は真空引き作業です。(川崎市宮前区)

 

 エアコンの取り付ける際に真空引きを行わなければならないことは当店をご利用下さるお客様の中にはご存知の方が多くいらっしゃいます。でもどのようなことなのかは知らないと思います。

 

 真空引きはエアコンの冷凍サイクル(室外機内コンプレッサーから室内機を回ってまたコンプレッサーへ戻る)経路内を空気や水分などがなく、冷媒ガスとコンプレッサーオイルだけで満たすために一旦真空にする作業です。

 

Photo
写真は真空引きをおこなうためポンプやゲージ類を接続した状態です。
 室外機の上で奥にあるのが真空ポンプ(電動ツーステージ高真空度タイプ)でその上には真空ゲージが付けてあります。ポンプの手前にはゲージマニホールドがあり、真空ポンプと室外機をつなぐホースの開閉などに使用します。
 写真では黄色のホースで真空ポンプからゲージマニホールドを、そこから青のホースで室外機へ接続しています。

 

 ルームエアコンにはホースを接続するサービスポートが一つしかありませんので今回は赤のホースは余っています。

 

 つづいてゲージを見ると

Photo_2
マニホールドの連成計。

 

 このようにマニホールドに付いている連成計は0よりマイナス側にもメモリがあり、真空引きを行うことも可能です。

 

Photo_3
真空計。

 

 真空計は負圧用の圧力計のため普通とは逆に動きます。メモリは右が0で左が-0.1となっています。

 

 ではポンプを始動して真空引きをするとゲージの針は、
Photo_4
 真空計の針は左側へ移動します。そしてしばらくすると、
Photo_5
 ポンプ能力の限界程度まで真空になります。ゲージでは-0.1よりさらに真空側に針が移動していますが、この圧力計は大気圧との相対圧力なので、そのときの天候で気圧が高いとこのようになると思います。
 ゲージが真空になってもさらにしばらくそのままポンプを回し続けて真空度を上げます。

 

 一方、マニホールドのゲージは、
Photo_6
 このように数ミリ程度動くだけで真空度は読み取ることができません。エアコンの点検などで「0より落ちたな」と見ることくらいしかできません。

 

 やっぱり真空計は必要ですね。最近ではデジタルのゲージを使用する人も多いみたいですが、目で見て使って故障がわかるアナログのほうが私は安心感があります。

 

 なお写真の作業は新品の取り付け工事で、室内機とつないだパイプ分だけ真空にする作業ですから10分程度で真空引きは終わりました。あとは空気が入らず、ガスもほとんど出ないように(やり方があります。)ホースを外して室外機のバルブを全開すれば完了です。これが修理などで室外機内も全部真空を引くとなると1時間程度かかります。

 

 以上真空引き作業でした。

 

Katoairconservice_mark160
http://kato-aircon.com/

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