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エアコン修理作業

2019年9月13日 (金)

エアコン落ち・・・かけた

またまたでましたぁ。

恒例(?)のエアコン落ちた・・・ではなく今回は落ちかけ。
落ちかけて傾いている室内機
室内機が傾いてます。

取り付けたのは引越しの下請け業者さんだそうです。
たしか去年引っ越しで移設して付けたもらったと伺ったような気がします。

お客さん曰く、なにも触っていないのにいつの間にかこうなっていたとのこと。

どれどれ・・・
抜けてしまったボードアンカー
本体左側のボードアンカー抜けてますよ。

エアコンのメーカーが使用を推奨している金属製カサ式ボードアンカーです。
どうして抜けたかは後ほど。

右側は・・・
据付板に室内機が掛かっていない
据付板中央と右のフックに室内機が掛かっていません。

こんなミスあるの???

たしかに右側はパイプで支えられているため掛かっていなくても落ちはしませんが・・・

ふつうは引っかけた時に違和感を感じるはずですが・・・

左側のフックだけで今まで支えられていたことになります。
それでボードアンカーが耐えられず抜けたと・・・実はそれだけではありません。

では作業に入ります。

こちらのお宅は丁度いいところに火打ち梁があって
火打ち梁に室内機を吊り下げて
ベルトで室内機を吊り下げられました。

据付板を付け直すのに室内機を取り外すのでは大変ですからね。助かりました。

少し室内機を浮かしてみると
据付板中央のねじは効いていない
据付板中央のねじは効いてません。

しかも左右のボードアンカーは1本ずつ(計2本)しかないのでケチりすぎ。

ボードアンカーは引き抜き強度が20~30kgあるので余裕と思っているかもしれませんが甘い考えです。
安全率や石膏ボードの経年劣化を加味して考えなければなりません。

右のボードアンカーは抜けてません。
据付板右のボードアンカーは抜けていない
まあ、そりゃそうですよね。

室内機が引っ掛かってなかったんですから。

そして抜けたボードアンカーを見てみます。
抜けた金属製カサ式ボードアンカー
ここに抜けた一番の原因があります。

それはねじの締めすぎ。
そのことに関してはこちらにも説明があるので参照ください。

どこまで締めていいのか知らないのでこうなります。
締まるとこまで締めちゃったという感じで、ボードアンカーの施工がまだわかってないですね。

おそらく速さを優先してこれをインパクトドライバー等で締め付けまでしたのだと思います。

最後は手回しでアンカーの開き具合を感じ取りながら締め付けないとだめ。

残っている右側のアンカーも表面的にはどうもなっていないのですが壁の裏側は崩れていることでしょう。

またよく見ていただくとねじの先端が尖ってますね。
これはドリルで壁に下穴を開けなくてもドライバーに付けて回すだけで打ち込むことができるというタイプです。

このボードアンカーが危険なのは打ち込みで壁の中に電線などがあると傷をつけたり刺さってしまうところ。

昔からある下穴を開けてから差し込むタイプの方が手間はかかりますが安全なんです。

こうしたことからも急ぐ施工は危険であることがわかりますね。

据付板を付けました。
取り付けなおした据付板
中央少し右と、左側に柱があったのでそれぞれ長いねじで固定。

ボードアンカーも追加して強度を出します。

室内機を引っかけて
室内機を引っかけて
要所をチェック、試運転して完了しました。

ボードアンカーが抜けると壁の石膏ボードを広範に崩してしまうので厄介です。

本来であれば壁の補修貼り替え、クロスの貼り替えをするのがいいのですが費用の方が・・・

今回はまだ取り付けできないわけではなかったので、お客さんのご希望でそのまま取り付け直しをしました。

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http://kato-aircon.com/

2019年9月 2日 (月)

リモコン受光不良

川崎市内でエアコンがリモコンで操作できないと修理依頼がありました。

本来は点検に伺って故障、不具合箇所の特定をしてから修理するところですが、今回はお客さん自らある程度の点検を行い特定したとのことで部品取寄せと交換修理のみを行います。

こちらの室内機
リモコン受光部が不具合を起こした室内機
リモコンの受光部が不具合を起こしました。

依頼を受け付けてから修理当日までには直ってしまったそうです。

あぁ、あれかな?・・・何が悪いか推測できました。

とりあえず交換作業開始。

新しい交換部品の箱を開けると
部品の交換時注意書き
交換時の注意書きが入ってました。

こういう紙が入っていると”また何か面倒な設定があるのか?”と思いますがたいした内容ではなく”ホッ”

エアコンの補修部品は他機種と兼用の場合があっていちいち設定とかジャンパー線カットとかあったりするんですよ。

室内機を開けて
室内機のパネルを開けて
この部分を交換します。

さらにばらして
受光部をユニットごと外して
受光部を交換できるようにユニットごと取り外しました。

この機種、思っていた以上に分解が必要ですね。

量販店さんの施工かな・・・
電線のシースがない
電線のシース(外装)が見えないほど剥ぎ取られてます。

受光部の入ったユニット
受光部の入ったユニット
さらにこれを分解する必要があります。

やっぱりね・・・ユニット背面や内部は結露水でびっしょり。

受光部は水が付着すると反応しなくなったり鈍くなることがあります。
乾くと元通り復活するので直ったように見えます。

この部分(吹き出し口上部)に結露が起きるのは過去の事例からも当然のことなので設計の問題でしょうね。

部品交換しても再発の懸念が残ります。

新品に交換
受光部を新品に交換
受光部といってもこの通り表示ランプやらその他と一緒になっています。

これじゃ部品代が高いのもうなづけます。

上位機種は修理時のパーツ代も高くなります。

しかしこのユニットは配線を脱着するのにセンサー用のモーターやギヤをいくつも外さないとできないという造り。
時間がかかりました。😅

はずした受光部品はお客さんで保存されるそうでお渡ししました。

ということで交換完了
室内機の部品交換完了
諸々の動作確認等をして問題なし。

なにごとも完璧ということはありません。
”一流メーカーの製品だから安心”というのは思い過ごしかもしれませんね。

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2019年8月30日 (金)

ドレンの修正(勾配確保)

今回はこちらのエアコン
エアコン室内機

この量販店で購入設置されたエアコンいろいろありまして・・・

以前に冷えないとの点検依頼をいただき結局メーカー無償保証を受けられる内容だったため当店では修理しなかったのですが、その時の点検で排水系(ドレン)に別の問題が発覚しました。
なのでメーカー修理後にそちらを修正することになりました。

なおメーカーが行ったのは室内機を一旦取り外して熱交換器の交換だそうです。

まずは屋外側から
配管化粧カバーが2m程水平に付いている
配管化粧カバーが2mほど水平に付いています。

これを施工した人は水漏れの怖さがわかってませんね。

カバーを開けて見ます。
配管化粧カバーを開けて
ドレン管がカバーの底部分に通っています。

排水は手前から奥へと流れます。

まずこのように水平に長くドレン管を施工すると水が滞留して詰まりやすくなります。
短い距離をやむをえず水平にすることはありますが、これだけ長いといつかは室内に水漏れを起こします。

エアコンの排水はきれいな水ではなくホコリやカビなども一緒に流れているので詰まりやすい。
ドレンは下り勾配でといわれるのはこのためなんですね。

しかも奥の方は
ドレン管がテープで押さえられて持ち上がっている
テープで押さえられて持ち上がっています。

手前側の管はずっしりと重く満水状態です。

施工した人はドレン管が波打つことでエアロックという状態になることを知らないのだと思います。
単純に重力で流れると思っているんでしょう。

カバーをサッシに合わせて水平にすることで見た目を重視したのかもしれませんがエアコンの正常な機能は失われてしまいます。

ではどのように修正するか・・・

今回はより確実な方法を提案して施工しました。
(ドレン管は別ルートで)

カバーのエルボ部分に穴を開けます。
配管化粧カバーエルボ部にドレン用に穴あけ
ここからドレンを取り出します。

ちょっとこのカバーは一般に多く使用されているものと異なり薄くて弱そうなので慎重に行いました。

ドレンは塩ビ管で施工します。
塩ビ管でドレンを施工
ドレンホースよりも丈夫で長持ちします。

下の方は段差があるので
塩ビ管を炙って曲げ
バーナーで炙って曲げました。

45°エルボ(曲がり)を使用すると壁から出過ぎるのでこのほうが納まりがいいです。

一番下は勢いよく滴下するのを防ぐためにエルボを取り付け。

壁の配管穴には
配管穴に養生管が入っていない
量販店の施工ですね、養生管が入っていません。

モルタルの外壁にはラス網(メタルラス)という金網が入っているので電線をそれから保護(漏電防止)する必要があるんです。

今さら養生管は入らないので
電線をラス網から保護
スリーブ用のツバを切っていれました。

穴はパテで塞ぎます。

全体の画像は撮れませんが上の方は
上の方のドレン塩ビ管
ちょっとサッシで見づらいですかね。

下の方は
下の方のドレン塩ビ管
こんな感じになりました。

そして今度は室内側

カバーを外すと
室内側もドレン逆勾配
あれまドレンが逆勾配

カバーは勾配とってあるのに中身は逆勾配って・・・

ここは
断熱材でドレン勾配を確保
断熱材をインシュロックでしばって勾配を確保しました。

これでカバーをすれば施工は完了なのですが・・・

一応いまのところ内容は伏せますがメーカーさんの修理に不備があってお客さんには再度見てもらうことをお勧めしました。

排水試験をして
ドレン排水試験
正常に排水。

途中漏れはなくOK。

エアコンからの水漏れは気が付かないと階下まで水が行ってしまうこともあります。

施工してすぐに漏れてきたならばともかく、お客さんに管理責任があるのでしばらくして汚れで詰まった場合は保証してもらえない可能性が高くなるでしょう。

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2019年8月24日 (土)

マンション大規模修繕後にガス漏れ

マンションの大規模修繕工事に伴い室外機を脱着したあとに冷えなくなったとの依頼で修理に伺いました。(川崎市内)

脱着工事をしたのは修繕工事会社の関連業者のようです。

去年工事を行ったらしくその時は冷えていたとのこと。暖房は少し弱かったようです。

そしてとうとう冷えなくなって”点検を”と依頼をいただきました。

長く使用されていたようでそれまでは問題はなく、ほぼ修繕工事の脱着で施工不良があったと推測できますが点検を行います。
冷えなくなった室外機
一番怪しい室外機から。

パッと見でカバーが変形していていかにも施工の雑さがうかがえます。
室外機のカバーが膨らんでいる
うーん・・・経験不足?

とりあえずカバーを外してみます。
ガス漏れしているバルブ部分
あ~⤵漏れてます。

このオイル付着量からしてガスはほとんど残ってないでしょう。

一応圧力計でガス圧を見ます。
ゲージマニホールドで圧力確認
コンプレッサー停止時で0.1MPaです。

ほぼ空(カラ)ですね。

詳しく漏れ箇所を調べるためリークチェッカーの液体をかけます。

泡が出て漏れ箇所が確認できるタイプ
泡では漏れ箇所が確認できず
だめでした。

やっぱりこれか・・・

赤外線式リークディテクタ
赤外線式リークディテクタで確認
高らかに漏れ反応がでます。

高感度です。銅管接続部で漏れ。

お客さんに費用を説明してその場で修理することになりました。

パイプを接続し直すため外して見ると
銅管内に糸状に切れた銅
糸状に切れた銅が見えます。

これはおそらく取り外したものをそのまま再使用して締め付けたためにできたもの。

この銅管を広げることをフレア加工といいますがそれを怠ったと思われます。

切り取ったフレアを並べてみました。
切り取った粗悪なフレア
表面がガタガタ。こりゃ漏れますわ。

修繕工事で取り外し後に養生もせず放っておいたのでしょうか?ゴミが挟まったような凹みもあります。

室外機のバルブ側にも凹みがないか確認して大丈夫そう。
フレア加工をして接続。

珍しくバルブコアがダメになっていたので交換しました。
不良のバルブコア
これはガス圧を測ったり、ガスを入れるためのサービスポートに付いているチェックバルブ(逆止弁)です。

これでガスを入れれば完了!というわけにはいきません。

ガス漏れを起こした冷媒サイクルには空気が混じって入っているので室外機内部も含め真空引きを行います。
これがちょっと時間がかかるんですよ。

その間にこれ
雑な工事
電線の差しは足りないわバンドやねじも無くなってるわと・・・

電線は先端を切断して皮むきをし直してから接続しました。

代わりのねじを
ねじ箱
ねじ箱からよさそうなものを選びます。

端子台カバーを固定しました。
端子台カバーのねじを取り付け
もとはカバーを引っかけてあっただけ。

どうしてこのねじが無くなるのか理解できませんが付けるのめんどくさかったんですかねぇ。

バンドは紛失しているので仕方ありません。

真空引きが終わってガスチャージ
真空を引き終わってガスチャージ
R410Aを0.9kg

このクラスでは多いほうですね。

充填後停止時の圧力は
充填後の停止時圧力1.85MPa
この日の気温からして普通です。

圧力でガスがどれだけ入っているかわかると思っている方、残念ながらわかりません。

なので圧力計を見てガスを規定量充填するのは不可能です。
必ず秤を使って重さで充填します。

昔の一定速(インバーター制御ではない)のコンプレッサー、ファンモーター、そして冷媒流量の制御も単純であれば詳細判定法といって冷媒の温度と圧力(過熱度、過冷却度)などから冷媒の過不足を判断することは可能でしたが今のエアコンではおそらく難しいでしょう。

そろそろ全廃になるオゾン層を破壊するフロンR22の時代はシリンダーというガス(実際は液)の量を目で見て計量する器具を使用していました。当時は今みたいに安価で正確なデジタル秤がなかったですからね。

業務用など何キロ、何十キロと補充する必要がある場合は古風な上皿はかりなんかを使ってましたから。

おっとまた話が別の方へ・・・

絶縁抵抗を測定して運転開始。

低圧圧力
低圧圧力
0.9MPa

問題ありません。

温度測定も正常値。

各所リークディテクタでチェックして漏れはなく完了しました。

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2019年6月13日 (木)

今年も出ました室内機落下!

落下というとちょっと大袈裟ですが、そろそろ冷房を使う時期ということでフィルター掃除をしていたら突然室内機が外れて落ちてきたそうです。

幸いすぐそばに家具があったのでそちらの上に置いたとのこと。
外れた室内機が家具の上に置いてある

どこかの量販店で購入されたようですが、どんな付け方しているのでしょう。

据付板の上部の固定が壁から外れて手前にしなるように落ちてきたそうで据付板は壁に残っています。
19061305
少し壁から浮いているのがわかります。

壁は石膏ボードで躯体コンクリートにGLボンドというもので2~3cm程度の空間を開けて貼ってあります。
一般には団子貼りと呼ばれています。

さて何を使って据付板を止めていたかというと
19061310
ボードアンカーとそこに打たれたねじ。

このアンカーがすっぽりと抜けていました。
しかも荷重のかかる上部は2本しか使われていません。セコッ!

しかし今回の落下はそれだけが原因ではありませんでした。
もう気付いている人もいるんじゃないかなー

これ、
19061315
ボードアンカーに対して使用したネジが短いため。

石膏ボードに下穴を開けてボードアンカーをすぼめて差し込み、ねじでカサを再び広げることで固定されるものですが、ねじが肝心な部分へとどかずカサが開いていませんでした。

あらまざんねん。いままでもっていたことが不思議。
この工事屋さん他でもたくさんこの方法で付けてるんじゃないのかな?大丈夫?

間違っているかもしれませんが、このアンカーたしか記憶によると40mm前後のねじを使用するように仕様がなっていたような気がします。

使われていたねじは25mm。

さて、どう直そうか・・・

お客さんと相談して今後のエアコン入替えや石膏ボードの傷み具合も考慮し、躯体にアンカーボルトを打ち込むことで決まりました。

アンカーボルトは左右で2本打ちますが、公団ボルトとも呼ばれてその2本の寸法は450mmと決まったいるので他の機種でもほぼ使用可能です。

"ほぼ"というのは450mmは共通でも室内機に対して機種によりその位置が若干ズレるため。

躯体にアンカーを打ちました。
躯体にアンカーボルトを打ち据付板を固定
このエアコンでは室内機センターよりボルト固定位置が左にズレています。

このようなズレにより室内機がたまに周囲にぶつかって収まらないことがありますがこの位置ならおそらく大丈夫でしょう。

少し拡大すると
19061325
太さ3分(ぶ)のボルトナットで固定します。

1本で100kg程度の引き抜き強度があるので室内機が落ちることはありません。

今回使用したアンカーはめねじタイプでボルトは抜くことができます。

室内機をセット
19061330
あとは試運転を行います。

絶縁抵抗測定、温度測定(念のため端子台、コンセントも測定)、排水試験、異音、振動・・・とすべてOK。

これで修理完了しました。

ここ数年、毎年のようにエアコン落下の修理に行ってますが、ボードアンカーが抜けて落ちるものと壁ごとはがれて落ちるというパターンがほとんどです。

石膏ボードにボードアンカーだけでエアコンをもたすことがいかに危険であるかということがエアコン工事業界では理解されていません。

いまでは20kg以上もある室内機が存在しているのでそれが人に直撃すれば・・・想像にお任せします。

なにより安全が一番ですね。

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2019年4月17日 (水)

リモコン受光部交換

はじめて当店をご利用のお客さんよりリモコンを受信しないとのことで修理依頼をいただきました。

お客さんご自身でリモコンの送信が出ていて、エアコン本体の応急運転スイッチで動作もすることを確認済みとのことで、リモコン受光部を交換してほしいとご連絡いただきました。

以前のブログに受光部素子の交換を載せていたのをご覧になられたようで、素子だけの交換が可能であればとのこと。

当店に連絡する前にメーカーや他の業者さんへ問い合わせたそうですが基板の供給が終わっているため修理不能と断られたそうです。
今は細かな部品を交換して直すというのはあまりしませんからね。

モーターを駆動したりするパワー系のある基板(特に室外機)の部品を交換するのは他の危険性があるのでやめたほうがいいですが、リモコン受光素子であれば問題ありません。

とはいっても合わない部品を取り寄せてもだめなのでとりあえずエアコンのメーカーさんに受光素子の型番がわかればと問い合わせたところ"基板はないが素子であれば供給可能"との回答でさっそく注文。

修理に伺いました。

エアコン本体は
修理する室内機
到着すると前面のカバーは外されていました。

製造から15年程度経過しているので設計寿命は過ぎてますが、こちらのエアコンは入れ替えるとなると高所作業車を使用しないと施工できないところのようで、高額な工事金額になってしまうそうです。

そこで少しでも延命できればというご判断で修理をすることにしたのだと思います。

さっそく本体のカバーを外して・・・「あれ、とれない・・・」一か所だけどうしても外れない部分があって無理すると樹脂の劣化もあり割れそうです。

受光部基板が取り外せる程度の半開きの状態で修理することにしました。

そのため制御基板側にあるコネクタが外せないのでコードがつながったまま修理します。
受光部基板が本体につながったまま修理
基板が動かないようにテープで固定。

部品には5本の足があってすべて半田で固定されています。
その半田を取り除いてからでないと外せません。

半田を吸い取りました。
半田を吸い取って
今回の修理で一番時間がかかったのはこの作業。

銅の網線で吸い取りましたがなかなかうまく熱がまわらずちょっと苦労。
やっぱり吸引タイプの吸い取り器を導入したほうがよさそうですね。(買います)

使用している半田ごて
使用している半田ごて
通常20Wですが黄色いボタンを押すと130Wになります。

押しっぱなしではコテが壊れるので連続30秒(だったかな)までしか使えません。
インターバルをあけて何度も使用しやっと吸い取り完了。

取り外した部品がこちら
取り外した受光素子
だいぶくたびれてます。

大きさは長手方向で1cm位でしょうか。

いつものように作業に没頭してここから画像が少なくなります。

こんどは新しい素子の半田付け
受光素子の半田付け
これは一瞬で5か所とも付けました。

時間をかけると熱で素子が壊れます。
一応放熱のため部品にアルミテープを付けて半田付けしました。

この時点でリモコンを受信するか試してOK。
受光基板をケースに戻して
あとは元通りに戻します。

終わったら念のため絶縁抵抗の測定をしてリモコンで運転
"ピピッ、ピッ、ピッ、ピー"離れて操作してもちゃんと反応。

過去に水漏れがあったとのことで、ついでに排水試験もして問題ありませんでした。
この場所に受光部があるとドレンパンオーバーフローの際には素子が濡れてしまう恐れがあるので。

エアコン長持ちするといいですね。

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2018年10月12日 (金)

パイプ補修と思ったら大事に(2)

前回に引き続き修理を行っていきます。

パイプが2ヶ所折れている部分を切断撤去し、新しい銅管を用いて曲げ加工。
銅管をベンダー加工
手曲げでは大変なのでパイプベンダーを使用しました。

とくに雨樋をかわす部分は手曲げでは確実に折れます。

寸法や曲げ方向を間違えないように他のパイプとの並びを頭でイメージしながら行います。
失敗すると再加工できないため高価な材料が無駄になっちゃいます。

使用したベンダーは
使用したパイプベンダー
先日購入したばかりの新品です。

このベンダーはこちらで紹介しました。

加工したパイプを溶接接続します。
銅管を溶接接続
配管化粧カバーは下にずらしました。排水勾配が不十分で逆勾配のところがあったのでそれを直すため。

壁の塗装のはがれているところはシール材を塗布しました。もうすぐ建物の塗装をするそうなので見た目は問題ありません。

溶接作業はすぐに終わるのですが準備に時間がかかります。可燃性ガス(ブタンガス)、支燃性ガス(酸素)、窒素、各種ホース類、各種レギュレーター、拡管器(スウェージング)、水バケツ等。

そして溶接の温度が高いので管には冷めていく段階でススが付きます。
外側は問題ありませんが管の内側はできるだけきれいな状態に保つため窒素置換しました。
今回窒素を使ったのはこのためです。

ススは管内を窒素で満たせば防ぐことができます。(窒素ブローとも言います)

写真撮影は忘れてました。

たいへんだったのはこっち
銅管溶接
お隣との間隔が少なく外部から梯子でアクセスできません。

お隣に許可をとっていただき梯子をかけて右足だけのせて、ベランダの手すりに腰かけ身を乗り出す態勢で溶接しました。

ムリな姿勢で溶接し始めたら股関節が痛くなって途中で中断。 一度下りて足を伸ばしてから再開し今度は完了。
運動不足です。

溶接時パイプの裏側は見えず勘で付けてるので
鏡で裏側の溶接を確認
ロウののり具合を鏡で確認。

バッチリです。

溶接の時は火炎で周囲を焼いたり断熱材を溶かしたりしないように濡れ雑巾で養生して作業しています。

断熱材をかけてテーピング。
断熱材をかけてテーピングしたところ
ドレンホースも耐候性のものに取り替えました。

取り付けられている配管化粧カバーは紫外線に弱いようで劣化がかなり進んでいます。ジャバラのカバーを交換してもまたすぐ劣化するので今回はテープ仕上げにしました。

このほうが劣化してもテープなので補修が簡単です。

外したカバーをかけて
配管補修完了
補修完了です。

右側面も
補修完了、右側面
こうなりました。

カバーの端末はパテ埋めしました。

地上から見ると
地上から見上げたパイプ
こんな感じの仕上がりです。

真空引きなど諸々の作業が終わり試運転。

修理前の温度測定は吸い込み22℃→吹き出し13℃=9℃差。
修理後は吸い込み24℃→吹き出し12℃=12℃差。

同じ設定温度、風量で測定していますので能力が向上しました。

立ち上がりも速くなって潰れていた銅管からの“シュー”という冷媒通過音も消えました。

配管化粧カバーに隠された施工不良。
はじめは断熱材やドレンホースを補修すればOKと思っていたものがとんでもないことになってしまいました。

冷媒管の潰れはエアコンの能力を低下させるだけでなく、コンプレッサーが過熱運転になったりオイルの劣化を早めたりと本体の寿命を縮める恐れもあります。

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2018年10月10日 (水)

パイプ補修と思ったら大事に(1)

川崎市多摩区でパイプのカバーや断熱材がボロボロになって水が途中から垂れているので直してほしいとの依頼をいただきました。(他業者施工)

まずは点検して修理方法や費用を検討します。

状況は、
エアコンのパイプ類が劣化している

けっこう劣化が進んでますね。

エアコンが設置されたときはここに配管化粧カバーのジャバラ部材が被せてあったのですが日光の紫外線で崩れてほとんどありません。

銅管の断熱材も伸縮性がなくなりボソボソ。手で触ると粉になって飛んでいきます。

ドレンホースも耐候性のない部材が使用されていたので切れています。
ここは2階のベランダで階下に水が垂れるため切れたホースをビニールひもでしばってありました。

右側面も
パイプの劣化具合
同じように紫外線で劣化しています。

このような状態になっても電線だけはVVFケーブルのためほとんど劣化しません。

雨樋をかわすためにこの部分を自由に曲げることができるジャバラの配管化粧カバーが使用されていました。

その雨樋のところを見ると
銅管が座屈している
なんと銅管が座屈しています

簡単に言えば折れて潰れています。

これでは冷媒ガスの流量が減って圧力も落ちます。

このエアコンは冷房能力が7.1kWありますが、ヒートポンプサイクルのバランスが崩れ設置からいままで能力が出きらない状態が続いていたと推測できます。

それでも運転できていたのは現代のエアコンはインバーター制御や膨張弁による冷媒の流量制御などで許容範囲が広くなっていることもひとつの理由と思います。

この時点では施工した人がジャバラの配管化粧カバーをかぶせた後にパイプを曲げたことにより銅管が折れたことに気付かなかったのだろうと思っていました。

パイプをテープなどでまとめた後で曲げることは折れやすいので普通はしません。

特に今回のような7.1kWクラスになると銅管も太く少しでも無理に曲げようとすると折れてしまいます。

ルームエアコンの冷房能力6.3kW以上と5.6kW以下のガス管側銅管サイズ
銅管サイズの比較

銅管が太くなるほど曲げ半径を大きくしないと折れてしまいます。そのためφ12.7mmでの手曲げは注意が必要で場合によって工具を使ったベンダー曲げをすることがあります。
これより太いφ15.88mmからは手では曲げ半径が大きくなりすぎるのでベンダー曲げが基本です。

さすがに細い管(φ6.35mm)を手曲げで折ってしまうマヌケな工事人はそうそういません。

とにかくこのままでは冷暖房能力も落ちますし、エアコン本体にも負担がかかりよくありません。

見積もりを出してお客さんより修理の依頼をいただきました。

― 後日 ―

台風や雨が続いて延期などもありましたが修理開始です。

ドレンの勾配不足もあったので配管化粧カバーの設置位置を調整しようと開けたところ、
配管化粧カバーを開けたところ
ここも折れてる

見ればすぐに折れているとわかります。

これ工事した人だいじょうぶなんでしょうか?折れたことに気付いていて知らんぷりとか・・・

大手量販店で購入されたそうですが、それでも工事に来るのは結局個人の請負業者ですからね。

断熱材を開けると
銅管が折れている
はいこのとおり。

まあこの部分も銅管を取り替えるつもりだったので問題ありませんが。

この部分を切り取ったものがこちら
粒r他銅管を切り取ったもの
付いていた時とは裏返しですね

折れるとこのように潰れて管内の断面積が小さくなります。

続きは次回。

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2018年9月25日 (火)

水漏れの原因・・・

横浜市港北区で急に水が漏れるようになったと点検依頼をいただきました。

水漏れ位置と量をお聞きしてほぼ排水管の詰まりと判断。

前面グリルの部分はすでにはずしてありますが
水漏れしている室内機
こちらが水漏れしている室内機。

まあふつうに付いていますね。

ドレンパンに水を注入したところ外へ流れ出ないので水位が上がってきました。

やはり詰まりですね。

屋外のドレン出口は
屋外のドレン排水出口
水が出ていません。

左手前にあるパイプは3階に設置された別のエアコンのものです。

さっそく吸引器でドレンホースを吸ったところ汚れと一緒に水が排水されました。

その後、再度ドレンパンに注水して排水されるか確認します。
注水した水が排水されるか確認
地面に置いた受け皿に水が出ていることを確認しました。

今回の場合、虫などではなく汚れが詰まった症状なのでドレン勾配に問題がありそうです。

室内機右側面のカバーを外してパイプを見ると
室内機裏の配管の様子
壁の穴がどこにあるのか見えません。

ここは一戸建てですがパイプ類はドレン出口の真後ろ辺り(画像で見える部分)に穴を開けて勾配を確保するのが普通です。

ドレン排水は重力で自然に排出されるので下り勾配で配管しなければなりません。

よく見ると穴は
穴の位置が中央にある
室内機の中央寄りに開けてあります。

これは水漏れを起こしやすい配管法で、室内機裏をドレンホースが横引きされ穴の中へと曲がって通すことでホースが持ち上がったりよじれたりして逆勾配になります。

実際に見ていないので確定はできませんが、この逆勾配部分に汚れがたまって詰まりを起こしたことが考えられます。

なぜこのような位置に穴が開けられたかというと、今回の水漏れしたエアコンは2階に設置されています。

3階のパイプが写っている写真がありましたが、このパイプの配管化粧カバーが丁度2階のエアコンの本来穴を開ける位置に通っているためです。

3階のエアコンを先にストレートに配管した後に2階を設置したためこのようにしてしまったと思われます。

一戸建てで上下階同じ位置に室内機を設置する場合は下階から施工しないとこうなることがあります。

ある一台のみに囚われて全体が見えないとこのようなことになるので注意しなければなりませんね。

配管のルートを考慮してどの部屋から設置していくか考えるのも施工者としては必要です。

こちらのお宅の造りはツーバイフォーとのことでしたので他にも方法があったと思います。

穴を開ける位置に3階のパイプが通っている(または通してしまった)ことで冷静さを失い焦って中央に穴を開けてしまったかもしれません。
このようなことは初心者では特に陥りやすい精神状態です。

次回エアコンを付け替えるときは穴を開けなおすか、室内機の設置位置をずらすかして機能面を第一に施工するようお勧めして完了としました。

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2018年9月24日 (月)

室内機から水が漏れる。

水漏れ点検で伺いました。(横浜市都筑区)

事前にメールでお問い合わせをいただいた際、水漏れ状況の動画アドレスを添付くださいまして確認したところ、ドレンホースの詰まりであろうと判断しました。

室内機が非常に高いところに設置されているためお客さんから高さ1.8mの脚立をお借りしました。
室内機が非常に高い位置に設置してある
それでも脚立の天板に立ってようやく室内機と顔の高さが同じくらいになる程度です。

本当は脚立の天板は立ってはいけないことになっています。建設現場では見つかると注意されます。

暖房は使われていないようですが、この高さでは温風は床まで下りてこないのでおそらく効きません。

冷房も天井付近の熱気を吸い込むため効率は落ちることがあります。

とりあえずドレンパンに水を注ぎます。
ドレンパンに水を注ぐ
しばらく入れていくとパン内の水位が上がってきました。

満水近くまで入りました。ドレン管が詰まっています。

屋外のドレン排出部分を見に行きます。
屋外のドレン排出部分
どういうわけかドレンホースにポコポコ音防止の逆止弁が付けられています。

ここは一戸建てですが逆止弁が付けられているのは珍しい。マンションのような高気密では必要になることがありますが・・・

お客さんも知らなかったようです。

途中にドレン勾配がとれていないところがあって心配で取り付けたものなのか、他に理由があったのか当事者でなければわかりません。

逆止弁のところには水がにじむ程度しか出てないので詰まりはもっと室内機よりです。

逆止弁を一旦外します。
逆止弁を一旦外して
するとその先につながれているドレンホースの長いこと。

ドレンホースは下が土などの場合、地面に付く少し上で切るのがふつう。
長くする目的がわかりません。水漏れリスクが高くなるだけです。

それはさておき、ここで室内機側のドレンホースを吸引器(注射器の大きいようなもの)を使って吸引しました。

一瞬の負荷の後、手ごたえが軽くなって吸引器を外します。すると数秒後に先ほどドレンパンに注いだ水が一気に出てきました。

これで詰まりは解消されて水漏れはとまります。

虫などは入ってないので汚れが詰まったと考えられます。
汚れで詰まる原因として多いのはドレンが逆勾配になっているところがある。ということが挙げられます。

逆勾配があると新しいうちは流れるのですが年々汚れが沈殿して固まり、数年後に詰まってしまうことがあります。

水漏れが今後再発するようであればドレン勾配を調べる必要があるでしょう。
高所なのでなかなか難しいですし大掛かりになることも。

付いていた逆止弁をお客さんに洗っていただきました。
洗っていただいた逆止弁
これもシーズン毎に洗う必要があります。

施工する人が逆止弁を洗うようお客さんに説明していないですね。

これを詰まらせて水漏れしているお宅もありますので。

逆止弁をもとに戻してドレンホースは適正な長さに切り、ドレンテスト
ドレン排水テスト
地面に受け皿を置いて水の出を確認。

問題ありません。

今回はこれで終了としました。

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