エアコン工事作業

2018年2月10日 (土)

高気密住宅、ウレタンフォーム注入。

一戸建て住宅では高気密を売りにしているところが多くなりました。

ハウスメーカーの説明書にエアコン配管用の穴を開けた際、ウレタンフォームを注入して気密を保つように指示がありました。

説明書の指示はとても現実的とは思えない内容と方法でしたが、ハウスメーカーさんに相談しシールすべきところを聞いたところ、これなら可能な方法があると判断しお引き受けいたしました。

使用したウレタンフォームはこちら
Img_1275t

Img_1277t
これは正立使用不可で缶を逆さまにして使用します。

正立使用可能なタイプは使いやすいのですが、どの向きにしてもウレタンが出てくるため空吹きができず固まったら再使用できません。使い始めたら時間を置くことなく使い切る必要があります。

こちらのお宅では4台取り付けることになっており、日をまたぐことも考慮してあえて逆さ使用のタイプを選びました。

とはいっても長期保存できるわけではありません。

壁に穴を開けた後、養生管を動くようにしておいてからウレタンフォームを注入。筒をウレタンフォームで隙間がなくなるように移動させました。
Img_1062tc
ウレタンフォームを扱っている間は周囲に付けないように注意をはらうため写真を撮る余裕などありません。

ウレタンフォームは接着剤のようなもので壁などについてしまうと取れなくなってしまいます。特に今回は新築のお宅ですので気を使います。

周囲の養生もマスキングテープを多く使用しはみ出した分が壁につくことのないようにしています。

発砲して膨らみますのではみ出てきたら都度コーキングヘラで取り除きます。

しばらくして発砲も収まり養生管が動かなくなってきたらツバを取り付けます。
Img_1063tc

「フゥ。」これで一安心。

ノズルからウレタンが垂れないようにビニール袋にいれて缶を外へ持ち出し、再使用のために正立の状態で空吹きさせました。

その後4台とも問題なく終了。

たまに室内の壁を塗装で仕上げてあるお家がありますが、マスキングテープすら貼れない(はがすときに塗装ごと剥がれる恐れあり)のでその場合、養生もできず無理ではないかと思います。

久しぶりにウレタンフォームを使用した施工でした。余りは使いません(固まって使えません)のでビニール袋に放出して処分しました。

Katoairconservice_mark160
http://kato-aircon.com/

2018年2月 8日 (木)

お客さまで取り外したエアコンの設置

川崎市高津区でお引っ越しの際、お客さまご自身で取り外されたエアコンの設置です。

一般の方がネット上での知識で取り外すと問題が多く発生します。しかしこちらのお客さまは施工経験者とのことで重要なポイントはご存知で問題ありませんでした。

取り付けもご自身でされる予定で新品のパイプセットなどを購入してありましたが、穴の開いている場所が施工上難しいところであったためご依頼いただきました。有り難うございます。

室内の状況は、
Img_1244t
このように穴が本体の左後ろに隠れる位置で開いています。

この場所には古いエアコンが設置してあったのですが、すでにお客さまで取り外されていました。

まずパッとみて気になるのが、
Img_1246tc
このスリーブのツバの厚みです。

これだけ厚みがあると室内機本体が接触して壁から手前に持ち上がってしまい、本体の歪みによる異音発生やドレンパンの逆勾配を起こします。

取り替えました。
Img_1247tc
これなら問題ありません。

室内の壁はエアコン設置用のためか合板が貼られています。この場合木ネジなどで固定できますが、より強固にするため間柱にネジを打つことにします。

間柱の正確な位置は、「寸法を測る」、「たたいて音で調べる」、「マグネットを使ってネジを探す」、「針でさす」などいろいろな方法がありますが今回は久しぶりに
Img_1249t
気分的にこれを使ってみました。

わりとハイテクな感じで正確な位置を出せるように思えますが、エアコンのように外壁に面した壁で使用しても断熱材が入っているため確実ではありません。そのため登場する機会が少ないのですが今回は珍しくピッタリでました。

柱の位置を探しているというよりもこの探知機の性能を調べている感じです。柱の位置は目見当でもわかりますので。

エアコン専用コンセントの近辺は「裏に電線があるよ!」とランプが赤と黄色で点滅して知らせていますが、おおざっぱ過ぎて使えません。

ということで、
Img_1250
間柱に50mmの木ネジで固定。

他の必要箇所も短いタッピングネジで固定して
Img_1251tc
据付板が付きました。

室内機の取り付け準備に入ります。
Img_1252tc
室内機本体のパイプ接続部はラップが巻いてあり保護されていました。

これは重要なことで、中にホコリやゴミ、虫などが入り冷媒回路が詰まって故障することを防止します。また接続面の傷つき防止になりガス漏れリスクを軽減します。

業者などでビニルテープを巻いて保護する方がいますが、この場合一時的には問題ありませんが長時間そのままにしているとテープの接着剤の成分が冷凍機油と混ざって変化し接続面に固着してしまうことがあります。

室内機の配管方向が以前(右配管)と異なり左後ろ配管なので、
Img_1254tc
このように180度パイプを回転させます。

180度ねじるわけですから、根元の銅管はストレスを受けて折れてしまうことがあります。特に移設回数の多いエアコンでは繰り返しの曲げで銅管が硬化していて折れやすくなっています。

それをできる限り防ぐために
Img_1253tc
スプリングを差し込みます。

この太さのスプリングはエアコン工具としてはないため、ある工具を流用して使用しています。

左向きになりました。
Img_1255tc
スプリングはすんなりと抜けてツブレもありません。

使用するパイプはお客さまが準備していた新品のパイプセット
Img_1257t

室内、室外機間の電線はVVF1.6mmが使用されていたため、損失改善のためVVF2.0mmをお勧めし交換しました。
Img_1258tc

準備が整ったら室内機を引っかけて
Img_1262t
施工しやすいように全面グリルを外して本体下側を浮かせています。

室内機を下に置いたままパイプを接続して引っかける方法もありますが、それは難点があるので今回は使いません。

次は配管の準備に入ります。
Img_1263t
パイプセットはすでにフレア加工がされています。

キャップをとると
Img_1264t
きれいにフレア加工されています。

でも切断。
Img_1265tc
少しフレアが小さいことと、肉厚が薄いと感じました。

工場の機械でフレアを加工しているためだと思います。

また、細いパイプと太いパイプの長さが同じでは室内機で接続する際に合わないため切断して長さを本体側と合わせます。

フレア加工が終わりました。
Img_1266
あとは曲げ加工して接続します。

ここからは写真を撮らずに施工に没頭して取付完了。
Img_1272t
いきなり終わりです。

試運転ではガス量も問題ないようで正常な温度が出ていました。

最後にお客さまから使用しなかったコーテープ(パイプを巻くテープ)をいただきました。
Img_1273tc
有り難うございました。

Katoairconservice_mark160
http://kato-aircon.com/

2018年1月27日 (土)

これはアウト。商品交換(つづき)

先日UPしました新品エアコン室外機のバルブ傷つき不良の続きです。

お客さまの手配により交換の室外機が届いたので室外機の接続と試運転に伺いました。
(当店ではエアコンの販売はおこなっておりません。)

室外機の梱包をばらして、
Img_1206tc
今度は良品だと期待しています。

さっそくキャップになっているフレアナットを外します。
Img_1208tc

前回二方弁にキズがあって交換となりました。

三方弁はOK。さて二方弁は、
Img_1210tc
少しキズがあるような・・・

やはりキズがありました。
Img_1212tc
(やっぱりね。)こんなことではないかと思っていました。

アップでは、
Img_1212tcu
ぶつけたようなキズです。

前とは傷ついているところが違いますので製作工程の工作機に不具合があるのではなく、その後フレアナットを付けるまでの間に雑な扱いでなったものかもしれません。

とはいえ前回のような確実にガス漏れを起こすようなキズではなく、この程度であれば問題ないと判断し設置しました。また何度も交換となるとお客さまも大変です。

少しでもガス漏れリスクを減らせるようにフレアをいつもより大きめにしました。
Img_1213t
ナットの締め付けも少しだけ強くしています。

トルクレンチではできない加減です。

真空引きをして設置完了。
Img_1217t

試運転をして問題はありませんでした。
Img_1216t

室内はお客様のご希望で見た目を重視し配管化粧カバーを取り付けました。こちらの建物ではパイプを壁の内部に通すよう設計されています。

これでやっとエアコンが使えるようになりました。

Katoairconservice_mark160
http://kato-aircon.com/

2018年1月24日 (水)

これはアウト。商品交換

エアコン工事が終盤にさしかかり、室外機を接続する段階で室外機のフレア接続面(銅管が接続される面)を点検すると・・・

Img_1197tc

二方弁側にキズがあるのを見つけました。

近年のエアコンはこの真鍮でできている部品にキズが入っていることが多く、このキズはガス漏れを起こします。しかもタチが悪いのはすぐに漏れずに数年かけて漏れることもあるので、その頃にはメーカー保証も切れてしまう可能性が高くなります。

拡大してみると、
Img_1197tc2
かなり深く傷が入っています。

この部分は銅管のフレア面(広げた面)が密着してガスを封止する“肝”ともいえるところです。

このまま工事を続けることはできません。お客さまに説明し販売店に連絡をとっていただき商品交換になりました。

今回はこちらのエアコン
Img_1198t

これを見てこのメーカーはやめようと思う方がいるかもしれませんが早計です。以前の記事にも何回か別メーカーで同じような案件を載せています。

この部分にキズが全くついていないということはなく、多少のキズや汚れが必ずと言っていいほどあります。“これホントに新品?”と疑うような汚いものもあり、すべてを指摘していたらいつまでたっても工事が完了できません。新品の真鍮は柔らかいので少しのキズであれば接続時にナットを締め付けることでキズが消えて密着します。しかし今回は完全アウトレベル。

おそらくメーカーではこのバルブは作っておらず下請け会社に発注し、組み立ての際にもこの部分は開けてみてはいないと思うのでメーカー側も気付いていないでしょう。

日本の製造業からは昔ほどの技術や理念を持った職人はいなくなってしまったのでしょうか。

年に何度かこれで再訪問になります。メーカーさん、しっかりお願いしますよ!

作業はここで中断となり、良品の室外機が届いたら再度工事に訪問します。
Img_1199t
穴のパテは室外機設置後に埋めなおすので仮の状態です。

Katoairconservice_mark160
http://kato-aircon.com/

2018年1月12日 (金)

室内機から横引き配管(配管化粧カバー)

新築一戸建てで初めから壁に配管用の穴があけてあるお宅での室内機設置の様子です。

近頃では一戸建てでもマンションのように壁に穴があけてある物件が増えています。(一長一短ではありますが)

室内の状況は、
Img_0956tc
このようになっています。

本来であれば室内機は穴の開いている壁面に設置するところですが寸法が収まりません。そこで右側面の壁に設置することになるのですが、すぐ向かいにクローゼットの側壁があって吹き出した風がぶつかってしまいます。お客さまと打ち合わせをしてさらに手前の冷暖房の効率を重視した場所に取り付けることになりました。

新築ということもありパイプはテープ巻き仕上げではなく配管化粧カバーをご希望されています。

配管を通す穴の開いているところは
Img_0956tc2
穴と壁の角が短めです。

配管化粧カバーの“ウォールコーナー”(穴の出口などに使う部品)と“立面インコーナー”(壁の内曲がりに使う部品)を組み合わせると穴の位置をオーバーしてしまい寸法があいません。

そこで今回は“スライド式ウォールコーナー”という上の二つの部品が一つになって、しかもスライドしてある程度の範囲で穴の位置を調整できるパーツを使用することにしました。

配管化粧カバーの受け側部品を壁に取り付けたら配管します。
Img_0957tc
カバーの中もテープで巻きました。

今回のように横引きが長くなる場合、排水用のドレンホースは波打ったりして逆勾配になることもありますので銅管(冷媒管)や電線とともにテープで固定します。

壁の穴もパテでふさいで化粧カバーで蓋をしたら完成です。
Img_0966tc
アース線も接続してあります。

配管化粧カバーもドレン排水確保のため勾配をとってあります。特に今回のように室内機から長めに横引きする場合は室内機のドレンパン(排水の受け皿)からの高低差が少ないため、見た目を重視して水平にカバーを取り付けてしまうとドレンの勾配が取れず将来水漏れするリスクが高くなります。

エアコン工事は見た目も大切ですが、機能の確保を考慮して取り付けなければなりません。

Katoairconservice_mark160
http://kato-aircon.com/

2017年12月29日 (金)

室内機固定ボルトが合わず調整(横浜市)

エアコン設置工事に伺いました。

さっそく設置場所を確認しましたが、
Img_1040tc
取り付けるボルトが4箇所あります。上の2箇所はすでにボルトを外したので穴になっています。

ルームエアコンは左右2本のボルトナットで固定できるように旧公団が設定した寸法(45cm)で据え付け板に穴が開いています。
(今回は下の2本は使いません。)

しかし問題なのは左に少し見えているカーテンボックス。

エアコンの据え付け板に開いているボルト用穴をそのまま使うと本体の左がカーテンボックスにあたってしまい取り付けられません。

そこで据え付け板に開いている穴をずらせば取り付けられることを確認して作業を進めます。

穴を開けなおす位置は、
Img_1041tc
ノギスを使って深さを測り、ボルトが何ミリまで壁から出ても本体背面に当たらないか確認します。

本来ボルト使用する位置以外は本体背面が浅くなっている機種が多く、ボルトが長いと背面が凹んでしまったり不具合の元になる可能性があります。

初めから壁についていたボルトは長さが合わず、またステンレスなので加工せず退去時の原状回復のためにお客さまに保管していただきます。

コンクリートの中に埋まっているボルトの受けネジは“インサート”でした。インサートは建築時にコンクリートを打設する前から型枠にセットされていて、建物の設計段階から組み込まれているものです。

そのほかに“アンカー”と呼ばれるコンクリート打設後にドリルで穴を開けて打ち込むタイプがあります。

そしてネジの規格に“ミリ”と“インチ”がありますので合わせます。間違えたり、そういったことを知らない者が無理に規格違いのものを入れるとネジが点接触になったり変に削れて山が傷みます。

民間建築系では“インチネジ”が、公団系では“ミリネジ”が多く使用されています。

ここは民間の建物ですが埋まっているネジの種類を調べると“ミリネジ”でした。

作業車に積んである10mmの全ネジボルトを用意します。
Img_1042t
M10×1000(10ミリ×1m)

全ネジボルトはすべてネジだけの棒です。設備屋さんでは“ずん切りボルト”とか“ずん切り棒”ともいいます。

インサートにボルトを差し込んで“全ネジ回し”と呼ばれる工具で仮に締め付けます。
Img_1044tc
この時点で壁からの長さを測って切断位置にマーキングします。

ボルトを取り外して切断します。
Img_1043t
この工具は“全ネジカッター”もしくは“ボルトカッター”と呼ばれています。

カッターの刃もミリとインチがありますのでボルトに合わせその都度取り替えます。

2本共ボルトを取り付け終わったら据え付け板にも穴を開けて取り付けます。
Img_1045t
ワッシャーとナットで固定。

取り付け終わって、
Img_1053t
カーテンボックスには干渉していません。

フィルター掃除のための全面パネル開閉も問題なくできます。

今回ボルトが左に寄りすぎているのは、おそらく建物の設計に入っていたインサートの位置がカーテンボックスまで計算されていなかったために起きたものだと思います。

大きな建物は建築設計と設備設計が分かれていて、もちろん打ち合わせや協議をしながら進めますがうっかりこういうことが起きます。

Katoairconservice_mark160
http://kato-aircon.com/

2017年12月15日 (金)

ようやく“R32”仕入れました。

 年の瀬も近づき作業が慌しくなってきた関係でブログのアップが少なくなっていますが、今回フロンガスのR32(HFC-32)をようやく仕入れる機会がありました。

こちらです。
Img_0985t

 このボンベは貸し容器なので中身のガスを使い終わったら返却します。まだR32は出始めてからそれほど経っていないのでボンベはほぼ新品でピカピカです。

 記憶が曖昧ですがエアコンにR32が採用されて3年程度でしょうか。これまで修理依頼等でこのフロンガスを使用したエアコンに出くわすこともなく必要としていませんでした。

 このたび新品のエアコン設置にてガス補充が必要となり購入いたしました。

ボンベの容器には、
Img_0986tc
“液充填用サイフォン管付”となっています。

 フロンガスはボンベなどの容器に入っているときは気相(気体)と液相(液体)に分かれています。ガスを充填(じゅうてん)する場合に気相で行うとエアコン側の圧力がすぐに上がってしまい時間がかかりいくらも入りません。
 そのため液相でおこなうのですが、もちろん液体は重力で気体よりも下にあります。R22など昔のフロンガスボンベはひっくり返して上下逆さまで充填していたのですが、このサイフォン管がボンベ内部の底まで伸びているため正立させた状態で液充填が可能となっています。

そしてなくてはならない“チャージ口”
Img_0987tc

 ボンベにチャージホースをつなぐにはチャージ口が必要です。
 以前のフロンガスR410Aは当初このようなボンベだったのですが、その後大きな缶のような簡易ボンベが主流となりチャージ口がなくてもホースが接続できました。
 しかし今回はまた必要です。R32とR410Aのチャージ口は共通なので車の中を探したところ、10数年前まで使ってすっかり記憶から消えていたものが出てきました。「よく捨てずにとってあったな・・・」道具はその時必要なくなっても捨てずにとっておくことが大切ですね。

さて今度はガス補充量の計算です。
Img_0988tc
“15m超過時20g/m”となっています。

 配管長が約16mなので1m分の20g補充です。(こんなちょっとだけ・・・)

エアコン側配管の真空引きも終了しボンベを接続します。
Img_0990t

 写真ではマニホールドが真空ポンプに隠れてみえませんが、すでに室外機に接続した青いホースは真空になっています。
 ボンベに接続した黄色のホースも真空にするため赤いホースを真空ポンプにつないでポンプを回します。終わったらガス補充します。

 ここでマニホールドのバルブ操作を間違えると空気が入ったり、真空計を壊したりしますので慎重に行います。

20g補充しました。
Img_0991tc
秤の読みは“kg”表示なので“0.02kg”となっています。

 初のR32ボンベの使用はほんのちょっとのガス補充でした。

 こんな少しでもパイプに入ると気化して圧力は0.5Mpa位まで上がります。

 よくエアコンの“ガスが不足したらガス補充”といわれますが、今回のようにパイプの長さで不足する分を補充するのは正確に計量できるのでもちろん問題ありませんが、ガスが減ってきた場合は補充してはいけません。ガス量が不正確になって不具合を起こしたり事故のもとになります。

Katoairconservice_mark160
http://kato-aircon.com/

2017年11月16日 (木)

エアコン入替工事(2階横引き)

横浜市のお客さまのお宅へエアコンの入れ替え工事で伺いました。毎度ありがとうございます。

今回は2階に室内機、バルコニーに室外機が設置されていますが、バルコニーは少し離れたところにあるため長い梯子(はしご)を使用しパイプを横引き配管する工事になります。

撤去するエアコンはこちら、
Img_0849tc

Img_0850tc
運転したところ能力が弱くなって温度があまり出ませんでした。

パイプの状態は、
Img_0851tc
だいぶヨレヨレになって日の当たりの良いところはバンドが紫外線で劣化切れしています。

パイプの横引き部分はヨレで逆勾配となり排水管に水が溜まっていました。

ガスはまだ入っているのでポンプダウンし外します。
Img_0853tc
ガスが入っていない場合は危険なのでポンプダウンはしません。

室内機とパイプを分離するため梯子をかけて作業します。
Img_0854tc
今日は天気が良くて気持ちいい。

穴のパテを外してみると、
Img_0857tc
いつものように養生管は入っていません。

養生管は壁内での配管結露の防止、虫やネズミによる被害の抑制、空気の流通を抑制する効果、モルタル壁ではメタルラスからの絶縁効果、などがあるため必要なものです。

室内機を外して中から見ると、
Img_0858tc
このような感じです。

室内機の据付板を外すと、
Img_0860tc
ねじ込み式のボードアンカーが使われていました。

これは室内機の落下事故が多発するためエアコンメーカーより使用が禁止されています。落ちなくてよかったですね。

ねじ込み式ボードアンカーは据付板と壁との密着を妨げ、滑りやすくなるため撤去してパテ埋めしました。
Img_0864tc

撤去作業も終わり、
Img_0862tc
新品エアコンの登場です。

お久しぶりですシャープさん。(AY-G22DH)

据付板を取り付ける前に壁の厚みを測ります。
Img_0865tc
今回は壁の穴があるのでそこで計測。

何のために測るかというとボードアンカーの選定のためです。ボードアンカーは壁の厚みによりそれに合ったものを使用しなければなりません。短ければ石膏ボードを破壊して数か月から数年でエアコンが落下、長ければグラグラで使えません。

こちらは12.5mmで普通の壁に使用される厚みです。たまに9.5mmボードを使用していたり、ボードを二枚貼りしているお宅もあります。

新しくボードアンカーを打ち込みました。
Img_0866tc
もちろん金属製カサ式ボードアンカーを使用。

エアコンの重量、形状、配管方式などを考慮して打ち込む本数を決めています。

真ん中の一本は、
Img_0867tc
ネジで固定します。

このネジを打ったところは間柱(在来木造の柱と柱の真ん中にある細い柱)に強固に固定されています。万が一大きな荷重がかかり、ボードアンカーが抜けたとしてもエアコンが落下することはありません。

据付板の取付完了。
Img_0868tc
養生管も差し込みました。

室内機を取り付ける準備が終わったら、
Img_0869tc
室内機を据付板に引っかけます。

どこのメーカーでも室内機は据付板に引っかけてあるだけで、下から持ち上げると外れてしまうので注意しましょう。

今度は外側の作業になります。
Img_0870tc
梯子に登って配管接続、テーピング、固定と行います。

梯子に登っての横引きは体力を消耗します。(年齢もあるか・・・)

横引き配管の仕上がり具合は、
Img_0878tc
このようにヨレはありません。

エアコンのパイプには排水用のドレンも一緒に配管するので下り勾配を付けなければなりません。サッシに干渉しない程度に1/50勾配(1mにつき2cm)を確保しました。

屋外に使用しているテープは厚めで劣化の少ないものを使用しています。

パイプを固定するバンドは、
Img_0878tc2
お客さまとの事前の打ち合わせで硬質サドル(有料)を使用しました。

普通のエアコン用のバンドでは太陽光の紫外線を受けて、2~3年で巻いたテープより先に切れてパイプがブラブラしてしまうことがあります。これがエアコン用として流通しているのですから不思議です。

室外機周りの配管は、
Img_0871tc
お客さまのご希望でバルコニー排水口近くでエアコンドレン排水を放流するため勾配を多くとります。

バルコニー内ではパイプや室外機に人や物が接触することが多いため、少ない勾配だと動いたときに逆勾配になってしまうことがあるためです。

一通り配管処理が終わったら
Img_0873tc
電線も接続して真空引き作業を行って工事完了。

バルコニー自体の排水勾配で室外機が大きく傾くため、
Img_0883tc
右側に防振ゴムを敷きました。これでほぼ水平です。

次に絶縁抵抗を確認したら
Img_0881tc
試運転です。

いつもの項目と現場ごとでの必要と思われる項目を確認してすべて合格で完了となりました。

Katoairconservice_mark160
http://kato-aircon.com/

2017年11月 8日 (水)

石膏ボードへの室内機取り付け

川崎市多摩区のマンションにてエアコン工事をおこなった際の石膏ボードへの室内機(据付板)取り付けの模様です。

そもそもこちらのお客さまからは隣の部屋に付いているエアコン(引っ越されてきたときに既に付いていた)を寝室へ移設する工事を依頼頂いたのですが、そのエアコンの室内機は高さよりも奥行きが大きく壁から出っ張っている感じで、質量も十数キロと重いため寝室には取り付け不可と判断しました。

そのため取り外し工事も手を付けませんでした。

こちらのマンションにはエアコンの室内機を設置するための補強がされておらず、石膏ボードだけで固定することになるためです。

隣の部屋は内装を防音工事されており、壁が補強されてエアコンが設置されているのかもしれません。

寝室側の壁の構造はこのような感じです。
Glkouhou
GL工法、”ダンゴ貼り”ともいいます。

躯体コンクリートには結露防止などのため発泡ウレタンなどの断熱材が吹き付けられていて、その表面にダンゴ状に盛ったGLボンドで石膏ボードを貼り付けています。

躯体コンクリートへアンカーを打ち込めば重い室内機でも問題なく付きますが、建物側からの許可が下りませんでした。

運よくGLボンドにネジが効かせられるとある程度の強度が出ますが、そうはうまく合いません。ひとつのGLボンドにはその中央に1本打つのが限界で、複数打ったり端に打つと割れてしまいます。

また移設先の寝室は壁にある配管用の穴が床近くにあり、室内機が外れて落下すれば支えるものがなく、寝ているところに直撃する恐れもあります。

いまどきエアコンがない生活は考えられませんので、この壁で耐えられるであろう軽くて薄型のタイプを購入されることをお勧めして退却しました。

当店は工事と修理が専門でエアコンの販売はしていません。

- - - - - - - - - -

後日、”エアコンを購入したので工事を”と連絡いただきました。ありがとうございます!

エアコンは三菱電機のMSZ-GE2217で室内機質量は8㎏で薄型です。

室内機を取り付けるためのボードアンカーを打ち込みました。
Dsc_0003t
粉が落ちないようにマスカーで養生しています。

ボードアンカーは金属製のカサ型で、壁の下穴はもちろんドリルで開けています。

よくあることですが石膏ボードと躯体コンクリートとの空間(空洞部)の距離が少なくネジが”地つき”します。
Anchor1
このままネジを最後まで締めると石膏ボードやGLボンドが剥がれて壁の強度が極端に落ちます。

そこでネジをカットします。
Dsc_0001t
この工具は車のDIY用ペンチですが、ネジをカットする機構が付いているので、その目的だけに昔から使用しています。

カット後はこのようになります。
Anchor2
ネジを最後まで締めても地つきしません。

据付板を取り付けて
Img_0844t
一か所だけGLボンドの中央にネジを効かせられました。(保険です。)

その後エアコン工事および試運転は問題なく終了しました。

- - - - - - - - - -

リビングにも前の居住者さんが残していったエアコンが付いていますが、こちらは室内機が外れかけています。

やはり高さより奥行きが大きいタイプで質量も15.5㎏と重い機種です。

室内機の右側が壁から浮き上がってきていました。

鏡を使って見てみます。
Img_0845t
ボードアンカーで固定しているところが盛り上がってきています。

拡大すると
Img_0845t2

さらに拡大
Img_0845t3
矢印のところは山の裾野のようになっています。

お客さまにはこの状況であまりエアコンの下にいないほうがよいことをお伝えし、取り付け直すか、こちらも軽いエアコンを購入するか検討していただくことで今回は終了しました。

しかしマンションで室内機用に補強もなく躯体にアンカーも打ち込み禁止では付けられるエアコンが限定されます。昔はエアコン取り付けというと当然のようにコンクリート用アンカーを打っていたのですが…

Katoairconservice_mark160
http://kato-aircon.com/

2017年10月31日 (火)

エアコンの入れ替え工事をしました。

3年ほど前に2台のエアコン取り付け工事をおこなったお客さまのお宅へ、別室のエアコン交換工事をご依頼いただき施工しました。(東京都世田谷区) 毎度有り難うございます。

まずはネットで購入されるエアコンが取り付けられるか確認も含め撤去に伺いました。

撤去するのはこちら、
Img_0746t
エアコンの電源プラグが専用回路でないコンセントに差してあります。

一見するとエアコン専用に設けられたもののように見えますが、これは部屋の換気扇用につけられた他の照明やコンセントとつながっている分岐回路で、エアコンには使用できません。

左のほうへ目を向けると、
Img_0747t
離れたところにそれらしいコンセントがあります。

こちらが20Aの容量でアースもあり、エアコン専用回路と思われますが分電盤でブレーカーを切って調べてみました。

分電盤の扉を開けると、3年前とはちがう光景が
Dsc_0016t
全ての回路に漏電ブレーカーが付けられています。

元々こちらのお宅には漏電遮断器が付いておらず、漏電警報器がありましたが3年前にはすでに故障していました。

漏電警報器は漏れた電流の差分で発生する磁界の変化を、変流器(コイル)の起電力により微弱な電流を発生させて、継電器などを介して警報(ブザーなど)を鳴らします。電気を遮断する機能は無いため留守宅などではあまり意味がありません。

エアコンを設置するにはほとんどの場合、漏電遮断器が必要ですので前回の工事では該当する一番左の2回路を漏電ブレーカーに取り替えました。

その後お客さまは安全性の観点から他の回路にも漏電遮断器を設置したとのことです。

話は戻りまして、やはり離れたところのコンセントがエアコン専用でした。ブレーカーのところに小さな字でT型コンセントと書かれていました。これは昔のエアコンのプラグ形状にT型というものが使われていたためです。

購入されるエアコンの設置には支障ないことが判明したので古いエアコンは撤去しました。

- - - - - - - - - -

数日後、エアコンも納入されて設置工事をおこないます。

室内機を取り付けてダイキンさん特有の補強ネジを固定するため全面グリルを外します。
Dsc_0001t

本来であれば補強ネジを固定してすぐにグリルを取り付けるところですが、電源の取り回しが決まっていないため、そのまま外部の工事を先に進めます。

配管化粧カバーの曲がりなどの部品を先に取り付けます。
Dsc_0002t

下のほうも
Dsc_0003t

直線部分の部品も取り付けます。
Dsc_0006t
Dsc_0007t
こちらの建物はRC(コンクリート)造りですのでハンマードリルで下穴を開けてからネジで固定しています。

パイプを施工してカバーをかけていきます。
Dsc_0012t
Dsc_0013t

室外機を接続して
Dsc_0014t
以前の室外機は1階の地上に置いてありましたが、今回はバルコニーに設置します。

段差の高さ調整にブロックを使用し、塗膜防水保護のため防振ゴムなどを敷きました。レベルは水平器で確認しています。

外部はこのようになりました。
Dsc_0018t
配管化粧カバーの一番上はシリコンシーラントで防水しています。

一方室内側は、
Dsc_0015t
この機種は電源コードが長いので、お客さまと打ち合わせをしてコンセントを移動させるのではなく、モールケースにアース線も一緒にいれて直接専用コンセントへ差し込む方法をとりました。

なお延長コードの使用は禁止ですので、もしコードの長さが足りない場合はコンセントを移動する工事となります。

完成しました。
Dsc_0017t

試運転も問題なく終了しました。

ところが翌日、室内機のファンが擦るような音が出始めたとのことで再訪問しました。本体の問題であることは見当がつきますが、こちらで取り付けたエアコンですので確認に伺います。

向かう途中、電話で音が出なくなったとの報告をいただきましたが念のため見に行きます。

到着して運転モードや送風量、温度設定を変更し、室内機を押さえたり引いたりといろいろ試しましたが再現しませんでした。

音の出ていたのは1時間半くらいとのことで、音のしていたという場所から、おそらくファンの左側にある軸受けのアタリが付いていなかったために出た一過性のものではないかという結論になりました。

もし再発するようであればメーカー保証で部品交換または製品交換となるかもしれません。

Katoairconservice_mark160
http://kato-aircon.com/